股間の解放記

普通の社会人PEKOの、日々思うことをつづっていきます。

前科者

2022年01月31日 19時42分11秒 | 映画評論サ行

製作年:2021年
製作国:日本
日本公開:2022年1月28日
監督:岸善幸
出演:有村架純,磯村勇斗,若葉竜也,マキタスポーツ,木村多江,森田剛
映画『前科者』|2022年1月28日(金) 全国ロードショー

罪を犯した者や非行歴のある者の更生、社会復帰を助ける保護司の阿川佳代(有村架純)は、さまざまな「前科者」のために日々奮闘していた。彼女が保護観察を担当する男で、職場のいじめにより同僚を殺害した過去のある工藤誠(森田剛)は、実直な生活態度で社会復帰も間近と見られていた。しかし、彼はある日突然姿を消し、再び警察に追われる身となってしまう。一方そのころ、街で連続殺人事件が発生し、捜査の進展につれ佳代の過去が明らかになっていく。
罪を犯した「前科者」たちの更生や社会復帰を手助けする保護司の奮闘を描く、香川まさひとと月島冬二による社会派コミックを映画化。かつて殺人を犯した男の社会復帰を支える主人公が、保護司としてさまざまな現実と向き合う。監督・脚本などを『二重生活』や『あゝ、荒野』シリーズなどの岸善幸が担当。自身も壮絶な過去を持つ主人公を『花束みたいな恋をした』などの有村架純、過去を背負いながらも彼女のもとで更生を目指す「前科者」を『ヒメアノ~ル』などの森田剛が演じる。

保護司という職業があることを知りませんでした。罪を犯した前科者の社会復帰を手助けする保護司の奮闘を描いた本作。『ヒメアノ~ル』に続き、再び犯罪者の役を演じた森田剛。『ヒメアノ~ル』の怪演は今でも忘れられません。今回も心に闇を抱えた工藤誠を見事に演じていました!有村架純演じる保護司の佳代の過去と、森田剛演じる工藤誠の過去が描かれており、どちらのストーリーも淡々としながらも、話が進むにつれて悲しみと怒りがこみ上げてくる演出で見応えがありました。誠に寄り添い続ける佳代の懸命な姿がとても良かった。でも前科者に寄り添うことの難しさも感じた。加害者は加害者を生み、被害者は被害者を生んでしまう。そして加害者は被害者になり、被害者は加害者となる。人生は不公平と言ってしまえば、そうなのかもしれない。誠と実の壮絶な過去を知ってしまうと、裁きと赦しのバランスが分からなくなりました。罪を犯した者を勝手に私たちは“悪者”と決めつけてしまう。果たしてそれが正しいのだろうか…観ていて考えさせられました。
映画あるあるなのだが、警察のポンコツっぷりが本作でも発揮されていたのが気になりました。犯人は最初のほうで予想が付いてしまうので謎解き要素は無かったのも残念なところ。メッセージ性は深いし、重厚な人間ドラマなのだけど、泣けるほどではなかった。色々とエピソードを詰め込み過ぎた感もありました。でも観て損はない作品です。

この作品の評価・・・・★★★★★★☆☆☆☆(満点は★10)
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映画 太陽の子

2022年01月30日 21時12分44秒 | 映画評論タ行

製作年:2021年
製作国:日本
日本公開:2021年8月6日
監督:黒崎博
出演:柳楽優弥,有村架純,三浦春馬,イッセー尾形,國村隼,田中裕子
『映画 太陽の子』公式サイト

1944年。京大物理学研究室で研究に励んでいた科学者・石村修(柳楽優弥)は、原爆の開発に参加する。核エネルギーの研究に没頭する一方で、科学者が兵器の開発に携わることに対する葛藤を抱えるように。そんな中、弟の裕之(三浦春馬)が戦地から一時帰宅し、兄弟がひそかに思いを寄せていた朝倉世津(有村架純)も、家を失ったために修の家で暮らすことになる。
2020年8月15日にNHKで放映されたドラマ「太陽の子 GIFT OF FIRE」を異なる視点で描いた青春群像劇。太平洋戦争末期に原爆の開発研究に加わった若き研究者と弟、彼らの思い人が抱く苦悩と青春を描き出す。監督はドラマ版で演出を担当した『セカンドバージン』などの黒崎博。『夜明け』などの柳楽優弥、『フォルトゥナの瞳』などの有村架純、『アイネクライネナハトムジーク』などの三浦春馬といったドラマ版のキャストが集まっている。

原爆開発に加わった若者たちの姿を描いた本作。日本でも原爆を開発しようとした人がいたとは、恥ずかしながら知りませんでした。原爆によって生活が変わっていってしまう若者たち。戦争はダメ。原爆はダメ。もちろんそうなのだが、それよりもこの映画は、青春を戦争に捧げた若者目線で日常を描いています。戦争に勝つために。この国をもっと良くするために。科学者たちは原爆開発に情熱を注いでいたことがよく伝わってきました。正しいことをしたはずが、間違っていたのではと苦悩するシーンが印象的。淡々と話は進んでいきますが、戦争の意義について疑問に思う人々の姿が自然に描かれていたのがリアルで、観ているこちらまで考えさせられました。もしも先に日本が原爆を開発していたら…世界はどうなっていたのだろうか。役者陣の演技力の高さのおかげで色々と感じることは多かったのですが、登場人物それぞれを、もう少し深堀りしても良かったかなと思います。科学者の視点で描いているせいか、戦争映画の割には地味めです。でも観て良かった!戦争が無い日本で暮らせていることに感謝しなきゃ。
「未来の話をしよう!」と言う三浦春馬にスクリーンで会えないのかと思うと複雑な気持ちになりました。

この作品の評価・・・・★★★★★★☆☆☆☆(満点は★10)
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ライトハウス

2022年01月26日 19時39分48秒 | 映画評論ヤラワ行

製作年:2019年
製作国:アメリカ
日本公開:2021年7月9日
監督:ロバート・エガース
出演:ウィレム・デフォー,ロバート・パティンソン,ワレリヤ・カラマン
映画『ライトハウス』公式サイト

1890年代、アメリカ・ニューイングランドの孤島に灯台守としてベテランのトーマス・ウェイク(ウィレム・デフォー)と経験のない若者イーフレイム・ウィンズロー(ロバート・パティンソン)がやって来る。彼らは4週間にわたって灯台と島の管理を任されていたが、相性が悪く初日からぶつかり合っていた。険悪な空気が漂う中、嵐がやってきて二人は島から出ることができなくなってしまう。外部から隔絶された状況で過ごすうちに、二人は狂気と幻覚にとらわれていく。
『ムーンライト』『ミッドサマー』などで知られるスタジオ・A24と、『ウィッチ』などのロバート・エガース監督が組んだダークスリラー。19世紀のアメリカ・ニューイングランドの孤島を舞台に、嵐の影響で島に取り残された二人の灯台守の運命をモノクロ映像で描く。絶海の孤島で狂気に陥る男たちを、『永遠の門 ゴッホの見た未来』などのウィレム・デフォーと『グッド・タイム』などのロバート・パティンソンが演じる。第92回アカデミー賞で撮影賞にノミネートされたほか、数多くの映画祭で高い評価を得た。

嵐の影響で島に取り残された2人の男の運命を描いた本作。第92回アカデミー賞で撮影賞にノミネートされるほど、モノクロ映像が不穏な空気感を漂わせる作品でした。霧笛の音や嵐の豪雨と暴風の音が、見えない何かを呼んでいるような不気味な雰囲気。それに加えて、次第に狂気に満ちていくウィレム・デフォーとロバート・パティンソンの姿が恐ろしい。閉鎖された空間の中でアルコールを過剰摂取し続けたせいか、現実と幻覚の境界線が分からくなり、悪魔に憑りつかれたように異常な行動をしてしまう末路。正直「何なんだこれ?」と思う場面ばかりでしたが、狂気に飲み込まれるとは、こういう事を言うのかもしれないと、妙に納得してしまいました。上司と部下の関係。ブラック企業で上司と意見が合わないとかパワハラとか色々あるけど、仕事を辞めない限りは地獄は続くという教訓を感じました。パワハラの最悪の末路って言っていいのかな。でも謎が多すぎてスッキリはしませんでした(笑)
ウィレム・デフォーとロバート・パティンソンの怪演を見れただけでも良かったのかもしれない。A24って当たりハズレの差が激しい。

この作品の評価・・・・★★★★☆☆☆☆☆☆(満点は★10)
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コーダ あいのうた

2022年01月24日 20時26分57秒 | 映画評論カ行

製作年:2021年
製作国:アメリカ/フランス/カナダ
日本公開:2022年1月21日
監督:シアン・ヘダー
出演:エミリア・ジョーンズ,トロイ・コッツァー,マーリー・マトリン
映画『Coda コーダ あいのうた』公式サイト

とある海辺の町。耳の不自由な家族の中で唯一耳が聞こえる女子高生のルビー(エミリア・ジョーンズ)は、幼少期からさまざまな場面で家族のコミュニケーションを手助けし、家業の漁業も毎日手伝っていた。新学期、彼女はひそかに憧れる同級生のマイルズと同じ合唱クラブに入り、顧問の教師から歌の才能を見いだされる。名門音楽大学の受験を勧められるルビーだったが、彼女の歌声が聞こえない両親から反対されてしまう。ルビーは夢を追うよりも家族を支えることを決めるが、あるとき父が思いがけず娘の才能に気付く。
耳の不自由な家族の中で唯一耳が聞こえる少女が歌の才能を認められたことをきっかけに、夢と現実のはざまで葛藤するドラマ。『エール!』のリメイクで、『タルーラ ~彼女たちの事情~』などのシアン・ヘダーが監督・脚本を務めた。主人公を『ゴーストランドの惨劇』などのエミリア・ジョーンズが演じ、『シング・ストリート 未来へのうた』などのフェルディア・ウォルシュ=ピーロ、『愛は静けさの中に』などのマーリー・マトリンらが共演。サンダンス映画祭で観客賞など4冠に輝いた。

フランス映画「エール!」のリメイク作品。耳の不自由な家族の中で、唯一耳が聞こえる少女が、夢と現実の狭間で葛藤する物語。聾唖の人が社会で生きることの大変さや、家族が互いに支え合って生きることの素晴らしさが丁寧に描かれている作品でした。家族の中で唯一耳が聞こえる高校生のルビー。自分の夢を叶えたい。好きな人と一緒にいたい。だけど自分が傍にいないと家族の生活が成り立たなくなる。通訳として、家族と外の世界の架け橋の役目に徹するルビーの姿が印象的でした。たとえ血の繋がった家族であっても、すれ違いや、ぶつかってしまうこともある。互いを理解し合うための手話が、時には傷付けてしまう原因にもなってしまう。でも心と心で繋がっている。星空の下でルビーがお父さんのために歌い、お父さんは娘の気持ちがやっとわかったのだろう。お父さんも、お母さんも、お兄ちゃんも、愛情表現は違えど、ルビーのことを心から愛しているのだと感じました。全てを同時に叶えることは出来なくても、全てに一生懸命に取り組むルビーはカッコいい。そして最後のオーディションのシーンは思わず涙腺がウルっとさせられました。娘の声は聞こえなくても、気持ちは伝わるのだと思いました。家族みんなの成長物語でもありました。
お涙頂戴の映画ではなく、スケベなお父さんが良いスパイスになっていて、笑って泣ける映画に仕上がっています。下ネタが頭に残ってしまい、僕は号泣するほどではなかったですが、心温まる素敵な映画でした。こんな家族いいね!
でも家業である漁業が結局上手くいったのかどうかが気になりました…

