股間の解放記

普通の社会人PEKOの、日々思うことをつづっていきます。

シング・ストリート 未来へのうた

2017年02月27日 11時06分21秒 | 映画評論サ行
製作年:2015年
製作国:アイルランド/イギリス/アメリカ
日本公開:2016年7月9日
監督:ジョン・カーニー
出演:フェルディア・ウォルシュ=ピーロ,エイダン・ギレン,マリア・ドイル・ケネディ
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1985年、ダブリン。両親の離婚やいじめで暗い日々を過ごすコナーは、音楽好きな兄と一緒にロンドンのミュージックビデオを見ることが唯一の楽しみという14歳。ある日、ラフィナを見掛け瞬く間に恋に落ちた彼は、思わず「僕のバンドのPVに出ない?」と口走ってしまう。慌ててバンドを組んだコナーは彼女を振り向かせようと、クールなPVを撮るため音楽活動に奔走する。
『ONCE ダブリンの街角で』などで知られるジョン・カーニー監督の半自伝的青春ドラマ。1980年代のアイルランド・ダブリンを舞台に、さえない日々を送る14歳の少年が一目ぼれした少女を振り向かせるためバンドを組み、音楽活動に没頭する姿を描く。主題歌を、カーニー監督作『はじまりのうた』に出演したマルーン5のアダム・レヴィーンが担当。音楽がつなぐ出会いや少年たちの青春を、デュラン・デュラン、ザ・クラッシュ、ザ・ジャムなど当時のヒット曲が彩る。

さえない日々を送る少年が一目ぼれした少女を振り向かせるためにバンド活動に奮闘する姿を描いた青春ドラマ。幼少期の頃は周囲の環境って非常に大事。主人公のコナーも家庭内の問題であったり、学校でのイジメだったり、様々な悩みを抱えながら日々を送っている。そんな時に彼の前に現れた一人の少女。1つでも没頭できる事が出来たコナーは自分の居場所を見つけられたのもかもしれない。一番身近にいた兄の存在も非常に大きいよね。曲の歌詞がコナーたちの苦悩とマッチしていて共感出来ました。コナーもラフィナも大きな決断をして一歩を踏み出す…。自分を信じて進むことの大切さを感じました。でも前評判ほど感動は無かったかな…。10代の頃に観てたらもっと共感できたかもしれない…。主人公以外のバンドメンバーのエピソードももっと深く描いてくれたら良かったかも。ラストの展開は意外だったけど王道の青春ドラマでありました。

この作品の評価・・・・★★★★★☆☆☆☆☆(満点は★10)
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ラ・ラ・ランド

2017年02月26日 00時02分51秒 | 映画評論ヤラワ行
製作年:2016年
製作国:アメリカ
日本公開:2017年2月24日
監督:デイミアン・チャゼル
出演:ライアン・ゴズリング,エマ・ストーン,キャリー・ヘルナンデス,ジェシカ・ローゼンバーグ
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何度もオーディションに落ちてすっかりへこんでいた女優志望の卵ミアは、ピアノの音色に導かれるようにジャズバーに入る。そこでピアニストのセバスチャンと出会うが、そのいきさつは最悪なものだった。ある日、ミアはプールサイドで不機嫌そうに1980年代のポップスを演奏をするセバスチャンと再会し…。
『セッション』などのデイミアン・チャゼルが監督と脚本を務めたラブストーリー。女優の卵とジャズピアニストの恋のてん末を、華麗な音楽とダンスで表現する。『ブルーバレンタイン』などのライアン・ゴズリングと『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』などのエマ・ストーンをはじめ、『セッション』でチャゼル監督とタッグを組んで鬼教師を怪演したJ・K・シモンズが出演。クラシカルかつロマンチックな物語にうっとりする。

いよいよ明日発表のアカデミー賞。そのアカデミー賞で作品賞最有力と言われている本作。女優を目指す女性とジャズピアニストの男性の恋を行方を描いたラブトーリー。冒頭から音楽に合わせてハイウェイで踊り出すミュージカルシーンに引き込まれました。実際の高速道路を一時封鎖して撮影したとのことで、長回しで見せるシーンは「さすがハリウッド!」と思わせる印象的な場面でした。このシーンで使われている楽曲『Another Day of Sun』が映画を観終わってからも頭から離れない(笑)パーティシーンや夕暮れの夜景をバックにミアとセバスチャンが踊る等、素敵なシーンが盛りだくさん。ただし予告編でほとんどのミュージカルシーンを出し尽くしてしまっているせいか、新鮮さというか驚きみたいなものが感じられなかったのが残念なところ…。一応ミュージカル映画ではあるけれど、全編に渡ってミュージカル要素があるわけでもなく、普通のラブストーリーという印象です。ライアン・ゴズリングもエマ・ストーンも素晴らしいダンスを披露しているが、ミュージカル映画好きとしてはそういうシーンが少ないのも物足りない。ストーリーとしては思っていたより普通の話。夢を追う憧れと挫折を、恋愛と織り交ぜながら上手く見せています。ロマンチックでもありファンタジーでもあり良い話なのだけど、途中で中だるみがあるのも否めない。昔何かで観たことあるような展開でもう一捻り欲しかった。最後はハッピーエンドでも良かったと思うが…。やはり「セッション」の監督でもありアカデミー賞最有力言われると期待し過ぎたせいもある。「セッション」の時の衝撃がまた欲しい!

この作品の評価・・・・★★★★★★★☆☆☆(満点は★10)
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愚行録

2017年02月20日 23時53分50秒 | 映画評論カ行
製作年:2016年
製作国:日本
日本公開:2017年2月18日
監督:石川慶
出演:妻夫木聡,満島ひかり,小出恵介,臼田あさ美,市川由衣,松本若菜,中村倫也
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エリート会社員の夫・田向浩樹、美しい妻・夏原友季恵と娘の一家が、何者かに惨殺された。事件発生から1年、その真相を追う週刊誌記者の田中武志は、一家の関係者を取材。浩樹の同僚・渡辺正人、友季恵の大学時代の同期・宮村淳子、浩樹の大学時代の恋人・稲村恵美らから語られる、一家の意外な素顔に驚く田中。そして、自身も妹の光子が育児放棄の容疑で逮捕されるという問題を抱えていた。
「乱反射」「後悔と真実の色」などで知られる人気小説家、貫井徳郎の直木賞候補作を実写化したミステリー。未解決の一家殺人事件を取材する雑誌記者が、その思わぬ真相にたどり着く姿を追う。メガホンを取るのは、短編を中心に手掛けてきた石川慶。『悪人』で共演した妻夫木聡と満島ひかり、『十字架』などの小出恵介、『ランブリングハート』などの臼田あさ美らが顔をそろえる。羨望、嫉妬、駆け引きといった人間を深く見つめた物語に引き込まれる。

未解決の一家殺人事件を取材する記者が、被害者の人間関係を調べていくうちに思わぬ真相に辿り着いていくお話。“愚行録”というタイトル通り、登場人物たちの愚かさが徐々に見えてきて面白い。被害者夫婦だけではなく、証言者たちの愚かさも明らかになっていきます。上っ面は“良い人そう”“優しそう”と見えても裏では誰もが持っているであろう嫉妬や恨み…。自分が持っていないものを他人が持っていたら、それを自分のものにしたいという妬みは、誰もが一度は思ったことがあるだろう。その妬みこそが取り返しのつかない事に発展する一歩だということ。観終わったあとは暗い気持ちになること間違いなしです。ただし映画としては、あまり話に引き込まれなかった…。なんでだろうなぁ。「怒り」のようなゾクゾクするような要素が無いし、「ヒメアノ~ル」のようなパンチも無い。ただただ愚かで暗い話を繋げた印象。登場人物たちが、嫌な奴って印象を受けるだけで、何故そんな嫌な性格になったのかが伝わってこないのが残念なところ。一家殺人事件と光子の繋げ方に無理矢理感を感じます。良かったとは思うが衝撃や驚きがあまり無かった惜しい作品でした。

この作品の評価・・・・★★★★★★☆☆☆☆(満点は★10)
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一週間フレンズ。

2017年02月18日 12時09分46秒 | 映画評論ア行
製作年:2017年
製作国:日本
日本公開:2017年2月18日
監督:村上正典
出演:川口春奈,山崎賢人,上杉柊平,高橋春織,古畑星夏,国生さゆり,甲本雅裕
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高校2年生の長谷祐樹は、初めて会った日から惹かれていた同級生・藤宮香織に、「友だちになってほしい」と思い切って声をかける。しかし、一週間しか記憶がもたないという障害を抱えていた香織は、祐樹の願いを拒む。それでも香織のそばにいたいと思う祐樹は、毎週月曜日、記憶がリセットされるたびに香織に会いに行く。やがて交換日記を始めた2人は、少しずつ距離を縮めていくが、そんなある日、香織の過去を知る転校生が現れる。
ベストセラーを誇る葉月抹茶のコミックを実写化した青春ロマンス。月曜日になると友人に関する記憶の全てを失くしてしまう女子高生と、そんな彼女に心を奪われたクラスメートの男子が織り成す恋模様を映し出す。メガホンを取るのは、『7月24日通りのクリスマス』『赤い糸』などの村上正典。『好きっていいなよ。』などの川口春奈、『orange-オレンジ-』などの山崎賢人が主演を務める。切なさとときめきが詰まった物語に、胸が締め付けられる。

試写会にて鑑賞。友達との記憶が1週間ごとに消えてしまう少女と、それでも彼女と友だちになろうと奮闘する少年の切ない青春物語。王道のラブストーリーって感じです。今までこんな映画あったような気がする…。川口春奈と山崎賢人のフレッシュな顔ぶれが揃っていて演技も上手い。しかしながらその他の俳優の演技が棒過ぎて驚きました。桐生くんと九条くんを演じた俳優さんが特に…。
ご都合主義の展開で、ナイスタイミングで登場したり、ナイスタイミングで記憶が戻ったり…。ヒロインの記憶障害がとにかく都合が良すぎ。家族や先生との記憶は残ってるみたいだけど、友達の記憶は消えるって…ねぇ。そもそも香織はクラスメイトに記憶障害の事を話してないみたいだけど、そこまで隠すべきなのか疑問に感じます。クラスメイトに障害の事を話せばきっと、みんな助けてくれて、面倒くさい事は起きないと思うのだけど…。だけどこんな青春を少しだけ羨ましく感じてしまったのは、おっさんになった証拠かな…?パラパラ漫画で記憶を取り戻すラストの展開は良かったです。

この作品の評価・・・・★★★★★☆☆☆☆☆(満点は★10)
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世界一キライなあなたに

2017年02月15日 02時19分22秒 | 映画評論サ行
製作年:2016年
製作国:アメリカ
日本公開:2016年10月1日
監督:テア・シャーロック
出演:エミリア・クラーク,サム・クラフリン,ジャネット・マクティア,チャールズ・ダンス
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イギリスの田舎町で、ルーことルイーザ・クラークは失職を機に、交通事故で車いすの状態になってしまった青年実業家ウィル・トレイナーの介護と話し相手をする期間限定の職に就く。活力を失っていた当初は冷たい態度を取るウィルだったが、彼女の明るさに徐々に心を開き、二人は惹かれ合う。そんなある日、ルーはウィルの秘密を知ってしまい…。
世界中で読まれているジョジョ・モイーズの恋愛小説「ミー・ビフォア・ユー きみと選んだ明日」を映画化。バイク事故で車いすの生活となり生きる気力をなくした青年実業家と、彼の介護に雇われた女性の切ない恋の行方を描く。主人公の女性をテレビシリーズ「ゲーム・オブ・スローンズ」などのエミリア・クラーク、実業家を『ハンガー・ゲーム』シリーズなどのサム・クラフリンが演じる。そのほか『アルバート氏の人生』などのジャネット・マクティア、『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』などのチャールズ・ダンスらが脇を固める。

車いす生活を送るイケメン実業家と、介護で雇われた女性の恋模様を描いた本作。事故で生きる活力を無くしたウィルだったが、ルーの明るさと真っ直ぐさに徐々に惹かれてあっていく。結末から言ってしまうと、これがハッピーエンドなのか、バッドエンドなのかは観る人によって異なるかもしれません。主人公ルーの選択とウィルの選択。それぞれが苦しんで悩んでやっと出した答えなのだから正しいのかもしれないが…それでも他の選択肢を選んで欲しかったと思い、切なくなりました。でもきっとウィルは幸せだったのだろう。お金では買えない生きる楽しさ、生きる喜びをウィルはルーから教えてもらったのだから。限られた時間の中で変えられることと、どうしても変えられないことがある。ルーの無邪気で可愛らしい笑顔に僕まで癒されました♪ただ、ウィルがあそこまで追い詰められているようには見えなかったので、そこを描いてくれていれば感情移入して泣けたかもしれません。でもよくある恋愛映画とは一味違った作品で新鮮でした。ルーのこの先もきっと幸せに生きられると思う。まぁお金も大事なんだけどさ(笑)内容は素敵なのに、このタイトルはダサいですね。

この作品の評価・・・・★★★★★★★☆☆☆(満点は★10)
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マリアンヌ

2017年02月14日 00時50分09秒 | 映画評論マ行
製作年:2016年
製作国:アメリカ
日本公開:2017年2月10日
監督:ロバート・ゼメキス
出演:ブラッド・ピット,マリオン・コティヤール,リジー・キャプラン,マシュー・グード
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1942年、極秘諜報員のマックスとフランス軍レジスタンスのマリアンヌは、ドイツ大使暗殺という重大な任務のためカサブランカで出会う。二人は、敵の裏をかくため夫婦を装い任務の機会をうかがっていた。その後、ロンドンで再会し次第に惹かれ合った二人は愛を育んでいくが、マリアンヌは愛するマックスにも打ち明けられない秘密を持っており…。
俳優だけでなくプロデューサーとしても活躍するブラッド・ピットと、アカデミー賞受賞監督ロバート・ゼメキスがタッグを組んだラブストーリー。第2次世界大戦下を舞台に、ある極秘任務を通じて出会った男女が愛し合うものの、過酷な運命に翻弄されるさまを描く。ブラピふんする諜報員と惹かれ合うヒロインをオスカー女優マリオン・コティヤールが演じるほか、『127時間』などのリジー・キャプラン、『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』などのマシュー・グードらが共演する。

極秘任務を通して惹かれあったスパイ同士の男女が、過酷な運命に翻弄されていく物語。ブラッド・ピット、マリオン・コティヤール、そして監督はロバート・ゼメキスと豪華です。愛し合っていた夫婦だったが、徐々に妻マリアンヌの正体が明らかになっていきます…。内容としては古典的というか、やっぱりそういう事かとおいう展開。しかしながら、丁寧に作られている印象で最後までじっくりと観ることが出来ました。マリアンヌの美しいドレス姿が素敵♪マックスの軍服姿もカッコいい。ブラッド・ピットの妻を信じようとする演技、そしてマリオン・コティヤールの秘密を隠そうとする演技が素晴らしかった。ラブラブなシーンもあり、ハラハラさせられるシーンもあり、最後は切なくなりました。夫婦の愛は果たして本物なのか…。もう少し2人が惹かれあう過程を描いて欲しかったのと、もう少しマックスの苦悩や、マリアンヌの葛藤を描いてくれたら、もっと良くなったかもしれない。涙するほどではなかったけど、上質な戦争恋愛映画である事は間違いない。自分はこういう映画好きです。

この作品の評価・・・・★★★★★★★☆☆☆(満点は★10)
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この世界の片隅に

2017年02月12日 22時47分31秒 | 映画評論カ行
製作年:2016年
製作国:日本
日本公開:2016年11月12日
監督:片渕須直
声の出演:のん,細谷佳正,稲葉菜月,尾身美詞,小野大輔,潘めぐみ,岩井七世
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1944年広島。18歳のすずは、顔も見たことのない若者と結婚し、生まれ育った江波から20キロメートル離れた呉へとやって来る。それまで得意な絵を描いてばかりだった彼女は、一転して一家を支える主婦に。創意工夫を凝らしながら食糧難を乗り越え、毎日の食卓を作り出す。やがて戦争は激しくなり、日本海軍の要となっている呉はアメリカ軍によるすさまじい空襲にさらされ、数多くの軍艦が燃え上がり、町並みも破壊されていく。そんな状況でも懸命に生きていくすずだったが、ついに1945年8月を迎える。
「長い道」「夕凪の街 桜の国」などで知られる、こうの史代のコミックをアニメ化したドラマ。戦時中の広島県呉市を舞台に、ある一家に嫁いだ少女が戦禍の激しくなる中で懸命に生きていこうとする姿を追い掛ける。監督にテレビアニメ「BLACK LAGOON」シリーズや『マイマイ新子と千年の魔法』などの片渕須直、アニメーション制作にテレビアニメ「坂道のアポロン」や「てーきゅう」シリーズなどのMAPPAが担当。市井の生活を壊していく戦争の恐ろしさを痛感する。

