股間の解放記

普通の社会人PEKOの、日々思うことをつづっていきます。

望み

2020年09月30日 17時10分18秒 | 映画評論ナ行

製作年:2020年
製作国:日本
日本公開:2020年10月9日
監督:堤幸彦
出演:堤真一,石田ゆり子,岡田健史,清原果耶,加藤雅也,市毛良枝,松田翔太
映画『望み』公式サイト

一級建築士として活躍する石川一登(堤真一)は、誰もがうらやむような裕福な生活を送っていたが、高校生の息子が無断外泊したまま帰ってこなくなってしまう。その行方を捜すうちに、彼が同級生の殺人事件に関わっていたのではないかという疑いが浮上してくる。たとえ被害者であろうとも息子の無実を信じたい一登、犯人であっても生きていてほしいと願う妻の貴代美(石田ゆり子)。二人の思いが交錯する中、事態は思わぬ方向へと突き進んでいく。
「クローズド・ノート」「検察側の罪人」などで知られる雫井脩介の小説を原作にしたサスペンスドラマ。幸せな生活を送っていたはずの夫婦が、息子が同級生の殺人事件への関与が疑われたことで窮地に立たされていく。メガホンを取るのは『十二人の死にたい子どもたち』などの堤幸彦。『孤高のメス』などの堤真一と『マチネの終わりに』などの石田ゆり子が主演を務める。脚本を手掛けるのは、『グッドバイ~嘘からはじまる人生喜劇~』などの奥寺佐渡子。

Filmarksさんの試写会にて鑑賞。家族4人で幸せな生活を送っていたはずが、息子が殺人事件に関与している疑惑な浮上したことで亀裂が入っていく…。とても重たい映画、そして考えさせられる映画でした。愛する息子を“信じたい”気持ちと“疑ってしまう”気持ち。どれだけの幸せを築いたとしても、ある日突然に加害者にも被害者にもなってしまう世の中。誰にでも起こりえるからこそ、観ているこちらまで苦しくなりました。被害者でもいいから無実であってほしいという父親と妹の望み。加害者でもいいから生きて帰ってきてほしいという母親の望み。どちらを望んでも地獄が待っている。幸せな日々を送っていたはずの家族なのに、溝が深くなっていく。自分ならどちらを選ぶのか…どちらの想いも理解できるからこそ答えは出ません。家族であっても知らない事もたくさんあるだな…結果的には息子の優しさが招いた悲劇。そして息子のおかげで家族が救われたという母親の言葉がとても切なかったです。
加害者か被害者かも決まっていないのに、勝手な推測だけで決めつけるマスコミやSNSの投稿も、現代社会ならではだろう。噂話が一人歩きして、それが真実のように認識されてしまう社会の闇がこの映画を観るとよく分かります。誰が犯人なのかをドキドキワクワクしながら観ていましたが、真相は予想通りで意外性に少々欠けてたかなと思います。でも結末が分かっただけでもスッキリしました。ミステリー要素をもっと濃くしてくれれば、さらに楽しめたかもしれない。息子がいる親世代が見たら泣いちゃいそう。
キャストの皆さん本当に演技が上手かったですが、特に印象的だったのは母親役の石田ゆり子。困惑する表情や、発狂してしまいそうな表情が見事でした!

この作品の評価・・・・★★★★★★☆☆☆☆(満点は★10)
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ジョアン

2020年09月29日 15時49分53秒 | 国内旅々
日帰りで新潟に旅行に行ってきました

あまり久しぶりに感じない越後湯沢駅



前々から気になっていた土合駅に行ってきました




日本一のモグラ駅と呼ばれています


本数少ないなー


土合駅は無人駅なのです




駅構内にはカフェが併設されています。なんと駅員室がカフェになっています!




ブルーベリーソーダは酸味があって美味し!


駅近くにある谷川岳ドライブイン。時代を感じます


さて、いよいよ土合駅名物の場所へ…それがこちら!


地中にあるホームへ降りるためには地上から462段もの階段を下りる必要があり、ホームから改札まで上がる場合は約10分!?僕は上り方面から来て、下り方面で帰るので階段を下りますが。逆方面から来た人は462段を上がらないといけないので地獄です(笑)この日も、数人のお客さんが階段を上っていました…お疲れ様です。


下るので結構あっという間にホームに到着!下から見上げても遥か上に地上が…


下りホームは地下施設のような雰囲気。バイオハザードの映画で出てきて地下施設がこんな感じだったな




越後湯沢駅に戻ってきまして、徒歩数分の場所にあるロープウェイで湯沢高原の山頂へ


若干の曇り空でしたが良い景色でした。ボブスレーが予想以上のスピードで怖かった!




再び越後湯沢駅に戻りまして、年内で営業終了の現美新幹線で新潟へ!




車両の側面は長岡の花火かな?“世界最速の芸術鑑賞”だそうです


各車両に注目のアーティストがこの列車のために制作した現代アートが展示されています










自由席なのでどこに座っても大丈夫です!

僕が座った席の前にはモニターに動くヤドカリが映しだされています…これが現代アートなのだろうか!?


新潟駅到着まで、ずっとヤドカリを見続けました(笑)
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ジュディ 虹の彼方に

2020年09月28日 14時36分11秒 | 映画評論サ行

製作年:2019年
製作国:イギリス
日本公開:2020年3月6日
監督:ルパート・グールド
出演:レネー・ゼルウィガー,ジェシー・バックリー,フィン・ウィットロック
映画『ジュディ 虹の彼方に』公式サイト

ミュージカル映画のスターだったジュディ・ガーランド(レネー・ゼルウィガー)は、遅刻や無断欠勤を重ねた結果、映画のオファーがなくなる。借金が増え続け、巡業ショーで生計を立てる毎日を送っていた彼女は、1968年、子供たちと幸せに暮らすためにイギリスのロンドン公演に全てを懸ける思いで挑む。
『オズの魔法使』『スタア誕生』で知られる女優・歌手のジュディ・ガーランドを、『シカゴ』などのレネー・ゼルウィガーが演じた伝記ドラマ。47歳の若さで亡くなる半年前に行ったロンドン公演に臨むジュディを映し出す。自ら全曲歌い上げたレネーをはじめ、フィン・ウィットロック、ジェシー・バックリーらが共演。監督を『トゥルー・ストーリー』などのルパート・グールドが務める。

「オズの魔法使い」「スタア誕生」などの舞台に立ったミュージカル女優の半生を描いた本作。恥ずかしながらジュディ・ガーランドという人物を知りませんでした。写真を検索したら、なんとまぁ美しい女優さん!ジュデイ・ガーランド役を演じたレネー・ゼルウィガーもこの役のためにかなりの減量をしたそうで、役者魂が凄いです。アカデミー賞最優秀主演女優賞を獲得も納得。
17歳にして「オズの魔法使い」のドロシー役に抜擢されたジュデイは一気にスターダムに駆け上がります。しかし周囲のスタッフたちとの衝突や、私生活のトラブルによって酒と薬に溺れ、人気にも影が…。こんなにも壮絶な人生を送っていたとは驚きです。ステージに立っても、愛する人が出来ても、それでもジュディは孤独を抱えてしまうのは何故だろうか…。母親であってもスターであっても、本当の愛情を見つけられるかどうかで人生って全く変わってしまうものか。ジュディの身も心もボロボロになっていく姿は観ていて辛かったし、女性の立場がまだ弱かった時代だから、尚更生きづらかっただろうと思います。2時間の上映時間の中で、ほとんどがボロボロの姿を描いているため、重い気持ちになるのと、展開があまり無いかなと感じました。
強い人間などいない。それはどれだけの大スターであっても。しかし自分の弱さを恥じることなく人前で出せることによって、周囲の人に認められ支持されていくのかもしれない。「ゴールに辿り着くことが全てじゃなく、夢に向かって歩くことが人生」という言葉が印象的。ゴールが大切じゃなく、その道の途中で何をしたのか、誰と出会ってのかが重要なのかと感じました。ラストシーンでの「Over the Rainbow」はジュデイ・ガーランドの人生そのものを表しているようで感動しました。

この作品の評価・・・・★★★★★★☆☆☆☆(満点は★10)
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ミッドナイトスワン

2020年09月26日 15時28分54秒 | 映画評論マ行

製作年:2020年
製作国:日本
日本公開:2020年9月25日
監督:内田英治
出演:草なぎ剛,服部樹咲,田中俊介,吉村界人,水川あさみ,田口トモロヲ,真飛聖
映画『ミッドナイトスワン』公式サイト|上映中

新宿のニューハーフショークラブのステージに立っては金を稼ぐトランスジェンダーの凪沙(草なぎ剛)は、養育費を当て込んで育児放棄された少女・一果を預かる。セクシャルマイノリティーとして生きてきた凪沙は、社会の片隅に追いやられる毎日を送ってきた一果と接するうちに、今まで抱いたことのない感情が生まれていることに気付く。
『神と人との間』などの内田英治が企画、監督、脚本、原作を手掛けたヒューマンドラマ。養育費を当てにして育児放棄された少女を預かるトランスジェンダーの主人公が、次第に彼女と心を通わせていく。『台風家族』などの草なぎ剛、『ジャンクション29』などの田中俊介、『太陽の坐る場所』などの水川あさみのほか、服部樹咲、佐藤江梨子、平山祐介、根岸季衣、田口トモロヲ、真飛聖らが出演する。

育児放棄された少女と、トランスジェンダーの主人公の交流を描いた作品。トランスジェンダー役の草彅剛の仕草や表情が素晴らしい!草彅剛であることを忘れるほど、そこにいたのは凪沙でした。そして素朴な田舎の中学生から、バレエを通して徐々に都会に染まっていく一果を演じた服部樹咲ちゃんは新人とは思えないほど素晴らしい演技!この2人の演技力を観るだけでもこの映画は価値があります。生きづらい世の中で、色んな巡りあわせによって出会った凪沙と一果。生きてきた環境は違うけれど、抱えている孤独は2人とも同じなのだろう。「なんで自分だけが…」「なんで自分ばっかりこんな目にあわなきゃいけないの…」。自分が孤独を抱えているからこそ相手が抱えている孤独が感じとれるのだろう。孤独って自分一人で抱えているから孤独と言うのだろうけど、それを誰かと分け合えたら、その孤独から少しずつ解放されていくのかもしれない。凪沙も一果も瑞貴もりんも、環境は違えどみんな「なんで自分だけが…」とそれぞれの孤独を抱えている。社会で生きていくことって苦しいことばかりだと思う。ママが言ってたように「人生は一度転げ落ちたら、やり直す事が出来ない」という言葉が印象的。映画を観ていて凪沙や一果の苦しみを自分自身に置き換えるとすごく考えさせられる場面が多かったです。
一緒に生活していく中で、2人が徐々に身も心も変化していく様子がとても素敵でした。凪沙も一果もバレエをする姿がとても美しかった。「野菜も食べなさい」「洗濯物出しといて」と凪沙が本当のお母さんのように一果に接するシーンは涙腺がウルウルきてしまいました。身体も女性になれた凪沙だからこそ、最後は幸せになってほしかった。でも最後に一果の何の迷いもない堂々とした姿が見れたことが救いでした。後半が少し駆け足になっていたのが惜しい。一果の母親の心境の変化がよく分かりませんでした。
まだまだ日本ではLGBTについて理解されていないことが多い。「オカマなのに」「LGBTの人って大変ですよね」何気ない言葉が相手を傷付けてしまう。でもこれが今の日本のリアル。偏見や差別によって自分らしい生活が出来ない人だって世の中にはたくさんいるし、自分たちが居る社会の現実を突きつけられた感じがしました。

この作品の評価・・・・★★★★★★★☆☆☆(満点は★10)
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サヨナラまでの30分

2020年09月25日 00時41分45秒 | 映画評論サ行

製作年:2020年
製作国:日本
日本公開:2020年1月24日
監督:萩原健太郎
出演:新田真剣佑,北村匠海,久保田紗友,葉山奨之,上杉柊平,清原翔,牧瀬里穂
映画『サヨナラまでの30分』公式サイト | 2020年1月24日 公開

他人と関わることが苦手で就職活動もうまくいっていない大学生の颯太(北村匠海)は、ある日1年前に他界したバンドミュージシャンのアキ(新田真剣佑)が遺(のこ)したカセットテープを拾う。テープを再生してみると、その30分の間だけ颯太の中身がアキになる。アキは颯太の体を借りて、恋人やバンドのメンバーとの再会を果たす。
『OVER DRIVE』で共演した新田真剣佑と北村匠海主演によるラブストーリー。亡きミュージシャンが遺(のこ)したカセットテープが再生されている間に起こる不思議な出来事から始まる物語を描く。メガホンを取るのは『東京喰種 トーキョーグール』などの萩原健太郎。『春夏秋冬物語』などの葉山奨之、『リバーズ・エッジ』などの上杉柊平、『うちの執事が言うことには』などの清原翔らが共演。

他界したミュージシャンが遺したカセットテープを拾った大学生が、不思議な体験に遭遇するお話。そのカセットテープの再生ボタンを1回押す度に、死んだアキは大学生の颯太の体を30分間だけ借りることが出来るのです。音楽ドラマ、青春、そしてファンタジーが融合していて、爽やかな映画に仕上がっていました。主演の新田真剣佑や北村匠海など、若手人気俳優が勢揃い。個人的には北村匠海の“颯太”と“アキ”の違いを表した演技がとても上手いなと思いました。新田真剣佑も北村匠海も歌がお上手でびっくりしました。
カセットテープっていうのが世代の僕としては良いですね。たとえ上書きされても、全ては消えないのだ。人生のように1つ1つの出来事が積み重なって進んでいくのだと。颯太もアキも多くの出会いと別れを通して成長していき、本当に大切なことは何かを知る展開は、観ていてとても気持ちが良かったです。展開がサラッとしていて、そんなにトントン拍子に上手くいくものかと疑問には感じました。ストーリー的には感動するほどではなかったですが、顔面偏差値の高さと劇中で歌われる楽曲の良さで粗をカバーしている部分もあったかなと思います。アキに出会わなかったら颯太は就職面接は一生受からなかっただろうな(笑)

この作品の評価・・・・★★★★★☆☆☆☆☆(満点は★10)
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TENET テネット

2020年09月20日 15時46分59秒 | 映画評論タ行

製作年:2020年
製作国:アメリカ
日本公開:2020年9月18日
監督:クリストファー・ノーラン
出演:ジョン・デヴィッド・ワシントン,ロバート・パティンソン,エリザベス・デビッキ
映画『TENET テネット』オフィシャルサイト|大ヒット上映中

ウクライナでテロ事件が勃発。出動した特殊部隊員の男(ジョン・デヴィッド・ワシントン)は、捕らえられて毒を飲まされる。しかし、毒はなぜか鎮静剤にすり替えられていた。その後、未来から「時間の逆行」と呼ばれる装置でやって来た敵と戦うミッションと、未来を変えるという謎のキーワード「TENET(テネット)」を与えられた彼は、第3次世界大戦開戦の阻止に立ち上がる。
『ダークナイト』シリーズや『インセプション』などのクリストファー・ノーラン監督が描くサスペンスアクション。「TENET」というキーワードを与えられた主人公が、人類の常識である時間のルールから脱出し、第3次世界大戦を止めるべく奮闘する。主人公を演じるのは『ブラック・クランズマン』などのジョン・デヴィッド・ワシントン。相棒を『トワイライト』シリーズなどのロバート・パティンソンが務め、マイケル・ケイン、ケネス・ブラナーなどが共演する。

新型コロナウイルスで大作が続々と公開延期になる中で、よくぞ劇場公開してくれました!今年最大の話題作と言っても過言ではないでしょう。『ダークナイト』『インセプション』『ダンケルク』などのクリストファー・ノーラン監督が描くサスペンスアクション超大作。ネットレビューでは「難解でした!」という意見が多かったため、事前にネタバレなしのあらすじを読んでからの鑑賞。
はい、難解でした(笑)主人公が未来から時間が逆行する装置を使用してやってきた敵と戦い、第三次世界大戦を阻止しようとする物語。個人的には全体の6割くらい理解できたはず。通常の時間軸と未来から逆行する時間軸は確かに途中で混乱しました。「これは通常の時間軸なのか?それとも巻き戻されている時間なのか?」と、入り組んだ伏線を全ては理解できませんでしたが、なんとなく話の流れは観ていれば分かります。酸素ボンベを装着することで逆行の時間軸だと分かる優しさは観客としては助かりました(笑)些細なシーンの中にヒントが隠されていたり、点と点で線で繋がっていく展開は凄い!!「そのシーンとそのシーンが繋がっちゃうの!?」と何度も驚かされました。映像技術は凄い!現在と未来からの挟み撃ちの攻撃はもう圧巻です!主人公とニールがあのまま時間軸を進んでいったらどうなるのかが気になるところ。起きたことは仕方ない…そんな言葉では済ませられない程、難解でありながらも、全てのシーンに意味がありそうな底なし沼のような深い作品。「面白かった!」とは素直に言えませんが、観終わった後で色々な解釈をしてしまう後味が残る映画でした。
本編の台詞のあったように「考えるな、感じろ」まさにその通りの映画でした。ここ最近のノーラン監督作品は難解なものが多くて一度観ただけで全てを理解するのは無理。本作も2度3度観ることで物語をより深く理解できると思いました。実際に、「あのシーンもう一回観ればこの状況分かるのに!!」って思うことが何度か。それにしても、こんな話を考えちゃうノーラン監督って凄いわ!!大型旅客機を建物に衝突させるためだけに、本物の旅客機を買い取って本当に爆破させちゃうんだから、スケールが違い過ぎる…

この作品の評価・・・・★★★★★★☆☆☆☆(満点は★10)
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架空OL日記

2020年09月19日 16時06分03秒 | 映画評論カ行

製作年:2020年
製作国:日本
日本公開:2020年2月28日
監督:住田崇
出演:バカリズム,夏帆,臼田あさ美,佐藤玲,山田真歩,志田未来,坂井真紀
映画『架空OL日記』

月曜日の朝、銀行に勤務している私(バカリズム)は、眠気と戦いながらメイクをして朝食を取り、家を出て満員電車に乗る。職場の最寄り駅で落ち合う同期のマキ(夏帆)は職場で一番仲が良く、彼女との会話は何かと盛り上がる。銀行の更衣室では、後輩のサエ(佐藤玲)や8年目の小峰(臼田あさ美)、10年目の酒木(山田真歩)も加わり、業務開始前のおしゃべりに興じる。
芸人のバカリズムがOLを装ってつづっていたブログを書籍化した「架空OL日記」を基にした、2017年放送のドラマの映画版。銀行勤めのOLたちの日常を、独特のユーモアを交えながら描く。ドラマ版に続きバカリズムが主演と脚本、住田崇が監督を務める。同僚役の夏帆、臼田あさ美、佐藤玲、山田真歩、三浦透子が続投し、『新聞記者』などのシム・ウンギョンをはじめ、石橋菜津美、志田未来、坂井真紀が新たに参加する。

芸人のバカリズムがOLを装ってつづっていたブログを書籍化した「架空OL日記」を映画化した本作。ドラマ版を観たことがなく、男の自分が観ても楽しめるかなと不安がありましたが、十分に楽しめる内容でした!女子同士って普段こんな会話をしているのか。女子ロッカーではこんなこと話してるのか。特別何かが起きるわけでもなく日常のOLたちの姿をただただ映していますが、それが面白いのです!!バカリズムのツッコミがいちいち面白い!!男の自分から見ると「女子たちは裏でこんな悪口を言ってるのか…」とちょっとゾクッとしてしまう場面も…。ジャンボラーメン頼んだのに、上司にお金払わせるためにあえて残したり。職場のトイレで悪口言ってたら上司が個室にいたり。なんだかOLたちの裏側を盗み見しているような気分(笑)男の自分がこんなに楽しめるのだから、世の働く女性たちはさらに楽しめるでしょう。傘の件はすごく共感!!しかし結婚報告を言い直させるくだりとかは、女子グループって面倒くさい?と思ってしまいました。
バカリズムが普通に女性OLに見えてしまうから不思議。脚本の面白さもそうですが、女優陣の演技力の高さがあってこそ、この映画の面白さが格段に上がっていると感じました。皆さん本当にいそうなOLたちを見事に演じていて、そこに自然に溶け込んでいるバカリズムも凄い!
最後のオチは急で「ん?」となったが、これぞまさに“架空OL日記”ということだろうか。ドラマ版を観ていないから、このオチはちょっとモヤモヤです。

この作品の評価・・・・★★★★★★★☆☆☆(満点は★10)
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前田建設ファンタジー営業部

2020年09月18日 14時02分52秒 | 映画評論マ行

製作年:2020年
製作国:日本
日本公開:2020年1月31日
監督:英勉
出演:高杉真宙,上地雄輔,岸井ゆきの,町田啓太,山田純大,六角精児,小木博明
映画『前田建設ファンタジー営業部』公式サイト

2003年のある日、前田建設工業の広報グループ長がアニメ「マジンガーZ」に登場する地下格納庫兼プールの発注を受けたという設定で建設を検証するウェブ連載を発案する。若手社員の土井航(高杉真宙)は当初このプロジェクトに乗り気ではなかったが、社内外の技術者たちの熱意を目の当たりにし、無意味だと思っていた業務に真摯(しんし)に臨もうとする。
前田建設工業が連載している、架空の世界の建造物を実際に作ったらどうなるかを工期、工費を含めて検証するウェブコンテンツを映画化。検証第1弾「マジンガーZ」地下格納庫編を基に、上司が発案した突飛な企画を実現しようと奮闘するサラリーマンたちを描く。主演の高杉真宙、お笑いコンビ「おぎやはぎ」の小木博明のほか、上地雄輔、本多力、岸井ゆきのらが共演。脚本をヨーロッパ企画の上田誠、監督を『賭ケグルイ』シリーズなどの英勉が務めた。

マジンガーZの格納庫を実際に作ろうとするとどうなるかを検証する社員たちの姿を描いた作品。なんと実在する前田建設工業が実際に検証を行った話を映画化しているのだから驚き。マジンガーZ本体ではなく格納庫の方というのが建設会社らしいですね。なんて自由な会社なんだ(笑)最初はやる気が無かった社員たちが、無謀な夢に挑戦しようとする姿がとても好印象。こんなに楽しくワクワクしながら仕事が出来るって最高じゃん♪何度も検証をやり直して、何度も挫折しながら、不可能と言われたマジンガーZの格納庫の実現に向けて全力で取り組む若手社員の熱意は、観ている側にも仕事へと姿勢や誇りを思い出させてくれるような気分になりました。地球の危機ですから!地球の危機だろうが!と真面目に言うところが面白かったです。マジンガーZの知識が無くても楽しめましたが、世代の人はさらに楽しめるでしょう!コメディ要素がちょっと強めでゆる~い展開が続きますので気楽に観れば楽しめると思います。夢のある映画でした!

この作品の評価・・・・★★★★★★☆☆☆☆(満点は★10)
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スウィング・キッズ

2020年09月17日 13時18分49秒 | 映画評論サ行

製作年:2018年
製作国:韓国
日本公開:2020年2月21日
監督:カン・ヒョンチョル
出演:D.O.,ジャレッド・グライムズ,パク・ヘス,オ・ジョンセ,キム・ミンホ
映画『スウィング・キッズ』公式サイト

朝鮮戦争中の1951年。巨済島捕虜収容所の新任所長は、収容所のイメージ向上を目指して戦争捕虜によるダンスチーム結成を計画する。朝鮮人民軍の問題児ロ・ギス(D.O.)をはじめ、 ブロードウェイのタップダンサーだった黒人下士官ジャクソン (ジャレッド・グライムズ)らが集められ、チーム名は“スウィング・キッズ”に決まる。
K-POPグループ「EXO」のD.O.が主演を務め、『サニー 永遠の仲間たち』などのカン・ヒョンチョルが監督を務めたドラマ。戦争捕虜たちで結成されたダンスチームが、タップダンスを通して結束していく過程を描く。俳優兼タップダンサーのジャレッド・グライムズ、ドラマ「内省的なボス」などのパク・ヘスをはじめ、オ・ジョンセ、キム・ミンホらが共演。

朝鮮戦争中の捕虜収容所を舞台に、捕虜たちで結成されたダンスチームが結束していく物語。国、人種、言語、身分も関係なくダンスを通して生まれていく絆。戦争中の収容所という絶望的な空間の中でも明るく楽しく日々を過ごそうとする前向きなロ・ギスたちの姿がとても素敵でした。個性的な仲間たちが互いに信じあい支え合いながら、自分たちの明るい未来を夢見て踊るダンスシーンは、楽しくも面白くもあり、どこか切なくもある。だからこそラストの終わり方は衝撃的で、これがダンス映画ではなく戦争映画なのだと、一気に現実に引き戻された感じがしました。朝鮮戦争の悲惨さが伝わってきました。「資本主義も共産主義もアメリカとソ連が勝手に作った物だ」という台詞のように、国同士の争いのために、話したこともない人間同士が殺し合い、愛する家族が殺されていく…。アメリカ軍側も完全な悪とは描かれておらず、黒人差別に苦しむジャクソンであったり、祖国の家族を想う兵士がいる。皆が「戦争なんてしたくない」と思っていながらも、今いる環境のせいで殺し殺されてしまう。戦争なんて本当に無意味なものだ。年老いたジャクソンが観光地になった収容所を訪ねるラストシーンは、この場所で起きた悲劇を忘れないという意思が感じられて少しだけ気持ちが救われました。
気になった点も幾つか。ダンスシーンの微妙なワイヤーアクションがちょっと残念でした。そこは生身で踊ってほしかったです。捕虜が簡単に銃を手に入れられるものか?あんなに大きな音でタップダンスの練習をしてたら看守にすぐに見つかりそうな気がするが…。

この作品の評価・・・・★★★★★★☆☆☆☆(満点は★10)
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窮鼠はチーズの夢を見る

2020年09月16日 22時04分02秒 | 映画評論カ行

製作年:2020年
製作国:日本
日本公開:2020年9月11日
監督:行定勲
出演:大倉忠義,成田凌,吉田志織,さとうほなみ,咲妃みゆ,小原徳子
映画『窮鼠はチーズの夢を見る』公式サイト

優柔不断な性格から不倫ばかりしてきた大伴恭一(大倉忠義)の前に、ある日、妻から派遣された浮気調査員が現れる。その調査員は、卒業以来会っていなかった大学の後輩・今ヶ瀬渉(成田凌)だった。彼は、体と引き換えに不倫を隠すという取り引きを恭一に提案する。恭一は拒否するが、今ヶ瀬の真っすぐな気持ちに触れるうちに、二人の時間に少しずつ心地よさを感じるようになる。
水城せとなのコミック「窮鼠はチーズの夢を見る」「俎上の鯉は二度跳ねる」を映画化。主人公が久しぶりに会った同性の後輩から告白され、翻弄(ほんろう)されるさまが描かれる。ドラマ「Dr.DMAT」などの大倉忠義と『愛がなんだ』などの成田凌が出演。『世界の中心で、愛をさけぶ』などの行定勲が監督、行定監督作『ナラタージュ』などの堀泉杏が脚本を務めた。

久しぶりに再会した男性2人の恋愛模様を描いた本作。ストレートの男性とゲイの男性が惹かれ合う同性愛を描いているので観るのに抵抗がある人もいるかもしれませんが、この映画は純粋な大人な恋愛を描いて映画でした。大倉くんファンの中学生は観たいかもしれないが結構な濃厚ラブシーンが多々あるのでR15指定は仕方ないか。なんといっても成田凌の子鼠のような恋をしている顔が上手すぎて、男の僕から見ても「可愛い過ぎるだろ」と思ってしまいました。特に誕生日プレゼントのワインをもらった時の何とも言えない表情と仕草が素晴らしかった!
好きだと素直に言えない気持ち。1番だと言えない気持ち。この映画に登場する人たちは皆不器用な人たちばかり。恭一のクズ男っぷり。渉の小悪魔的な嫉妬深さ。渉みたいな女性がいたら面倒くさい(笑)間違っている事をしていると分かっていても、欲望に負けてしまう。どちらか一方を選ぶべきなのだけど、どちらも欲してしまう。恭一も渉も、優柔不断に見えてしまって共感できない部分もあるのだけど、実際に自分が2人のような立場ならそういう気持ちになってしまうかもしれないという不思議な感情に陥りました。勝手に嫉妬したり、執着したり、思い込みで傷ついたり。“1番に愛してほしい”“2番目でもいいから愛してほしい”。人間って不器用で自分勝手な生き物だけど、苦しいほど愛している人の傍にいられるならどんな存在であっても幸せなのか…なんだか切ない。他の人を愛そうとしても、他の人と体を重ねても、やっぱり最愛の人のことを考えてしまう気持ち…切ない。最後まで恭一と渉の気持ちが行ったり来たりでモヤモヤしましたが、それもまたリアルなカップルの形なのかもしれません。きっと恭一の元には渉は戻ってくるだろうと思えたラストでした。これはこれでハッピーエンドのような気がします。恋愛に性別なんて関係ない!良い恋愛映画を観れました。

この作品の評価・・・・★★★★★★★☆☆☆(満点は★10)
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ドアロック

2020年09月10日 18時32分56秒 | 映画評論タ行

製作年:2018年
製作国:韓国
日本公開:2019年12月20日
監督:イ・クォン
出演:コン・ヒョジン,キム・イェウォン,キム・ソンオ

銀行で働くギョンミン(コン・ヒョジン)は、都心の古いマンションに一人で住んでいる。ある日の朝、ドアの錠に粉が付着しているのを見た彼女は、不審に思いパスワードを変える。仕事を終えて帰宅したギョンミンが部屋で過ごしていると、何者かが激しくドアノブを回す。
一人暮らしをする女性が狙われる恐怖を描くスリラー。単身世帯数が増えている韓国を舞台に、背筋の凍るストーリーが展開する。『女は冷たい嘘をつく』などのコン・ヒョジンが主演を務め、ドラマ「リッチマン ~嘘つきは恋の始まり~」などのキム・イェウォン、『カンチョリ オカンがくれた明日』などのキム・ソンオらが共演。

1人暮らしの女性が狙われる恐怖を描いたスリラー。1人暮らしの人なら絶対にベッドの下を覗いてしまう内容でした(笑)幽霊よりもモンスターよりも怖いのはやっぱり人間ですよね。犯人がサイコパス過ぎて全然理解できません。全裸でベッドに入り込んできたり、歯ブラシを使ったり…もう変態よ(笑)そこまで執拗に追い回されたら、たまったもんじゃない。身近にある恐怖をじわじわ描いていて韓国映画お得意の空気感が好き。飽きることなく最後まで楽しめました。怪しい奴が次々と登場してきて「こいつが犯人?いやっ、あいつが犯人?」と思いましたが中盤で犯人の見当がついてしまったのが残念。警察の無能っぷりが本作でも出ていました。廃墟に一人で突入するかね?展開としては面白いのだけど、ちょっとツッコミどころも多かったです。ギョンミンの諦めない気持ちが唯一の救いでした。
ドアノブをガチャガチャされるの怖すぎ!皆さん防犯対策はしっかりしましょうね!番号入力型の鍵は危ないな…。

この作品の評価・・・・★★★★★★☆☆☆☆(満点は★10)
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#生きている

2020年09月08日 18時19分54秒 | 映画評論ア行

製作年:2020年
製作国:韓国
日本公開:2020年9月8日
監督:チョ・イルヒョン
出演:ユ・アイン,パク・シネ

原因不明の症状の人たちが攻撃を始めて統制不可能になるなか、データ、Wi-fi、メッセンジャー、電話の全てを切断されたまま一人でマンションに孤立したと思っていたジュヌ(ユ・アイン)の絶望が極に達した時、別の生存者であるユビン(パク・シネ)が現れる。他の誰かが生きているという事実だけでも希望を持てるようになった二人は、それぞれのやり方で危機に立ち向かおうとする。
韓国映画「#生きている」は、原因不明の症状の人たちが攻撃を始めて統制不可能になるなか、データ、Wi-fi、メッセンジャー、電話の全てを切断されたまま一人でマンションに孤立した二人を描いたサバイバルスリラー。

ゾンビ化する原因不明の感染症が蔓延した韓国で、決死の脱出劇を描いたサバイバルスリラー。王道のゾンビ映画といった感じでとても観やすい映画でした。マンションの外には凶暴化した人間たち。部屋で孤立してしまったジュヌと向かいのマンションに住むユビンは2人で協力してこの絶望的な状況から脱出しようと試みるのです。世界中で新型コロナウイルスが蔓延しているいま。ステイホームと言われて家から出られない…不特定多数の人間に感染する…連日テレビで報道される感染のニュース…。ゾンビにはならないこと以外は、酷似する部分が多いのが恐ろしい。このタイミングで公開されたのにも意味があるのだろう。
しかしツッコミどころもあります。数週間分の食料はどうしたのか。水を止められて風呂に入っていないわりには汚らしく見えない。ゾンビがいるのにそんなに大きな音立てちゃうのヒヤヒヤした場面も。中庭であれだけ大量のゾンビが襲ってきたらさすがに一度くらいは噛まれてそうと思ってしまいました(笑)マンションの敷地内だけを映しているが、韓国の他の場所はどうなった?世界はどうなった?低予算で作られたそうなので仕方ないかもしれませんが…。ゾンビの特殊メイク、そして走るゾンビは好きです!
これはこれで王道のゾンビ映画で楽しめましたが、さらに人間ドラマ要素を求める人は「新感染 ファイナル・エクスプレス」を観たほうが良さそうです。

この作品の評価・・・・★★★★★☆☆☆☆☆(満点は★10)
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プロジェクト・パワー

2020年09月06日 23時56分10秒 | 映画評論ハ行

製作年:2020年
製作国:アメリカ
日本公開:2020年8月14日
監督:ヘンリー・ジュースト,アリエル・シュルマン
出演:ジェイミー・フォックス,ジョセフ・ゴードン=レヴィット,ドミニク・フィッシュバック

飲めば5分間だけ超人的な能力を得られるものの、副作用で死亡する危険もある薬がアメリカ・ニューオリンズでまん延する。超スピードで移動できる者や全身を炎に包む能力者など薬を服用した特殊能力者が次々と出現し、犯罪に手を染める者も増える中、薬を製造した組織が進める謎の計画が浮上する。警官(ジョセフ・ゴードン=レヴィット)、傭兵(ようへい)だった男(ジェイミー・フォックス)、売人の少女(ドミニク・フィッシュバック)は、ひょんなことから手を組んで街を危険な状態に陥らせる組織に戦いを挑んでいく。
アメリカ・ニューオリンズを舞台に、服用すると超人的なパワーを得られる薬を使った陰謀に立ち向かう人々を描いたアクション。監督は『パラノーマル・アクティビティ』シリーズや『NERVE/ナーヴ 世界で一番危険なゲーム』などで組んできたヘンリー・ジューストとアリエル・シュルマン。『スリープレス・ナイト』などのジェイミー・フォックス、『スノーデン』などのジョセフ・ゴードン=レヴィットのほか、ドミニク・フィッシュバック、ロドリゴ・サントロらが出演する。[Netflix作品]

超人的なパワーを得られる薬を巡って巨大な組織に立ち向かう人々を描いたアクション作品。ジェイミー・フォックスとジョセフ・ゴードン=レヴィットのタッグというだけで、個人的にはテンション上がります♪アクションシーンがスピード感があって迫力もあり、映像がとても綺麗でした。ストーリー的にはシンプルで良いのです。しかし特殊な薬を1錠飲むだけで「ファンタスティック・フォー」や「テラフォーマーズ」のような超人パワーが手に入るのですが、なんと5分間という時間制限があるのです。5分間という短さのせいか、あっという間に戻ってしまうので物足りなさが…。5分という制限があるなら、それを活かした展開をもっと作れたような気がします。色んなパワーがあるんだなと思いましたが、少佐のパワーが最強すぎて、ラストはあっけなくというか一瞬で終わってしまったような印象。もっと娘と父親が協力して悪を倒すみたいな場面が欲しかったです。
なんだかんだ言っても、女の子のラップが最強だと思いました(笑)

この作品の評価・・・・★★★★★☆☆☆☆☆(満点は★10)
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mid90s ミッドナインティーズ

2020年09月04日 16時37分49秒 | 映画評論マ行

製作年:2018年
製作国:アメリカ
日本公開:2020年9月4日
監督:ジョナ・ヒル
出演:サニー・スリッチ,キャサリン・ウォーターストン,ルーカス・ヘッジズ
Mid90s - Official Site - 9.4 Roadshow

1990年代のロサンゼルスで、13歳のスティーヴィー(サニー・スリッチ)は母親のダブニー(キャサリン・ウォーターストン)と兄のイアン(ルーカス・ヘッジズ)と暮らしていた。体格差のある兄にかなわないスティーヴィーは、大きくなったら見返そうと考えていた。そして街のスケートボードショップで知り合った少年たちの自由でかっこいい姿に憧れを抱く。
『マネーボール』などの俳優ジョナ・ヒルが初監督を務め、自身の経験を基につづる青春ドラマ。1990年代のロサンゼルスで、少年がスケートボードを通して仲間たちと出会い成長していく。主人公の少年を『ルイスと不思議の時計』などのサニー・スリッチが演じるほか、キャサリン・ウォーターストン、ルーカス・ヘッジズらが共演。音楽をナイン・インチ・ネイルズのトレント・レズナーがアッティカス・ロスと共同で手掛け、ニルヴァーナ、ピクシーズなど1990年代のヒット曲が物語を彩る。

