CLASSIC ROCKを聴こう! PLUS

1960年から1980年代のロックを紹介していきます。またPLUSと言うことで、ロック以外の話題も!

キンクス、癒しの薦め

2017年02月02日 | BRITISH ROCK
ビートルズで言えば60年代中期のラバー・ソウルやレボルバーあたりで、今までのビート系のロックから、進化したサウンドがちらほら。

サイケデリック・ロックなんて名称も登場しブームとなり、多くのバンドがその新しい動きに追従した。

世の中、その進化したサウンドが流行中、そのムーブメントにあえて逆らったのかどうか、キンクスのリーダーのレイ・デイビスが2年の時間をかけて世に出したのが、1968年作、ヴィレッジ・グリーン・プリザベーション・ソサエティ、すなわち田舎によくある緑豊かな公園(ヴィレッジ・グリーン)を保護する架空の団体がタイトルのコンセプト・アルバム。

イギリスのノスタルジーや田舎の生活に敬意を表した内容と言われていて、それに伴って演奏はいたってシンプルで大人しめ。

かってキンキー・サウンドと言われた派手目のエレキ・ギターのサウンドは何処やら。

たとえ時代遅れだなんて評論家にアルバムを扱下ろされても、ファンのサポートがあれば大丈夫と言いたいところだが、アルバムの売れ行きは最低だったようで。

彼らが、デビュー当時のキンキー・サウンドなる路線を続けていけば、その後どれほど成功したのかとファンとしてため息を付くのは私だけではないはず。

しかしながら、世の中の風潮はあえて無視し、自身のやりたいことを貫いたのは凡人には中々出来ない結構凄いことではないかと…

まあ、このようなへそ曲がりのところが、熱狂的なファンにとって愛されるところなのかもしれない。

またまた、やってくれましたね~ でもついていきますって感じで。

このアルバムは、発売当時は評価が低かったのであるが、後に再評価され名誉回復。

チャートに載るようなヒット曲も収録されていない地味なアルバムではあるが、何度もアルバム全体を繰り返して聴けばあら不思議、自然に体に染み入り悪くない。

これに馴染めば、彼らのRCAレーベル時代の難関アルバム、プリザベーション・アクト1や2もクリヤー出来るかも?


時代のスピードに逆行するのんびりした感じで、癒し系サウンドと言える。

そこの時間に追われているロックファンの方々、もし機会があれば一度お試しを!