柳蔭書翰

徒然なるままに、音楽関連の話題に拘らず、常ならんこの世の事々書き散らし諸兄のお耳汚しに供したく思います。

縮減

2009-12-02 08:17:17 | Weblog
事業仕分けにあちこちからクレームがついてます。なんでも漢方薬を保険収載からはずすなんて話。もっとも、市販されているものに限るそうで、例えば葛根湯とか当帰芍薬散とかなんでしょうが、さてどうですかね。西洋薬との違いは明確なんですが、そういうことではなくて、単に市販されているような薬を保険で買えるようにしなくてもいいという視点です。薬剤師や漢方の専門家が処方調剤するにしても、医者の判断なくして勝手に買えるものを、わざわざに保険利くようにしないでもいいと言う考え方です。ううむ。保険の無駄遣いを斬るという観点ではこれも一手でしょうが、案の定漢方治療の専門医師から27万人分の署名を添えて反対されてます。新しい治療法や新薬がどんどん保険に収載されていく(保険が利くようになる)、その流れに漢方も乗っていたのですが、でも一体どういうことからこういう見直しが俎上に登ったのか、この経過にも興味があります。しかしTVに流れるこの団体の会長さん、名前はよく聞いたことがあります有名な人です、意見書を役人に手渡すのですが、両手ともガタガタブルブル震えて。漢方では治らないのでしょうか、なんて皮肉の一つを。
 オリンピック選手の強化費も縮減対象です。こちらは、アーチェリーの山本さん、フェンシングの太田さん、レスリングの吉田さん、体操の冨田さんたちが壇上に並んで反論です。遠征費もユニフォーム代も自前でやっている、企業が撤退していく中、安心して競技に打ち込める環境を作ってくれ、という論です。ううむ。人に勝つには、オリンピックで勝つにはなまじのトレーニングでは果せぬのでしょう、一日中かけて練習するというのはわかりますが、ステートアマではないのですから、国からの援助ばかりを頼りにしていたのでは、今回のような流れには抗えないでしょう。つまり、私達に資金援助してくれて当然!という考えである限り、それが無駄なんじゃないのですかという突っ込みに抗えないというわけです。そういう意味ではスポーツ選手に、少し考えさせる機会を与えることになったこの仕分けも有意義でしたか。たまには頭も使えよ、って。
コメント
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