遊び人親子の日記

親子で綴る気まぐれ日記です。

ファクトフルネス

2020年08月26日 11時01分03秒 | 読書

          ファクトフルネス 

    10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣

          ハンス・ロスリング(著)2019年1月発行

   昨年の出版以来、反響が大きく話題となっていて、気になりずっと

   読んでみたかった本書、遅ればせながら、ようやく読むことができ、

   その内容に感動。

   すでにTEDのトークや著作、講演など、世界的に有名だった著者ですが、

   個人的には、本書が初めての出会いでした。

   一見、論文のようにもみえるも、実際は、詳細なデータ解析を表記の工夫

   でわかりやすく用いながら、著者の人生経験を基に、彼自身の言葉で

   書かれているところが大きな魅力となっていて、興味津々で読めた。

   著者はこう語っている

   ・・・

   ここ数十年間、わたしは何千もの人々に、貧困、人口、教育、エネルギー

   など世界にまつわる数多くの質問をしてきた。

   医学生、大学教授、科学者、企業の役員、ジャーナリスト、政治家—

   ほとんどみんなが間違えた、みんなが同じ勘違いをしている。

   本書は、事実に基づく世界の見方を教え、とんでもない勘違いを観察し、

   学んだことをまとめた一冊だ。

   事実に基づいて世界を見られれば、人生の役に立つし、ストレスが減り、

   気分も軽くなってくる。

   ・・・

   この言葉だけだと、なんか嘘のようだが、本書を読み進めていくうちに

   真実を知ること、判断すること、想像すること、の大切さを実感。

   嬉しいことに、本書は正しいデータを表し分析するだけではなく、

   自分が捉われている間違った認識や事柄から離れ、いかに考え、

   どう判断し行動すべきか、、、その方法、ヒントが提示されている。

   11章にわたり、とてもわかりやすく解説されていてるので、

   特に、各国の長、政治家、メディア、ジャーナリストには読んでもらい、

   各人の思い込みを乗り越え、正しいデータを基に、世界を正しく見る習慣

   を身につけてほしいものだ、と願います。

   とにかく面白く勉強になり、目から鱗!(遅いですが)お薦めです。

   — 訳者あとがきから一部転記 —

    ハンスはある時、人々がとんでもなく世界を誤解していることに気づく。

   教育レベルの高い人も、世界中を飛び回っているビジネスマンも、また

   ノーベル賞授賞者でさえ、事実に基づいて(ファクトフルに)世界を見ること

   ができていないのです。なぜでしょう?

   その理由は誰もが持っている「分断本能」「ネガティブ本能」「パターン化本能」

   「焦り本能」など10の本能にありました。この10の本能を抑えなければ、

   事実に基づいて正しく世界を見ることができません。いまある世界を正しく

   認識できなければ、社会問題を解決することも、未来を予測することも、

   危機に対応することもできないでしょう。

    その10の本能を誰にでもわかるように説明し、どうしたらそれらの本能を

   抑えることができるのかを具体的に教えてくれます。それを学び、本能が引き

   起こすとんでもない勘違いに気づくことが、ファクトフルな世界の見方、つまり

   「ファクトフルネス」につながります。

   —

  納得の内容で、世界が分断され、格差が拡大し、自国第一主義が進み、

  それに加えて、コロナ禍の今の社会にこそ切実に必要なことと実感。

  一度読んただけでは、健忘症の母には実践できそうもないので

  手元に置きいつでも読み返せるようにしたいと思っているところです。

   わがまま母

   (忘れないよう、10章を記録しておく)

  第1章 分断本能「世界は分断されている」という思い込み

  第2章 ネガティブ本能「世界はどんどん悪くなっている」という思い込み

  第3章 直線本能「世界の人口はひたすら増え続ける」という思い込み

  第4章 恐怖本能 危険でないことを、恐ろしいと考えてしまう思い込み

  第5章 過大視本能 「目の前の数字がいちばん重要だ」という思い込み

  第6章 パターン化本能「一つの例がすべてに当てはまる」という思い込み

  第7章 宿命本能「すべてはあらかじめ決まっている」という思い込み

  第8章 単純化本能「世界は一つの切り口で理解できる」という思い込み

  第9章 犯人探し本能「誰かを責めれば物事は解決する」という思い込み

  第10章 焦り本能「いますぐ手を打たないと大変なことになる」という思い込み

  第11章 ファクトフルネスを実践しよう

   

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