読書感想とロードバイク日記2

週末のお天気の日にロードで走っています。晴耕雨読ならぬ、晴れたらバイク、雨の日は読書の日々

「流浪の月」

2020年08月21日 | 日記
凪良 ゆう(東京創元社)

 書評をのぞくと賛否両論ある。確かに傑作かも知れないが、この手の話が好きでない方には、拒否反応があるかも知れない。
 重くて途中がなかなか進まなくて少々困った。読後感は、私はそう悪いものではなかった。

内容紹介は
『あなたと共にいることを、世界中の誰もが反対し、批判するはずだ。わたしを心配するからこそ、誰もがわたしの話に耳を傾けないだろう。それでも文、わたしはあなたのそばにいたい―。再会すべきではなかったかもしれない男女がもう一度出会ったとき、運命は周囲の人を巻き込みながら疾走を始める。新しい人間関係への旅立ちを描き、実力派作家が遺憾なく本領を発揮した、息をのむ傑作小説。

著者
2007年、長編『花嫁はマリッジブルー』で本格的デビュー。以降、各社でBL作品を精力的に刊行し、デビュー10周年を迎えた17年には初の非BL作品『神さまのビオトープ』を発表、作風を広げた。巧みな人物造形や展開の妙、そして心の動きを描く丁寧な筆致が印象的な実力派である。おもな著作に『未完成』『真夜中クロニクル』『365+1』『美しい彼』『わたしの美しい庭』などがある。  』

・・・結構引き込まれるので、感情移入すると抜けがたくなる。それも魅力なんでしょうね。文章は良くねられていて、読み応えがある。
・・・一方で、内容が重くて、なんとかしてくれーと言いたくなる読者の気持ちも分かる。本屋大賞なんですもの。さて、みなさんはどちらかな?一読の価値あり。😊 😵 

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「どこからお話しましょうか」

2020年08月17日 | 日記
柳家小三治(岩波書店)

聞き語りで書いたのでしょうか。そんな雰囲気が良く出ています。
小三治の話は、今や『まくら』で有名。

内容紹介は
『人情の機微を描き出す円熟の古典落語、即興の妙が光るマクラ…。噺家・柳家小三治の高座は、聴くものを魅了してやまない。本書では、生い立ち、初恋、入門、修業時代、真打昇進、落語協会会長就任、落語論、そしてバイク、クラシック音楽、俳句、忘れじの人々など、すべてをたっぷり語り下ろす。味のある語り口もそのままに綴られ、まさに読む独演会。ひと言ひと言から、芸と人生に対する真摯な姿勢が明らかにされる。「自分のことを本にするのは、どうもね」と言い続けてきた小三治師匠が、傘寿を機に世に送る待望の書。

著者略歴 
柳家/小三治
 1939年12月17日東京・新宿生まれ。噺家。59年五代目柳家小さんに入門、前座名・小たけ。63年二ツ目昇進、さん治と改名。69年真打昇進、十代目柳家小三治を襲名。出囃子「二上りかっこ」。76年『小言念仏』で放送演芸大賞、81年芸術選奨新人賞、2004年芸術選奨文部科学大臣賞を受賞。05年紫綬褒章、14年旭日小綬章を受章。14年重要無形文化財保持者(人間国宝)認定。15年毎日芸術賞を受賞。落語協会会長を経て、落語協会顧問  』

・・・待望ってほどでもないが、楽しく読めた。小三治の落語に対する深い意識が読み取れて、さすが人間国宝ですね。
・・・高校生くらい時の初恋の話が、秀逸。そんなものだよね、あの時代の男子高校生なら。話の中に師匠の小さんの話が出てきて、なるほど、と思った。談志や志ん朝さんの評価も面白かったですよ。落語が好きな方にお勧めです。😊 


コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

8月10日山の日サイクリング

2020年08月11日 | 日記
いつの間にかできた「山の日」
お天気が良かったので、朝7時半に出発。ぐるっと回って54km走った。昼過ぎには30°を超したのでちょっとしんどいサイクリングだったけど、10時半過ぎには帰宅。
写真は途中で休憩した場所。トイレが復活していた。😊 
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「東京はじまる」

2020年08月11日 | 日記
門井慶喜(文芸春秋)

辰野金吾のお話。日本の建築史の始まりでもある。人物像を知らなかったから、江戸から明治にかけての日本人の変化の過程でもある。

内容紹介は
『この男がいなければ、今日の東京の風景は、なかったかもしれない。
日本銀行、東京駅、国会議事堂……経済、交通、そして民主政治という近代国家を象徴する建物を次々と設計した明治の建築家・辰野金吾。理想の首都「東京」を作り上げようとする辰野はまさに維新期ならではの超人だった。しかし、超人であるがゆえの破天荒さは周囲を振り回し……。
下級武士から身を立てるべく学問に励み、洋行して列強諸国と日本の差に焦り、恩師ジョサイア・コンドルを蹴落としてでも日本人建築家による首都作りを目指した男の一代記は、今日の風景が生まれるに至った「東京のはじまり」の物語でもあった。

今日誰もが見慣れた建築物の向こう側に秘められたドラマを知ると、東京を歩くのが楽しくなること間違いなし!
 『家康、江戸を建てる』の著者だからこそ書けた、「江戸」を壊して近代「東京」の街づくりを志した日本人初の建築家・辰野金吾の熱い生涯。

著者
門井/慶喜
 1971年群馬県生まれ。2003年「キッドナッパーズ」でオール讀物推理小説新人賞を受賞。16年『マジカル・ヒストリー・ツアー』で日本推理作家協会賞(評論その他の部門)を受賞。18年『銀河鉄道の父』で直木賞を受賞  』

・・・ノンフィクション風の小説ですが、ちょっと、司馬遼太郎風の癖が見え隠れする文章ですね。どこまで本当の人物像か知らないけど、いかにもありそうな話。
・・・大往生のところが、ちょっとうらやましい最期。 歴史上の人物を描いたものでこの字ダイン歩人たちに興味があれば、お勧めです。😃 
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「45°」

2020年08月07日 | 日記
長野まゆみ(講談社)

前にも読んでいたのですが、図書館で借りて最初の省を読んで分かった。全部は読んでいなかったので、ところどころ、つまみ読みしたもの。
ちょっと、不思議でおかしな結末が現れる。一種の幻想小説かな。

内容紹介は
『おもしろい話ほど、不思議。謎が響き合う9つの物語。

著者について
長野 まゆみ
長野まゆみ(ながの・まゆみ)
東京都生まれ。88年、『少年アリス』で文藝賞受賞。おもな著書に『テレビジョン・シティ』『新世界』『ぼくはこうして大人になる』『カルトローレ』『レモンタルト』『白いひつじ』『野川』『デカルコマニア』『チマチマ記』などがある。   』

以下は、ネットのブログで見つけた説明(出版社の開設のようだ)
『とっても不思議なお話ばかりが9つ。
タイトルも変わってました。
「11:55」
約束の時間11:55に店に行くと、中学時代嫌な思いをさせられた川上の姿を見つける。なんと自分を呼び出したクレハチ(呉服千帆)とその男が会話をしている。

「45゜」
駅前のモスバ-で後ろの席で会話する声が気になり、ついつい聞き耳を立ててしまう。聞こえすぎる耳を持っているので、内容がよく聞こえる。
振り向いてどんな人物か確認したいが出来ない。
そして、人の気配が消えたのでその席を見ると・・・・

「/Y」 スラッシュワイ
認知症の元鳥類研究者の先生。話にたびたび出てくる三叉の橋の話。

「・」 クロボシ
電車のなかで小学生の男の子2人が曇ったガラス窓に指で落書きしているのを見ている。一人の少年のランドセルにある名前「ホシノソラ」。
そして思い出すかつての知り合い「ホシノフルサト(星野降里)」とその姉「ホシノナギサ」のこと。

「十一」 加減
ぼくと日奈田とカコの小学生時代からの話。日奈田とカコは、はとこ。
ぼくはカコを名乗る日奈田と今、暮らしている。

「W.C.」
トイレを探している夢を、よくみる。トイレは見つかるが、用を足そうとは思えない変わったトイレばかり。

「2゜」 フォリオ
二軒長屋の半分を店舗として改装し、<2゜>と名づけた。半分は知人が借りている。
リサも夫・遼一と同じように二世帯住宅を造り、一方は賃貸住宅とする。そして入居して来たのは谷村六実。性別不詳。

「×」 閉じる
葬儀社で働いている男。記憶喪失でフラフラしているところを社長に拾われた。
ある日、会社に訪ねてきた自殺願望のある女性が死後、家財道具の焼却処理をして欲しいと依頼する。見積もりをして来てと社長に言われ女性の家に行くが・・・

「P.」 ピ-ドット
上下の二世帯住宅の上に住んでいた義兄が行方不明になる。姉は元のように1階でぼくと父と住む。義兄の免許証が運河から見つかるが、警察の調べで偽造だとわかる。二階を人に貸すことにし、入居してきたのは、着ぐるみのウサギ。人前では決して着ぐるみを脱がない。   

どれも変わった設定で変わった話だった。
変で、ちょっと理解に苦しむんだけれど・・・・長野さんの文章のなかに時々、すごく良いことばがあるので、やっぱり、好きだなぁ~と思ってしまった。 
表題作の「45゜」は、最後のオチが好き。
話として面白かったのは「W.C.」尿意を我慢しながらトイレを探すのに、まともなトイレが見つからないという夢を見る女性の話。現実の話でW.Cからトイレを連想するのは古いんだと知り軽くショック。最近では、ウォ-クイン・クロ-ゼットの略なんだとか。へ~知らなかったぁ~。軽く読めて、なかなか楽しかった♪   』

・・・(ネタバレ注意)最後のP.の結末が、びっくり。喋っているのは? 「姉」の性別は?
・・・変わっているけど、面白い。不思議名がなしが好きならお勧めです。😵 


コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする