読書感想とロードバイク日記2

週末のお天気の日にロードで走っています。晴耕雨読ならぬ、晴れたらバイク、雨の日は読書の日々

「刑罰」

2023年01月10日 | 日記

シーラッハ(東京創元社)

この著者は、短編にその実力があると思う。
実際の事件や経験の想を得ているように思う。
さすがこんな事件があるのか、と思うような奇異なものもあって驚くけど。

内容紹介は
『赤ん坊を死なせた夫の罪を肩代わりし、3年後に出所の日を迎えた母親。静寂の中で余生を暮らし、夏の終わりに小銃に弾を込めた湖畔の住人──唐突に訪れる犯罪の瞬間には、彼ら彼女らの人生が異様な迫力をもってあふれだす。刑事専門の弁護士であり、デビュー作『犯罪』で本屋大賞「翻訳小説部門」第1位に輝いた当代随一の短篇の名手が、罪と罰の在り方を鮮烈に問う12の物語。訳者あとがき=酒寄進一/解説=千街晶之


「参審員」
「逆さ」
「青く晴れた日」
「リュディア」
「隣人」
「小男」
「ダイバー」
「臭い魚」
「湖畔邸」
「奉仕活動(スボートニク)」
「テニス」
「友人」

著者
フェルディナント・フォン・シーラッハ
1964年ドイツ、ミュンヘン生まれ。ナチ党全国青少年最高指導者バルドゥール・フォン・シーラッハの孫。1994年からベルリンで刑事事件弁護士として活躍する。デビュー作である『犯罪』(2009)が本国でクライスト賞、日本で2012年本屋大賞「翻訳小説部門」第1位を受賞した。その他の著書に『罪悪』(2010)、『コリーニ事件』(2011)、『カールの降誕祭(クリスマス)』(2012)、『禁忌』(2013)、『テロ』(2015)などがある。
訳者
酒寄進一(サカヨリシンイチ )
1958年生まれ。ドイツ文学翻訳家。上智大学、ケルン大学、ミュンスター大学に学び、新潟大学講師を経て和光大学教授。主な訳書に、イーザウ《ネシャン・サーガ》シリーズ、ブレヒト『三文オペラ』、ヴェデキント『春のめざめ』、セシェ『囀る魚』、シーラッハ『犯罪』『罪悪』『刑罰』、ノイハウス『深い疵』『白雪姫には死んでもらう』『母の日に死んだ』、コルドン〈ベルリン三部作〉、テツナー『黒い兄弟』などがある。   』

・・・ネットの感想を引用したい。『・・・特筆すべきは、短編だけに刑事弁護人の本音と苦悩が垣間見えるように感じることである。
例えば、「参審員」では、ある女性参審員が自らの実体験に基づく感情を法廷で漏らしてしまったために不公正として排除されるが、結末はその危惧感どおりとなり、司法制度の冷酷な無情さが描かれる。
また、「奉仕活動」では、貧しい移民の少女が苦学して弁護士となり刑事弁護人に憧れるが、実際に担当した事件の被告人は残忍な悪党であったことが法廷で明らかとなり、弁護人辞任を申し出るが裁判所に拒否される。その後は弁護人としての成果をなんとか挙げるが、苦い結末となる。
その他の短編も、人間の犯罪に至る暗い衝動や司法制度の矛盾をシニカルに描いたものが多い。
結果的に悪が罰せられずに終わる展開が多く、ドイツの刑事司法制度に対してやや厳しすぎるように感じる。 ・・・・・』

・・・我が国と違ってかなり厳格にできているドイツの裁判制度のようだ。
・・・弁護士の活動にも、結果から見てむなしく思うような話が多くて悲哀というか矛盾を感じさせる点が少なくない。
・・・「逆さ」の結末がよく理解できない。何が逆さなのだろう?
・・・ともかく、堪能できた作品だが、人間の性の複雑感がいやになるなぁ。😱 諸悪の根源だよね。😕 


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「定年後に読みたい文庫100冊」

2023年01月10日 | 日記

勢古 浩爾(草思社)

