チンチン電車に乗って ~阪堺電車の途中下車ぶらり旅 Vol.1
大阪には、100年以上の歴史を誇るチンチン電車がまだ、走っている。
現在、上町線と阪堺線の2路線が運行している「阪堺電車」である。
上町線は天王寺駅から住吉公園駅まで、阪堺線は通天閣のある恵比須町駅から堺市の浜寺駅前までを結んでいる。
料金は、210円均一。赤字路線を残そうと堺市が援助しているそうだ。
日本一のノッポビルの“あべのハルカス”300mを仰ぎながら走る。
色とりどりの広告塗装が施された電車はあるときは路面を、あるときは専用敷地内をガタゴト、ガタゴト、のんびりと走る。
パンダ模様の電車まであった。
運転手さんがお客さんの乗降を手助けする、こんなシーンも見られる。
車内はレトロ。昭和の薫りがする。
沿線には、いろんなスポットが点在していて、途中下車するのも、面白い。
東天下茶屋駅から、すぐの「安倍晴明神社」。
京都の晴明神社に行ったばかりだが、この地は彼の生誕地で、母狐・葛之葉の像もあった。
かつて、熊野詣の参拝客で賑わった王子社のひとつ、「阿倍王子神社」も近くにある。
終点の浜寺駅前に降り立つ。
私にとっては小学校時代のある夏休みに、この地の水練学校に通った思い出の駅である。
初めて、バタ足で5m泳げた感激と帰り道、冷えた身体で買い求めたコロッケのおいしかったこと。
昨日のことのように、まざまざと思い出す。
南海電車、浜寺公園駅は国の登録有形文化財であり、昭和レトロの駅として、人気が高い。
あの頃は普通に通っていた駅で、そんなことは考えもしなかった。
浜寺公園では秋薔薇が満開だった。
彼岸花と薔薇のコラボは初めて、お目にかかったような気がした。
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