【ただいま読書中】

おかだ 外郎という乱読家です。mixiに書いている読書日記を、こちらにも出しています。

外す作法

2018-09-09 06:41:51 | Weblog

 USBが普及する前、外付け機器には特別な配慮が必要でした。ウインドウズ機だと、たとえば外付けハードディスクがある場合、パソコンのスイッチを突然切るのではなくて、まずハードディスクを停止させてから、という「作法」を守らないと機器の故障になる、と私たちは脅かされていました。マッキントッシュの方はそこまで厳しくなかったので助かりましたが。
 ところで現在、私はマックにポータブルのUSBハードディスクを外付けしていて、パソコンを持ち運ぶときにそれを外すのですが、ソフトウエアで「外すよ」の指示を送らないと「不正に取り外された」とマックに怒られてしまいます。えーい、面倒くさい。USBのコネクターにスイッチがついていてコネクターを外そうとスイッチをつまんだら自動的にハードディスクに「外すよ」の指令が行くようにできないかなあ。機械的な話で機械に怒られるのは好きではないのです。

【ただいま読書中】『エロマンガノゲンバ』稀見理都 インタビュー、三才ブックス、2016年、1750円(税別)

 エロマンガを描き続けて20年以上のベテランに絞って「デビューのきっかけ」「昔と今でエロマンガ界で変わったこと変わらないこと」「マンガ家としての進退、未来について」を共通の軸としてさまざまな質問をぶつけてみました、という本です。最初は25人のマンガ家のインタビューをまとめて同人誌としたら評判となって、さらに4人を追加して商業出版に持ち込めた、という、めでたい話です。ただ29人のマンガ家の一覧を見ると、私が名前を知っているのは「森山塔(山本直樹)」と「うたたねひろゆき」の二人だけ。私はエロマンガの読み手としてはとっても薄いんだなあ。とほほ。
 トップは“ビッグネーム"の森山塔(山本直樹)。エロマンガを描き始めたら「今まで貯めていたクズがエロさえ絡めれば全部お金になる」と感動した、とか、「ナウシカ」を見てそれまで貧乳ばかりだったのが巨乳も描くようになった、とか、親がエロマンガ家だと子供が健全に育ってしまった、なんて面白いネタが次々登場しますが、最後に『レッド』と『ブルー』が並べて紹介されているのに私は笑ってしまいました。片方は「第14回文化庁メディア芸術祭マンガ部門最優秀賞」、もう片方は「東京都の不健全図書指定、絶版」。ちなみにこの二つの内の一つを私は所有しております。さて、どっちでしょう?
 「宮崎事件」のときに出版自粛ブームとなって、食うのに困った、というマンガ家もいます。そういえばあのとき「オタク=幼女殺人犯の同類」とバッシングをしていた人は,今は何をしているんでしょうねえ。対象を変えただけでやっぱりバッシングをし続けているのかな?
 プロだから当たり前なのですが、皆さんエロマンガに実に真面目に取り組んでおられます。あまりに真面目なので女性作家に対してセクハラが発生し得ない現場もあるそうです。ということは、セクハラが発生する会社などはエロに対して真面目ではない、ということに?


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