CLASSIC ROCKを聴こう! PLUS

1960年から1980年代のロックを紹介していきます。またPLUSと言うことで、ロック以外の話題も!

駆け抜けた20年の成果とは

2022年03月12日 | BRITISH ROCK

1981年、ソロ・デビューのアルバム、Face ValueをだしてからはGenesisとの活動と並行してソロ・アルバムを出し続け、ヒット曲連発で80ー90年代の20年間を駆け抜けたフィル・コリンズ、お見事と言うしかない。

そのソロ活動の集大成として1998年にベスト・アルバムなる、Hitsを出した。

自身のアルバムからのヒットした代表曲だけでなく、サントラ盤に提供した曲やEW&Fのフィリップ・ベイリーと共演したEasy Loverまでが収録されたヒット曲てんこ盛りのアルバムとなった。

これだけ活躍すればお金もガッポ・ガッポでウハウハの人生ってとこだけど、彼は3度結婚して3度離婚しているとのこと。(1975~1980、1984~1996そして1999~2008)

一般的に離婚するとなるとお金の揉め事だけでなくその他諸々でかなり精神的に消耗するそうな…  

知らんけど…

まあ桁違いの富や名声を一度享受してしまうと誰でもそれに麻痺しちゃうのかな?

先立つものがなければよほど追い詰められない限り妥協して離婚にまで至らないのが一般的だから、こんな時は普通でよかったな~って負け惜しみを言ってみる。

やっぱりお金はたくさんあった方がいいからね。これ本音。


Speed Of Sound

2022年03月12日 | BEATLES-BADFINGER関連

ウイングス名義としては1971年のWild Lifeから数えて5枚目のアルバム、Wings At The Speed Of Sound が1976年に出た。

レコーディングは、1975年イギリスからスタートしたワールド・ツアーの途中、非常に短期間で仕上げられたもので、前作や前々作で披露されたポールお得意の派手な仕掛けを持った組曲はなく、このアルバムで強調されたのはバンドの一体感だった。

すなわちポールを除いたメンバー各人がリード・ボーカルを務める事によってウィングスはポールのバック・バンドでは無いとでも主張したかったのだろう。

その様な配慮が結果的には他のアルバムと比べれば地味な内容と捉えられるかもしれないが、それぞれの曲はしっかりと作り込まれていてアット・ホーム的なほっこり感があり、また聴き込むほどその良さがわかる。

そして1976年のワールド・ツアー後半からはさらなる新鮮さをもたらすためこのアルバムから新曲が披露され、その成果は同年末のライブ・アルバム、Wings Over Americaに収められている。

懸案だったウイングスのバンドとしての実力が証明されたわけだが、残念なことに次作のLondon Townではポール夫妻とデニー・レインを残して他のメンバーがいなくなってしまった。

さらなるバンドの結束を図るためツアーの最中にも関わらずアルバム・タイトルの如くスピーディーに仕上げたけれど次作までもたなかったのは、ポールとしても無念だったのでは…

発売から1993年のリマスターCDまでのジャケ裏

2014年アーカイブ・シリーズとして再発されたジャケ裏、それまでと違う写真が使われていたのを発見!


Exotic Birds And Fruitは冬に聴け!

2022年03月07日 | PROG ROCK

プロコル・ハルムといえば一般的には1967年の青い影が浮かぶかもしれないが、ところがどっこい私としては1974年の8枚目のアルバム、Exotic Birds And Fruitが一押しですかね。

このバンド結構メンバーの出入りが激しく、メンバー構成では第5期(1973−1976)はこのアルバムを含む重要なアルバム3作を出した時期にあたり、このメンツがバンドとしては一番まとまりがあったと思う。

(第五期のメンバー、左から二人目がゲイリーその隣は作曲するゲイリーの相棒で作詞担当のキース・リイド。あとは誰が誰やら... 知識不足でどうもすみません。)

ゲイリー・ブルッカーのピアノにハモンド・オルガンを重ねてツイン・キーボードを形成したマシュー・フィッシャーや第二のジミヘンとも称されたギタリスト、ロビン・トロワーら個性的なメンバーが脱退した事によって完全にゲイリー中心のバンドになった。

このアルバムではストリングスを廃し、ゲイリーのパワフルかつソウルフルなボーカルを全面に引き出させる事によってバンドのイメージがしっかり固まったように思える。

ただアメリカでのチャートは86位、イギリスではチャート・インせず残念な結果に終わった。

因みに1974年にヒット・チャートをチラ見てみるとあっさり系の曲が大ヒットしているように思えた。

歌詞が少々教条的でソウルフルな歌唱は少々暑苦し過ぎると感じられたのかもね?

てな訳でトロピカルな雰囲気のジャケに反してコレは冬に聴けって事で....