異例のロングヒットをしている本作。拡大公開で近所の映画館でも上映開始となったので公開からだいぶ経ってますが観てきました。
戦時中の広島県呉市を舞台に、懸命に生きる一人の女性の姿を描いた本作。戦争映画とは違う。原爆の悲惨さを描いているテーマにしているわけでもない。たしかに戦争の描写であったり原爆投下のシーンもあります。しかし、あくまで主役のすずの視点で描かれているので観ていて共感できる点が多いです。戦争の悲惨さ、原爆の恐怖を感じつつも、この作品を観て一番に思うのは人と人との繋がり。家族、親戚、友達、恋人、見ず知らずの人…人は一人では生きていけない。お互いに支え合ってこそ困難や悲しみを乗り越えて生きていけるのだと感じました。すずは孤独や葛藤を抱えながらも真っ直ぐに笑顔を絶やさずに生きぬいていく。映画全体に描かれる淡いタッチの描写は優しさを感じつつも、どこか寂しげにも見えました。すずの懸命に生きようとする姿に最後は涙が止まりせんでした。他の登場人物たちも1人1人が淡々と過ごす日々の中で真っ直ぐ前を向いていて共感できます。暗い話の中にも温かくて明るい感情になれる不思議な映画でした。市民の生活を丁寧に描いているからこそ戦争の悲惨さが伝わってきます。あの時代…あの日があったから今僕らは幸せに生活できている。今を平和に生きられていることが、どれほど幸せなことなのか考えさせられました。それを決して忘れてはいけませんね。こんなにも自然と涙が流れた作品は久しぶりです。
のんの演技力は素晴らしかった!!エンドロールも話は続いているので席を立たないように!

この作品の評価・・・・★★★★★★★★★☆(満点は★10)
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ペレ 伝説の誕生

2017年02月09日 15時48分05秒 | 映画評論ハ行
製作年:2016年
製作国:アメリカ
日本公開:2016年7月8日
監督:ジェフ・ジンバリスト,マイケル・ジンバリスト
出演:ケヴィン・ヂ・パウラ,ディエゴ・ボネータ,コルム・ミーニイ,セウ・ジョルジ
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ブラジルのスラム街で育った少年ペレは、類いまれなサッカーの才能に恵まれていた。1950年にFIFAワールドカップのブラジル大会が開催され、父と共に優勝を確実視された自国チームを応援するが、彼らがまさかの敗北を喫してしまう。ペレは、ショックを受けて涙する父を目にし、ワールドカップでブラジルを優勝させると決意する。そして1958年、ペレはワールドカップのスウェーデン大会に向けたブラジル代表チームのメンバーに選出され、父のため、国のために優勝を目指す。
ブラジルが世界に誇る名サッカー選手、ペレの伝記ドラマ。スラム育ちの少年だった彼がFIFAワールドカップブラジル代表に選ばれ、奇跡的な活躍を繰り広げるさまを描く。『ファヴェーラの丘』などのジェフ・ジンバリストと、兄弟のマイケル・ジンバリストがメガホンを取り、ペレ自身が製作を務める。『ジュラシック・ワールド』などのヴィンセント・ドノフリオ、『チリ33人 希望の軌跡』などのロドリゴ・サントロらが出演。波瀾(はらん)万丈なペレの人生と臨場感に満ちた試合シーンに引き込まれる。

ブラジルの名サッカー選手ペレの半生を描いた伝記ドラマ。とは言いながらも僕はペレという人物を知らなければサッカーの事も全く知らないので「誰?そんなに凄い人なの?」という予備知識で鑑賞。スラム街で育ったサッカー好きの少年がFIFAワールドカップで優勝を目指すストーリー。ブラジル人のプレイスタイルは「ジンガ」と言われている。現在ではブラジルがサッカー強豪国だという事くらいは知っていましたが、そのブラジルでさえも弱いと言われていた時代があったことに驚きました。ペレも世界の頂点に立つまでに様々な苦悩であったり葛藤があった。家族との絆であったり、仲間との突然の別れ…それでも自分自身のスタイルを信じて世界と戦い続けた彼の姿勢は本当に素晴らしいと感じました。ただし、ストーリーとしては予想通りのサクセスストーリー展開。サッカー好きの人が観ればまた違う感想があると思うが、僕は普通でした。

