伊東良徳の超乱読読書日記

雑食・雑読宣言:専門書からHな小説まで、手当たり次第。目標は年間300冊。2022年に続き2023年も目標達成!

語源でふやそう英単語

2010-08-11 20:39:28 | 実用書・ビジネス書
 英単語を接頭辞・語根・接尾辞に分けて、主として語根部分の語源を解説し、その語源に由来する英単語を列挙して説明した本。
 大部分を占める14章が語根の語源、終わり2章が接頭辞、接尾辞の語源を取り扱っています。
 説明を読むと英語の語根の語源の多くがラテン語、ギリシャ語にあり、一部フランス語ということや、その語源の意味が生きている単語が多いことがわかります。
 しかし、同時に、語源の由来から意味が変遷して元の意味とかなり違っている単語も多く、また語根や接頭辞も同じ綴りで語源が違う複数のものがあったりすることもわかります。例えば dismal (陰鬱な、憂鬱な)なんて、ぱっと見には接頭辞の dis (否定、分離)と思いますから、悪くないって意味のはずなのに、と思っていたら、dis は日を意味する語根で(131ページ)、悪い日という意味から陰鬱なになるとか、勉強にはなります。列挙されている単語例や、さらには本文で解説されている語源からの意味でさえ、どうしてこの語源でこういう意味になるんだと疑問に思うものが相当あります。
 ですから、こういう形で語根や接頭辞・接尾辞の語源を押さえれば、それで英単語の意味がわかるかというと、同じ綴りで違う語源だったり、意味が変遷していたりで、見当はずれな意味に解してしまう恐れが結構ある気がします。
 語源から英単語の意味を推測するためよりも、知っている単語の語源を学ぶことで言葉の変遷を学ぶという方向で知的好奇心を満たすというのが、正しい使い方かなと思いました。


小池直己 岩波ジュニア新書 2010年7月21日発行

コメント    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 小さな大国ルクセンブルク | トップ | 動詞がわかれば英語がわかる[... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

実用書・ビジネス書」カテゴリの最新記事