三朝温泉(鳥取県東伯郡三朝町)
再訪。この付近は放射能泉が多いが、こちらは世界で唯一かつ最大含有量というトリウム泉。ラジウム泉はなんども経験したが、トリウム泉というのは初。大震災後の東電事故で聞いた名前だが、印象的なのは半減期が141億年と超絶長いこと。宇宙の誕生ビックバンがその頃と言われているので、その頃から存在している様子だがその温泉となれば効かないはずはなし(何に?)。脱衣所にも昭和23年の「トリウムエマナチオン(トロン)含有量測定結果報告書」なる看板が掲示されており、トリウムエマチオン(トロン)含有は450マッへ単位。併記されるラジウムは80マッへ単位とトリウムの含有は圧倒的で、「トリウム泉は世界に類例殆ど無く本泉のトリウムエマナチオン含有は現在の所世界第一位である」との記載。浴室内はざっと3つの岩風呂があり、すべて河原(三徳川)から湧出するのをそのまま天然浴槽にしており、温泉の足元は石がごろごろして凹凸があって入浴ポジションを探ることから始まる。3つは下の湯・中の湯・上の湯と呼ばれており、位置的に川に近いのが上の湯でこれがトリウム泉。無味無臭でアル単に近い浴感ながら、川に近いせいなのか湯温はかなり低めで39℃程度か。下と中はラジウム泉で下が一番熱いのだがそれでも41℃程度であり、前回の激アツな三朝温泉のイメージとは相当違う。素晴らしいのはいずれも足元湧出の掛け流し自噴泉であり、トリウム泉はずっと入っていると湧出してくる温泉でジンワリ温かくなってくる「ひやあつ」であること。また、足元自噴が素晴らしいのは非常に静かであること。温泉で一般的である「湯が注がれる音」が一切ないのは非常に落ち着くのだが、それってふと考えてみれば自宅の浴槽内給湯の風呂と同じってことだからか…。
玉肌日記インデクス(地域別温泉リスト)