股間の解放記

普通の社会人PEKOの、日々思うことをつづっていきます。

NOPE/ノープ

2022年08月31日 23時51分49秒 | 映画評論ナ行

製作年:2022年
製作国:アメリカ
日本公開:2022年8月26日
監督:ジョーダン・ピール
出演:ダニエル・カルーヤ,キキ・パーマー,ブランドン・ペレア

映画『NOPE/ノープ』公式サイト

『ゲット・アウト』『アス』のジョーダン・ピールが贈る最新作『NOPE/ノープ』大ヒット上映中。平穏な田舎町を襲う、突然の脅威。広大な荒野を覆う巨大な影、青空に吸い込...

映画『NOPE/ノープ』公式サイト

 


田舎町に暮らし、広大な牧場を経営する一家。家業を放って町に繰り出す妹にあきれる長男が父親と会話をしていると、突然空から異物が降り注ぎ、止んだときには父親は亡くなっていた。死の直前、父親が雲に覆われた巨大な飛行物体のようなものを目にしていたと兄は妹に話し、彼らはその飛行物体の動画を公開しようと思いつく。撮影技術者に声を掛けてカメラに収めようとするが、想像もしていなかった事態が彼らに降りかかる。
『ゲット・アウト』『アス』などのジョーダン・ピールが監督、脚本、製作を務めたサスペンススリラー。田舎町の上空に現れた謎の飛行物体をカメラに収めようと挑む兄妹が、思わぬ事態に直面する。『ゲット・アウト』でもピール監督と組んだダニエル・カルーヤ、『ハスラーズ』などのキキ・パーマー、『ミナリ』などのスティーヴン・ユァンのほか、マイケル・ウィンコット、ブランドン・ペレアらが出演する。

『ゲット・アウト』『アス』に続く、ジョーダン・ピール監督の長編映画3作目。田舎町の上空に突如現れた得体の知れない何かに襲われる兄妹の姿を描いた“最悪の奇跡”の物語。簡単に言ってしまえば“人間vs何か”。ホラー映画でもありSF映画でもあり。話のネタとしては好きなジャンルなのですが、どうもテンポが悪いのです。2時間10分の上映時間が長く感じてしまうほど、物語としてはそこまで進みません。これはどういうこと!?あれは一体何なの!?とツッコミを入れてしまうとキリがありません。分かりそうで分からない内容。未確認飛行物体に対して、人間がどう立ち向かっていくのか、進化していくのかを描きたかったのだろうけど、とにかく説明不足。チンパンジーの暴走も、本筋と関係があるのだろうけど、何がどう繋がっているのかが分かりづらいのです。終わりかたも…う~ん、それじゃあ観客はスッキリ出来ないんだよなぁ。映画の冒頭にはナホム書第3章6節”わたしはあなたに汚物をかけ、あなたを辱め、あなたを見世物にする”という言葉が出てきます。見世物にしたことで起きる惨劇。そして見たくても見てはいけない。見てしまえば取り返しのつかない悲劇が待っているということを監督は言いたかったのかもしれません。何かよく分からないけど、その分からない不気味さを楽しむ映画かもしれません。
緊張感や絶望感、気味悪さ、恐怖を駆り立てる音は凄く伝わってきただけに、難しい表現が多すぎるのが勿体ないと感じました。
ジョーダン・ピール監督の作品って、今までになかった独特の世界観が新鮮なのだけど、観る人を選ぶんだよなぁ。僕は“NOPE”でした。

この作品の評価・・・・★★★★★☆☆☆☆☆(満点は★10)
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13人の命

2022年08月29日 16時35分51秒 | 映画評論サ行

製作年:2022年
製作国:イギリス
日本公開:2022年8月5日
監督:ロン・ハワード
出演:トム・ベイトマン,コリン・ファレル,ヴィゴ・モーテンセン

2018年6月、予期せぬ豪雨によってタイ北部のタムルアン洞窟に地元サッカーチームの少年とコーチ計13人が閉じ込められた。彼らを救出するため、水没した狭い迷路のような洞窟を進むことができる、世界でも最高の技術と経験をもったダイバーのチームが立ち上がる。ダイバーたちはタイ軍と1万人を超えるボランティアとともに、12人の少年とそのコーチを救い出すための困難な救出劇を開始。全世界が注目する中、これまでで最も危険なダイビングに挑んでいく。
2018年にタイ北部の洞窟で起きたサッカーチームの少年たちの遭難と救出劇を、名匠ロン・ハワードが映画化した実録ドラマ。「ラッシュ プライドと友情」「ビューティフル・マインド」「アポロ13」など実話の映画化で数々の名作を送り出してきたロン・ハワード監督のもと、「グリーンブック」「ロード・オブ・ザ・リング」のビゴ・モーテンセンを筆頭に、コリン・ファレル、ジョエル・エドガートン、トム・ベイトマンら豪華実力派キャストが集った。Amazon Prime Videoで2022年8月5日から配信。

2018年にタイで起きた洞窟に閉じ込められられた少年たちの救出劇を描いた本作。巨匠ロン・ハワード監督作品ですが、劇場公開ではなく、まさかのAmazon Primeで配信とは…。この事故のことは当時ニュースで見てましたし、結末も知っていました。それでも2時間半ずっと緊張しっぱなしでした。狭い洞窟内で水中を進んでいくシーンや、救出途中で起きるトラブルなど、ドキドキの連続。実際に洞窟のセットを製作したそうで、俳優たちも実際に潜っているそうです。
少年たちを救おうとするダイバーたち。助けを求める少年たち、子供たちの帰りを待ち続ける家族。自分たちができることをしようとする地元の人々。それぞれの視点から事故が描かれていますが、それぞれの想いや葛藤が分かりやすく丁寧に描かれていて、どの人にも感情移入できる展開でした。生きていてほしいと願いつつも、少年たちを見つけても助ける術がない絶望感。彼らを眠らせて運ぶことへのリスク。自分たちの田んぼを壊してでも少年たちを助けたいと願う農家の人たち。自分を責めるコーチ…。当時のニュースを見ただけでは知ることがなかった事実を知ることができて、感動がこみ上げてきました。子供たちもよく頑張った!
自分の命を懸けてまで助けようとするダイバーたちの勇気と行動には尊敬しかありません。少年たちを助けるために世界中の人々が知恵を出して協力する姿に、こんなふうに国や言葉や宗教なんて関係なく、困っている人のためにお互いに助け合えば戦争なんて無くなるのになぁと思いました。

この作品の評価・・・・★★★★★★★☆☆☆(満点は★10)
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余命10年

2022年08月24日 16時54分05秒 | 映画評論ヤラワ行

製作年:2021年
製作国:日本
日本公開:2022年3月4日
監督:藤井道人
出演:小松菜奈,坂口健太郎,山田裕貴,奈緒,黒木華,原日出子,松重豊

映画『余命10年』オフィシャルサイト

6/24 先行デジタル配信、7/22 ブルーレイ&DVD発売。小松菜奈×坂口健太郎W主演、映画全編をRADWIMPSの音楽で紡ぐ、涙よりも切ないラブストーリー!

映画『余命10年』オフィシャルサイト

 


数万人に一人という不治の病を患う、20歳の高林茉莉(小松菜奈)。余命が10年であることを知った彼女は生きることに執着することがないように、絶対に恋をしないと固く心に誓う。地元で開かれた同窓会に参加した茉莉は、そこで真部和人(坂口健太郎)と出会う。恋だけはしまいと決めていたはずの彼女だったが、次第に和人に惹(ひ)かれ、その運命も大きく動き出す。
小坂流加の小説を原作にしたラブロマンス。難病で余命10年の女性と、彼女の同窓生である男性が恋に落ちる。メガホンを取るのは『宇宙でいちばんあかるい屋根』などの藤井道人。主演は『恋する寄生虫』などの小松菜奈、『仮面病棟』などの坂口健太郎。『おとなの事情 スマホをのぞいたら』などの岡田惠和、ドラマ「恋はつづくよどこまでも」などの渡邉真子が脚本を務め、『天気の子』などのRADWIMPSが音楽を手掛けている。

2017年に逝去した小坂流加氏が書いたフィクション小説の映画化。いわゆる「病気モノ」の作品ですね。余命10年の女性と、死ぬことを決心した男性が互いに惹かれ合い恋に落ちていきます。とても分かりやすくてシンプルな内容でした。2人の出会いから、別れまで。家族、友人、仕事、恋、夢…様々な場面がMVを観ているような感覚で季節感を感じさせつつ、それでいてテンポが良いです。「泣ける映画」「感動する映画」であることは間違いありません。
茉莉が限られた時間を誰とどう生きるのか…。病気モノ映画では毎度思いますが、今回も「自分ならどう生きるか」考えさせられる作品ではありました。病気になって悲しむだけでなく、前を向こうとする気持ち。茉莉が和人や家族に支えられて日々を過ごす姿が印象的でした。
でも茉莉のちょっとしたワガママっぷりというか、和人が振り回されてばっかりに見えてしまったので、感情移入が出来ないシーンも幾つかありました。
映画をあまり観ない人には新鮮な展開だと思いますが、「病気モノ」映画を今までたくさん観てきた僕にとっては「こういう展開になるんでしょ?」「こんなシーン、どっかで観たことあるなぁ…」といった既視感が満載でした。日本映画ってこういう定番THE王道ネタの映画しか作れないのかなぁ?
小松菜奈さんの切ない演技は素晴らしいし、RADWIMPSの主題歌も良かったです。

この作品の評価・・・・★★★★★★☆☆☆☆(満点は★10)
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SING/シング:ネクストステージ

2022年08月16日 23時50分07秒 | 映画評論サ行

製作年:2021年
製作国:アメリカ
日本公開:2022年3月18日
監督:ガース・ジェニングス
声の出演:内村光良,MISIA,長澤まさみ,大橋卓弥,斎藤司,大地真央

映画『SING/シング:ネクストステージ』公式サイト

7月13日(水)ダウンロード先行販売、7月27日(水)Blu-ray&DVDリリース!興収51億円超の大ヒットを記録した『SING/シング』待望の最新作!豪華ヒットソングに乗せ、圧倒的スケ...

映画『SING/シング:ネクストステージ』公式サイト

 


コアラのバスター・ムーンが運営するニュー・ムーン・シアターは連日満席で、ブタのロジータとグンター、ヤマアラシのアッシュ、ゾウのミーナら出演者は大人気。地元で成功を収めながらも、バスターには聖地クリスタル・タワー・シアターで新しいショーを披露するという夢があった。そのためにはクリスタル・エンターテイメント社のジミーのオーディションに合格しなければならなかった。
『ミニオンズ』『ペット』シリーズなどを手掛けた、イルミネーション・エンターテインメントによるミュージカルアニメ『SING/シング』の続編。新たなショーを披露したいという、コアラの支配人バスター・ムーンの夢をかなえるために仲間たちが協力する。『SING/シング』でも監督と脚本などを務めたガース・ジェニングスが続投。マシュー・マコノヒーやリース・ウィザースプーンら前作のメンバーに加え、 U2のボノらもボイスキャストで参加する。

コアラの支配人バスター率いるミュージカル集団が大きな舞台に立つ夢を叶えようと奮闘するお話。1作目を観たのが5年前。どんな話だったっけ?と1作目のレビューを観てから鑑賞。本作も日本語吹き替えで鑑賞。MISIA、スキマスイッチの大橋卓弥さん、B’zの稲葉浩志さんなど、豪華すぎるアーティスト陣が声優をしています。そして皆さん全然違和感が無いし、当たり前ですが歌が上手い(笑)
アニメーションなので何でもありのドタバタ騒動劇が続く展開は前作の同じ。内容的には前作とほぼ同じような気がしますし、予想通りの展開が続くので子供向け感は否めない。聴いたことがある曲ばかり劇中で使われているので、ミュージカル映画が好きな人には楽しめると思います。ジミー・クリスタル社長って逮捕されるほど悪い事してましたっけ?僕がちゃんと観てなかっただけかな?

この作品の評価・・・・★★★★★☆☆☆☆☆(満点は★10)
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ムーンフォール

2022年08月14日 18時12分56秒 | 映画評論マ行

製作年:2022年
製作国:アメリカ
日本公開:2022年7月29日
監督:ローランド・エメリッヒ
出演:ハル・ベリー,パトリック・ウィルソン,ジョン・ブラッドリー

原因不明の力によって月が本来の軌道から弾き出され、あと数週間で地球に激突するという驚くべき事実がNASA(アメリカ航空宇宙局)にもたらされる。NASAは現地調査を試みようとするが、同時に組織内部で、とある情報が隠ぺいされていたことが発覚する。地球と月を救うため、NASAの副部長ジョー・ファウラー、過去のある事件からNASAをクビになった元宇宙飛行士のブライアン・ハーパー、天文学博士を自称するKC・ハウスマンの3人が立ち上がり、未曽有の危機に立ち向かう。
「インデペンデンス・デイ」「デイ・アフター・トゥモロー」などのパニックアクション大作で知られるローランド・エメリッヒ監督が、月と地球の衝突という危機に立ち向かう人類の姿を描いたディザスタームービー。

地球の破壊するのが大好きなローランド・エメリッヒ監督の最新作。隕石落としたり、宇宙人が攻めてきたり、氷河期にしたり…ネタも尽きてきたのだろうか、今回は月を落としちゃいます。ハル・ベリー,パトリック・ウィルソンといった一流俳優の共演で、スケールの大きさ的には映画館の大きなスクリーンで観たほうがアメリカで良さそうですが、アメリカで興行収入が振るわなかったせいか、まさかのAmazon Prime配信となってしまいました。
地球を守るために月へと向かった宇宙飛行士たちに襲い掛かる恐怖を描いたディザスタームービー。月が地球に衝突しないように悪戦苦闘する展開は「アルマゲドン」を思い出します。謎の集合体が襲ってくるシーンはとても不気味でした。スケールの大きさはローランド・エメリッヒ節が効いていて相変わらず良かったのですが、何かの作品で観たことがあるような既視感ばかり。とりあえず時間の進み方が早かった(笑)月の謎や集合体の秘密が徐々に明らかになっていくのですが、なんだか色々とツッコミたくなるような展開ばかり。物理に弱い僕にとっては何をどうツッコめばいいのか分からないのですが、月の引力が変になっていて水や物が宙に引っ張られているのに人間だけは引っ張られないことだけは、さすがの僕でもおかしいと思いました。月の正体も、明らかになっても「ふ~ん」ってレベル。ヨーダでも出てくるかと思ってしまった。AI絡みのオチに納得できない。続編はありそうな終わり方でしたが、大コケしてしまったから難しいのかな…。
ご都合主義のオンパレードみたいな「お前、絶対死ぬだろ!!」って展開ばかりでしたが、そこは見て見ぬふりをしないとローランド・エメリッヒ作品は観られません。アメリカ国内の大変な状況だけを見せていますが、世界はどうなっているのでしょうか?というか人類ほとんど死んでる気がするのですが…。

この作品の評価・・・・★★★★☆☆☆☆☆☆(満点は★10)
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大怪獣のあとしまつ

2022年08月10日 17時41分43秒 | 映画評論タ行

製作年:2022年
製作国:日本
日本公開:2022年2月4日
監督:三木聡
出演:山田涼介,土屋太鳳,濱田岳,眞島秀和,オダギリジョー,西田敏行

映画『大怪獣のあとしまつ』公式サイト | 2022年2月4日(金)全国ロードショー

「この死体、どうする?」誰もが知る“巨大怪獣”の、誰も知らない“死んだ後”の物語。ある男の“極秘ミッション”を巡る空想特撮エンターテイメントが、動き出すー。出演:山田...

映画『大怪獣のあとしまつ』公式サイト | 2022年2月4日(金)全国ロードショー

 


人類を恐怖の渦にたたき込んだ巨大怪獣が、突如死ぬ。人々は歓喜に沸き、安堵(あんど)していたが、巨大怪獣の死体は腐敗と膨張が進んでいた。全長380メートルもの死体が膨張した末に爆発すれば、国家規模の被害が生じるということが新たな問題になる。その処理にあたる特務隊員として、3年前に姿を消したわけありの男・帯刀アラタ(山田涼介)が選ばれる。爆発までのカウントダウンが刻一刻と迫る中、帯刀は巨大怪獣の死体に挑む。
『音量を上げろタコ!なに歌ってんのか全然わかんねぇんだよ!!』などの三木聡が監督と脚本を務めた特撮ドラマ。腐敗と膨張が進んで爆発する危険のある巨大怪獣の死体処理に、1人の男が挑む。『記憶屋 あなたを忘れない』などの山田涼介、『哀愁しんでれら』などの土屋太鳳、『喜劇 愛妻物語』などの濱田岳のほか、オダギリジョー、西田敏行らが出演する。

劇場公開直後から酷評の嵐だった本作。そう言われると怖いモノ見たさ(?)で観たくなってしまう。というわけで期待値ゼロで鑑賞開始。
うん、たしかにこれは酷い(笑)これだけの一流俳優を揃えて、この出来は酷すぎますね。そもそも着眼点は良いのです。怪獣映画は数十本観てきましたが、たしかに言われてみたら倒された怪獣の後始末は誰がするのだろうか。今まで誰も触れてこなかった問題をテーマにしたのは素晴らしいと思います。これを「シン・ゴジラ」風に真面目に作ってくれたら傑作が誕生していたかもしれない。しかし!出来上がったのは下ネタ満載のコメディ作品だったから残念でしょうがない。特務隊の物語かと思いきや、政府の官僚たちのドン引きするレベルの下ネタトーク。中途半端なSF要素。意味不明なキスシーンと中途半端な恋愛要素。主要な登場人物たちには過去に色々あったみたいだけど、そこも深くは描かれず。ちょいちょい笑い要素が入ってきますが、見事に全部笑えない。というか、くだらな過ぎて若干引いてしまうほど。う〇こ、ゲロ…監督は今どきこれで観客が笑うと本気で思ってるのか??危機的状況であんな危機感の無い会話をしている政府だったら日本は終わりです。なんやかんやあってラストですが、えっ…これで終わりですか!?気味悪いというか気持ち悪いというか。しかもエンドロールの最後にダメ押しの一発。この映画のあとしまつは誰がするの?
駄作だったけど着眼点だけは評価します。

「そこはキノコじゃありません」…世界よ、これが日本映画だ。

この作品の評価・・・・★★☆☆☆☆☆☆☆☆(満点は★10)
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ずっと独身でいるつもり?

2022年08月09日 17時55分21秒 | 映画評論サ行

製作年:2021年
製作国:日本
日本公開:2021年11月19日
監督:ふくだももこ
出演:田中みな実,市川実和子,松村沙友理,徳永えり,稲葉友,山口紗弥加,藤井隆

映画『ずっと独身でいるつもり?』公式サイト

おかざき真里原作漫画が待望の映画化!華やかな都会で生きる女性たちの孤独や寂しさ、希望を監督ふくだももこ×主演田中みな実で描いた共感必至の物語。2021年11月19日(金)...

映画『ずっと独身でいるつもり?』公式サイト

 


10年前に発表したエッセイが思わぬヒットとなり、一躍有名作家なった本田まみ(田中みな実)。生きづらい女性たちの本音を代弁し読者の支持を集めてきたが、近ごろはヒット作を書けず作家活動は迷走気味だった。さらに36歳で独身であることを周囲から「一人でかわいそう」と心配され、結婚を前提に交際している年下の恋人とはすれ違いも多い。キャリアや今の暮らしに不満はないものの、まみは「ずっと独身でいるつもり?」という周囲からの「雑音」に揺れ動く。
『渋谷区円山町』の原作などで知られる漫画家・おかざき真里が、作家・雨宮まみのエッセイを原案に女性たちが抱える不安や希望を描いたコミックを映画化。30代独身の人気作家が、自分らしい幸せの形を模索する。監督を『おいしい家族』『君が世界のはじまり』などのふくだももこ、脚本を『家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。』などの坪田文が担当。ヒロインを『マスカレード・ナイト』などの田中みな実が演じる。

30代独身女性の主人公が、恋、仕事、将来に悩む姿を描いた本作。結婚しないの?仕事は続けるの?子供は作らないの?ハラスメントが問題になっている昨今で、この映画はハラスメントを詰め込んだような内容でした。独身から見たら既婚者や主婦が羨ましく見えるけど、逆に主婦から見たら独身で悠々自適に生きている人が羨ましく見えたりするもの。「ああいう人になりたいなぁ」「あんな人にはなりたくないなぁ」って無いものねだりのような気持ちって誰にでも経験はあると思う。結婚とか仕事とか子育てとか、色んな選択肢があってどう生きるかなんて人それぞれ。周囲の目とか年齢とか性別とか、そんなの関係ない時代。幸せのカタチなんて人それぞれ。あまり期待せずに観たので、意外と楽しめたかなと思います。あんなに悩んでいたのに、最後に彼女たちが意外とあっさり決断したなぁという印象。劇中に出てくる男性たちが皆が皆ダメ男だったのが面白かったです。“3C”って初耳です。
元乃木坂46の人は演技下手でした。パパ活からタクシー運転手には驚きました。

この作品の評価・・・・★★★★★☆☆☆☆☆(満点は★10)
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ジュラシック・ワールド/新たなる支配者

2022年08月05日 23時24分20秒 | 映画評論サ行

製作年:2022年
製作国:アメリカ
日本公開:2022年7月29日
監督:コリン・トレヴォロウ
出演:クリス・プラット,ブライス・ダラス・ハワード,ローラ・ダーン

映画『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』公式サイト

『ジュラシック・ワールド』シリーズの最新情報をお届け。全世界待望の最新作『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』大ヒット上映中!

映画『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』公式サイト

 


メイジー・ロックウッド(イザベラ・サーモン)の決断により、イスラ・ヌブラル島からアメリカ本土へ送られた恐竜たちが世界各地に解き放たれて4年が経過する。恐竜の保護活動に力を注ぐオーウェン(クリス・プラット)とクレア(ブライス・ダラス・ハワード)は、ロックウッド邸で保護したメイジーを大事に育ててきたが、ある日、メイジーがヴェロキラプトルとともに連れ去られる。
現代によみがえった恐竜たちを描く『ジュラシック』シリーズ完結編。人類と恐竜たちが混在する世界を舞台に、両者の行く末が描かれる。監督などを務めるのは『ジュラシック・ワールド』などのコリン・トレヴォロウ。前作にも出演したクリス・プラット、ブライス・ダラス・ハワードをはじめ、『ジュラシック』シリーズ初期作品のキャストに名を連ねていたローラ・ダーン、ジェフ・ゴールドブラム、サム・ニールらが出演する。

『ジュラシック』シリーズ完結編。1作目の「ジュラシック・パーク」が1993年公開なんですね。29年目にして、ついに大ヒットシリーズも完結です。前作「ジュラシック・ワールド 炎の王国」のラストで、人間が住む世界に解き放たれた恐竜たち。地球を支配するのは人間か?恐竜か?それとも共存か…?物語はジュラシック・パーク創設に協力したロックウッドの亡き娘から作られたクローンの少女・メイジーと一緒に森の中で暮らすオーウェンとクレア。恐竜たちと共存しながら暮らしていた彼らだったが、何者かによってメイジー、そしてブルーの子供までもが誘拐されてしまいます。世界各地から恐竜を集めて研究しているバイオテクノロジー企業・バイオシン社が絡んでいると知ったオーウェンたちは、バイオシン社の施設に潜入するのです。
映像は相変わらず凄いの一言。マルタ島の街中で暴れる恐竜たち。オーウェンを執拗に追いかけ回す恐竜たち。まるで007のカーチェイスシーンを観ているかのような、恐竜チェイスシーンは迫力満点でした!本作では懐かしいT-レックスやヴェロキラトプスなどの恐竜たちの登場もワクワクしますし、本作では史上最強の肉食恐竜ギガトノサウルスが登場します。人間を襲う恐竜たちの迫力と恐怖は見事でした!そして人間界からも懐かしい人たちが登場します。イアン・マルコム博士役のジェフ・ゴールドブラム。アラン・グランド博士役のサム・ニール。エリー・サトラー博士役のローラ・ダーン。こういう同窓会的な映画が今の流行なのかな?まぁ懐かしさにゾクゾクさせられたので良いでしょう。
展開としては飽きさせない演出で楽しめましたが、ジュラシック・ワールドと言うよりはイナゴ・ワールドであったことは否めない。焼きイナゴはトラウマレベル(笑)虫が苦手な人は観ない方がいいレベルかもしれません。イナゴをこんなに何度も観た映画は初めてかもしれない。
やっぱり恐竜たちが暴れ回るシーンを観たいのが本音なのですが、印象に残ったのはやっぱりイナゴ。そして人間同士の争い。恐竜映画と言うよりはアクション映画。似たような展開が多く、ご都合主義な場面も幾つか。う~ん…完結編にしては物足りなさを感じてしまいます。内容的には前作「炎の王国」とあまり変わらないような…。でも最後のブルーの姿に気持ちが救われました。共存とは何なのか?解決したようなしていないような?

この作品の評価・・・・★★★★★★☆☆☆☆(満点は★10)
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とんび

2022年08月03日 16時49分39秒 | 映画評論タ行

製作年:2022年
製作国:日本
日本公開:2022年4月8日
監督:瀬々敬久
出演:阿部寛,北村匠海,杏,安田顕,大島優子,濱田岳,麻生久美子,薬師丸ひろ子

映画『とんび』公式サイト

重松 清 永遠のベストセラー「とんび」親子の絆を描く感涙の名作、待望の初映画化!大ヒット上映中

映画『とんび』公式サイト

 


昭和37年。瀬戸内海に面した備後市で運送業に就くヤス(阿部寛)は、妻・美佐子(麻生久美子)の妊娠に喜ぶ。幼いころに両親と離別したヤスにとって息子・アキラの誕生にこの上ない喜びを感じるが、美佐子が事故死してしまう。姉貴分のたえ子(薬師丸ひろ子)や幼なじみの照雲(安田顕)、和尚の海雲(麿赤兒)などに支えられながら、アキラを育てるヤス。ある日、誰もが口を閉ざしていた母の死の真相を知りたがる息子に、ヤスはあるうそをついてしまう。
ドラマ化もされた重松清の小説を『明日の食卓』などの瀬々敬久が監督を務め、映画化。妻を失った夫と、彼に男手一つで育ててもらった息子の固い絆を描く。『護られなかった者たちへ』でも瀬々監督と組んだ『のみとり侍』などの阿部寛、『東京リベンジャーズ』などの北村匠海、『オケ老人!』などの杏のほか、安田顕、大島優子、麻生久美子、薬師丸ひろ子らが出演する。

ドラマ版は観ていません。男手一つで育てた父親と息子の物語。男気溢れる昭和の男・ヤスと、その息子・アキラ。昭和から令和へと時代が変わっていく中で、親子の物語が描かれています。親子の絆や、近所の人々との付き合い。今の時代だと家族と頻繁にやり取りもしなくなったり、隣に誰が住んでいるのかすら分からないことが当たり前になってきてますが、昭和のこういう雰囲気って素敵だなと思いました。まさに“人情ドラマ”でした。展開としては王道です。感動的なエピソードがたくさん散りばめられていて、たしかに感動はしたのですが、何十年という時間を2時間でまとめるのは少々無理があったかなと感じました。「泣いてください、どうぞ!」「はい、泣いてください、どうぞ!」みたいな展開を詰め込み過ぎた感。1つ1つのエピソードは素敵なのに、令和まで描かなきゃいけないからゆっくり共感できる余裕が作れませんでした。女将さんの話とか、子供の喧嘩は必要なかったような…。せっかくアキラが彼女を連れてきたのに、ヤスのあの態度は何なのだろうか。喧嘩と泣きが多かった印象。アキラが急に老けたので思わず笑ってしまいました。
でも家族の大切さは感じられました。海雲和尚がヤスに「海になれ」と言うシーンや、最後の浜辺でのシーンはグッときました。

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ちょっと思い出しただけ

2022年08月02日 15時01分22秒 | 映画評論タ行

製作年:2021年
製作国:日本
日本公開:2022年2月11日
監督:松居大悟
出演:池松壮亮,伊藤沙莉,河合優実,大関れいか,屋敷裕政,國村隼,永瀬正敏

映画『ちょっと思い出しただけ』オフィシャルサイト

監督・脚本:松居⼤悟 出演:池松壮亮、伊藤沙莉 主題歌:クリープハイプ「ナイトオンザプラネット」配給:東京テアトル

映画『ちょっと思い出しただけ』オフィシャルサイト

 


2021年7月26日。34歳の誕生日を迎えた佐伯照生(池松壮亮)は、サボテンの水やりなどをしてからステージ照明の仕事へ向かい、ダンサーにライトを当てていた。一方、タクシー運転手の葉(伊藤沙莉)は、客を乗せて夜の東京を走っている。トイレに行きたいという客を降ろした葉は、どこからともなく聞こえる足音に導かれて歩き出し、照生が踊るステージにたどり着く。さかのぼること1年前の7月26日。照生は自宅でリモート会議をし、葉はマスクを着けて飛沫シートを付けたタクシーを運転していた。
『くれなずめ』などの松居大悟監督が、監督と脚本を務めたラブロマンス。別れを迎えたカップルが過ごした6年間を1年ずつ同じ日をさかのぼるようにして映し出す。『アジアの天使』などの池松壮亮、『タイトル、拒絶』などの伊藤沙莉、『由宇子の天秤』などの河合優実のほか、高岡早紀、菅田俊、國村隼、永瀬正敏らが共演する。松居監督作『私たちのハァハァ』などのクリープハイプが音楽を担当し、そのメンバーである尾崎世界観も出演している。

