柳蔭書翰

徒然なるままに、音楽関連の話題に拘らず、常ならんこの世の事々書き散らし諸兄のお耳汚しに供したく思います。

人権問題

2007-01-29 08:41:01 | Weblog
昨日は中国新聞に載っただけでしたが、この手の問題は好餌なんでしょう、どのTV局も叩きまくってます、厚労相の「女は産む機械」発言。これだけの集団暴力を目の当たりにすると天の邪鬼とすれば擁護に回りたいのですが、昨日も書きましたがこの発言自体のバカさが強すぎて句を継げないのが正直なところ、ううむ、なのですが、一つありました継ぎ穂が。きっと調子に乗って叫ぶ奴が出てくるんだろうなと聞いていたら案の定いますいます「産む産まないは女の人権だ」論。来た来た来た!です、人権と言えばみんなが避けると思っている輩です。こんな事例に人権なんて身振りの大きな言葉を持ってくる必要などないのです。もちろん敢えて、当然のような顔をして言い立て振り回し、議論の余地を与えずなぎ倒そうとするのがこの手の勢力の常套です、彼らからすれば予定の論難。子供を産むのは女の特性、女しかできないこと、男にはできないこと、そういう意味でもちろん彼の大臣は宣うたのでしょうし、それ以上の悪意などあるはずもないのでしょうが、そこをもっとうまく言いなさいよ、だけのことです。ここでよくひっかかる謂、上述の、子供を産むのは女の特性という定義。これは、女だから子を産めるのだ、子を産めるから女という性なのだ、と言い換えられていきます。そしてひっくり返してこう噛みつきます、じゃぁ子を産めないのは女じゃないのか、産みたくても産めない者はいるのだ、産む産まないはその者の自由の筈だ!と段々に声が大きくなってきます。産まないと産めないとは違うし、その違いは世間は十分に分かっているし、この時代「石女」なんて誰も言いません、そういう考え方自体がなくなっています、だからそこを誰も一緒くたにはしていませんし、一緒にした説は論外です。好き嫌いで、自分の都合で(それで十分なんですがね)産まない人達、どうかご一考願えませんか、なんですね。国のために、なんて言うとまた別の色づけして叫ぶ連中が現れましょうが、子供の少ない国に栄えた国はないのです。強制なんか誰もしていません。でも、日本を思う気持ちはわかって貰わねばならぬことではないのでしょうか。私もあなたも例外なく母親から生まれてこの世に生を受けているのです。ううむ、都合のいい時にだけ男女差を強調するな!と怒られるのでしょうが、ジェンダーのうんのかんの以前の性差は越えるに越えられません。そしてクローンで象徴されるように生殖に男が要らなくなるご時世。でもきっとどれほどに科学とやらが進んでも母体なくして子の誕生はなし得ないでしょう。うむ、こう強調すればするほどに女の人の気持ちを固くしてしまう虞が大きいでしょうか。でも、人権なんて大仰なことではないのです。人権蹂躙が目的であるはずがないでしょう。どうか問題のすり替えされませぬように。そう思います。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする