股間の解放記

普通の社会人PEKOの、日々思うことをつづっていきます。

上半期映画ランキング 2023

2023年06月30日 13時21分35秒 | 年間・半期 映画ランキング
2023年も半年が過ぎました

というわけで

上半期 映画ランキング2023

発表です





1月~6月までに観た映画は…

70作品(映画館:17作品 試写会:7作品 レンタル:24作品 動画配信:22作品)


上半期では歴代ワースト2位の鑑賞数になりました…


それでは70作品の中から勝手に選んだ2023年上半期のベスト10の発表です

【第10位】
FALL/フォール


地上600メートルのテレビ塔を舞台にしたスリラー。使われていないテレビ塔の頂上まで登ったもののはしごの崩落で取り残された女性たちが、決死のサバイバルを繰り広げる。監督は『ファイナル・スコア』などのスコット・マン。『シャザム!』などのグレイス・フルトン、『スターフィッシュ』などのヴァージニア・ガードナーのほか、ジェフリー・ディーン・モーガン、メイソン・グッディングらが出演する。

【第9位】
SHE SAID/シー・セッド その名を暴け


映画プロデューサー、ハーヴェイ・ワインスタインの長期にわたる性的暴行を告発した記者たちによる回顧録を映画化。ハリウッドの絶対権力者による犯罪を暴くため、真実を追い求める記者たちの執念を描く。監督は『アイム・ユア・マン 恋人はアンドロイド』などのマリア・シュラーダー、脚本は『イーダ』などのレベッカ・レンキェヴィチ、製作陣にはブラッド・ピットが参加。巨大権力に挑んだ二人の記者を、『プロミシング・ヤング・ウーマン』などのキャリー・マリガンと『ルビー・スパークス』などのゾーイ・カザンが演じる。

【第8位】
ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー


ゲーム「スーパーマリオブラザーズ」の世界を、『怪盗グルー』『SING/シング』シリーズなどのイルミネーションと任天堂が組んで映画化したアニメーション。不思議な土管から魔法の世界に迷い込んだマリオとルイージの兄弟が、世界を危機から救おうと立ち向かう。ボイスキャストをクリス・プラット、アニャ・テイラー=ジョイ、チャーリー・デイ、ジャック・ブラックなど、日本語版吹き替え声優を宮野真守、志田有彩、畠中祐などが担当。監督をアーロン・ホーヴァスとマイケル・ジェレニックが務める。

【第7位】
ザリガニの鳴くところ


ディーリア・オーエンズの小説「ザリガニの鳴くところ」を実写化したミステリー。湿地帯でたった一人で育った少女が殺人事件の容疑者となって法廷に立ち、壮絶な半生と事件の真相が明らかになる。メガホンを取るのは『ファースト・マッチ』などのオリヴィア・ニューマン。『フレッシュ』などのデイジー・エドガー=ジョーンズ、『シャドウ・イン・クラウド』などのテイラー・ジョン・スミスのほか、ハリス・ディキンソン、デヴィッド・ストラザーンらが出演する。

【第6位】
ワイルド・スピード/ファイヤーブースト


世界的にヒットを記録したカーアクション『ワイルド・スピード』シリーズの10作目。主人公ドミニクと固い絆で結ばれたファミリーの前に凶悪な敵が現れ、激しいバトルを繰り広げる。ヴィン・ディーゼル、ミシェル・ロドリゲス、ジョーダナ・ブリュースターらおなじみのメンバーのほか、『スランバーランド』などのジェイソン・モモア、ジェイソン・ステイサム、ヘレン・ミレン、シャーリーズ・セロンらが出演。『トランスポーター』シリーズなどのルイ・ルテリエが監督を務める。

【第5位】
最後まで行く


日本では2015年に公開された韓国映画『最後まで行く』をリメイクしたクライムサスペンス。裏金作りに関わる刑事が、ある事故を起こしたことをきっかけに次々と災難に見舞われる。メガホンを取るのは『余命10年』などの藤井道人。『ヘルドッグス』などの岡田准一、『ヤクザと家族 The Family』などで藤井監督と組んだ綾野剛が出演する。

【第4位】
スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース


時空のゆがみによって別次元のスパイダーマンたちが集結した世界を舞台に、スパイダーマンの力を得た少年の成長を描くアニメ『スパイダーマン:スパイダーバース』の続編。スパイダーマンたちの宿命を知った主人公が、運命を変えようと立ち上がる。声優陣にはシャメイク・ムーア、ヘイリー・スタインフェルドらをはじめ、『ハッカビーズ』などのジェイソン・シュワルツマン、『スター・ウォーズ』シリーズなどのオスカー・アイザックらが集結。ホアキン・ドス・サントス、ケンプ・パワーズ、ジャスティン・K・トンプソンが監督を務めた。

【第3位】
AIR/エア


『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』などのベン・アフレックとマット・デイモンが共演し、ナイキのシューズ「エア ジョーダン」の誕生秘話を描いたドラマ。1984年、経営難だったナイキのバスケットボール部門の担当者が、NBAデビュー前の新人選手マイケル・ジョーダンに一発逆転を賭けた取引を持ちかける。監督をアフレックが務め、ジェイソン・ベイトマンやヴィオラ・デイヴィスなどが共演する。

