読書感想とロードバイク日記2

週末のお天気の日にロードで走っています。晴耕雨読ならぬ、晴れたらバイク、雨の日は読書の日々

「プリンシパル」

2022年12月20日 | 日記

長浦 京(新潮社)

表紙を見て「バレエ」の本と思うと大間違い。
なかなかのサスペンスとういうか暴力だ。書き方が上手くて暴力や殺人の場面は最小限で、次にはそれが終わったあとの描写や結論を書いているので、小説としては読みやすいと思われる。
ただ、出だしが唐突で、いくら戦後すぐと言っても、そんなことがあるのだろうかと、考えさせられた。

内容紹介は
『1945年、東京。関東最大級の暴力組織、四代目水嶽本家。その一人娘である綾女は、終戦と父の死により、突如、正統後継者の兄たちが戦地から帰還するまで「代行」役となることを余儀なくされる。
懐柔と癒着を謀る大物議員の陥穽。利権と覇権を狙うGHQの暗躍。勢力拡大を目論む極道者たちの瘴気……。
幾多の謀略を経て、次第に権力と暴力の魔力に魅せられていく綾女。そして、鮮血に彩られた闘争の遍歴は、やがて、戦後日本の闇をも呑み込む、漆黒のクライマックスへと突き進み……。

『リボルバー・リリー』(大藪賞受賞)、『アンダードッグス』(直木賞候補)を凌ぐ衝撃! 国産クライムサスペンスの極北へ。 

著者について
1967年埼玉県生まれ。法政大学経営学部卒業後、出版社勤務を経て、放送作家に。その後、闘病生活を送り、退院後に初めて書き上げた『赤刃』で2011年に第6回小説現代長編新人賞、17年『リボルバー・リリー』で第19回大藪春彦賞、19年『マーダーズ』で第2回細谷正充賞を受賞。21年『アンダードッグス』で第164回直木賞候補、第74回日本推理作家協会賞候補となる。ほかの著作に『アキレウスの背中』などがある。    』

・・・戦後の政治家、🔵田茂、〇山一郎の政治闘争と絡めて裏社会の抗争や勢力争いを描いてかなりの真実味を出していて興味が尽きない。場所も大磯だの音羽など想像できますね。後者は行ったことがあって懐かしい。
・・・それにしても登場人物がほぼみんな「血も涙もない」連中ばかりで、痛快、スピード感満載だけど、これで良いか?
・・・最後のところは「これも結末」か、とモヤモヤします(読者によって違うかも)。😝 😅 
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「ヤバい厚生労働省」

2022年12月14日 | 日記


田口勇(ビジネス社)

今の課題にぴったり。コロナで騒がれている舞台裏が透けて見える。
もっともコロナ騒ぎの時には著者は退官して別の国家機関にお勤め。
それでも、見えるものは見えるのでしょう。
一種の告発本なのでしょう。やはり在籍中は出版しにくいのでしょう。

内容紹介は
『【コロナ禍で、日本人の命を軽視した役人の罪】
わざと医師を増やさず医療崩壊
仕事を怠けるために緊急事態宣言
数十年前の数式でのデタラメな予測

新型コロナウイルスによる自粛。国民に対して正しい事実を伝えず、責任逃れの発想で、健康と命を守ることを怠った厚生労働省。日本社会が機能不全に陥った元凶はここにあったのだ。
「わざと医師を増やさず医療崩壊」させ、「自分たちが仕事を怠けるため」緊急事態宣言を発し、「数十年前の数式でのデタラメな予測」で大げさに煽るーーダマす、サボる、間違う!
厚労省のキャリア出身の著者が、ひどすぎる官庁の実態を、自らの実体験をもとに赤裸々に告発する。

藤井聡氏推薦!
無責任組織を信じるな!
《本書の主な内容》
金のために国民を騙した厚労省/飛沫の中にウイルスはほとんどいなかった
ワクチンの安全性を騙して接種推進/「間違わないで国民を騙す」という論理
官僚が「国民」ではなく「製薬会社」のために働く理由/製薬会社から資金提供を受けていた専門家の実名リスト
「官僚は激務である」はウソ/「医師が増えると医療費が増えるから」はウソ
なぜ霞が関では「パワハラ」が頻発するのか?/「怠けた方が相手にとってはありがたい」という仕事
データや数字を軽視する間違いだらけの「お達し」/予測や試算は「デタラメでいい」と思っている
実は、調査・分析が苦手な官僚たち/健康診断は言われたとおりに受けなくてもいい     

著者紹介
元官僚の科学者。
1982年秋田県生まれ。2006年東京大学大学院修了、厚生労働省入省。安全衛生部などに所属し、霞が関のキャリア官僚として活動した。また、岡山県や神奈川県で勤務し、地方行政に携わった。2016年に退官。現在は産業技術総合研究所(神奈川県)主任研究員。専門は数理科学、検査・計測技術、安全衛生管理。   』

・・・確かに著者の言ってることが当たってる部分はあり、マスコミが大げさに騒ぐと危機感がつのるよね。
・・・でも、背景に適当に仕事をこなしている厚労省の姿が垣間見えるという「残念な」役所です。昔からそうだった。
・・・原因は「天下り」システムにあるよね、ここは。
・・・それに人事が縦割りなので、よその部局はかかわりなしで過ぎて行く、極端なところだ。国会待機の実態はそのとおり、しかし一度当たったら真夜中までお仕事。そこ(局課)だけだけど。
・・・霞が関のリアルです。😥 


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「特捜部Q 自撮りする女たち」

2022年12月09日 | 日記
ユッシ・エーズラ・オールスン(ハヤカワポケットミステリ)

ついに第7弾目です。
それにしても、デンマークにこんな事件があるなんて。
今回のテーマは社会福祉の現状の問題点をえぐりだしているようだ。
どこの世界も、不正はあるし、働かなくても生きていけるシステムも悪用されたらお終いだ。

内容紹介は
『コペンハーゲン警察の特捜部Q。未解決事件を専門に扱う部署である。部の解体が囁かれるなか、ローセの不調も続き、チームの士気は下降中だ。ある日、元殺人捜査課課長からQに電話が入る。最近発生した老女撲殺事件が、未解決の女性教師殺人事件に酷似しているとの情報だった。元上司の懇願に、カールらQの面々は重い腰を上げる。折しも失業中の若い女性を狙った連続轢き逃げ事件で別部署は大わらわ。その隙に新旧双方の事件の捜査を勝手に始めたものの、カールの刑事歴でもかつてない事態に…。好評シリーズ第七弾。

著者略歴
エーズラ・オールスン,ユッシ
1950年、コペンハーゲン生まれ。ミステリ作家。北欧、ヨーロッパで絶大な人気を誇る。『特捜部Q』シリーズで北欧最高峰の「ガラスの鍵」賞を受賞している  』

・・・まあ、おさだまりの解決にいたる訳で、それなりに楽しめた。
・・・最初に提示された色々な話の筋が最後にまとまってくるという手法は見事。このシリーズに嵌まっているので読み続けているのだ。😗 


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