本、CD、映画日記

目標は年間読書100冊。その記録と目標管理をかねたブログです。

NHKスペシャル取材班、「デジタルハンター」になる

2023-05-28 07:13:07 | Weblog
■本
40 オー!ファーザー/伊坂 幸太郎
41 NHKスペシャル取材班、「デジタルハンター」になる/NHKミャンマープロジェクト

40 旅に出ると、なぜか伊坂幸太郎さんの作品を道中で読みたくなります。相変わらず先の読めない展開と、個性あふれるキャラクターの力で、スイスイと読み進めるのですが、本作はご都合主義的側面が強すぎて、個人的には満足度はそう高くありません。タイトル通り、父と子の関係を、思春期の子どもの成長と、父親の老いの兆しとも絡めて描かれていて、それは、一父親としてとても共感できるのですが、やはり、父親が4人も喧嘩せずに同居しているという設定は無理があると感じました。主人公の友人が、父親がそこそこ有名な野球選手だったにもかかわらず、その事実を知らない、という点も不自然過ぎます(父親が自ら言わなくても、いくらなんでも周囲から伝わるでしょうから)。多かれ少なかれ伊坂さんの作品は、全てファンタジー的側面が入っていますが、「それにしても」というのが率直な感想です。伊坂作品のもう一つの共通点である、理不尽な「悪」が今回はそこまで巨大ではなかった点も、ファンタジー的な設定を受け入れにくくしているのかもしれません。とはいえ、この読みやすさと物語の力は、やはりさすがだと思いました。

41 SNSに投稿された写真、動画やプラットフォーマーが提供する地図、衛星画像、といったインターネット上のオープンな情報を使って、国家権力が隠蔽している事実やさまざまな事件の真相などを解明する手法「OSINT」(Open Source Intelligence)に興味があったので読みました。OSINTという概念が、少し前から佐藤優さんの書籍で頻出していたのも興味を持ったきっかけです。この本では、新型コロナウイルスの影響で現地取材が難しい中で、クーデターによる軍政下で混乱しているミャンマーの実情を描いたドキュメンタリー番組を制作するにあたり、OSINTの手法をどのように用いられたのかが、それぞれの記者やディレクターの立場から詳細に語られています。情報が膨大であるが故に、その真贋を見極めるのが大変で、そのために位置情報や画像検索などを駆使した粘り強い裏どり作業がとても重要であることが理解できました。それは、今後AIによるフェイク画像、動画が容易に生成されるようになる世界で、とても重要な技術になるのだと思います。また、この信用できる情報の見極めのために、各メディアや組織が、これまでのように特ダネに繋がる情報を抱え込むのではなく、オープンにすべきという主張も印象的でした。ソフトウエアのように、「Open Source」という概念が報道の世界でも、今後ますます重要になってくるのだと思います。ミャンマーやウクライナの状況や、AIによるフェイク情報の蔓延など、世界の今後に悲観的な要素も多いですが、「Open Source」の概念がテクノロジー分野だけでなく、政治経済や哲学など、文系的な分野でも広がってくることにより、明るい未来を築けるのではという希望も少し感じました。


■映画
36 トム・ホーン/監督 ウィリアム・ウィアード

 スティーブ・マックイーン演じる、実在した初老の賞金稼ぎの、時代の変化についていけなかったが故の悲劇を描いた西部劇です。撮影中にスティーブ・マックイーンが、死に至る病を宣告された、ということも反映してか、最晩年の彼の演技と主人公の姿が重なり、もの悲しいです。序盤こそ、スティーブ・マックイーンの個人技で、トム・ホーンというキャラクターのチャーミングさに魅了され面白かったのですが、物語が進むにつれて、唐突な回想シーンや、説明不足の主人公の突飛な行動で、共感できない展開になってしまいました。エンディングは、ラース・フォン・トリアー監督の「ダンサー・イン・ザ・ダーク」を思わせる闇展開です。しかも、それがさほど盛り上げられることなく、淡々と描かれているので、後味の悪さだけが残ります。実話を忠実に描かれているのかもしれませんが、それであれば、もう少し構成面で工夫できたのでは、と思いました。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

システムを作らせる技術

2023-05-21 06:33:56 | Weblog
■本
38 システムを作らせる技術/白川 克、濵本 佳史
39 夜明け前(が一番暗い)/内田 樹

38 発注側などエンジニアではない人間が、どのようにシステム構築に関わっていくべきか、という視点から、プロジェクトを成功に導くための勘所を、プロジェクト進行プロセスに沿って教えてくれる本です。私も、文系にもかかわらず、システム構築に関わることが多いので読みましたが、様々な示唆に富む素晴らしい本でした。基本的には、意図通りにシステムを構築するために、エンジニアや現行業務を行っている担当者など、関係者とのコミュニケーションを効果的に行う方法と、それを支える様々なツール、メソッドについて語られている本だと私は理解しました。特に、優先順位の基準としてよく用いられている「ビジネスベネフィット」「技術的容易性」に加えて、「組織受入体制」を強調されている点が、私にとっては目から鱗が落ちる思いでした。確かに、ビジネスに貢献する機能を簡単に作ることができても、それを使いこなせず放置されていたら、まさに宝の持ち腐れです(そして、作ったはいいが、使われない機能がたくさんあるのも、残念ながら事実です)。「データ移行」が実は「想像よりもずっと大変」という指摘も、ついつい見落としがちなので、参考になりました。プロジェクトの各プロセスごとに、チェックシート代わりに見直すと有効な本だと思います。システム発注者や、業務をよく知る現場担当者、という立場でシステム構築に関わる多くの人にお勧めしたい本です。

39 コロナ禍による行動制限はずいぶんと緩和されましたが、ウクライナ問題や物価高、日本の国力低下など、暗いニュースばかりでスッキリしない日々が続くので、内田先生に叱咤激励してもらいたいと思い、雑誌で連載されている(本作で3作目だそうです)時事批評を読みました。これだけ内田さんの作品を読んでいると、どの主張もどこかで読んだものばかりで、さほど目新しい発見はなかったですが、読みやすさとニュースを見る視点のユニークさは、やはり感心してしまいます。落語家のような見事な話芸(文芸?)です。そして、「自民党が選挙で大敗する」、など結構外されているのに、何度も未来予想をされているメンタルの強さも見習いたいと思いました。タイトルに込められたような、明るい兆しを感じることは、残念ながら私はできませんでしたが、新聞やニュースで語られていること(そして、語られていないことも)を参考に、自分なりに現状を理解する努力は続けたいと思いました。


■映画
34 ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3/監督 ジェームズ・ガン
35 42 〜世界を変えた男〜/監督 ブライアン・ヘルゲランド

34 先週1,2作目を観て勢いがついたので、3作目を映画館で観てきました。本作は、人の言葉を話せるアライグマ「ロケット」の悲しい過去を中心に物語が展開します。宇宙全体の危機を描いた前2作と比べると、若干スケールはダウンしていますが、その分、「知性」や「自我」といった、哲学的な深い要素がテーマとなっています(ある登場人物の「メリトクラシー」を痛切に批判したセリフは爽快でした)。といってもこのシリーズなので、シリアスにはなり過ぎず、適度な毒とお気軽さで、リラックスして楽しめます。チームワークを強調したアクションシーンは迫力満点ですし、相変わらずバックに流れる音楽は最高です(戦いに勝利した後の歓喜のシーンで、フローレンス・アンド・ザ・マシーンの「Dog Days Are Over」が流れたときは、鳥肌が立ちました)。型にはまらない「友情」や「愛情」の描き方も、多様性を反映していて現代的です。欠点だらけの自分でも肯定できるよう、そっと後押ししてくれるような素敵な作品です。

35 アフリカ系アメリカ人初のメジャーリーガーとなったジャッキー・ロビンソンを描いた作品です。チームメイトも含めた激しい差別や、ビーンボールなど命の危険とも対峙しながら、野球に対する真摯な情熱により、次第にチームメイトやファンの信頼を勝ち取り、成功を収めていく姿が痛快に描かれています。差別に対する「怒り」に耐える葛藤のシーンが印象的です。「忍耐」についてもいろいろと考えさせられました。ハリソン・フォードが演じる、ワンマンだがどこか心優しいGMによる、叱咤激励のシーンも胸が熱くなりました。エピソードをコンパクトに、かつ効果的に配した、伝記映画としては理想的な作品だと思います。ジャッキー・ロビンソンを称えて全選手が背番号「42」をつけて試合をしているニュースは、何度も見たことがあるのですが、背番号「42」が全球団で永久欠番となっている事実を知りませんでした。主人公を「ブラックパンサー」のチャドウィック・ボーズマンが演じていることも観終わってから気づきました。鋭くもどこか悲しい眼差しが魅力的です。偉大な俳優を早くに亡くしました。ご冥福をお祈りします。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー

2023-05-14 06:58:39 | Weblog
■本
36 暗記しないで化学入門/平山 令明
37 アニメ療法(セラピー)/パントー・フランチェスコ

36 次男が大学で化学系の学部に入学したので、文系の私としても負けないように「化学」を勉強しようと思い読みました。化学式の背景にある論理を徹底的に解説することで、タイトル通り暗記に頼らず、化学の本質を理解させようとする筆者の熱量が伝わってきます。その論理を理解するために、寂しがり屋(結合したがる)だが自由も求める電子の性質と、その性質から導かれる分子の構造が重要であるということが理解できました。化学は人類に役立つ未知の物質を見つけ出す、という野心を持って研究されているという基本的な前提も再認識できました。人間の身体も分子からできている、という当たり前の事実を、恥ずかしながら初めて自覚しました。正直、この本で解説されている化学式の論理をきちんと理解できた自信はありませんが、大まかなロジックを理解してから細部を学習することの大切さに気付かせていただけただけでも有意義でした。これからも時折苦手な分野の本も読みたいと思います。

37 アニメを精神医療に活用しようという内容の本です。メンタルヘルスとアニメの両方に興味があるので読みました。最近は「ナラティブ」が流行していますし、精神疾患の治療にアプリを活用しようという動きも活発なので、方向性としては間違っていないと思います。また、それをいち早く研究テーマとして取り上げている先見性も評価できると思います。一方で、この本の内容は、アニメ自体の批評と、それを療法として用いることの提案とがごっちゃになっていて、少し論理展開がわかりにくいです。アニメ療法の実効性の証明も道半ばという印象も受けました。ニュージーランドで国が主導して、認知行動療法に基づく教育用ゲームソフトを作ったなど、アニメ療法に先行するゲームやアプリの事例は興味深かったです。筆者が提案されているような、ユーザーに応じてキャラクターやフィードバックを変えていくというアプローチも、AIの発達により実現性が増していると思います。可能性に満ちた分野だと思いますので、より一層のエビデンスの蓄積が待たれます。


■映画
31 ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー/監督 ジェームズ・ガン
32 ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス/監督 ジェームズ・ガン
33 オズランド/監督 波多野 貴文

31、32 この作品のキャラクターも登場する「アベンジャーズ」シリーズは全て観たのですが、マーベル作品がストーリー上でゆるく関連する「マーベル・シネマティック・ユニバース」(MCU)の中で、このシリーズだけ観ておらず、消化不良な場面がいくつかあったので、最新作が公開されたこともあり、1,2作を続けて観ました。MCUの中では、このシリーズは正直、邪道の作品だと思っていましたが(そのため観ておりませんでした)、予想に反して、2作ともスケールの大きな王道のヒーローものでとても楽しめました。宇宙を舞台にしているだけあって、敵の強さもMCUの中で最強ではないでしょうか? 一方、それに立ち向かう仲間は、どこか性格が破綻した賞金稼ぎ達というギャップが魅力的です。そのバラバラな仲間が、様々な敵と戦う中で団結し家族になっていく(しかし、ルパン三世的な裏切りもある)、というハリウッド映画の王道パターンを踏襲しているところも人気の秘密だと思います。背後に流れる音楽も素晴らしく、誰でも知っている大名曲を微妙に外した、少しマニアックな7~80年代ヒット曲のジャンルを問わないチョイスがセンス抜群です。何よりキャラクターが全員最高で、特に、無垢さと破天荒さを併せ持つ木のヒューマノイド「グルート」と、主人公に対してツンデレな態度を取る、育ての親の海賊「ヨンドゥ」が個人的には大好きです。作品単体としてのまとまり具合は、1,2作ともMCUの中で最も完成度が高いと思います。スピーディーに手際よくキャラクターの背景情報を処理しつつ、ブラックなギャグと派手なバトルシーンを経て、ほっこりとしたエンディングに向かう構造がしっかりしています。1作目で張った伏線を、丁寧に2作目で回収している点もシリーズ作として完璧です。3部作の2作目は「スター・ウォーズ」シリーズのようにダレることが多いですが、そうなっていない点も素晴らしいです。3作目も楽しみです。

33 生意気な新人社員が様々な挫折を経験しつつ、周囲の励ましを受けながら成長していく、というこれまでたくさんの映画やドラマで用いられたフォーマットの作品です。そのため、波瑠さん、西島秀俊さん、岡山天音さん、橋本愛さん、柄本明さんといった、豪華かつ個性的な俳優さんが多数出演している割には、驚くほど無個性な作品で、展開が手に取るようにわかります。この作品では地方の遊園地を舞台にしているのですが、その描写のみが、この作品のユニークさを表現しています。多数の花火や風船で彩られる映像は見応えがありました。あえて遊園地を主役にしたのかもしれませんし、そうであれば成功と言えなくもないのですが、このキャストであれば、もっと尖がった作品ができたのでは、と残念に思いました。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

街とその不確かな壁

2023-05-07 06:31:17 | Weblog
■本
34 ことばの発達の謎を解く/今井 むつみ
35 街とその不確かな壁/村上 春樹

34 赤ちゃんがどのように「ことば」を習得していくかについての研究成果の解説を通じて、言語に限らず「学習する」ということや、人間の心の動きについてまで、教えてくれる本です。個人的には、赤ちゃんが「言語によって違う音の単位」の学習から始めるということが印象に残りました。英語の簡単な単語でも、発音やイントネーションの誤りにより、ネイティブの方に全く通じない理由がよく理解できました。形容詞など概念を表す単語がどの範囲までカバーしているのか(「大きい」と「広い」の違いなど)を理解するためには言葉の全体像を把握していないといけないが、学習の過程では当然完全には把握していないので、その全体像の仮説を持ちつつ、現実の会話の中で都度修正していく、という極めて科学的なアプローチを、人間は誰しも子どものときから行っているという説明も、科学的な思考が苦手と思い込んでいる私のような人間にとっては勇気づけられるものでした。このようにたくさんの興味深い知見が得られる本なのですが、図示すれば容易に理解できる説明も言葉でされていることが多いため、読んでいて少しまどろっこしく感じることが多かったです。「ことば」をテーマにしているためのあえての判断なのかもしれませんが、高校生あたりをターゲットにした「ちくまプリマー新書」ということを考えると、もう少し工夫の余地があったのではと思いました。とはいえ、様々な気づきが得られるよい本だと思います。

35 大好きな村上春樹さんの6年ぶりの長編小説。発売日に購入して、じっくりと味わいながら読みました。壁、図書館、井戸、影、パスタ、美少女、印象的な固有名詞、奇妙な風貌のキャラクター、聞いたことのない珍しい名前、男女の意味深な会話、行って戻ってくる展開、全編に流れる切なさ、などなど、これまでの集大成かと思わせる村上作品のエッセンスが満載で、長年のファンとしてはとても楽しめる読書体験でした。読みやすい文体、謎をフックに読者の関心を保ち続ける構成力、そして、時折挿入される美しい比喩に毎度のことながら感心させられます。村上作品ではあまりない、わかりやすいどんでん返しもあり、3部構成にした意味合いも納得感の高いものでした。発売前からいろいろなところで言われていた「コロナ」の影響は、ロックダウンを連想させる「壁」の描写くらいしか感じませんでした。個人的には「自己肯定感」をテーマにした作品だという風に読みました。コロナに限らず、生きているとどうしてもいろいろなものを失っていきますが、それでも、自分に残されたものを信じることの大切さを訴えかける優しい作品だと理解しました。生命に対するポジティブな姿勢が「コロナ」の影響なのかもしれません。「ねじまき鳥クロニクル」を読み終えたときのような、ガツンと揺さぶられて自己を見失うような読後感ではないですが、漢方薬のようにじわじわと身体と心に染み入るような作品だと思います。時折、あの描写の意味はなんだったのかと反復しています。


■映画
29 ピーターラビット2/バーナバスの誘惑/監督 ウィル・グラック
30 ちょっと今から仕事やめてくる/監督 成島 出

29 ぶっ飛んだ性格のウサギたちが暴れまくるシリーズ2作目です。可愛い外見と行動の過激さのギャップが面白いですし、ギャグの切れ味も鋭いです。CGウサギのとぼけた表情が最高です。絵本や漫画の実写映画化作品は、原作の世界観とのギャップで興ざめすることが多いですが、このシリーズはあえて原作の世界観と真逆に振り切ることで、個別の作品として独特の存在感を生み出すことに成功していると思います。ストーリーは、悪に憧れた主人公が仲間の支えで更生したり、安易な成功になびかず自分のやりたいことを貫くことの大切さに気付いたりと意外と王道パターンです。「安易な成功になびく」という面では、この映画化作品の脚色内容を考えると自己パロディとして捉えることもできて、いろんな意味でブラックな後味が残る作品です。

30 少し前にヒットしていた原作小説を読もうと思いつつ読めていなかったので、映画化作品を観ました。ブラック企業のパワハラ上司に苦しめられる青年を描いた作品です。パワハラ上司を演じる吉田鋼太郎さんの演技に迫力があり過ぎて、中盤まで観ていてかなり辛くて後悔しました。しかし、終盤にかけて痛快かつ感動的な展開となり、一転して爽快な気分になりました。ウエルメイド過ぎる面がありツッコミどころが満載なので、一種のファンタジーとして観るのがよいと思います。一方で、パワハラ職場の描写だけが妙にリアルで、自分の職場での言動も反省せねばと思いました。バヌアツに行ってみたくなりました。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする