Side Steps' Today

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玉肌日記

2014年07月27日 | 玉肌日記
【岩内温泉(北海道岩内郡岩内町)】
北海道の積丹半島の西にある町で湾(岩内湾)の対岸には、現在は稼働停止中ながら北海道電力の泊(とまり)原子力発電所が見える。前述の虎杖浜でもタラコが名産だったが、こちらの岩内でも”たら丸”などという”ご当地ゆるキャラ”があり、タラコ唇かつアスパラを持っている図柄で、アスパラガスも当地が日本での発祥の地とのこと(日本アスパラガス株式会社なる企業も当地に見られる)。正直に言えば温泉的には岩内はマイナーであり、今回の訪問の主目的は食事、つまり海の幸だったのだが、温泉も捨て難し。通常、温泉は山沿いに多いことから海近くの温泉はハズレが多いのだが、海の幸とのバランスを考えれば、決して悪くは無し。ナトリウム-炭酸水素塩 塩化物泉で湧出温が熱く、浴室内も熱気ムンムン。露天も湯温は熱く、一歩間違えれば「熱湯風呂」の領域。余談ながら、当地は価格の割には豪勢なる海鮮料理が素晴らしく、凝った加工もない漁師料理的ではあるものの、(生ウニは当然のこと)焼きウニだけでなく、鍋にウニや鮑を丸ごとブチ込んでいるのには驚愕。松葉カニも鮃(ヒラメ)もなんでもござれ、にて、完全に飽食で不覚にも鮑は食べきれず。

玉肌日記

2014年07月20日 | 玉肌日記
【虎杖浜温泉(北海道白老郡白老町)】
至近には、おそらく北海道で最も有名なる温泉地の登別温泉があるが、そこから海外方向に車で10分程度にある温泉。虎杖浜とは”こじょうはま”と読む。海岸線に沿ってタラコ工場等に混じりながら数軒の宿があるようだが、津軽海峡に面していることもあり、風呂からの景観よし。敢て目的地を登別温泉としなかったのは、そこがあまりに鉄筋コンクリートの大人数収容な宿が多いことに加え、これまた前近代的なる温泉街になんとなく違和感があったからであり、加えて登別なら今後も訪問の機会はあるだろうと踏み、それならば敢てレアな温泉を攻めた方が得策との読みなのだが、結果として正解。湯はナトリウム塩化物泉で源泉掛け流し。太古の海水だったのか、微妙なる塩分味のある湯で、それも海岸縁の露天風呂に入り、海でも見ていると潮の香りもあり、海中温泉の気分充分。さらに露天では昆布風呂なるものがあり、それは単に昆布を洗濯保護ネットに入れて湯に浮かべているというシロモノなのだが、当然ながら湯はダシ汁感充分(お味も微かなる昆布味)。さらに昆布臭も当然にあり、これほど海の温泉をフィーチャーしまくったものも珍しいと思料。なお浅学にしてこちらの温泉成分表にて「鹹味」なる言葉を初めて知ったが、「かんみ」と読み、”塩からい”の意。

玉肌日記

2014年07月13日 | 玉肌日記
【旭岳温泉(北海道上川郡東川町)】
丘の町で有名なる美瑛から東方に車で30分程度入った所にある温泉で、その名の通りに大雪山系旭岳の麓にあり、旭岳ロープウェイの至近。2014年ソチオリンピック競技スノーボードパラレル大回転にて銀メダル獲得の竹内智香選手の実家(経営の温泉)の様子ながら、温泉が炸裂。5つの源泉があり、すべてが源泉掛け流しで非常なるバラエティに富む。湯の色は白濁から透明、鉄錆色と様々ながら、湧出量に合わせてなのか、大小な浴槽があり、特に一番大きく、かつ古いと思われる浴場には5種類の源泉がすべて揃っており、そのすべてをトライできるという非常に合理的な構造。成分表を見るだに、泉質的にはおおよそ3種類に大別されるように見える(1.含塩化土類・土類-正苦味泉、2.含塩化土類・土類-芒硝泉、3.含土類・食塩-石膏泉)。湯はどれも比較的温めで40度アンダーのも多く、ゆっくり入れる。湯が熱くないとクレームをしてくる客がいるのか、ディスクレーマー的に温湯(ぬるゆ)の効果について説いた説明書きが目につくが、旭岳からの登山客を含め、一般的な客層も想定されるだけに止むなし、か。時代の流れに抗えなかったのだろう、増設したと思しき露天風呂もあるが、基本的には内湯がよろしく、古い浴場ながら温泉感は十分。瞑目して湯に浸かるべし。