【第2位】
エゴイスト


エッセイスト、高山真の自伝的小説を実写化したドラマ。セクシャリティーを隠して生きてきた過去を持つ男が、ある青年に愛を注ぐ一方で言いようのない葛藤を抱える。メガホンを取るのは『Pure Japanese』などの松永大司。強がって生きてきた主人公を『俺物語!!』などの鈴木亮平、主人公と惹(ひ)かれ合うパーソナルトレーナーを『his』などの宮沢氷魚が演じる。

【第1位】
RRR


『バーフバリ』シリーズなどのS・S・ラージャマウリ監督によるアクション。イギリス植民地時代のインドを舞台に、イギリス軍に捕らえられた少女を救う使命を帯びた男と、イギリスの警察官が育む友情と闘いを描く。互いの事情を知らないまま親友となる男たちを、『バードシャー テルグの皇帝』などのN・T・ラーマ・ラオ・Jrとラージャマウリ監督作『マガディーラ 勇者転生』などのラーム・チャランが演じる。


というわけでアカデミー賞も受賞した「RRR」が上半期1位となりました。下半期は100本観たい!
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タイラー・レイク -命の奪還-2

2023年06月29日 15時54分16秒 | 映画評論タ行

製作年:2023年
製作国:アメリカ
日本公開:2023年6月16日
監督:サム・ハーグレイヴ
出演:クリス・ヘムズワース,ゴルシフテ・ファラハニ,トルニケ・ゴグリキアーニ

傭兵タイラー・レイク(クリス・ヘムズワース)は、誘拐された犯罪組織のボスの息子を救出するミッションで生死のふちをさまようほどの傷を負ったものの、命を取り留める。そんな彼のもとに、監禁・虐待されているという家族を救出してほしいという依頼が届く。
『マイティ・ソー』シリーズなどのクリス・ヘムズワースが傭兵(ようへい)タイラー・レイクを演じるアクションの続編。監禁されたある家族の救出を依頼されたタイラーが、壮絶な戦いを繰り広げる。監督のサム・ハーグレイヴ、共演のゴルシフテ・ファラハニら、前作のスタッフとキャストが再び顔をそろえている。『オートクチュール』などのアダム・ベッサ、『バニシング:未解決事件』などのオルガ・キュリレンコらが、新たに共演する。

Netfrixオリジナル作品の続編。前作で瀕死の重傷を負った傭兵タイラー・レイクが、再び命懸けの戦いに挑む物語。前作と同様に本作も迫力満点の長回しのカメラワークが凄い!アクションシーンが非常に見応えがありました。こんなところで戦う!?そんなところで戦う!?の連続。銃撃戦、格闘戦、脱出劇、ヘリによる銃撃、カーチェイス、爆発シーン…。気が休まる場面はなく、最初から最後までお金かかってます感がすごい。CGがすごい。これは映画館の大きなスクリーンで観たかった!
元嫁の妹がギャングのボスと結婚して虐待を受けているという、なんかすごい家系だなとツッコミたくなりましたが、ストーリー展開としては普通なほうかなと思いますが、タイラー・レイクが抱える過去の苦しみも明らかになり、家族の物語でもありました。クリス・ヘムズワースがハンマー持とうとすると、もう…ねぇ(笑)
第3弾で話がどう展開していくのか非常に気になる終わり方。これは続編が待ち遠しいですね。

この作品の評価・・・・★★★★★★☆☆☆☆(満点は★10)
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ザ・フラッシュ

2023年06月22日 12時26分52秒 | 映画評論サ行

製作年:2023年
製作国:アメリカ
日本公開:2023年6月16日
監督:アンディ・ムスキエティ
出演:エズラ・ミラー,サッシャ・カジェ,マイケル・シャノン

映画『ザ・フラッシュ』公式サイト。大ヒット上映中!

映画『ザ・フラッシュ』大ヒット上映中!時空を超え“最強”集結――人類滅亡の歴史を変える、超速タイムループ・アドベンチャー!

ワーナー・ブラザース映画

 


超高速で移動する能力を持つ、フラッシュことバリー・アレン(エズラ・ミラー)は、過去に戻って亡くなった母親の命を救う。彼のその行動は現在の世界に影響を及ぼし、スーパーマンらはおらず、バットマンは全くの別人になってしまう。さらにかつてスーパーマンによって倒されたはずの敵が大軍を率いて地球に押し寄せたため、フラッシュは世界を元通りにして人々を救おうとする。
地上最速の能力を持つDCヒーロー、フラッシュが主人公のアクション。過去に戻ったフラッシュが取ったある行動により、現在の世界に歪みが生じてしまう。『IT/イット』シリーズなどのアンディ・ムスキエティがメガホンを取る。『少年は残酷な弓を射る』などのエズラ・ミラーのほか、サッシャ・カジェ、マイケル・シャノン、ベン・アフレック、マイケル・キートンらがキャストに名を連ねる。

地上最速の能力を持つDCヒーロー、フラッシュが主人公のアクション映画。「ジャスティス・リーグ」でちょこっと登場したような記憶があるようなないような。エズラ・ミラーの奇行により公開も危ぶまれていましたが公開されて良かった。過去に戻って母親を助けたことで世界に影響を及ぼしてしまう。ヒーローものといえば、もはやマルチバースは当たり前なんですね。MARVELもDCも時空を行ったり来たりで飛び越えすぎて少々お腹いっぱいです。
展開としては時空を遡って母親を助け、父親の無実を証明しようとする主人公のバリーが、出来事を変えてしまったことで世界がめちゃくちゃに絡まってしまうお話。マルチバースの説明をパスタに例えたのは上手い!エズラ・ミラーの1人2役がお見事すぎて違和感無さ過ぎでした。強大な敵と戦うヒーローものでありながら、家族の物語もしっかり描かれていて見応えがありました。中盤までのゾッド将軍との戦いまでは迫力やスピード感はあったものの、終盤からは話が複雑なり気味、やや失速気味だったかなと思います。やはり戦いに勝ち負けがなかったのがスッキリしない。ゾッド将軍も、母親を殺した犯人も、スーパーガールもなんかスッキリしない終わりかた。
出演者が豪華なのは見どころの一つ。ベン・アフレックとマイケル・キートンという新旧のバットマンの共演はファンにとってはたまりません!CGではあるが懐かしい顔もチラホラ。そういえばあの人もこの人もスーパーヒーローを演じていたなぁ。過去作品へのオマージュが盛りだくさんでした。そしてラストシーンにはあの人が!?続編ありそうですがエズラ・ミラーのこれ以上の問題を起こすとこのまま終わってしまうかもしれない。その時はフラッシュが過去に戻ってやり直せばいいんだよ!個人的にはガル・ガドットをもっと見たかった!スーパーガールも良いけどワンダーウーマンのほうがカッコいいんだよなぁ。
CMでリリコが泣けると言っていたが、泣けるシーンはあった?

この作品の評価・・・・★★★★★★☆☆☆☆(満点は★10)
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MEN 同じ顔の男たち

2023年06月20日 16時48分56秒 | 映画評論マ行

製作年:2022年
製作国:イギリス
日本公開:2022年12月9日
監督:アレックス・ガーランド
出演:ジェシー・バックリー,ロリー・キニア,パーパ・エッシードゥ

映画『MEN 同じ顔の男たち』オフィシャルサイト

12.9(Fri) TOHOシネマズ日比谷他全国公開

映画『MEN 同じ顔の男たち』オフィシャルサイト

 


夫ジェームズ(パーパ・エッシードゥ)の死を目の当たりにしたハーパー(ジェシー・バックリー)。心に負った傷を癒やそうとイギリスの田舎町を訪れた彼女は、豪華なカントリーハウスの管理人を務めるジェフリー(ロリー・キニア)の出迎えを受ける。町を散策するハーパーは、少年、牧師、警察官など出会う男たちの顔が、皆ジェフリーと全く同じであることに気がつく。さらに廃トンネルからつけてくる謎の影をはじめとする怪現象や、夫の死のフラッシュバックによって、彼女は追い詰められていく。
『エクス・マキナ』などのアレックス・ガーランド監督によるホラー。目の前で夫を亡くした女性が、訪れた田舎町で誰もが同じ顔をした男たちと遭遇する。『もう終わりにしよう。』などのジェシー・バックリー、『ピータールー マンチェスターの悲劇』などのロリー・キニア、ドラマ「プレス 事件と欲望の現場」などのパーパ・エッシードゥのほか、ゲイル・ランキン、サラ・トゥーミィらが出演する。

夫を自殺で亡くした女性ハーパーが、田舎町を訪れたことで待ち受ける恐怖を描いたホラー。みんな大好きA24作品です。主人公のハーパーは気分転換に田舎のカントリーハウスに滞在することに。そこには同じ顔の男たちが現れ、さらには怪現象が多発するのです。
難解な作品でした。怖さもありつつ気持ち悪さのほうが勝っている。愛情と憎しみは紙一重というものなのか。愛を失った女性と、愛を求める男性。互い向き合って愛し合うべきなのだが、それが難しい。もっと愛してほしい…もっと向き合ってほしい…それがラストのマトリョーシカ出産シーンで表現されているのだろうか。それにしても気持ち悪かった(笑)愛してほしいと思う男性の気持ちは理解できなくもないが、「愛してくれなきゃ自殺するよ」と簡単に言ってしまうジェームズはちょっと気持ちが幼すぎるというか嫉妬深すぎる気がしました。でも全裸おじさん、お面を被ったおじさん、神父はジェームズと何か関係しているのだろうか?全てを理解することは難しいがA24らしさも光る作品でした。

森、トンネル、カントリーハウスの映像が綺麗でした。内容は別にして、イギリスのカントーハウスには泊まってみたくなりました。

この作品の評価・・・・★★★★☆☆☆☆☆☆(満点は★10)
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こちらあみ子

2023年06月19日 16時01分33秒 | 映画評論カ行

製作年:2022年
製作国:日本
日本公開:2022年7月8日
監督:森井勇佑
出演:大沢一菜,井浦新,尾野真千子,奥村天晴,大関悠士,橘高亨牧,播田美保

映画『こちらあみ子』公式ホームページ

映画『こちらあみ子』公式サイト。2022年7月8日(金)より全国公開

『こちらあみ子』公式ホームページ

 


広島に暮らす小学5年生のあみ子(大沢一菜)は少し風変わりだが、優しいお父さんの哲郎(井浦新)と赤ちゃんがお腹にいる母親のさゆり(尾野真千子)、一緒に登下校をしてくれるお兄ちゃん(奥村天晴)らに見守られながら自由に過ごしている。しかし、あみ子のあまりにも純真な言動が、周りの人たちに影響を与え始める。
『星の子』などの原作者・今村夏子が太宰治賞と三島由紀夫賞を受賞した小説を映画化したヒューマンドラマ。広島に暮らす小学5年生の少女の言動が、家族や周囲の人たちを変えていく。監督は『日日是好日』などの助監督などを務め、本作が監督デビューとなる森井勇佑。主人公のあみ子をオーディションで選ばれた大沢一菜が演じ、井浦新や尾野真千子などが脇を固める。

ちょっと変わってる小学5年生の少女が、家や学校で周囲の人々に影響を与えていく物語。あみ子役の大沢一菜ちゃんの堂々とした自然な演技が素晴らしかった。
家族とのほのぼのしたお話かと思いきや、結構…いやっかなり重たい話でした。あみ子の周囲で起きる様々な出来事。じっとしていられない少女あみ子。お母さんのホクロが気になり過ぎるあみ子。授業中に歌いだすあみ子。発達障害の1つなのだろうか?あみ子のせいで…と思う人もいるかもしれないが、子供にとっては大好きなお母さんのため、お父さんのため、お兄ちゃんのため、友達のためと思って真剣にやっていること。あみ子の言動が少しずつ家族が壊れていくのが観ていて辛かったし、後半にいくにつれて徐々にあみ子から人が離れていくのが切なかったです。子育ては綺麗ごとだけでは上手くいかない。子育ての難しさを考えさせられる作品でした。誰かに何かに救われたあみ子を見たかったです。
学校でも社会でも、少しでも変わっている人がいるとイジメの標的にされたり排除しようとしたりする。あみ子同級生のように「こちらあみ子!応答せよ!」に応えてくれる人がもっとたくさんいたら。あみ子のような子が自分のペースで歩いていけるような社会になったら。健常者も障がい者も生きやすい世の中が生まれるのかなと思います。

この作品の評価・・・・★★★★★★☆☆☆☆(満点は★10)
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きさらぎ駅

2023年06月18日 01時03分41秒 | 映画評論カ行

製作年:2022年
製作国:日本
日本公開:2022年6月3日
監督:永江二朗
出演:恒松祐里,本田望結,莉子,寺坂頼我,木原瑠生,佐藤江梨子
映画「きさらぎ駅」公式サイト

大学で民俗学を学ぶ堤春奈(恒松祐里)は、十数年来インターネット上で話題になっている都市伝説「きさらぎ駅」を卒業論文の題材に決める。調査の結果、この都市伝説の投稿者「はすみ」だとうわさされている女性・葉山純子(佐藤江梨子)の存在を知った彼女は、数か月にわたって連絡を取り続け、ついに純子と対面を果たす。異世界へたどり着いたという純子の体験を取材後、春奈は「きさらぎ駅」の舞台となった駅へ向かう。
2004年に「はすみ」と名乗る人物がインターネット掲示板に書き込んで以来、いまだ話題となる都市伝説「きさらぎ駅」をモチーフにしたホラー。民俗学を専攻する女子大生が、異世界の駅の謎に迫る。メガホンを取ったのは『真・鮫島事件』などの永江二朗。主人公を『凪待ち』などの恒松祐里、物語の重要人物を『腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』などの佐藤江梨子が演じるほか、本田望結、莉子、寺坂頼我らが共演する。

ネット掲示板の投稿が元になった都市伝説を映画化したホラー。期待値ゼロで観たおかげか、そこまで悪くはなかったように思いました。元ネタになった都市伝説に、新しいネタを付け足した本作。元ネタのストーリー重視というよりは、カメラワークで驚かせたり謎のゾンビが襲ってきたりして普通のB級ホラーに仕上がってしまっていたのは残念。CGも予算が少なかったのだろうなと感じられるチープさ。しかし主人公視点で見せる演出はかなり恐怖感を高めてくれて、邦画にはあまり無い技法は良かったと思います。まぁ内容的に、きさらぎ駅である必要があったのかが疑問。
1週目の葉山純子バージョンはホラー寄りの演出が多くて良かったが、2週目の堤春奈バージョンはコメディ寄りにしてしまったのも謎。「このおじさんアレだから!!アレだからぁぁぁああ!!」って何の何だよ(笑)
生贄をささげるというオチはまとまっていて意外性があって良かったです。やはりサトエリは怖い。まぁ80分ならツッコミどころも目をつぶってあげてもいいでしょう。

この作品の評価・・・・★★★★★☆☆☆☆☆(満点は★10)
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スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース

2023年06月17日 17時45分28秒 | 映画評論サ行

製作年:2023年
製作国:アメリカ
日本公開:2023年6月16日
監督:ホアキン・ドス・サントス,ケンプ・パワーズ,ジャスティン・K・トンプソン
出演:シャメイク・ムーア,ヘイリー・スタインフェルド,ジェイク・ジョンソン

映画『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』『スパイダーマン:ビヨンド・ザ・スパイダーバース』 | オフィシャルサイト| ソニー・ピクチャーズ

マイルスの前に立ちはだかるのは、スパイダーマン“たち”…?『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』『スパイダーマン:ビヨンド・ザ・スパイダーバース』2023年...

映画『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』『スパイダーマン:ビヨンド・ザ・スパイダーバース』 | オフィシャルサイト| ソニー・ピクチャーズ

 


マルチバースを自在に行き来できるようになった世界。マイルス・モラレスは久々に再会したグウェンに誘われ、とあるユニバースを訪れる。そこにはミゲル・オハラ(スパイダーマン2099)やスパイダーウーマンなど、選び抜かれた最強のスパイダーマンたちがいた。やがてマイルスは、愛する人と世界を同時に救うことはできないという、かつてのスパイダーマンたちが受け入れてきた宿命を知る。彼がその運命にあらがうことを決断したことで、マルチバース全体を揺るがす事態が起きる。
時空のゆがみによって別次元のスパイダーマンたちが集結した世界を舞台に、スパイダーマンの力を得た少年の成長を描くアニメ『スパイダーマン:スパイダーバース』の続編。スパイダーマンたちの宿命を知った主人公が、運命を変えようと立ち上がる。声優陣にはシャメイク・ムーア、ヘイリー・スタインフェルドらをはじめ、『ハッカビーズ』などのジェイソン・シュワルツマン、『スター・ウォーズ』シリーズなどのオスカー・アイザックらが集結。ホアキン・ドス・サントス、ケンプ・パワーズ、ジャスティン・K・トンプソンが監督を務めた。

続くんかい!と観た人みんなが思ったでしょう。2部作のパート1だとは観るまで知りませんでした。ちなみにパート2「スパイダーマン:ビヨンド・ザ・スパイダーバース」は全米で2024年3月29日公開予定。そんなに待てないよ。内容忘れちゃうよ。
さて、前作から話は続いており、スパイダーマンとして日々活躍する主人公のマイルス・モラレスは両親との関係、そして自分の人生や運命に対して悩む日々を送る。そして前作でも登場した女性スパイダーマンのグウェン・ステイシーによって数多くのユニバースから集結したスパイダーマンたちと出会う…。今回も主役はマイルス・モラレスかと思いきや、グウェン・ステイシーの葛藤や、両親との関係性も長尺で描かれていました。マイルスとグウェン、若い2人のスパイダーマンが運命を選択し立ち向かう姿が本作の見どころです。情報量も多めで少し話が複雑ではあります。
そして映像がまたすごい!これぞアニメーション革命!アニメーション最先端!映像の斬新さ美しさに圧倒されました!漫画のような映像を色彩、音楽、動きでこれほど楽しませてくれるのだから映画と言うよりもアトラクション感覚。たくさんのスパイダーマンが登場するのも面白い!
パート2があるので終わり方はスッキリしません。まとまりがあったとか、大きな盛り上がりがあったかというと、そこまでではないか…。前作は超えられなかったか。しかしグウェンの問題が解決したのだから、それは良かった。そしてマイルズの成長が感じられたのも良い。
何気にトビーとアンドリューを登場させる演出が憎いな(笑)

この作品の評価・・・・★★★★★★★☆☆☆(満点は★10)
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リトル・マーメイド

2023年06月14日 16時47分39秒 | 映画評論ヤラワ行

製作年:2023年
製作国:アメリカ
日本公開:2023年6月9日
監督:ロブ・マーシャル
出演:ハリー・ベイリー,メリッサ・マッカーシー,ジョナ・ハウアー=キング

実写『リトル・マーメイド』|映画|ディズニー公式

大ヒット上映中 実写「リトル・マーメイド」公式サイト。主人公のアリエルを演じるのは期待の新人ハリー・ベイリー。「パート・オブ・ユア・ワールド」「アンダー・ザ・シー...

ディズニー

 


おきてを破り人間界に近づいた海の王女アリエル(ハリー・ベイリー)は、嵐に遭った王子エリック(ジョナ・ハウアー=キング)を救う。彼女は王子との出会いにより、人間の世界への憧れを抑えきれなくなり、海の魔女アースラ(メリッサ・マッカーシー)と取り引きをする。それは3日間だけ人間の姿になる代わりに、アリエルの美しい声をアースラに差し出すというものだった。
ディズニーのアニメーション『リトル・マーメイド』を実写化したミュージカル。美しい声と引き換えに3日間だけ人間の姿になる海の王女を描く。監督を手掛けるのは『シカゴ』『NINE』などのロブ・マーシャル。ハリー・ベイリーをはじめ、『ムクドリ』などのメリッサ・マッカーシー、ジョナ・ハウアー=キング、ハビエル・バルデムらが出演している。

ハル・ベリーだと思ったらハリー・ベイリーでした。ディズニーの有名アニメーション作品の実写化。とは言ってもアニメ版を観たことがない。アリエルが人魚ってことくらいしか知らない僕が観た「リトル・マーメイド」の感想を。
海の中のシーンはとても綺麗!さすがディズニーです!主演のハリー・ベイリーの歌が素晴らしかったです。透き通るような歌声に監督のロブ・マーシャルも一目惚れしたそうで、彼女の歌声に癒されました。ただ、やっぱり容姿は僕が知っているアリエルではなかった。多様性がどうとか、人種差別がどうとか、そういうのではなく、やはりアリエルはアリエルに似ている人が演じたほうが良かったのではないかなと個人的には思います。歌声は良いけど肝心の演技力が弱い。もちろんハリー・ベイリーのアリエルも可愛いくて良いのだけど、王子様と並ぶと「う~ん、なんかしっくりこない…」という印象。最後に老若男女、白人黒人、様々な人魚が登場するのも多様性というメッセージなのだろうか?今の時代、大切なことだけどディズニー映画にこういうのは求めてないなぁ。アリエルとエリックが互いに惹かれあう過程があっさりしていて「いつのまにそんなにお互い好きになったの?」と思ってしまいました。これは原作の方がしっかり描かれているのでしょうか?
「アラジン」や「美女と野獣」ほどの感動や興奮は無かったですが、それなりに楽しめたミュージカル作品でした。

この作品の評価・・・・★★★★★★☆☆☆☆(満点は★10)
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バイオレント・ナイト

2023年06月11日 16時07分49秒 | 映画評論ハ行

製作年:2022年
製作国:アメリカ
日本公開:2023年2月3日
監督:トミー・ウィルコラ
出演:デヴィッド・ハーバー,ジョン・レグイザモ,アレックス・ハッセル
公式サイト

クリスマスイブ、サンタクロース(デヴィッド・ハーバー)は子供たちにプレゼントを届けようと空を駆け回っていた。そのころ、ある豪邸で富豪一家がパーティーを楽しんでいるところへ、スクルージ(ジョン・レグイザモ)率いる武装集団が金庫の3億ドルを狙って押し入り、一家を拘束する。一方、そんな事態とは知らずにこの豪邸に降り立ったサンタは、不運にも武装集団と鉢合わせしてしまう。彼はとっさに近くにあったクリスマスオーナメントを手に取り、悪党たちに反撃する。
クリスマスプレゼントを届ける途中、3億ドル強奪計画に巻き込まれたサンタクロースの聖夜を描くバイオレンスアクション。『処刑山』シリーズなどのトミー・ウィルコラが監督を務め、『Mr.ノーバディ』などのケリー・マコーミックやデヴィッド・リーチらが製作を担当。サンタをドラマシリーズ「ストレンジャー・シングス 未知の世界」などのデヴィッド・ハーバー、武装集団のリーダーを『潜入者』などのジョン・レグイザモが演じるほか、アレックス・ハッセル、アレクシス・ラウダー、ビヴァリー・ダンジェロらが出演する。

サンタクロースvs極悪非道の強盗集団。子供にプレゼントを渡すだけの心優しいサンタが悪い子たちをボコボコにする姿は衝撃的でしだが、今までにない設定で面白かったです。グロあり、ゲロあり、何でもあり!若干の「ホームアローン」や「ダイハード」感もありますが、子供には見せられないシーンが多々あります。ぶっ飛んでる展開でしたが、サンタが子供を助ける、悪い大人たちを成敗するストーリーは観ていてブラックユーモアたっぷりで爽快でした。子供達にプレゼントを配りながら、家に置いてある酒を飲んだりお菓子食べたりやりたい放題のサンタは新鮮。まさにバイオレンス!敵チームがマヌケなのも憎めない。しかしさすがにやられ過ぎでは?サンタがハンマーを振り回して敵をぶん殴るシーンは、まるでマイティ・ソーのようでした。ハンマーだけで銃に勝てるとは思えないのだが…。
サンタのキャラは個性的で好きなのだが、屋敷で人質になっていた住人たちの印象が弱いのが残念。もっといじれば面白くなったと思うが…。
信じる気持ち、子供の頃の気持ちを忘れちゃいけないですね。最後はちょびっと感動しました。サンタ役のデヴィッド・ハーバー、カッコいい!

この作品の評価・・・・★★★★★★☆☆☆☆(満点は★10)
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ファミリア

2023年06月09日 13時48分09秒 | 映画評論ハ行

製作年:2022年
製作国:日本
日本公開:2023年1月6日
監督:成島出
出演:役所広司,吉沢亮,サガエルカス,ワケドファジレ,MIYAVI,佐藤浩市

映画『ファミリア』公式サイト

映画『ファミリア』公式サイト

映画『ファミリア』公式サイト

 


陶器職人として一人山里に暮らす神谷誠治(役所広司)を、仕事でアルジェリアに赴任中の息子・学(吉沢亮)が、婚約者ナディアと共に訪れる。一時帰国した学は、結婚を機に仕事を辞めて陶器職人になるというが、誠治はそれに反対する。一方、誠治が暮らす隣町の団地に住む在日ブラジル人のマルコス(サガエルカス)は、以前助けてもらった誠治に亡き父親の面影を重ねていた。
生まれ育った環境や国籍を超えて家族になろうとする人々を描く人間ドラマ。陶器職人と海外で暮らすその息子、在日ブラジル人青年らが、強い絆で結ばれていく。『いのちの停車場』などの成島出が監督を務め、『凪の海』などのいながききよたかが脚本を担当。『峠 最後のサムライ』などの役所広司、大河ドラマ「青天を衝け」などの吉沢亮をはじめ、オーディションで選ばれた在日ブラジル人のサガエルカスやワケドファジレ、室井滋、松重豊、MIYAVI、佐藤浩市らが出演する。

