Side Steps' Today

裏版Side Steps' Today

フォアグラ日記

2014年11月29日 | フォアグラ日記
マリーアイラガニー(カレー/渋谷)
渋谷の東急本店前の、とても怪しい雑居ビルにあるスリランカ料理店。恐らく前はバーだったところの居抜き借りなのだろう、 不自然なるカウンターとテーブル席で構成されているが、ここでのお目当てはスリランカ=カレー。そもそも同店へのアプローチがとても怪しく、都市伝説に聞く”デパートの試着室に入ったらそのまま出てこず、人身売買でアジアに送られた”的な怪しさ充分の老朽化したエレベータに乗り込むのだが、スパイシーなるカレーとの噂を聞き、勇気を持って訪問するも、こんな場所(失礼)にも関わらず、老若男女でほぼ満員状態。さすがに、強引に作られたマンションベランダのオープンエア風の席は埋まっていなかったが、なかなかに活況。そしてカレーはポークとスジャータ(牛挽肉)をオーダーしたのだが、出てきたのがこれ(写真はポーク)。カレーの中心部に埋没しているのは探ってみればポーク角煮で、煮込まれてホロホロの食感。そしてカレーは非常にスパイシーながら決して暴力的な辛さでなく、香辛料の旨みが分かるビターな味。明らかに香辛料で構成されたカレーはややザラザラ感があるものの、その複雑なる味は刺激的かつ美味。スジャータもカレーの中に清涼感のあるスパイスが入っており爽やかで、ともに食後が爽やかなるカレーには刮目。供されるお皿もなんだかとても品位あり(写真)。

玉肌日記

2014年11月22日 | 玉肌日記
【ねぶた温泉(石川県輪島市)】
やや温泉枯渇感のある能登路で本格的な感のある温泉がここ。ちなみに「ねぶた」は非常に東北地方を想起させる名称ながら、バス停には”寝豚”とあり、一部では”ねぷた”とも表される東北地方のそれとの関連性は不明で、弘法大師(また出た!)が湯治している猪を見て発見したという由来のよう。こちらの温泉の特徴は強アルカリ性pH10.3という泉質、これまで入浴経験のあるアルカリ度では個人的に恐らく最高と記憶するが、入浴感はまさにヌルヌル。個人史上最高アルカリ度に期待して行ったので期待値がかなり高かったが為に、ヌルヌル感はかなり少ないとの印象ながら、加温循環のせいか。このアルカリのヌルヌルは皮膚脂肪の鹸化(グリセリンと石鹸への加水分解?)によるものだが、浴場も滑って危険で、悪童は滑ってタンコブ。海に臨んだ温泉は総じて本格感の不足が否めないが、こちらも同様。また、残念だったのはこの近くにある観光地の千枚田。海に臨んだ棚田の風景は綺麗ながら、(前回訪問時には全く見られなかった)棚田内にまで入り込んだ展望台やLEDライトアップのための電球は昼でも目に付き、素朴感は皆無。目立った観光資源が棚田しかなく、ここに全力投球しました!的な開発はまるでセンス無し。1960年代にあったと聞く”能登ブーム”の幻影か。

玉肌日記

2014年11月15日 | 玉肌日記
【珠洲温泉(石川県珠洲市)】
再訪。だが、温泉成分表等の記載が一切見当たらないのでやや不安ながらも、やや緑褐色気味に濁っていることから温泉と思い込む。能登半島と言えば、当方にとっては”天気の悪い地”であって、これまで数回訪問したが、あまり晴れている印象がほとんどなく、逆にいつも大雨。直近訪問時はまさに平成18年7月豪雨と命名されている時にヒットしたのだが、これでイメージは完全に「雨の能登路」。今回は能登空港ではなく、小松空港からのアクセスながら、搭乗旅客機は滑走路の視界不良により着陸時にタッチ=アンド=ゴー的な着陸回避行動後に再着陸しており、今回も雨の予感増大。そして結果、やはり大雨。そしてこの地の温泉だが、そもそも能登半島自体には温泉はかなり少ない印象で、こちらも明らかに加温をしている様子。前回はこちらが女性用だったと思うが、他方が石風呂なのに対し、こちらは漆塗りの浴槽。露天もなく、竹林を見ての入浴。能登が素晴らしいのは海も山も近く、食が良い上に、地域特性なのか京風を感じさせる誂(あつら)えで、粗野感が無いところ。旅館では悪童が寝静まればあとは時折の雨の音以外しない全くの静寂なる中、寂しげなる能登感を満喫し、徐々に枯れていく+枯れ志向となっていく自分を痛感しながら、以前はごく一般的だったと噂に聞く”松茸入りすき焼”を初めて食するというアンビバレンス。

フォアグラ日記

2014年11月08日 | フォアグラ日記
キッチンハセガワ(洋食/渋谷神泉)
洋食という名の料理ジャンルになんだか違和感があり、仏蘭西料理も伊太利亜料理も洋食?というのは、それが一般名詞的でもあり、固有名詞的でもあるからだが、舶来なるも日本で独特の進化を遂げた料理。その由来もあり、名店と言われるものは下町や城東方面に多いが、城西付近で発見したのがココ。洋食が素晴らしいのはその美味しさだけでなく、ご飯に合う濃い目に味付けとボリューム、そして気取らない雰囲気とコストパフォーマンスという良心の為なのだが、ここもその全てを備えており、メニューを見た時に驚くのはその値段の安さ。特にメニュー左面のメニューはサラダからデザートまでついて驚愕の値段。当方はしっかりと食べたかったことから、右面メニューからポークジンジャーをチョイス、トッピングでハンバーグを追加するも、出てきたポークはジンジャーのみじん切りが載ったもので非常に美味でライスとマッチ。デザートはバジルのアイスでこれも気が利いてるが、ドリンクも良心的なる値段で、当方は野菜ジュースをオーダー。野菜ジュースは2種類あり、美味しい方とマズい方(しかし体にイイ)があるが、迷う余地無く後者を選択。出てきたのはトマトベースのものだが、強烈に効いているのはこれまたジンジャー。そのせいか、食後も胃もたれ感なく、爽快にて翌日も早朝から”今日も洋食を食べたい”と思う始末。同料金でテイクアウトも可能ということで再訪必至。