※後半、聾唖の人の視点を見せるために完全に無音になるシーンが1分ちょっとあり、劇場内が静寂に包まれました。これが聾唖者の世界なんだと実感させられた瞬間でした。
残念ながらスマホをマナーモードにしている人がいて、マナーモードの音が劇場内に響いてました。念のため、マナーモードではなく電源オフにしておくことをおススメします。

この作品の評価・・・・★★★★★★★☆☆☆(満点は★10)
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明日の食卓

2022年01月22日 23時35分21秒 | 映画評論ア行

製作年:2021年
製作国:日本
日本公開:2021年5月28日
監督:瀬々敬久
出演:菅野美穂,高畑充希,尾野真千子,外川燎,柴崎楓雅,阿久津慶人,和田聰宏
映画『明日の食卓』公式サイト

神奈川でフリーカメラマンの夫と10歳の息子・悠宇と暮らすフリーライターの石橋留美子(菅野美穂)、大阪でアルバイトを掛け持ちしながら10歳の息子・勇を育てるシングルマザーの石橋加奈(高畑充希)、静岡でサラリーマンの夫と10歳の息子・優と共に何不自由なく暮らす専業主婦の石橋あすみ(尾野真千子)。同じ名前で同じ年齢の息子を持つ3人の母親たちは、多忙ながらも充実した日々を送っていたが、その生活はささいなきっかけによって崩壊していく。
家族の光と闇を描いた椰月美智子の小説を映画化。それぞれに「石橋ユウ」という名前の息子を育てる3家族の幸せな日常が、ささいなきっかけから思いも寄らぬ方向に向かう。住む場所も環境も全く異なる3人の母親を『ジーン・ワルツ』などの菅野美穂、『ヲタクに恋は難しい』などの高畑充希、『そして父になる』などの尾野真千子が演じるほか、外川燎、柴崎楓雅、阿久津慶人らが出演。『64-ロクヨン-』シリーズなどの瀬々敬久がメガホンを取り、瀬々監督作『最低。』などの小川智子が脚本を担当する。

同じ「石崎ユウ」という小学5年生の男の子を育てる3人の母親たちの物語。それぞれ別の場所で暮らしている3人の日常が、ささいな事から徐々に崩れ始めるのです。菅野美穂,高畑充希,尾野真千子という女優3人の演技は見応え十分!そして石橋あすみの息子を演じた柴崎楓雅くん。どこかで見た顔だなと思って検索したら「テセウスの船」のみきおか!!本作でもサイコパス役を見事に演じていて、将来が楽しみな役者の1人です♪
ストーリーは、どれも怖くもあり悲しくもあり切なくもありでした。母親から見た家族。そして息子から見た家族。小さなボタンの掛け違えから、歯車は狂い始めて、取り返しのつかない悲劇を生んでしまう。「自分は家族のために一生懸命頑張っている」「うちの家族は幸せなんだ」「うちの子供は良い子なんだ」と無意識に思っていることでも、実はそう自分に言い聞かせているだけなのかもしれない。そして自分以外の家族は全く違う感情を持っているかもしれない。この映画の母親たちの愛している気持ちでさえ、子供には届いていなかった。お金のある無しや、シングルマザーとか、そういうことは関係なく、ちょっとした出来事で起きること。リアルな子育てを見せられた気分で、ちょっと苦しかった。フィクションだけど、どの家庭でも起こりえる問題だと、観ていて思いました。個人的には好きなテーマだし、展開もこの先の結末がどうなっていくのか非常にドキドキしていましたが、後半になってから盛り上がりそうなのに盛り上がらない。まとまりそうでまとまらない流れになってしまったのが惜しかったです。
しかし重いテーマでありながら“家族のカタチ”について考えさせられる瀬々敬久監督らしさ満載の映画でした。

この作品の評価・・・・★★★★★★☆☆☆☆(満点は★10)
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ハウス・オブ・グッチ

2022年01月21日 15時52分51秒 | 映画評論ハ行

製作年:2021年
製作国:アメリカ
日本公開:2022年1月14日
監督:リドリー・スコット
出演:レディー・ガガ,アダム・ドライヴァー,アル・パチーノ,ジャレッド・レトー
映画『ハウス・オブ・グッチ』|大ヒット上映中

貧しい家庭出身の野心的なパトリツィア・レッジャーニ(レディー・ガガ)は、とあるパーティーで世界的ファッションブランド「グッチ」創業者の孫であるマウリツィオ・グッチ(アダム・ドライヴァー)と出会う。互いに惹(ひ)かれ合うようになった二人は、周囲の反対を押し切って結婚。やがて、セレブとしての暮らしを満喫する彼女は一族間の確執をあおり、グッチ家での自分の地位を高めブランドを支配しようとする。そんなパトリツィアに嫌気が差したマウリツィオが離婚を決意したことで、危機感を抱いた彼女はある計画を立てる。
世界的ファッションブランド「グッチ」創業者の孫で3代目社長マウリツィオ・グッチの暗殺事件と、一族の確執を描いたサスペンス。サラ・ゲイ・フォーデンによるノンフィクションを、『ゲティ家の身代金』などのリドリー・スコット監督が映画化。グッチ家を崩壊に導く女性を『アリー/スター誕生』などのレディー・ガガ、その夫マウリツィオを『スター・ウォーズ』シリーズなどのアダム・ドライヴァーが演じるほか、アル・パチーノ、ジャレッド・レトー、ジェレミー・アイアンズ、サルマ・ハエックらが共演する。

