長浦 京(新潮社)
表紙を見て「バレエ」の本と思うと大間違い。
なかなかのサスペンスとういうか暴力だ。書き方が上手くて暴力や殺人の場面は最小限で、次にはそれが終わったあとの描写や結論を書いているので、小説としては読みやすいと思われる。
ただ、出だしが唐突で、いくら戦後すぐと言っても、そんなことがあるのだろうかと、考えさせられた。
内容紹介は
『1945年、東京。関東最大級の暴力組織、四代目水嶽本家。その一人娘である綾女は、終戦と父の死により、突如、正統後継者の兄たちが戦地から帰還するまで「代行」役となることを余儀なくされる。
懐柔と癒着を謀る大物議員の陥穽。利権と覇権を狙うGHQの暗躍。勢力拡大を目論む極道者たちの瘴気……。
幾多の謀略を経て、次第に権力と暴力の魔力に魅せられていく綾女。そして、鮮血に彩られた闘争の遍歴は、やがて、戦後日本の闇をも呑み込む、漆黒のクライマックスへと突き進み……。
『リボルバー・リリー』(大藪賞受賞)、『アンダードッグス』(直木賞候補)を凌ぐ衝撃! 国産クライムサスペンスの極北へ。
懐柔と癒着を謀る大物議員の陥穽。利権と覇権を狙うGHQの暗躍。勢力拡大を目論む極道者たちの瘴気……。
幾多の謀略を経て、次第に権力と暴力の魔力に魅せられていく綾女。そして、鮮血に彩られた闘争の遍歴は、やがて、戦後日本の闇をも呑み込む、漆黒のクライマックスへと突き進み……。
『リボルバー・リリー』(大藪賞受賞)、『アンダードッグス』(直木賞候補)を凌ぐ衝撃! 国産クライムサスペンスの極北へ。
著者について
1967年埼玉県生まれ。法政大学経営学部卒業後、出版社勤務を経て、放送作家に。その後、闘病生活を送り、退院後に初めて書き上げた『赤刃』で2011年に第6回小説現代長編新人賞、17年『リボルバー・リリー』で第19回大藪春彦賞、19年『マーダーズ』で第2回細谷正充賞を受賞。21年『アンダードッグス』で第164回直木賞候補、第74回日本推理作家協会賞候補となる。ほかの著作に『アキレウスの背中』などがある。 』
・・・戦後の政治家、🔵田茂、〇山一郎の政治闘争と絡めて裏社会の抗争や勢力争いを描いてかなりの真実味を出していて興味が尽きない。場所も大磯だの音羽など想像できますね。後者は行ったことがあって懐かしい。
・・・それにしても登場人物がほぼみんな「血も涙もない」連中ばかりで、痛快、スピード感満載だけど、これで良いか?
・・・最後のところは「これも結末」か、とモヤモヤします(読者によって違うかも)。😝 😅