ネコのミモロのJAPAN TRAVEL (Mimoro the cat:JAPAN TRAVEL)

「京都観光おもてなし大使」のライターとネコのミモロが、京都の情報や暮らし、グルメなどをご紹介。心和む雑誌のようなブログ

ものづくりの町、伏見。「片山タタミ店」。親子で作る畳。個人宅からお城まで

2017-11-10 | ものづくり

伏見は、ものづくりの町。ミモロたちは、畳屋さんを見学することに。向かったのは「片山タタミ店」です。
「畳のいい香りがする~」
店内には、畳表の清々しいイグサの香りが漂って、ミモロの鼻をくすぐります。

ご店主の片山賢さんは、「京都畳技術競技会」において、何度も優秀賞に輝く腕の持ち主。壁には、表彰状が並びます。
  

ミモロたちは、片山さんから、畳のことをいろいろ教えていただきます。
「父親の時代には、伏見には、25軒の畳屋があったんですが、現在は、12軒。それでも他の地域に比べたら多いかもしれませんね~」と。京都は、畳屋さんが多く、その中でも、伏見は、京都の町中よりもかなり多いのです。神社仏閣、日本料理店、旅館、お茶室、お城など、京都の歴史的建造物をはじめ、さまざまな場所で、和室は多く、しかも大広間などでは、100枚以上の畳を納めることも多いそう。

「畳表のイグサの産地は、どこか知ってますか?」と片山さん。「岡山とかじゃないの?」とミモロ。
「いいえ、今は、90%は、熊本産なんですよ」「へぇ~そうなんだ~」

「また、今は、中国産の畳表も多く使われています」と。

上が、中国産。下が国産の畳表です。「匂い嗅いで見てください~」「クンクン・・・国産の方がいい香りがする~」とミモロ。イグサの育つ場所の違いで、香りの強さが異なります。価格は、もちろん国産の方が高め。でも中国産は、なかなか丈夫なのだとか。

お店の一角で、息子さんが仕事をしています。すでに十年以上のベテランの畳職人です。
  
「これは、本畳・・・中は藁で作られているんですよ」「あ、昔の畳って、みんなこのタイプなんでしょ!」とミモロ。
本畳は、感触がソフト。「そうお昼寝するには、いいんだよね~」

こちらは、すべて手作業で畳表を芯となる畳床に縫い付け、またヘリも縫い付けてゆきます。


「畳屋さんって、肘を使って太い針をさしてゆくんだよね~」ミモロも、ちょっとやらせてもらいました。
「ギュウ~」 
ミモロの力では、とても針をさすところまで行きません。
「おかしいなぁ~ひじ当てちゃんとしてるのに~」

さて、最近多いのは、スタイロ畳タイプ。芯となる畳床が軽量のスタイロフォームを使用しているもの。軽量なので持ち運びにも便利で、保温性に優れ、ダニの繁殖も少ないことから、広く使われています。
「ミモロのお家の畳のこれだよね~」
 
「これは、機械で畳表やヘリを設置します。だから、手作業が多い本畳より、値段も安くできるんですよ」と。

昔は、本畳だったお寺も、今はほとんどがスタイロ畳を使っています。

「あの~一番高い畳ってどういうんですか?」とミモロ。「そうですね~。畳床は、上質の藁で、畳の裏側に棕櫚を使っているもので、1枚20万円くらいはしますね~」と。「え~すごい。6畳で120万円もするんだ~」とビックリするミモロ。めったに注文がない、特別な畳です。

畳表を畳床に設置した後、はみ出した部分を専用の包丁でカットして、ヘリを付けやすくします。
「面白い形の包丁~」

「あ、これがカットされた畳だ~」
「どうぞ、持って行ってください~」「え?いいんですか?」とミモロ。何に使うつもりかと思うと…
「ほら、フラダンスのスカート」「揺れないけど~」

お店には、畳表を使ったスリッパや草履も販売されていました。
「履きやすいよ~」「ちょっと大きいけど~」
夏には、気持ちよい履き心地のスリッパです。

「やっぱり畳っていいね~」日本ならではの床材です。
「畳には、空気を浄化させるパワーがあるんですよ~」と片山さん。
最近は、和室がない住まいも多く、畳の魅力を実感できる機会が少なくなっているよう。
「フローリングやカーペットの上でゴロゴロできないけど、畳の上ならお昼寝してもいいんだよね~」

京都に暮らすと、東京とは比べものにならぬほど、畳に接する機会が多いんです。そして、畳のお部屋に入るときは、ストッキングではなく、ソックスを履くのがマナーだと、京都に来て知りました。だから、いつもバッグには、ソックスを入れています。もちろんお寺などの木の床を歩くときも、ソックスを忘れずに・・・。


「片山タタミ店」を訪れて、畳のすばらしさを改めて感じたミモロでした。

*「片山タタミ店」の詳しい情報はホームページから





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