Long Live Rock

2022年03月06日 | BRITISH ROCK

1973年発売のザ・フーのアルバム、四重人格買って、ベスパのGSスクーターに憧れたね。

当時は免許も無く金も無い高校生になったばかりのオイラだったから諦める一択しかなかった。

そうこうしているうちに80年代になると日本にスクーター・ブームが到来。

本田はタクト、ヤマハはベルーガそしてスズキはその名もあのジュリアーノ・ジェンマから名前をとったジェンマが登場。

その頃になると働き出していて小金があったし4輪の免許も取得していたので、遅まきながらスクーターで街中を快走するModsの雰囲気でも味わってみようと買ってみる事に。

ジェンマが一番ベスパに近い外見だったが、実家が本田の車を商用に数台使っていたのでディーラーから猛プッシュ。

タクト買うなら安くするって事で金目に目が眩み結局タクトに決定。

ただ当時は原付はヘルメット無しで乗ることができたので、土日の近所乗りには最適で乗っていて本当に気持ちが良かった。

そしてこの曲をきけばそんな思い出が蘇る。

ザ・フーの1972年に制作した幻のアルバム、Rock Is Dead-Long Live Rockに収録予定だったLong Live Rock。

残念ながらアルバムは発売されなかったものの、この曲は四重人格発売の翌年に出たコンピ・アルバム、Odds & Sodsに収録された。

ただ働き出して数年すると結構多忙となりスクーターに乗る機会も失われてしまいついに処分となり、偽Mods体感プロジェクトはあえなく頓挫。

しかし、オジンになってもLong Live Rock!、Modsは消滅してもロックは永遠であります。

1998年の再発CDはボートラのてんこ盛りでお得感大!


The Black Crowesの4枚目

2022年03月05日 | American Hard Rock

実は本日記事をアップする予定だったのはこのバンド。

90年代のストーンズだとかハンブル・パイとか呼ばれていたThe Black Crowes。

そんな彼らの1996年、通算4枚目のアルバム、Three Snakes And One Charmは全米15位だった。

3匹の蛇の頭。これって7”シングル盤のアダプターだったのね? 今頃気がついた。

センセーショナルなデビュー・アルバムで全米4位、続くセカンドで1位と頂点を極めたことから、それらと比較すると少々物足りない気もするのだが、そもそも過去の出来すぎアルバムと比較することが問題であって、じっくり聴き込めばこのアルバムの良さがわかるってもの。

サザン系のヘビーなロックやブルースっぽいの聴かせてくれます。

そもそもストーンズとかハンブル・パイなんて言う飾り言葉も不要。

そこらのバンドとは一味違う彼等独自のサウンドがアルバムに散りばめられている。

まあ難を言えば言えば少々喧嘩っ早いのが玉に瑕。

このアルバム制作前にクリスとリックのロビンソン兄弟で大喧嘩したらしい。

兄弟でケンカばっかはいけませんぜ。


ピンク・フロイドのライブ盤、その2

2022年03月05日 | PROG ROCK

つい先日1988年のライブ・アルバム、Delecate Sound Of Thunderを聴いているとこれも聴きたくなって取り出した。

1994年のアルバム、The Division Bellを引っ提げて北米と欧州をツアーを敢行。そのツアーの後半の欧州レグでの公演の選りすぐりを集めたライブ・アルバムが翌年完成。

アルバム・タイトルはP.L.U.S.E(アルバム、The Dark Side Of The Moonでの心臓の鼓動を見した効果音が元になっている?)と命名された。

目玉はなんと言っても1975年以来のThe Dark Side Of The Moonの完全版と元メンバーだったシド・バレットの作品、Astronomy Domineを収録していることか。

今回のツアーではランニング・コストが数十億円かけた大掛かりな演出機材を投入、そして演奏にも更なる円熟さが加わり迫力満点のツアーだったそうな。

もうこの手のバンドは今後出てこないだろうね。

お疲れさまでした。


Turn ! Turn! Turn!

2022年03月04日 | Bob Dylan, Byrds, Band and etc.

1965年のバーズのセカンド・アルバム、Turn ! Turn! Turn!

バーズのエレクトリック・フォーク第二弾で、音楽的には前作のミスター・タンブリンマンと同じ方向性で制作された。

このアルバムの一番の出来はやっぱりTurn ! Turn! Turn!。

フォーク・ギター一本で歌われる元歌をバーズ流に上手く消化し名曲に仕上がった。

全ての起こり得る事象は天の下あたかも定められたかの如く適切に季節や時と共に移り変わってゆく。

なぜかこの曲を聴くと若かった昔の事を思い出し目が潤む。

オイラもオジンの世界にどっぷり浸かったって事かな?