世界的ファッションブランド「グッチ」創業者であるグッチ家の確執と、実際に起きた殺人事件を描いた本作。グッチを含めて、ブランドものに興味が無い僕ですが、一族のドロドロ話は大好物です。レディー・ガガ、アダム・ドライヴァー、アル・パチーノなどアカデミー賞俳優が勢揃いの本作。淡々とした話ではあるものの、不思議と見入ってしまいました。158分の上映時間でしたが、最後まで飽きずにオシャレな映画を楽しめました。これが実話なのかと驚くくらい、ドロドロ話。それをエンタメ性満載に仕上げちゃうんだから巨匠リドリー・スコット監督もまだまだ腕が落ちませんね。人間の欲望、愛情、嫉妬、憎悪…大金や地位が絡むと、たとえ血が繋がっている同士でも蹴落としあってしまうものかと怖くなりました。僕が住む平凡な世界とは、かけ離れた世界ではあるけれど、ファッション業界という煌びやかな世界の裏で、これほどまでに欲にまみれ、そして取り返しのつかない過ちを犯してしまう人間たちの末路を覗くことができて勉強になりました。愛の始まりと、愛の終わりがこんなに違うなんて悲しい。憎悪に染まっていく後半にガガ様に注目です!なんていうか、みんなクセが強くて、まともな人間が一人もいなかった気がする(笑)
レディー・ガガは女優としても十分にやっていけそうな演技も存在感も抜群!この役はガガしか出来ないかも。テンポも良くて、話も分かりやすかったです。グッチ一族が1人もいなくてもファッション業界のトップに君臨し続けるグッチ。今後はブランドマークを見るたびにこの映画を思い出しそうです。

この作品の評価・・・・★★★★★★☆☆☆☆(満点は★10)
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ドリームプラン

2022年01月20日 12時58分42秒 | 映画評論タ行

製作年:2021年
製作国:アメリカ
日本公開:2022年2月23日
監督:レイナルド・マーカス・グリーン
出演:ウィル・スミス,アーンジャニュー・エリス,サナイヤ・シドニー
映画『ドリームプラン』オフィシャルサイト

ビーナス、セリーナ・ウィリアムズ姉妹が生まれる前、父のリチャード(ウィル・スミス)は優勝したテニス選手が多額の小切手を手にする姿を見て、子供を最高のテニス選手にすることを思い立つ。自身はテニス未経験だったが独学で指導法を研究し、世界王者を育てる計画書(ドリームプラン)を作る。治安の悪いアメリカ・ロサンゼルス郊外コンプトン市の公営コートで、彼は周囲からの批判やさまざまな困難を乗り越えながら、娘たちを史上最強の選手に育て上げていく。
テニス史に名を残すビーナス、セリーナ・ウィリアムズ姉妹の父親リチャード・ウィリアムズ氏を描く伝記ドラマ。テニス未経験の彼が娘たちを最強の選手に育て上げるため、独学で指導プランを作成し世界の頂点を目指す。監督はレイナルド・マーカス・グリーン。ウィリアムズ氏を『幸せのちから』などのウィル・スミスが演じ製作も兼任するほか、ドラマ「ラヴクラフトカントリー 恐怖の旅路」などのアーンジャニュー・エリス、ドラマ「パッセージ」などのサナイヤ・シドニー、デミ・シングルトンらが出演する。

今年初めての試写会。女子テニス界に名を残すビーナス、セリーナ・ウィリアムズ姉妹の父親リチャード・ウィリアムズ氏を描く伝記ドラマ。テニス未経験の父親が、自分の娘たちをテニス界のスーパースターにするべく、自身が作った計画書"ドリームプラン”で頂点を目指す。親子で1つの目標に向かって支え合いながら努力すること。そして挫折や困難を経験して成長していくこと。子育てに正解は無いけれど、子供たちのために自分が何をするべきかを厳しさと優しさのバランスを考えて実行していく父のリチャードがとても素敵でした。そしてビーナスとセリーナの一生懸命な姿が印象的。夢は1人じゃ叶えられないというように、家族で互いに信じ助け合いながら一歩一歩前に進んでいく展開に感動しました。リチャード、ビーナス、セリーナも素敵だけど、家族を支える母親の心の広さがあったからこその成功だったのだと感じました。父リチャードの身勝手さが気になってましたが、それは自分が過去に経験した貧困や差別があったからこそ。自分の子供たちにはそんな経験をさせたくないという親心。結果的には、さらに親子の絆の深まったから良かったけど、個人的にはリチャードの暴走っぷりは好きではありませんでした…。
テニスシーンは臨場感があって良かった!でもタイトルになっている計画書“ドリームプラン”が78ページもあるそうですが、その詳細がほとんど分からなかったのが残念でした。ビーナス、セリーナ・ウィリアムズ姉妹が凄い選手になったということは分かりましたが、映画で描かれているのはテニス人生の本当に序盤だけ。凄い話ではあるけれど、彼女たちの幼少期だけを見ただけでは中途半端さも感じてしまいました。そしてビーナスばかりにスポットが当たってて、妹のセリーナには「お前のための良い計画があるんだ」と言っただけで終わってしまったのはモヤモヤが残りました。
テンポも良くて、見事なまでのサクセスストーリーではあるけれど、何か色々と足りなかった惜しい作品でした。

この作品の評価・・・・★★★★★☆☆☆☆☆(満点は★10)
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犬部!

2022年01月18日 12時23分03秒 | 映画評論ア行

製作年:2021年
製作国:日本
日本公開:2021年7月22日
監督:篠原哲雄
出演:林遣都,中川大志,大原櫻子,浅香航大,田辺桃子,安藤玉恵
映画『犬部!』公式サイト

獣医学部の学生・花井颯太(林遣都)は幼いころから動物愛護活動に奔走し、一人暮らしのアパートは保護した動物でいっぱいだった。ある日心を閉ざした1匹の実験犬を救った彼は、より多くの命を救うため動物愛護サークル「犬部」を立ち上げる。颯太と同様に“犬バカ”である同級生・柴崎涼介(中川大志)らも仲間に加わり、彼らは保護活動に取り組んでいく。16年後、変わらぬ信念で動物保護に関わってきた颯太が逮捕されてしまう。
実在した大学のサークル活動をつづった片野ゆかのノンフィクション小説を映画化。“犬バカ”の獣医学部生が仲間と共に動物保護に奔走する大学時代と、獣医師として新たな問題に立ち向かう現代という二つの時代構成で、動物の命と向き合う人々の奮闘を描く。動物愛護サークル「犬部」を設立する主人公を『私をくいとめて』などの林遣都、彼の親友を『虹色デイズ』などの中川大志が演じる。『花戦さ』などの篠原哲雄が監督を務め、『犬に名前をつける日』などの山田あかねが脚本を手掛けた。

動物保護と殺処分の現実に向き合う人々の奮闘を描いた本作。非常に丁寧に優しく、そしてリアに命の重さを感じる作品でした。主人公の颯太の真っすぐな気持ち。誰に何と言われても、規則やルールがあっても、自分の信念を曲げずに動物たちの命を救おうとする姿に感動しました。たしかに、どうしても無理なことだってある。救えない命だってある。それでも誰かが行動に移さないと世の中は何も変わらない。可愛い動物たちが見れる映画。しかし一方で、「可愛い」「癒される」という軽い気持ちで動物を飼ってはいけないのだと気付かされる映画でした。人間の勝手な事情で捨てられたり、多頭飼育で劣悪な環境で飼われている動物たち。捨てられた動物たちが里親に救われる現実。そして殺処分される現実。まるでドキュメンタリーを観ているような感覚でした。学校の道徳の時間に子供に見せるべき映画。重いテーマを扱っているけど、どこか爽やかさで前向きな雰囲気も感じさせるバランスの良い映画。きっとペットを飼っている人は、より深く感情移入してしまって泣いてしまうでしょう。そしてこれからペットを飼う人は観るべき映画だと思います。

この作品の評価・・・・★★★★★★★☆☆☆(満点は★10)
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リカ ~自称28歳の純愛モンスター~

2022年01月17日 16時39分18秒 | 映画評論ヤラワ行

製作年:2021年
製作国:日本
日本公開:2021年6月18日
監督:松木創
出演:高岡早紀,市原隼人,内田理央,尾美としのり,マギー,佐々木希
映画『リカ 自称28歳の純愛モンスター』オフィシャルサイト

3年前に逃走犯・雨宮リカ(高岡早紀)に拉致され、消息を絶っていた本間隆雄(大谷亮平)が遺体となって発見される。捜査に当たる刑事・奥山次郎(市原隼人)は容疑者のリカを誘い出すため、マッチングアプリを使って彼女と接触。一方のリカは、「魂の片割れを探している」と偽る奥山を運命の人だと思い込み、ゆがんだ恋心を募らせていく。捜査が進むにつれリカにのめり込んでいく奥山を案じる婚約者の青木孝子(内田理央)は、同僚の梅本尚美(佐々木希)と一緒に彼の部屋へ向かう。
ドラマ化もされた五十嵐貴久のサイコスリラー小説「リカ」シリーズの「リターン」をベースに映画化。2019年に放送されたドラマ最終回のその後が描かれ、運命の男性を手に入れるためなら手段を選ばない女の狂気が暴走する。ドラマ版に続き『モンスター』などの高岡早紀が主人公を務め、松木創が監督を担当。捜査を通じて主人公に魅入られていく刑事を『サムライせんせい』などの市原隼人、彼の婚約者を『クソみたいな映画』などの内田理央が演じるほか、尾美としのり、マギー、佐々木希らが共演する。

2019年に放送されたドラマ最終回のその後が描かれている本作。運命の男性を手に入れるためなら殺人でも何でもしちゃう純愛モンスター・リカの狂気が暴走するお話。ドラマからのファンです。3Dプリンターも使いこなせる進化したリカ。最初に言っておきますが、この作品はサスペンスでもホラーでもなく、コメディ映画です。ドラマを観てきた僕は多少の免疫があるから大丈夫ですが、映画版だけを観た人は「なんだこれ!?」状態になるでしょうね。まぁ免疫がある僕でも、あまりの雑っぷりに後半は笑ってしまいました…。
自称28歳のリカ。いつものことながら運命の相手を見つけるために出会い系サイトに登録。刑事の奥山がリカを追い詰めていくのですが、予想通りリカに反撃されてしまう。映画版だから新しい展開を予想していたのに、ドラマ版をほぼ変わらない展開。ドラマ版のようなサイコスリラーにちょっとしたお笑い要素が入っているのが「リカ」の良さだったのに、今回は気合入れ過ぎたというか、ふざけ過ぎている。ラスト20分以外は見どころと言えるシーンが無いのです。タカオさんとのエピソードをもっと広げたら面白かったのにと個人的には思いました。
そしてラスト20分。しゃっ!しゃっ!しゃっ!と壁をよじ登るリカの姿に爆笑してしまいました(笑)スパイダーマンもビックリだし、光る手首から蜘蛛の糸でも出せそうな勢い。ここまで現実離れしてモンスター化してしまうと残念。高岡早紀に何させてんのよ!!(笑)高速で移動するリカもリカだけど、警察のポンコツっぷりも健在。奥山もそうだけど、みんな何で単独行動するんかね?内田理央と佐々木希はもう少し演技力を頑張ってほしいところでした。
文句は色々あるけど、これはこれで嫌いじゃなかったです。もし続編出たら観ちゃうだろうな…。

この作品の評価・・・・★★★★☆☆☆☆☆☆(満点は★10)
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ヒノマルソウル~舞台裏の英雄たち~

2022年01月16日 15時42分44秒 | 映画評論ハ行

製作年:2020年
製作国:日本
日本公開:2021年6月18日
監督:飯塚健
出演:田中圭,土屋太鳳,山田裕貴,眞栄田郷敦,小坂菜緒,濱津隆之,古田新太
映画『ヒノマルソウル 〜舞台裏の英雄たち〜』公式サイト

1998年の長野オリンピック。スキージャンプ元日本代表の西方仁也(田中圭)は、ラージヒル団体で金メダルを狙う日本スキージャンプチームのエース原田雅彦のジャンプを見つめていた。西方と原田は前回のリレハンメルオリンピックに代表選手として参加し、ラージヒル団体では金メダルまであと少しだったが、原田のジャンプ失敗により銀メダルで大会を終えていた。西方は4年後の長野オリンピックを目指すが、腰の故障で代表を逃す。
1998年の長野オリンピックで、スキージャンプラージヒル団体金メダルに輝いた日本代表の活躍の舞台裏を描くドラマ。選手を支えた25名のテストジャンパーたちの物語をつづる。ドラマ「あなたの番です」などの田中圭が主演し、『ライヴ』などの山田裕貴らが共演。『荒川アンダー ザ ブリッジ』シリーズなどの飯塚健監督がメガホンを取る。

1998年の長野オリンピックで、スキージャンプラージヒル団体金メダルに輝いた日本代表の活躍の舞台裏を描いた本作。当時、小学生だった僕は、スキージャンプの団体決勝をテレビで観ていた記憶があります。金メダルの裏側でこんな出来事があったなんて知りませんでしたし、テストジャンパーという存在も知りませんでした。当時、原田選手の号泣シーンが印象的でしたが、この映画を観て涙の理由がやっとわかった気がします。どの世界でもそうだけど、栄光もあれば挫折もある。「あいつさえ失敗しなければ上手くいったのに」「あいつよりも自分の方が上手くできるのに」。輝かしい舞台の裏では悔しい思いをしている人が必ずいるもの。泣かせにくる演出だと分かっていたのに、本番の舞台で25人のテストジャンパーが飛ぶシーンで泣いてしまいました。自分が出来る事、やるべき事をする。日の丸を背負ったプレッシャーは一般人からしたら想像できないほどだろう。それでも1人1人に物語があって、チームのために、日本のために、そして自分のために飛ぶ姿に勇気と感動をもらいました。西方選手が最後に首にかけてもらった金メダルに、さらに涙が止まりませんでした。まさに舞台裏の英雄たちでした!

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クライ・マッチョ

2022年01月15日 01時34分37秒 | 映画評論カ行

製作年:2021年
製作国:アメリカ
日本公開:2022年1月14日
監督:クリント・イーストウッド
出演:クリント・イーストウッド,ドワイト・ヨーカム,エドゥアルド・ミネット
映画『クライ・マッチョ』公式サイト|絶賛公開中

ロデオ界の元スターのマイク・ミロ(クリント・イーストウッド)は、落馬事故をきっかけに家族とも別れ、今は競走馬の種付けの仕事をしながら一人で暮らしている。ある日、彼は元雇用主にメキシコにいる息子のラフォ(エドゥアルド・ミネット)を誘拐するよう頼まれ、単身メキシコに向かう。マイクは少年ラフォと出会い、二人でテキサスを目指すが、その道のりは困難なものだった。
『運び屋』などのクリント・イーストウッドが監督と主演などを務め、N・リチャード・ナッシュの小説を原作に描くヒューマンドラマ。落ちぶれた主人公が、少年と二人でメキシコを横断しながら心を通わせていく。原作者のナッシュと『グラン・トリノ』などのニック・シェンクが脚本を担当し、『ミリオンダラー・ベイビー』などのアルバート・S・ラディらが製作を手掛ける。エドゥアルド・ミネットやナタリア・トラヴェンをはじめ、カントリー歌手としても活動するドワイト・ヨーカムらが出演する。

事情により福岡県のT・ジョイ博多にて鑑賞。
91歳になったクリント・イーストウッドの監督・主演作品。落ちぶれたロデオ界の元スターの男と、居場所が無い少年のロードムービー。メキシコでアルコール依存症の母親と離れて路上生活をする少年ラフォを、アメリカに住む父親の元に帰そうとする主人公のマイク。しかし道中で様々なことが起きるのです。年齢差がある2人の旅がどうなっていき、どのように心を通わせていくのかを期待していましたが、最初から最後まで淡々と進むロードムービーでございました。盛り上がりそうなシーンはあるのに、あえて盛り上がらないようにしているか、とにかく淡々と進む。盗難車を運転しているのに警察に見つかりそうで見つからない。母親の手下が追っかけて来たと思ったら、まさかの1人で、しかもあっけなく倒される。本気で息子を取り返したいのか疑問でした。道中で小さいトラブルはあるのですが、「このシーン必要?」という場面が幾つか…。麻薬を運んでいるのでは?と疑われて、マイクが「俺は運び屋じゃない」と言う場面に思わずニヤけてしまいましたがね(笑)終わり方も「ふ~ん…」って感じ。淡々としていながらも、「人生の選択は自分でしろ」というマイクの言葉のように、人生の生き方について考えさせられる作品ではありました。
雄鶏のマッチョくんがとにかく良い仕事をしてくれます。人間よりも賢いし可愛かったです。撮影では数羽用意してたらしいですが、マッチョくん軍団は本当に名演技でした。
91歳には見えないクリント・イーストウッド。内容うんぬんというよりは、まだまだ現役のクリント・イーストウッドの哀愁ある渋くてカッコイイ姿を見れただけで満足でした。

この作品の評価・・・・★★★★★☆☆☆☆☆(満点は★10)
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レミニセンス

2022年01月11日 15時04分11秒 | 映画評論ヤラワ行

製作年:2021年
製作国:アメリカ
日本公開:2021年9月17日
監督:リサ・ジョイ
出演:ヒュー・ジャックマン,レベッカ・ファーガソン,タンディ・ニュートン
映画『レミニセンス』オフィシャルサイト

世界中が海に沈んでしまった近未来。他人の記憶に潜入する能力を持ったエージェントのニック(ヒュー・ジャックマン)のもとに、検察からある仕事が舞い込む。それは瀕死の状態で発見されたギャングの男性の記憶に潜入し、謎の多い新興ギャング組織の正体と目的を探るというものだった。男の記憶に登場する女性メイが、鍵になる人物だとにらむニック。彼女を追ってさまざまな人の記憶に潜入していくが、その裏では巨大な陰謀がうごめいていた。
『グレイテスト・ショーマン』などのヒュー・ジャックマン主演のSFサスペンス。世界中が海に水没した近未来を舞台に、他者の記憶に潜入したエージェントが凶悪事件の鍵を握る女性の行方を追う。監督はドラマ「ウエストワールド」シリーズなどに携ったリサ・ジョイ。『ドクター・スリープ』などのレベッカ・ファーガソン、『リトリート・アイランド』などのタンディ・ニュートン、『クリミナル・アフェア 魔警』などのダニエル・ウーらが出演する。

全世界渇望のハリウッドSFサスペンス超大作…!?あらすじにはこう書かれているけど全世界が渇望するほどの映画ではないことは確かです(笑)まぁ、つまらなくはなかったけども。世界が海に沈んでしまった近未来を舞台に、記憶に潜入したエージェントが、魅力的で謎多き女性の行方を追うSFサスペンス。クリストファー・ノーランの弟が制作ということで「インセプション」にどことなく似ている…。
水没した街並みの映像美や、昼夜逆転して生活を送る人々という設定は面白い。けどその設定が活かしきれてないのが残念なのです。水に沈んだ世界&記憶に潜入という設定なら、もっと巨大な組織との対決くらいは出来たと思うが…。主人公のニックがしていることは一目惚れした女性を執拗に追いかけること。まぁ多少の事件は起きるものの、そうじゃない感はありました。恋愛映画として観ればそれなりに楽しめました。
記憶に潜入して過去にタイムスリップするという話は難しそうに感じるが、意外と話は分かりやすいですが、期待していたほどのスケールの大きさは感じられず、内容は個人的で小さい話でしたね。
人生は様々な事が起きるが、過去に留まるのも、未来を生きるのも、選ぶのは人それぞれなのだというメッセージ性は良かったと思います。

この作品の評価・・・・★★★★★☆☆☆☆☆(満点は★10)
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白頭山大噴火

2022年01月10日 23時05分25秒 | 映画評論ハ行

製作年:2019年
製作国:韓国
日本公開:2021年8月27日
監督:イ・ヘジュン
出演:イ・ビョンホン,ハ・ジョンウ,マ・ドンソク,チョン・ヘジン,ペ・スジ
映画『白頭山大噴火』公式サイト

北朝鮮と中国の国境付近に位置する火山・白頭山で、観測史上最大級の噴火が発生する。噴火によって大地震も誘発され、ソウル市内のビル群が倒壊するなど人々はパニックに陥る。白頭山の地質研究の権威である大学教授カン(マ・ドンソク)がさらなる大噴火の発生を予測したことを受けて、韓国政府は韓国軍大尉チョ・インチャン(ハ・ジョンウ)と彼が率いる爆発物処理班に対し、北朝鮮に潜入して火山沈静化を図る秘密作戦の遂行を命じる。そのためにインチャンたちは、作戦成功の鍵を握るとされる北朝鮮人民武力部の工作員リ・ジュンピョン(イ・ビョンホン)を見つけようとする。
『KCIA 南山の部長たち』などのイ・ビョンホン、『クローゼット』などのハ・ジョンウ共演によるディザスタームービー。朝鮮半島にそびえる白頭山の大噴火沈静化を命じられた韓国軍大尉が、その鍵を握る北朝鮮の工作員と核燃料を探し出すために同国に潜入する。監督は『22年目の記憶』などのイ・ヘジュン、『監視者たち』などのキム・ビョンソ。『スタートアップ!』などのマ・ドンソクのほか、チョン・ヘジン、ペ・スジらが脇を固める。

白頭山(ペクトゥサン)の読み方をどうしても覚えられない。朝鮮半島にそびえる白頭山の大噴火を沈静化しようとする韓国軍の大尉と、北朝鮮の工作員との駆け引きを描いた作品。災害パニックムービーかと思っていたのですが、何だか色々と詰め込み過ぎた感のある作品でした。オープニングの大噴火による韓国の街が崩壊していくシーンは迫力があって良かったと思いますがマグニチュード7.8であんなにバタバタとビルが崩壊するって韓国の建築基準はどうなってるのよ。北朝鮮が持っている核兵器を奪うとか、アメリカや中国の思惑が入り込んできたり、家族とのやり取りだったり、話がごちゃごちゃしてました。簡単に北朝鮮に潜入できちゃって、アメリカ軍が介入してくる展開は「あれ?大噴火よりも政治的な話に傾いてないか?」と心配になりました。核をそんなに手荒に扱って大丈夫なのかしら!?国のトップに人たちも、半島が無くなるというのに、あまり危機感持ってないのが不思議。
大噴火による火の玉や地面崩壊の被害から避けるシーンは、さすがに運が良すぎるというかご都合主義全開。コメディ要素が入るたびに白けてしまった。あるある展開の後半はツッコミどころも多かった。あれだけの勢いのエレベーターで落下したら即死でしょうが(笑)イ・ビョンホンの無駄遣いでしたね。韓国映画にしては薄めの内容でした。

この作品の評価・・・・★★★★★☆☆☆☆☆(満点は★10)
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スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム

2022年01月09日 16時19分20秒 | 映画評論サ行

製作年:2021年
製作国:アメリカ
日本公開:2022年1月7日
監督:ジョン・ワッツ
出演:トム・ホランド,ゼンデイヤ,ベネディクト・カンバーバッチ
映画『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』 | オフィシャルサイト | ソニー・ピクチャーズ

スパイダーマンの正体がピーター・パーカー(トム・ホランド)だという記憶を世界から消すため、ドクター・ストレンジ(ベネディクト・カンバーバッチ)はある呪文を唱えるが、それがドック・オク(アルフレッド・モリナ)らヴィランたちを呼び寄せてしまう。ヴィランの攻撃によって、ピーターのみならず恋人のMJ(ゼンデイヤ)らピーターの大切な人たちにも危険が及ぶ。
トム・ホランドが主人公ピーター・パーカーにふんする『スバイダーマン』シリーズの第3弾となるヒーローアクション。スパイダーマンであることが世界中に知れわたってしまい、平穏な生活を送ることができなくなったピーターが、自らの宿命と向き合う。共演はゼンデイヤやベネディクト・カンバーバッチなどのほか、Dr.オクタビアス役のアルフレッド・モリナをはじめとする過去のシリーズに登場したヴィラン役の俳優たちが再び出演。監督を前2作に引き続きジョン・ワッツが務める。

「スパイダーマン:ホームカミング」「スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム」と続いたMCU版スパイダーマンのシリーズ完結編。もう何を書いてもネタバレになってしまいそうなのでネタバレが嫌な人はご注意を!そして前シリーズのスパイダーマンを観たことがない人は「誰?」ってなるのでご注意を!
本作では主人公のピーター・パーカーが人々の記憶の中から“スパイダーマン=ピーター・パーカー”であることを消そうとするが、ドクター・ストレンジは危険な呪文を唱えてしまうのです。呪文は失敗し、異次元の世界から過去の強敵が集結してしまうというお話。「スパイダーマン」「アメイジング・スパイダーマン」に登場したヴィランたちが大集合!過去のヴィランを出演させるだけでも凄い。もうこれだけでも、全作品を観てきた僕にとっては、美味しいもの全部乗せ丼を食べているようで、お腹いっぱいなのだけど、そこにサム・ライミ版のスパイダーマンを演じたトビー・マグワイアと、個人的には好きだったのに2作で打ち切りとなってしまった「アメイジング・スパイダーマン」のアンドリュー・ガーフィールドが登場しちゃうんだから、興奮&感動です!!トビー・マグワイア、やっぱりちょっと老けたな(笑)しかしながらスパイダーマンシリーズへのオマージュやリスペクトが満載で、監督や脚本家から3人のスパイダーマンへの愛が感じられましたし、大人の事情も、権利の問題も通り越して、オールスターを集結させたのだから素晴らしい。良いシーンはたくさんあったけど、特にアンドリュー・ガーフィールドがMJを助けたシーンがジーンときましたね。
まぁメイおばさんが死んでしまったのは悪人たちに情けをかけたピーターの優しさというか頑固な性格が災いしたからなのかなと思うし、ヴィランたちが集まってしまったのもピーターの「あれも!これも!」という性格のせいでもあるのは否めない。自業自得な部分もある。それでも傷付いて何もかも失って、そして大きな成長と決断をしたピーター・パーカーはカッコ良かったですが。シリーズ完結編としては見事な終わり方でした!エンドロール後の…黒い塊とドクターストレンジが今後絡んでくるのか楽しみです。

この作品の評価・・・・★★★★★★★☆☆☆(満点は★10)
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浅草キッド

2022年01月06日 09時27分32秒 | 映画評論ア行

製作年:2021年
製作国:日本
日本公開:2021年12月9日
監督:劇団ひとり
出演:大泉洋,柳楽優弥,門脇麦,土屋伸之,中島歩,風間杜夫,鈴木保奈美

昭和40年代の浅草。大学を中退後、たけし(柳楽優弥)は「ストリップとお笑いの殿堂」と言われる浅草フランス座に転がり込み、「幻の浅草芸人」と呼ばれていた深見千三郎(大泉洋)に弟子入りする。東八郎や萩本欽一など、お茶の間を席巻していた大人気芸人を育てた深見の下で、たけしは大成することを目指し笑いの修行に勤しんでいた。しかしテレビが普及するにつれ、演芸場の客入りは減る一方だった。
映画監督・北野武として世界的に高い評価を得ている芸人・ビートたけしが自ら作詞・作曲した楽曲と自叙伝を原作に、彼の下積み時代を描く青春ドラマ。数多くの人気芸人を育てた深見千三郎の下で芸人修業を始め、個性豊かな仲間たちと交流しながら、やがて芸人として頭角を現していく。芸人や作家、俳優などマルチに活動する劇団ひとりが監督・脚本を担当。ひとり監督作『青天の霹靂』などの大泉洋が「幻の浅草芸人」と呼ばれた師匠の深見、『誰も知らない』など
の柳楽優弥がビートたけしを演じる。

芸人・ビートたけしが自ら作詞・作曲した楽曲と自叙伝を原作に、彼の下積み時代を描く青春ドラマ。ビートたけしファンなわけではないけれど、とりあえず鑑賞。師弟愛が丁寧に繊細に描かれていて、ウルっとさせられる感動作でした。いやぁ、柳楽優弥って本当に演技上手いし、良い役者だと改めて思いました。そして劇団ひとりの才能の凄さを改めて見せつけられた気分。もちろん大泉洋も門脇麦も鈴木保奈美もナイツ土屋もナイスキャスティングでした!
夢を追いかけるたけしは、浅草で人気芸人であった師匠・深見に弟子入りをする。徐々に頭角を現してきたたけし。しかし師匠との関係も変わっていってしまう…。夢を追いかけるからこそ失うものもある。テレビの時代が来ても、舞台に立ち続けようとする師匠の姿はカッコ良かったし、どんなに売れてもたけしが初心を忘れずに、師匠を尊敬する姿に感動させられました。たけしのことを誰よりも理解し才能を分かっていたのは師匠の深見だった。たけしが賞金を深見に渡すシーンや、ハイヒールのシーンに思わず泣いてしまいました。どんなに時代が変わろうとも師弟関係って変わらないんですね。「芸人だよ馬鹿野郎!」「笑われんじゃねえぞ。笑わせるんだよ。」の台詞が心にグサッと響く。大きな感動は無いが、人情の温かさにこちらまで気持ちが温まるような笑って泣ける良い映画でした。
深見千三郎という人は映像が全く残っていないらしい。一体どんな人だったのか気になります…

この作品の評価・・・・★★★★★★★☆☆☆(満点は★10)
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