柳蔭書翰

徒然なるままに、音楽関連の話題に拘らず、常ならんこの世の事々書き散らし諸兄のお耳汚しに供したく思います。

安直

2009-03-13 08:14:09 | Weblog
69歳の肝硬変、71歳の心筋梗塞症例が原爆症認定訴訟を5年前に起こして千葉地裁で勝訴、国の控訴を受けて東京高裁の判決、再び国の敗訴だそうです。二人の笑顔が写真に載っています。ううむ、違和感です。肝硬変やら心筋梗塞までが原爆症なのか、被爆が原因なのかという単純な疑問がその一。もっともこの問題こそが原爆症認定の勘所です、それこそ60有余年定義が変遷してきた歴史でしょう、その時代時代での認定基準があったのでしょう。国は改定を繰り返してきた定義に則って判断するばかりです。そこを被爆して長生きしている人たちがひとつひとつ例外を作り積み上げてきているという図柄なのでしょう。当初からはとても想定し得ない事態です。想定などしようがありません人類未曾有のできごとだったのですから。国は後追い後追いで範囲を拡げるばかりです、それしかないです。そこに裁判所が加担する。言葉が悪いですか、悪いですね。中韓台からの個人的な戦争被害賠償訴訟が飽きずに起こされますね、今までは全国の裁判所が時間の壁を理由に(つまり法を盾に)退けてはいますが、こちらもヒヤヒヤです見ていると。いつとんでもない人権屋がとんでもない判決言うか。それと同じ色しているように思うのです。被爆したのが6歳、8歳です。その影響でこの歳になって肝硬変ですか、心筋梗塞ですか。医学知識のあるものとしてごく当たり前に考えて無理のあるねじ込みと思います。二つ目は被爆したことを妙に盾にする弱者被害者意識への違和感。原爆は広島長崎で十万人を越える死亡者が出た無差別大虐殺です。そこへの非難や被害者の方々への同情は人並みに持っています。が、この人たちは69歳71歳まで生きながらえているのです、元気な笑顔を振りまいている絵に何とも違和感です。フィブリノゲン投与による肝炎訴訟とは次元が違いますが、健康被害として一括りですか。被爆者が年老いていく、つまり生きながらえている被爆者の数自体が減ってきている、早く手を打ってやれという政治的判断、それは安易な同情に違いないのですが誰もそうは言いません。外野がとやかく言うことではないのでしょうが、弱者です!と威張っている人たち特有の臭いを嗅ぐことでした。
コメント
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