読書な日々

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『チャップリンとアヴァンギャルド』

2024年03月18日 | 評論
大野裕之『チャップリンとアヴァンギャルド』(青土社、2024年)


チャップリンの映画は、初期のものは別として、有名なものは、ほとんど観ている。だから、この本のアヴァンギャルドという言葉を見たときに、あまりピンとくるものがなかった。

私にとってアヴァンギャルドといえば、フランスの第一次世界大戦後におきた文芸運動であるシュールレアリスムが思い浮かぶ。アンドレ・ブルトンとかルイ・アラゴン、そして絵画ならダリあたり。

ところが、この本によれば、彼らから高い評価を得ていたという。さらに同じ時期に舞踏の分野でおきたニジンスキーなどの新しいダンスの潮流にも高く評価されていたというから、まさにチャップリンの演技や映画手法はアヴァンギャルドだったのだという。

この本では、私たちが今では当たり前と思って観ている演技や演出などが、まさにチャップリンの創作によるものであったらしい。マイケル・ジャクソンのムーンウォークなんかも、チャップリンが最初にやったらしい(そのままではないけどね)。

チャップリンってすごいわ。





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