別れを迎えたカップルが過ごした6年間を1年ずつ同じ日をさかのぼって描く物語。時間をさかのぼって同じ日を見せていく演出はとても新鮮で面白かったです。コロナ禍の世の中から物語は始まります。コロナによって恋愛、仕事、人生が思い通りに行く人もいれば、上手くいかない人たちもたくさんいる。タクシーの乗客たちを見ていると、それが感じられます。出会いもあれば、別れもある。結果的に別れてしまった照生と葉だけど、運命的な出会いがあり、幸せなデートをして、何気ないことで笑ったり、将来を見据えて話し合ったりしていた…。“ちょっと思い出しただけ”そういう瞬間って誰にだってあると思う。楽しいことも悲しいことも、たまにふと思い出す。コロナが無かった世界が懐かしくも感じてしまいました。
何気ない日常の風景と、主演2人の自然な演技が観ていてとても良かったです。ただし、もう少し意外な展開を期待していたので、ちょっと物足りないかなと思いました。「ボクたちはみんな大人になれなかった」に内容がちょっと似ている。

この作品の評価・・・・★★★★★★☆☆☆☆(満点は★10)
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百花

2022年08月01日 13時20分47秒 | 映画評論ハ行

製作年:2022年
製作国:日本
日本公開:2022年9月9日
監督:川村元気
出演:菅田将暉,原田美枝子,長澤まさみ,岡山天音,永瀬正敏

映画『百花』公式サイト

2022年9月9日(金)公開。そして、愛が残る。母が記憶を失うたびに、僕は思い出を取り戻していく。

 


過去のある事件をきっかけに、すれ違うようになった葛西泉(菅田将暉)と母・百合子(原田美枝子)。結婚した泉に子供が産まれようとするころ、百合子が認知症と診断される。彼女の記憶が失われていく一方で、泉は親子の時間を取り戻すかのように献身的に母を支えていた。ある日、泉は母の部屋で1冊のノートを見つける。そこには彼が決して忘れることのできない事件の真相がつづられていた。
プロデューサー、脚本家、小説家などの肩書を持つ川村元気が、自身の小説を自らメガホンを取って映画化。認知症により記憶を失っていく母親と、母を支える中で封印していた過去の記憶と向き合う息子の姿を描く。息子を『花束みたいな恋をした』などの菅田将暉、母親を『愛を乞うひと』などの原田美枝子、息子の妻を『MOTHER マザー』などの長澤まさみ、親子を隔てる母親の秘密を知る男を『あん』などの永瀬正敏が演じるほか、北村有起哉、岡山天音、長塚圭史らが出演する。

久しぶりの完成披露試写会に参加しました。菅田将暉さん、原田美枝子さん、長澤まさみさん、永瀬正敏さん、そして川村元気監督が出席。撮影時のエピソードや、今までの思い出など、皆さん色々と話されていましたが、何よりも原田美枝子さんの話がとても印象的でした。人との付き合い方や、仕事の仕方など、何度も頷いてしまいました。好きな女優さんの1人になりました。
さて映画の感想を。認知症によって記憶を失っていく母親と、母親の秘密と過去に向き合う息子の姿を描いた本作。淡々とした展開の中にも、母親から息子へ、息子から母親へ、夫から妻や子供への愛を感じられる内容でした。人は誰だって愛されたいと思っているし、愛したいと思っている。それが器用な人もいれば不器用な人もいるのだと感じました。気持ちが離れてしまった時間を埋めるように、泉が百合子を献身的に介護する姿が印象的でした。気持ちは伝えられるうちに伝えなきゃいけない。過去と現在の映像を見せ、記憶を忘れていったり思い出したりする人間の繊細さが描かれていました。花火、雨、ひまわり、ピアノ、ビスケット…何気ない物がそのシーンの美しさを際立出せているように見えました。
幼少期の泉と百合子のエピソードや、浅葉さんとの関係性をもっと深く描いてくれたら、さらに共感や感動が出来たかなと思います。泉の父親は誰なのか。震災によって浅葉さんや、百合子、恵の生活がどう変わっていったのか。百合子が「半分の花火を見たい」と言ってから、湖へ連れていくまでの流れ。その過程の描写が欲しかったところ。
“半分の花火”の意味を知ったとき、家族に会いたくなりました。

この作品の評価・・・・★★★★★★☆☆☆☆(満点は★10)
コメント
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