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ぼくは明日、昨日のきみとデートする

2017年02月07日 16時11分54秒 | 映画評論ハ行
製作年:2016年
製作国:日本
日本公開:2016年12月17日
監督:三木孝浩
出演:福士蒼汰,小松菜奈,山田裕貴,清原果耶,東出昌大,大鷹明良,宮崎美子
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京都の美大に在籍する20歳の南山高寿。ある日、彼は電車で大学に行こうとしたところ福寿愛美という女性に出会い、瞬く間に心を奪われてしまう。高寿は愛美に声を掛けるが、高寿のある一言を聞いた途端に愛美は涙を流す。その理由を尋ねることができずにいた高寿だったが、その後二人は付き合うことになる。周囲からもうらやましがられるほど順調に交際が進み、幸せな日々がいつまでも続くと考えている高寿。だが、愛美から思いも寄らなかった秘密を打ち明けられる。
「学園とセカイと楽園」「君にさよならを言わない」などで知られる七月隆文の小説を基にした青春ラブロマンス。一目ぼれした女性と恋人同士になった美大生が、彼女の抱えている思いも寄らぬ秘密と向き合う姿を追い掛ける。メガホンを取るのは、『ホットロード』『アオハライド』などの三木孝浩。『ストロボ・エッジ』などの福士蒼汰、『近キョリ恋愛』などの小松菜奈が、主人公のカップルを好演する。爽やかで切ない物語や、舞台となる京都の美しい風景も見もの。

原作小説は未読です。評価が高かったので今更ながら映画館へ。まぁタイトル通りの話ですか。過去と未来へ進む時間が違う限られた時間の中で、愛する人の過ごすことの切なさ。良い話ではあるのだけど、自分は全然泣けませんでした。時間軸が違う中で過去や未来で助けられたことがあるとは言っても、あんなに上手い具合に出会えるものかな?なんて冷静に考えてしまったからか…。最初は時間軸がよく分かりませんでしたが途中から理解できました。“ぼくの最初は、きみの最後”現実にはありえない設定だけど、これは切ないなぁ…。福士蒼汰や小松菜奈、俳優たちの爽やかさも台詞も素敵でしたが、物語としては単調でどこで感動したらいいのか分かりづらかった…。backnumberの主題歌が映画とマッチしていて良かった♪邦画としては良い映画だったが、高評価に釣られて期待大で観に行っただけに、ちょっとガッカリでした。

この作品の評価・・・・★★★★★★☆☆☆☆(満点は★10)
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キング・オブ・エジプト

2017年02月06日 12時24分28秒 | 映画評論カ行
製作年:2016年
製作国:アメリカ
日本公開:2016年9月9日
監督:アレックス・プロヤス
出演:ニコライ・コスター=ワルドー,ブレントン・スウェイツ,ジェラルド・バトラー
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人間と神が共存していた古代エジプトで、人々は天空の神ホルスから王座を奪った砂漠の神セトの圧政に悩まされていた。そんな中、良心ある神々は、暴君セトに反逆を試みる。ある日、セトの神殿の宝物庫に侵入した盗賊ベックは、キラキラと光る球体を奪うが…。
『ノウイング』などのアレックス・プロヤス監督がメガホンを取り、古代エジプトの王座をめぐる壮絶なバトルを描く冒険アクション。神と人間が共に存在する世界で、王座獲得の命運を左右する“神の眼”を盗み出そうとする泥棒の奮闘を映し出す。『ギヴァー 記憶を注ぐ者』などのブレントン・スウェイツが泥棒を熱演し、ジェラルド・バトラーやジェフリー・ラッシュらが出演。予測不能の展開に胸が高鳴る。

神と人間が共存する世界で王座を巡る戦いを描いた本作。吹き替えで観始めたがキスマイ玉森裕太と永野芽郁のあまりの下手さにさっさと字幕に変更。期待はしていなかったがアクション映画としては悪くはなかった。ギリギリ合格ラインと言ったところかな。映像だけは凄かったがCGに頼り過ぎている。ストーリーは無理矢理感があります。よくあるファンタジーアクション映画であって新鮮味はない。スフィンクスはクイズを出すだけ?超合金の神の姿も、なんか安っぽくて残念…。どちらかと言えば子供向きのアクション映画でした。

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ニュースの真相

2017年02月05日 13時17分22秒 | 映画評論ナ行
製作年:2015年
製作国:アメリカ/オーストラリア
日本公開:2016年8月5日
監督:ジェームズ・ヴァンダービルト
出演:ケイト・ブランシェット,ロバート・レッドフォード,エリザベス・モス
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アメリカのジョージ・W・ブッシュ大統領が再選を目指していた2004年、放送局CBSのプロデューサー、メアリー・メイプスはダン・ラザーが司会を務める報道番組で、ブッシュ大統領の軍歴詐称疑惑をスクープする。それはアメリカで大反響を呼ぶが、後に証拠は偽造されたものだとブロガーが指摘したことから、メアリーやダンら番組スタッフは世間から猛烈な批判を浴び…。
2004年にアメリカを騒然とさせたスクープ報道が巻き起こした波紋の一部始終に迫る実録ドラマ。CBSの看板番組のプロデューサー、メアリー・メイプスの自伝を基に、ジョージ・W・ブッシュ大統領の軍歴詐称を報道するも後に証拠文書が偽造ではないかと指摘され、名司会者ダン・ラザーらが批判にさらされる姿を描く。メガホンを取るのは、『ゾディアック』などの脚本家ジェームズ・ヴァンダービルト。メアリーは『ブルージャスミン』などのケイト・ブランシェット、ダンを名優ロバート・レッドフォードが演じる。

スクープ映像の真相を追う報道側を描いた実話を基にした作品。“報道の自由”と言われているにもかかわらず巨大な権力によってもみ消されてしまう現実。恐れることなく真実を追い、世間に公表することは正しいことだと思うが、フェアな世の中なんてどこにも無いのだと、この作品観て感じます。アメリカは陰謀ばかりなのだ。今の日本のマスコミでも同じ現状なのかもしれない…。大統領の軍歴詐称というスクープ記事を実在する名前や団体名で描いているのはドキュメンタリータッチでリアルでした。ジョージ・W・ブッシュ大統領の軍歴詐称の真実は…この映画を観る限りでは“クロ”なのではないか?ケイト・ブランシェット,ロバート・レッドフォードの2大スターの共演も見どころの1つです。世の中すべては出来レースなのかもしれない…けれど何事にも情熱と執念を持って取り組まなければならないのかもしれない。字幕で観ると話の内容が難しい部分もあるのでお見逃しなく。

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ドクター・ストレンジ

2017年02月01日 02時07分28秒 | 映画評論タ行
製作年:2017年
製作国:アメリカ
日本公開:2017年1月27日
監督:スコット・デリクソン
出演:ベネディクト・カンバーバッチ,レイチェル・マクアダムス,キウェテル・イジョフォー
official site

ドクター・ストレンジは、天賦の才能を持つ脳外科医として名をはせていたが、ごう慢さが玉にきずだった。彼は地位も名誉もリッチな生活も手に入れていたが、交通事故によって全てをなくしてしまう。神の手と崇拝された両手の機能を取り戻すため、高額な治療を繰り返すが…。
『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』などのベネディクト・カンバーバッチを主演に迎えたヒーローアクション。事故で両手が思うように動かせなくなった天才外科医の姿を描き出す。『スポットライト 世紀のスクープ』などのレイチェル・マクアダムス、『偽りなき者』などのマッツ・ミケルセン、『フィクサー』などのティルダ・スウィントンらが共演。たとえ敵であろうとも他者を傷つけることのできない外科医の行く末に注目。

事故で両手の自由を奪われた天才医師が魔術を力を取得して悪に立ち向かうヒーローアクション作品。マーベルコミックからまたしても新キャラが登場しました。もうアベンジャーズは向かうところ敵なしになっちまった感が否めない(笑)まぁそこは今後に期待しましょう。さて、本作の見どころは何と言っても映像の凄さ。街が上下左右に動く映像は「インセプション」のようでなかなか面白い♪アクションもなかなか見応えがあります。しかし肝心の内容が薄い気がする…。魔術の技術を取得するまでがあっさりし過ぎているし、敵も意外と弱い。魔術の世界がややこしくて何のために何をしているのか…難解な発言も多くてややこしい。結局悪を倒すためなのだけど、いまいちその魔術の凄さが伝わってこなかった。ラスボスもなんだそりゃって感じの存在感。登場したと思ったら主人公の言う事を素直に聞いちゃうし。全ては主人公の都合のいいように話が進んでたとしか思えず、ちょっと不満です。いつものアベンジャーズの流れと同じなので新鮮味もない。アメリカンジョークも日本人にはスベリまくりです。まぁ映像を楽しめたからいいのかな。今後はマイティソーと組んで何かする予定みたいですが、どうなることやら…

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