山本淳子(朝日新聞社)
著者は研究者なので、学問的な分析をベースに書いている。これがなかなか面白い。
内容紹介は
『【大河ドラマ『光る君へ』が深く理解できる!】
誰を恐れ、誰を愛したのか––––
最高権力者の知られざる素顔
道長は、一家の末っ子だった。元は最高権力者に就く立場になかった彼に訪れたのは〈幸ひ〉と呼ばれた天運––––。兄たちを襲った立て続けの死や政治的ライバルの自滅があったからこそ掴んだ頂点の座だった。だが死者や敗者、つまり他人の不幸を踏み台に極めた栄華ゆえ、道長はしばしば怨霊に取り憑かれ、病に伏した。読者は「怨霊」の存在に戸惑うかもしれないが、著者は「それを非科学的と嗤っては道長の心を覗けない」と釘をさす。
では、はたして道長はどんな思いで生き、そして死んでいったのか。
自身の手による『御堂関白記』や同時代の貴族による『小右記』『権記』など一級資料のほか、『紫式部日記』『枕草子』など女房たちの実録、道長の死後に成立した『栄花物語』『大鏡』など歴史物語もひもときながら、一人の人間の心の〈ものがたり〉を照らしていく。 』
誰を恐れ、誰を愛したのか––––
最高権力者の知られざる素顔
道長は、一家の末っ子だった。元は最高権力者に就く立場になかった彼に訪れたのは〈幸ひ〉と呼ばれた天運––––。兄たちを襲った立て続けの死や政治的ライバルの自滅があったからこそ掴んだ頂点の座だった。だが死者や敗者、つまり他人の不幸を踏み台に極めた栄華ゆえ、道長はしばしば怨霊に取り憑かれ、病に伏した。読者は「怨霊」の存在に戸惑うかもしれないが、著者は「それを非科学的と嗤っては道長の心を覗けない」と釘をさす。
では、はたして道長はどんな思いで生き、そして死んでいったのか。
自身の手による『御堂関白記』や同時代の貴族による『小右記』『権記』など一級資料のほか、『紫式部日記』『枕草子』など女房たちの実録、道長の死後に成立した『栄花物語』『大鏡』など歴史物語もひもときながら、一人の人間の心の〈ものがたり〉を照らしていく。 』
・・・ネットのコメントを引用します。「・・・山本淳子さんの叙述は見事である。
道長の栄華をたどるのであるが、普通の国文学者だとここまで切れ味の良い分析にはならない。また歴史学者だとここまで史料を一歩超えて、イマジネーションを働かせて実相に迫ることをしない。
この書の中では道長の思考、行動原理、また家族を中心とした周囲とのインターアクションが的確に捉えられている。
この時代は御堂関白記に始まり、小右記、権記、栄花物語、大鏡、紫式部日記などの一級史料、文学作品が残されて」おり、これらを使っての作品だ、という評価。良い線いってますね。
道長の栄華をたどるのであるが、普通の国文学者だとここまで切れ味の良い分析にはならない。また歴史学者だとここまで史料を一歩超えて、イマジネーションを働かせて実相に迫ることをしない。
この書の中では道長の思考、行動原理、また家族を中心とした周囲とのインターアクションが的確に捉えられている。
この時代は御堂関白記に始まり、小右記、権記、栄花物語、大鏡、紫式部日記などの一級史料、文学作品が残されて」おり、これらを使っての作品だ、という評価。良い線いってますね。
・・・楽しめました。😊