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絶叫!MXR Dyna Compの加水分解

2023年04月08日 | 機材マニアック
高校時代から愛用していたブロック文字のDyna Comp。CA3080(いわゆる缶IC)搭載のヴィンテージで、CTS製ポットの刻印から判別するに80年製と思われます。大学時代には不埒にもdbxに走ってしまったので暫くお蔵入りでしたが、YouTubeで「MXRコンプ歴代弾き比べ」動画を見て俄かに興奮(普段は柴犬動画しか見ないのですが)。持っているコンプを弾き比べようとゴロゴロと在庫のコンプを持ち出すも、ほとんどのコンプはDCイン付きで問題なし。しかし9Vバッテリー駆動のみ、オンオフのインディケーターさえ無しのDyna Compは電池しか受け付けないので電池を入れようと裏蓋をドライバーで開けようとするも、なぜか開かない…。隙間にヘラを差し込んで無理やりこじ開けるとワラワラとシットリとした茶色い粉が!「ひっ!」と心の声が思わず漏れるが、また出た!加水分解…。Mooradianの次はDyna Compか…と衝撃を受けるもMooradian以上に酷い状態。サラサラなら除去しやすいが、これはなんだかシットリ感あり、基盤にもシットリと付着しています。電気系なのに…。そのシットリ影響なのかトリムには緑青(ろくしょう)も。確かにかつてはプリント基盤がウレタンで巻かれていましたが、それが完全に加水分解で崩壊しています。まずは廃・歯ブラシでプリント基盤上のウレタンを丁寧に除去。抵抗やコンデンサー等もシットリ感によって脆くなっている可能性があるため、丁寧に粉を落とします。落とし終わってもなんだか粉粉感否めず、プリント基盤を持ち上げると…そこには加水分解したウレタンがギッシリ。2度目に「ひっ!」となるも、こちらも丁寧にブラシで落とします。茶色くこびり着いているものを落とそうとするとプリント基盤上の配線もろとも剥がれてしまいそうで注意深く必死に作業。10分程で97%は除去したと思いますが、致命傷を負う可能性のある部分はそのままにして、まずは生存チェック。電池を繋いで弾いてみますが…音が出る!さすがMXR!頑強! ノイズやハムもなく、なんとなくレンジの狭いあの懐かしいコンプ感もそのままです。絶縁性の目的でウレタンでカバーしたようですが、経年劣化で加水分解ともなると何のための絶縁性? 他にもウレタン内蔵の機器がないかと異様に不安になるというウレタン恐怖症に罹患しました。
※トップの写真は蓋を開けた直後。下はプリント基盤を持ち上げた時…。

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