「ムーンライト」「レディ・バード」「ミッド・サマー」など、ここ数年で話題作を次々と送り出している映画制作・配給会社の「A24」作品。自分の居場所が無いと孤独を感じる少年スティーヴィーがスケートボードを通して仲間たちと出会い成長していく物語。13歳という思春期、反抗期の中で日々生活しているスティーヴィー。兄とは殴り合いの喧嘩をするほど。そんな彼にとってスケートボードで知り合った仲間たちだけが唯一心を許せた。立ち入り禁止の場所に入ったり、煙草を吸ってみたり、女の子とパーティでイチャイチャしてみたり…初めてだらけの経験を知ったかぶりして背伸びするスティーヴィーの姿がなんとも可愛いかったです。子供の頃のどこにもぶつけられないモヤモヤした気持ちだったり、情緒不安定な気持ちだったり、強がってしまう気持ち。歳上の先輩を見て「かっこいい!」と憧れちゃう気持ち。そして仲良しの友達が、他の友達と仲良くしている姿を見て嫉妬してしまう気持ち。お気に入りのTシャツを友達の血を止めるために使われちゃう気持ち(笑)誰もが一度は経験したことがあるシーンばかりでした。不器用で後先考えないで、目の前のことに一生懸命に真っすぐに突っ込んでいっちゃうのが子供なんだよな。スティーヴィーの気持ちに共感する場面が多かったです。不良と呼ばれる子達だって根は真面目なんだよね(笑)色んなことを経験して失敗して人間って成長していくし、大人になってから「あの頃はバカやってたなぁ」って思えるならそれで良いじゃないか。大人になるってこういうこと。でもスティーヴィーは少々やり過ぎな気がしますが…(笑)ストーリーを楽しむというよりは、映像や音楽を感じながら楽しむような映画かもしれません。
90年代独特のカルチャーも感じられて、映画全体を包み込む雰囲気が良かったです。キラキラした青春映画ですが、葛藤も描かれていて人間ドラマとしても楽しめました。主演のサニー・スリッチくんの笑顔がたまらなく可愛かった♪でもサニーくん、俳優だけじゃなくてプロのスケートボーダーだったのかい!

この作品の評価・・・・★★★★★★☆☆☆☆(満点は★10)
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his

2020年09月02日 11時26分54秒 | 映画評論ハ行

製作年:2020年
製作国:日本
日本公開:2020年1月24日
監督:今泉力哉
出演:宮沢氷魚,藤原季節,松本若菜,松本穂香,外村紗玖良,堀部圭亮,戸田恵子
映画『his』公式サイト|絶賛公開中!

ゲイだと思われるのが嫌でひっそりと生活している井川迅(宮沢氷魚)の前に、別れた恋人の日比野渚(藤原季節)が6歳の娘・空を連れて現れる。迅はしばらくここで住まわせてほしいと言う渚に戸惑うが、空は迅に懐き周囲の人々も三人を優しく見守るようになる。ある日渚は、娘の親権を妻と争っていることを明かし、長年抑えてきた迅への思いを告白する。
『愛がなんだ』などの今泉力哉が監督を務め、同性カップルが周囲の理解を得るため奔走する姿を描いた人間ドラマ。LGBTQの人々が直面する社会の偏見や法的問題が盛り込まれている。ドラマ「偽装不倫」などの宮沢氷魚と、今泉監督作『アイネクライネナハトムジーク』などの藤原季節のほか、松本若菜、松本穂香、鈴木慶一、根岸季衣、堀部圭亮、戸田恵子らが出演。

同性カップルが直面する問題を描いた人間ドラマ。迅と渚。2人のゲイが一度は互いを愛し合いながらも、それぞれの人生を歩んでいた。しかし渚が再び迅の前に現れたことから、2人の愛は再燃していきます。ゲイであることを隠して生きてきた迅の繊細さと、自分に正直に生きようと全てを打ち明けて迅の前に現れた渚の不器用さ。主演の宮沢氷魚と藤原季節の演技が素晴らしかったです!僕はLGBTQに対して偏見はありませんが、日本ではまだまだゲイやレズビアンというだけで「気持ち悪い」「病気だ」と言う人が少なくない。同性愛者の考え方であったり、生き方であったり、周囲からの視線や差別、偏見というものがこの映画では非常に丁寧に描かれていました。過剰な演出が無いのが好印象。誰だって幸せになりたいと思うことは当たり前のこと。ゲイだって「子供が欲しい」と思うことは当たり前なことだろう。誰かを愛することは誰かを傷付けるということ…なんかとても切ない…。ゲイであることを隠して結婚して子供が生まれたが、その罪悪感に苦しみ続けた渚の気持ちも非常にリアルだし、夫がゲイと知ってしまった妻の苦悩もまたリアルに描かれています。裁判シーンのドロドロした討論も妙にリアル。たしかに渚の行動は悪いかもしれない。自分に嘘をつき、家族に嘘をつき、その嘘に耐えられなくなったら離婚調停をして、昔の元カレに会いに行って「俺にはお前しかいない」なんて都合が良すぎる。しかし迅との生活や、娘との触れ合いの中で、少しずつ渚が優しくなっていった姿にホッとしました。自分の弱さを相手に見せるって本当に大事なんだな。そらちゃんの健気な姿に感動しました!
内容は少し違いますが邦画版「チョコレートドーナツ」のような作品でした。愛のカタチが人ぞれぞれあるように、家族のカタチも十人十色なのだろう。男だから、女だからなんて関係ないんだよ。最良の選択なんて皆違うのだから、勝手な偏見や差別はしてはいけない。最後は優しさに包まれた終わり方で、素直に感動した家族の物語でした。今度、片手で卵割ってみる(笑)

この作品の評価・・・・★★★★★★★☆☆☆(満点は★10)
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