長野まゆみ(講談社)
前にも読んでいたのですが、図書館で借りて最初の省を読んで分かった。全部は読んでいなかったので、ところどころ、つまみ読みしたもの。
ちょっと、不思議でおかしな結末が現れる。一種の幻想小説かな。
内容紹介は
『おもしろい話ほど、不思議。謎が響き合う9つの物語。
著者について
長野 まゆみ
長野まゆみ(ながの・まゆみ)
東京都生まれ。88年、『少年アリス』で文藝賞受賞。おもな著書に『テレビジョン・シティ』『新世界』『ぼくはこうして大人になる』『カルトローレ』『レモンタルト』『白いひつじ』『野川』『デカルコマニア』『チマチマ記』などがある。 』
以下は、ネットのブログで見つけた説明(出版社の開設のようだ)
『とっても不思議なお話ばかりが9つ。
タイトルも変わってました。
「11:55」
約束の時間11:55に店に行くと、中学時代嫌な思いをさせられた川上の姿を見つける。なんと自分を呼び出したクレハチ(呉服千帆)とその男が会話をしている。
「45゜」
駅前のモスバ-で後ろの席で会話する声が気になり、ついつい聞き耳を立ててしまう。聞こえすぎる耳を持っているので、内容がよく聞こえる。
振り向いてどんな人物か確認したいが出来ない。
そして、人の気配が消えたのでその席を見ると・・・・
「/Y」 スラッシュワイ
認知症の元鳥類研究者の先生。話にたびたび出てくる三叉の橋の話。
「・」 クロボシ
電車のなかで小学生の男の子2人が曇ったガラス窓に指で落書きしているのを見ている。一人の少年のランドセルにある名前「ホシノソラ」。
そして思い出すかつての知り合い「ホシノフルサト(星野降里)」とその姉「ホシノナギサ」のこと。
「十一」 加減
ぼくと日奈田とカコの小学生時代からの話。日奈田とカコは、はとこ。
ぼくはカコを名乗る日奈田と今、暮らしている。
「W.C.」
トイレを探している夢を、よくみる。トイレは見つかるが、用を足そうとは思えない変わったトイレばかり。
「2゜」 フォリオ
二軒長屋の半分を店舗として改装し、<2゜>と名づけた。半分は知人が借りている。
リサも夫・遼一と同じように二世帯住宅を造り、一方は賃貸住宅とする。そして入居して来たのは谷村六実。性別不詳。
「×」 閉じる
葬儀社で働いている男。記憶喪失でフラフラしているところを社長に拾われた。
ある日、会社に訪ねてきた自殺願望のある女性が死後、家財道具の焼却処理をして欲しいと依頼する。見積もりをして来てと社長に言われ女性の家に行くが・・・
「P.」 ピ-ドット
上下の二世帯住宅の上に住んでいた義兄が行方不明になる。姉は元のように1階でぼくと父と住む。義兄の免許証が運河から見つかるが、警察の調べで偽造だとわかる。二階を人に貸すことにし、入居してきたのは、着ぐるみのウサギ。人前では決して着ぐるみを脱がない。
どれも変わった設定で変わった話だった。
変で、ちょっと理解に苦しむんだけれど・・・・長野さんの文章のなかに時々、すごく良いことばがあるので、やっぱり、好きだなぁ~と思ってしまった。
表題作の「45゜」は、最後のオチが好き。
話として面白かったのは「W.C.」尿意を我慢しながらトイレを探すのに、まともなトイレが見つからないという夢を見る女性の話。現実の話でW.Cからトイレを連想するのは古いんだと知り軽くショック。最近では、ウォ-クイン・クロ-ゼットの略なんだとか。へ~知らなかったぁ~。軽く読めて、なかなか楽しかった♪ 』
・・・(ネタバレ注意)最後のP.の結末が、びっくり。喋っているのは? 「姉」の性別は?
・・・変わっているけど、面白い。不思議名がなしが好きならお勧めです。😵