ジョン・グレシャム(新潮文庫)上下
米国の法制度にある「司法取引」があって成り立つ小説だ。我が国にないけれど、面白い制度だ。これに証人保護プログラムがあって、整形手術まで含むところがなんとも徹底している。
「コン・ゲーム」として映画にもなりそうなストーリーのエンターテインメントです。
内容紹介は
『連邦判事とその愛人の殺害事件が迷宮入りかと思われた頃、冤罪で収監されていた弁護士バニスターが、真犯人を知っていると声を上げた。彼はその情報と引き換えに、自らの釈放と証人保護プログラムをFBIに要求する。藁にもすがりたい捜査当局と何度も交渉と説得を重ねたバニスターは、ついに念願の出獄を果たすのだが……。自由を求めて、破天荒な一世一代のコンゲームが始まる。
FBIは判事殺害容疑で、麻薬関係の犯罪歴があるクィンを逮捕。判事に賄賂を贈っていた彼は、当初、事件との関わりを強く否定するも、やがて自供を始める。一方、証人保護プログラムが適用されたバニスターは、当局の監視下に置かれながらも自由な日々を過ごしていた。しかしある日、突然姿を消してしまう。その身に何が起こったのか……。騙し合いに次ぐ騙し合い、衝撃の結末。』
・・・ところで、話の中に出てくるけど、人が人を好きになるのはどこで判断しているのか。整形手術で全く別人になっても、その人を好きになれますか。顔かたちやしぐさ、声、どこで判断しているのか、全く「別人」になっても好きになれるのか。これが「疑問」だ。
・・・それほど、複雑なゲームじゃあないけど、下巻ではほぼ先が見えるところが、ちょっとね。。。
・・・この著者の傑作と言われる『評決のとき』を次には読んでみたい。何かの都合で、最初に読み損ねていた。😙