本棚にあったので、ひょと手に取ったらやめられなくて、再読してしまった。従ってここで取り上げるのも二度目かもね。

内容紹介は
『文庫本をこよなく愛する著者が、これまでに読んたおよそ4000冊の本から、一切の見栄や世評からの影響を排し、「おもしろいかどうか」だけの基準で選んだ文庫100冊を紹介する。

著者
1947年大分県生まれ。明治大学政治経済学部卒業。洋書輸入会社に34 年間勤務ののち、2006 年末に退職。1988 年、第7 回毎日21 世紀賞受賞。著書に『結論で読む人生論』『定年後のリアル』『定年後7年目のリアル』『いつか見たしあわせ』(いずれも草思社)、その他多数   』

・・・なんてったって、ちょいと辛口な評価もあって、独特。
・・・年代がほぼ同じなので、共感する点も同じな印象。
・・・読んでなかった(というか読み飛ばしたような気がする)時代劇なども今回は面白かった。その後の出版物もそのうち取り上げてくれたら有り難い。
『特捜部Q』があることを発見。最初に読んだ時にはさほど気にならなかったのが少々可笑しい。😋 

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「コリーニ事件」

2023年01月10日 | 日記

シーラッハ(創元推理)

これは短編集のひとつでもいい。

内容紹介は
『新米弁護士のライネンは、ある殺人犯の国選弁護人になった。だが、その男に殺されたのはライネンの親友の祖父だったと判明する。知らずに引き受けたとはいえ、自分の祖父同然に思っていた人を殺した男を弁護しなければならない――。苦悩するライネンと、被害者遺族の依頼で裁判に臨む辣腕弁護士マッティンガーが法廷で繰り広げる緊迫の攻防戦。そこで明かされた事件の驚くべき背景とは。刑事事件弁護士の著者が描く圧巻の法廷劇  

著者について
シーラッハ,フェルディナント・フォン
作家、弁護士。1964年ドイツ、ミュンヘン生まれ。ナチ党全国青少年最高指導者バルドゥール・フォン・シーラッハの孫。1994年からベルリンで刑事事件弁護士として活躍する。処女作である『犯罪』が本国でクライスト賞、日本で2012年本屋大賞「翻訳小説部門」第1位を受賞した  』

・・・ドイツの法制度的なことが窺える。
・・・小説ではセックス場面があるが、これはいらない。脈絡がない。なくても小説的な面白さは損なわれないでしょう。
・・・短編集の一つで十分だと思いませんか。😑 


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「青木きららのちょっとした冒険」

2023年01月04日 | 日記
藤野 可織(講談社)

なんだか良くわからん小説だ。
ワンセンテンスが長くて、独特の文章は面白い。以前この著者のものを読んだような気がするが、この文章ですぐに嫌になったが、今回は最後まで読めたのは不思議である。
それにしても、空想を飛び越えて妄想に近い話だが、今回は”愉快”に感じるのはなぜだろう。

内容紹介は
『そっちはどうですか? あいかわらず最悪ですか?
こっちはこっちでまぁまぁ最悪かな!
無責任な暴力、すれ違う意識、のしかかる思い込み――
8人のきららの8つの人生が照射する
残酷でかすかにあたたかい世界の物語
人気モデル兼女優の偽物、痴漢された女子高生、特別な日を撮影するカメラマン、推しの若き死を願う会社員……
あちこちに現れて 誰かであり 誰でもない
名前のない私たちみんなが
「きらら」として生き抜いている 

著者について
藤野可織(ふじの・かおり)
1980年京都府生まれ。2006年「いやしい鳥」で文學界新人賞を受賞しデビュー。2013年「爪と目」で芥川龍之介賞、2014年『おはなしして子ちゃん』でフラウ文芸大賞を受賞。著書に『ファイナルガール』『ドレス』『ピエタとトランジ』『私は幽霊を見ない』など。   』

・・・まあ、わからんよなぁ。。。😛 
・・・「スカート・デンタータ」が面白かった。
・・・読む人間とタイミングを選ぶ(本が)、小説だ。気が乗らないとこりゃダメとなる。ややこしい小説と言えそうだ。😱 

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