国も言葉も違う人々が家族になろうとする姿を描いた人間ドラマ。ブラジル人と日本人との交流を描いたほのぼのストーリーかと思ってましたが、予想以上に重い話でした。移民問題、人種差別、テロ…。国籍や宗教、人種が違うだけで互いに憎み合う人たち。それぞれに主張や目的あるのは分かるが、暴力で解決しようとする人間たちの姿を見ていて悲しい気持ちになりました。登場人物たちは次々と死んでいきますが、マルコスが死にそうで死なないのが気になりました。リーマンショックで父親を亡くしたマルコスも、家族をブラジル人に殺された半グレのリーダー榎本も、個人的に恨むのではなく、「日本人全員が憎い!」「ブラジル人全員が憎い!」と思ってしまうものなのだろうか。でも実際に自分が同じ立場になったら同じ気持ちになるかもしれない。大切な人を殺されたなら、その人間に復讐したい、同じ目に合わせたいと思う事は当たり前なこと。誠治が大切な人のために取った行動の数々が感動的でした。
家族の喪失と再生のメッセージ性が強い作品で考えさせられることが多かったですが、日本だけでなく世界にスケールを広げすぎたせいか色々と詰め込み過ぎた感がありました。佐藤浩市演じる警察官との関係性だったり、息子のアルジェリアでの生活も気になった。でもこれ以上に話を広げたらお腹いっぱいになってしまう…。
役所広司、プロの陶芸家と思えるほど自然な演技でした。マルコスと恋人エリカを演じた、サガエルカスとワケドファジレは共にオーディションで選ばれた在日ブラジル人とのことで。2人とも初演技とは思えないほど上手でした。

この作品の評価・・・・★★★★★★☆☆☆☆(満点は★10)
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奈落のマイホーム

2023年06月08日 23時27分41秒 | 映画評論ナ行

製作年:2021年
製作国:韓国
日本公開:2022年11月11日
監督:キム・ジフン
出演:チャ・スンウォン,キム・ソンギュン,イ・グァンス,キム・ヘジュン

映画『奈落のマイホーム』 公式サイト

2021年韓国映画興行収入第2位の大ヒット!【都市直下型】ディザスター・パニックムービー上陸!『奈落のマイホーム』2022年11月11日(金)TOHOシネマズ日比谷他全国ロードシ...

映画『奈落のマイホーム』 公式サイト

 


サラリーマンのドンウォン(キム・ソンギュン)は、11年にわたる節約生活を経てソウルにマンションを購入する。部下のキム(イ・グァンス)らを招いて引っ越しパーティーを開くが、大雨による巨大な陥没が発生してマンション全体が地下500メートルへと落下してしまう。大雨が止まずに穴がどんどん水で満たされる中、ドンウォンはキムや隣人マンス(チャ・スンウォン)などと力を合わせてマンションから脱出しようとする。
『ザ・タワー 超高層ビル大火災』などのキム・ジフンが監督を務めたパニックムービー。地盤沈下によって地下500メートルに落下したマンションからの脱出に挑む住人らの姿を描く。『がんばれ!チョルス』などのチャ・スンウォン、『鬼はさまよう』などのキム・ソンギュンのほか、イ・グァンス、キム・ヘジュンらが出演する。

地盤沈下によりマンションの建物ごと巨大な穴に落下した住民達の脱出劇を描いたパニックムービー。巨大な穴からの脱出劇なので緊張感MAXなのかと思ってましたが、前半はコメディ要素、後半になると真面目になってくるかんじです。マンションごと穴に落ちたら、誰だって血の気が引くほどのパニックになると思いますが、登場人物たちはパニックになりながらもどこか冷静。
そして「そこでそうはならんやろ?」というシチュエーションが幾つかありツッコミどころは満載。そもそも大きな空洞があるのにマンション建てないし、一棟まるごと落下するときに、そんな綺麗に落ちない。車も空気読んでいるかのような綺麗な動きをして落ちていく。流石に落ちすぎだろうってくらい落ちる。死者はもっと出るだろうよ。ドローンとかクレーンとかもっと上手く使えないのかな?住民に反対された隣のマンションも結局落ちていくし(笑)救助隊は何故そんなに無能なのか…。水もいつのまにか穴満杯になってるし深くからそんな急上昇したら肺が破裂しちゃうよー。ていうかお兄さん、いつのまに酸素ボンベ見つけた?
とてつもない大災害が起きたのに、どこか緊張感や危機感を感じられなかったのが残念。コメディ要素を入れてしまったのは失敗だったかもしれない。能天気なエンディング曲には驚いた。展開は予想通り。つまらなくはなかったけど先日観た「フォール」と比べると緊張感は雲泥の差です。

この作品の評価・・・・★★★★★☆☆☆☆☆(満点は★10)
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FALL/フォール

2023年06月05日 17時59分24秒 | 映画評論ハ行

製作年:2022年
製作国:アメリカ
日本公開:2023年2月3日
監督:スコット・マン
出演:グレイス・フルトン,ヴァージニア・ガードナー,ジェフリー・ディーン・モーガン

映画『FALL/フォール』公式サイト|2023年2月3日(金)公開

映画『FALL/フォール』公式サイト|2023年2月3日(金)公開

https://klockworx-v.com/fall/

 


ベッキー(グレイス・フルトン)は、夫のダンをフリークライミング中の落下事故で亡くし、その悲しみを引きずったまま1年が経とうとしていた。そんな中、親友のハンター(ヴァージニア・ガードナー)から、現在は使われていない地上600メートルのテレビ塔でのクライミングを持ちかけられる。ベッキーはハンターと共に老朽化した梯子を登ってテレビ塔の頂上に到達し、そこからダンの遺灰をまく。新たな一歩を踏み出そうと決意するが、はしごが崩落して頂上に取り残される。
地上600メートルのテレビ塔を舞台にしたスリラー。使われていないテレビ塔の頂上まで登ったもののはしごの崩落で取り残された女性たちが、決死のサバイバルを繰り広げる。監督は『ファイナル・スコア』などのスコット・マン。『シャザム!』などのグレイス・フルトン、『スターフィッシュ』などのヴァージニア・ガードナーのほか、ジェフリー・ディーン・モーガン、メイソン・グッディングらが出演する。

地上600mのテレビ塔の上に取り残された女性2人が決死のサバイバルを繰り広げるストーリー。海の中でサメに囲まれたり、雪山でリフトに取り残されたり…シチュエーションスリラーは今までにもたくさんありましたが、テレビ塔は初めてかも。約110分間、テレビ塔の頂上だけで起きる出来事をひたすら見させられますが、これがまた不思議と最後まで飽きさせない!観ているこちらが手汗をかいてしまうほどドキドキハラハラする演出を次々と出してきます(笑)ボルト、鳥、手すり、天候…1つ1つのシーンに恐怖と絶望を感じさせる演出は見事でした。
予想外の展開が起きたり、助かるために様々なアイデアを試してみたり…。高所恐怖症の人が観たら、もちろんゾクッとすると思いますが、幻覚からくる恐怖も絶望感を増していました。スリラー要素だけでなく、人間ドラマも含ませていて、主人公が事故で恋人を失った悲しみから立ち直ろうとする話がしっかり描かれていて良い。ラストが少しあっさりしていたのが惜しいところだが十分に楽しませてくれる作品でした。
そもそもそんなところ登るんじゃねぇよ!と思いますが、迷惑YouTuberもこういうことで命を落とすんだろうなと思ってしまいました。

この作品の評価・・・・★★★★★★★☆☆☆(満点は★10)
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怪物

2023年06月02日 17時04分55秒 | 映画評論カ行

製作年:2023年
製作国:日本
日本公開:2023年6月2日
監督:是枝裕和
出演:安藤サクラ,永山瑛太,黒川想矢,柊木陽太,高畑充希,中村獅童,田中裕子

映画『怪物』 公式サイト

監督・是枝裕和 × 脚本・坂元裕二 日本屈指の映像作家&ストーリーテラー、夢のコラボレーション実現! 映画『怪物』 2023年6月2日(金)公開決定!!

映画『怪物』 公式サイト

 


息子を愛するシングルマザーや生徒思いの教師、元気な子供たちなどが暮らす、大きな湖のある郊外の町。どこにでもあるような子供同士のけんかが、互いの主張の食い違いから周囲を巻き込み、メディアで取り上げられる。そしてある嵐の朝、子供たちが突然姿を消してしまう。
『万引き家族』などの是枝裕和が監督を務め、脚本を『花束みたいな恋をした』などの坂元裕二、音楽を坂本龍一が担当したサスペンス。けんかをした子供たちの食い違う主張をきっかけに、社会やメディアを巻き込む騒動が起こる。『万引き家族』などの安藤サクラや『友罪』などの永山瑛太、黒川想矢、柊木陽太、田中裕子などが出演する。

シングルマザー、教師、子供達…互いの主張が食い違っていき、やがては社会やメディアを巻き込む騒動に発展していく物語。1つの出来事を登場人物それぞれの視点で何度も見せる演出はお見事でした。1つの視点、1つの主張だけで物事を見てしまうことは多々ある。その人のイメージや噂だけで勝手に決めつけてしまうことがある。しかし真実は全く違うこともある。何が正しいのか、誰が悪いのか…。世の中そんなことばかりだろう。

「怪物だ~れだ?」

まさにこの言葉が観ている時にずっと頭の中にありました。そして思ったのは、この映画に出てくる人物全員が怪物だということ。誰もが自分の都合の良いように嘘をつくことがある。自分には関係ない、自分は関わりたくないと、その場限りの発言をすることもある。人間の卑怯な面を見せられた感じでした。学校内の体罰やいじめの話かと思ったら、予想外な方向に話は進んでいきました。少年2人が泥だらけになって傷付け合いながらも互いの気持ちを理解し合えたことが救いの光に見えました。子供ならではの繊細な気持ちが丁寧に描かれていました。
しかし教師、校長先生、母親、友達の父親などが抱える問題についてのその後が描かれていなかったので少し消化不良。モヤモヤが残りました。
「万引き家族」や「そして父になる」ほどの心にグサッときませんでしたが、「いつのまにか自分の中にも怪物が潜んでいるかもしれない」と考えさせられる良質な是枝作品でした。
子役の黒川想矢くん、柊木陽太くんの演技は素晴らしかった。そして坂本龍一の音楽が素敵でした。

この作品の評価・・・・★★★★★★★☆☆☆(満点は★10)
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