左から、マイケル・クラーク(Dr)、デビッド・クロスビー(G)、ロジャー・マッギン(G)、クリス・ヒルマン(B)にジーン・クラーク(Vo)

皆さんお若い!


ピンク・フロイドのライブ盤

2022年03月03日 | PROG ROCK

1987年ロジャー・ウォーター脱退後、デビッド・ギルモアとニック・メーソンが中心となり著名なミュージシャンのサポート受け完成したのが新生ピンク・フロイドのアルバム、A Momentary Lapse Of Reasonだった。

そしてこのニュー・アルバムを引っ提げて世界ツアーを敢行し、翌年にツアーの模様を収録したライブ・アルバム、Delecate Sound Of Thunderを発表した。

このコンサートを体験した人はステージ上のライティングのド派手な演出には度肝を抜かれた人も多かったのでは。

出だしのShine On You Crazy Diamond以外の前半はニュー・アルバムからの新曲中心の構成で、やっぱりファンとしては後半のフロイズ・グレーテスト・ヒット・パレードとも言える選曲がスンバラスィ~

新生フロイドはフロイドにあらずなんて頑固なファンもいるだろうが、今回のツアーではThe Wallの後バンドから脱退したキーボードのリチャード・ライトを含む数多くのサポート・ミュージシャンに3名の女性コーラスが帯同し、そのサウンドは分厚く非常に聴き応えがありコンサートの映像なしでも十分楽しめる。

当時オフィシャルのライブ音源としては1969年のUmmagumma以来だったから、One Of These Day’sとかThe Dark Side Of The Moonからの選曲は感涙ものだった。

今から思えば、もしロジャーがバンドから脱退せずにバンドが四人組のままだったら、果たしてここまで大量にサポート・メンバーを入れてツアーを行っただろうか?

正式メンバーが二人になった故、思い切ったことが出来たのかもね。

デビッド

ニック

非常勤のリチャード


ジョージの2枚目、Living In The Material World

2022年03月02日 | BEATLES-BADFINGER関連

本日はジョージ・ハリソンのビートルズ解散後のソロ2作目のLiving In The Material World でも。

1973年に発売された作品で、アルバムは世界的なヒットとなり全米・全英でそれぞれ1位と2位、シングルのGive Me Loveも 全米・全英で1位と8位だった。

発売と同時に近所のレコード屋にこのアルバムを買いに出掛けたが、当時日本ではポールの新作Red Rose Speedwayとちょうど同時頃に発売されていてどちらを先に買うべきか迷った記憶がある。

当時のLPが1枚2千円の時代、現在の物価から考えるとかなり高価な代物だったと思う。

お正月でもない限り子供の小遣いのレベルでは大散財のケースであり、お正月が遥か彼方の時期に無理してレコード買ってしまうとその後のやりくりが厳しくなるのは身に染みていた。

ただどうしても我慢できなくて2枚一気に買った様な。

当時の記憶が定かではないのだが、自身の小遣いで足りない分の資金源は多分母親に小遣いの前借りを申し出たか2歳下の弟から適当な事を言って小遣いを貸してもらったかな?

今や症状がかなり進行し慢性化してしまった“レコード何が何でも買いたい病”がどうもこの頃に発症したのではないかと....

内容的には少々宗教臭くまた個人的に苦手だったインド楽器の音色も漂う曲もあり、ジョージの精神世界を理解するのはお子様にとってはちょいとハードルが高かった。

無謀にも2枚一気買いするんじゃ無かったと後悔。

ただ年を経るにつれてその音楽性を理解できる様になり、今では好きなアルバムの一つであるのは間違いない。

 


これしか無かった

2022年03月01日 | PROG ROCK

何やらQueenのWe Will Rock Youの様な雰囲気で始まる。

1992年に出たELPの再結成アルバム、Black Moon。

1986年にドラムスのカール・パーマーがAsiaで忙しい時に、助っ人としてロック・ドラム野郎のコージ・パウエルを迎え制作したELP、Emmerson Lake & Powellなんて番外編もあるが、厳密に言えばスタジオ・アルバムでは1978年のLove Beach以来の作品となる。

聴けば一発でELPってわかる様な内容で6曲目のChanging Statesなんて正しくELPそのもの。またキースのピアノソロのClose To Homeもリック・ウェイクマンとは違ったタッチでらしさ満開、楽しめる。

キーボードの進化によって分厚いしっかりしたアレンジが施されているが果たして90年代当時の一般的なリスナーに受けるサウンドか?と問われれば悪くはないけど少々古臭い気もした。

ELP解散後、各人がソロ・アルバムを出すも売り上げが今ひとつってことで話題作りも含めての再結成であるから、70年代のELPのイメージは消すに消されなかったって事ですかね。

とは言えやっぱりELPのアルバムなら、これしか無かったと思う。

そうコレでいいのだ!