ジェラルド・カーティス(日経BP社)
著名な日本研究者ですよね。
もうお年で、研究の一種の集大成のような話ですが、日本の政治家が外国人対しては結構、腹を割って話したのかな、と思えるようなのがあって面白かった。
内容紹介(出版社から)は
『「このまえがきを書いている現在、明仁天皇(現上皇)の退位が数週間後に迫っている。生前退位による天皇の代替わりは日本の歴史において約二〇〇年ぶりで、もちろん憲政史上では初めてのことだ。
天皇、皇后両陛下は戦後憲法で定められている象徴天皇としての職責を懸命に果たされてきた。体力が衰えて退位の道を選ばれたのは烈々たる責任感の表れだと思う。
昭和天皇が即位されたのは大日本帝国憲法下であり、戦前、戦中の激動の時代を経た後、戦後は日本国憲法の下で象徴天皇として公務を果たされた。そのため、昭和という時代には複雑な感情を持っている人が内外に多い。
だが、戦後の平和憲法が公布された後に即位された明仁天皇に対してはそうした感情はない。平成時代についての見方はさまざまだが、日本の天皇、皇后両陛下が国民に慕われ、外国人にも尊敬されていることは、この時代の興味深い特徴である。
一九六四年に初めて日本に来た私は、昭和の最後の二四年間と平成の三十一年間の五十五年の長きにわたって日本の政治の変容と社会・経済の激動とともに生き、つぶさに観察してきた。本書は、日本の政治システムの継続と変化を書き留めた政治見聞録である。」
(本書まえがきから、一部抜粋)
東京オリンピックが開かれた1964年に来日して以来、日本政治の研究者として選挙運動を分析した名著『代議士の誕生』(現在は日経BPクラシックス)をはじめ優れた業績を上げてきた著者による、歴代首相の秘話を盛り込んだカーティス版昭和・平成政治史。
2006年に行われた中曽根康弘元首相への幻のインタビュー「靖国、東京裁判、日本政治の危機」を収録。
第一章 日本のポスト戦後政治
第二章 大統領に近づく日本の首相
第三章 草の根民主主義と政治改革
第四章 日米関係の半世紀
第五章 東日本大震災に日本政治はどう対処したか
第五章 一九六四年の東京
第六章 二つの東京オリンピックーー継続と変化 』
・・・逆に今のアメリカの現状を分析した記述が、適格ですね『要するにアメリカが変わった背景には、二一世紀のアメリカに起きた構造変化がある。その中で最も重要なのは、次の四つだ。不平等への怒り、グローバリゼーションへの反発、人口構成の変化に伴う不安、既成政党およびエリート層編信頼の欠如である』。
・・・現代日本の政治状況を、首相の交代と人物を評価しながら描いていて、一読の価値がある。
https://cdnshop.nikkeibp.co.jp/0000/catalog/P89700/P89700_thumb_pc.jpg
著名な日本研究者ですよね。
もうお年で、研究の一種の集大成のような話ですが、日本の政治家が外国人対しては結構、腹を割って話したのかな、と思えるようなのがあって面白かった。
内容紹介(出版社から)は
『「このまえがきを書いている現在、明仁天皇(現上皇)の退位が数週間後に迫っている。生前退位による天皇の代替わりは日本の歴史において約二〇〇年ぶりで、もちろん憲政史上では初めてのことだ。
天皇、皇后両陛下は戦後憲法で定められている象徴天皇としての職責を懸命に果たされてきた。体力が衰えて退位の道を選ばれたのは烈々たる責任感の表れだと思う。
昭和天皇が即位されたのは大日本帝国憲法下であり、戦前、戦中の激動の時代を経た後、戦後は日本国憲法の下で象徴天皇として公務を果たされた。そのため、昭和という時代には複雑な感情を持っている人が内外に多い。
だが、戦後の平和憲法が公布された後に即位された明仁天皇に対してはそうした感情はない。平成時代についての見方はさまざまだが、日本の天皇、皇后両陛下が国民に慕われ、外国人にも尊敬されていることは、この時代の興味深い特徴である。
一九六四年に初めて日本に来た私は、昭和の最後の二四年間と平成の三十一年間の五十五年の長きにわたって日本の政治の変容と社会・経済の激動とともに生き、つぶさに観察してきた。本書は、日本の政治システムの継続と変化を書き留めた政治見聞録である。」
(本書まえがきから、一部抜粋)
東京オリンピックが開かれた1964年に来日して以来、日本政治の研究者として選挙運動を分析した名著『代議士の誕生』(現在は日経BPクラシックス)をはじめ優れた業績を上げてきた著者による、歴代首相の秘話を盛り込んだカーティス版昭和・平成政治史。
2006年に行われた中曽根康弘元首相への幻のインタビュー「靖国、東京裁判、日本政治の危機」を収録。
第一章 日本のポスト戦後政治
第二章 大統領に近づく日本の首相
第三章 草の根民主主義と政治改革
第四章 日米関係の半世紀
第五章 東日本大震災に日本政治はどう対処したか
第五章 一九六四年の東京
第六章 二つの東京オリンピックーー継続と変化 』
・・・逆に今のアメリカの現状を分析した記述が、適格ですね『要するにアメリカが変わった背景には、二一世紀のアメリカに起きた構造変化がある。その中で最も重要なのは、次の四つだ。不平等への怒り、グローバリゼーションへの反発、人口構成の変化に伴う不安、既成政党およびエリート層編信頼の欠如である』。
・・・現代日本の政治状況を、首相の交代と人物を評価しながら描いていて、一読の価値がある。
https://cdnshop.nikkeibp.co.jp/0000/catalog/P89700/P89700_thumb_pc.jpg