Side Steps' Today

裏版Side Steps' Today

玉肌日記

2017年10月14日 | 玉肌日記
【唐津 麦飯石湯(佐賀県唐津市)】
前々回は佐賀への待遇不満への吐露で意図せず終わったが、それではなぜまた佐賀に来たのか。結句それは「連休直前でもマイレージで航空券が格安で入手できたから」。人気や需要がないというのも考えものだが「使いよう」はいろいろある。長崎の離島(といっても橋で本土と結ばれている)行きの予定が、台風襲来により”橋閉鎖リスク”(ここまで考えは至らなかった…)のため、超直前で訪問地変更を余儀なくされ、嬉野で翌晩の宿を探す羽目になったのだが、台風ともなればキャンセルが多発するようで、そのキャンセル多発する中を逆行して予約を入れるものだから、先方には兎角不審がられる羽目に。唐津には何度か来たことがあるが定宿は海が見えないため、今回は初めて海の見える宿を手配。台風なので海岸沿いでリスクはあるが、東京もんの知らない本場の台風に遭遇する数少ない機会でもあり、荒れる海を見て過ごす。オフなのか値段も手頃で結果として大正解だったが、唐津の海岸付近は温泉が沸いていない。しかし定宿とともに唐津流なのか、こちらの風呂も麦飯石(ばくはんせき)濾過の湯で、かつ荒れる海を感じながらの入浴。麦飯石とは花崗斑岩あるいは石英斑岩の一種でミネラル溶出するらしいが、その効能を見ているとなんだか怪しい雰囲気も(実際にマルチ商法に利用されたこともあるとのこと)。台風で宿無しになる不安から解消され、台風で荒れる海を見遣りながら入る湯は天然温泉ではなく麦飯石であろうともそれはまた格別。

フォアグラ日記

2017年10月07日 | フォアグラ日記
ナイルレストラン(カレー/東銀座)
偶々銀座に用事があったついでにナイルレストランで遅めのランチ。これまで何回かトライしていたが定休だったりで果たせず、今回が初めて。店に入った瞬間に思い出すもので、そう言えば前々夜がカレーうどん、前日昼はカレー、その夜はハヤシライス、そして本日昼がカレーとインド人に劣らないカレーぶり(さすがに朝カレーは無理)だったのだが、メニューを見る間もなく着席する間もなくインド人店員から「ムルギランチ?」とズバリ見破られ、迷う間も無く諾。周囲を見ると女性ひとり客でカレーという方も多く、またネイティヴなインドの方もありなかなか盛況。やや待って供されるも、骨付き鳥モモから骨を取り除いてくれることは承知していたのでカメラを構えるに「写真撮るの?」と聞かれ、これまたぶっきらぼうな発音だが、なかなかに気が利いている。撮影すると手際よく骨を切り取り、「よくまじぇて(=よく混ぜて)」と仰せの通り、見た目は悪いが全てをかき混ぜて食す(これがポイントであることは強調してもしきれない)。実はこちらのカレーはレトルトになって販売されており数年来何度も食しているのだが、一口目ではそのレトルトでの再現性も”中々のもの”というのが(実物を前にちょっと変ではあるが)第一の印象。ただ、本物はマッシュポテト部があり、これを混ぜ込むことで相応のマッシュ感が出るのだが、レトルトにはそれがとても乏しいという感じか。ワンプレートながら結構ボリュームあり、満服かつ汗だく。

玉肌日記

2017年09月30日 | 玉肌日記
【嬉野温泉(佐賀県嬉野市)】
(つづき)そして本題の嬉野(うれしの)温泉。恐らく佐賀の三大温泉地は武雄古湯、そしてここ嬉野だが、嬉野の温泉街を巡るにオヤジ志向の歓楽街付きで、かなりオールドファッションであって一昔前の熱海を見るよう。嬉野と言えばお茶が有名で、そのイメージから清廉たる勝手な先入観があったのだが、そのギャップは大きく恐らく佐賀三大温泉地の中でもっとも「The 温泉街」化しているものと思料。一応、三大美肌の湯の一角を占めることを自ら標榜しているが、湯はナトリウムー炭酸水素塩・塩化物泉や単純温泉で無色透明。ともに中性であって、通常は「美肌の湯=アルカリ泉」が一般的なのだが…。湧出温度が49℃、かたや30℃とバラツキあるも、地域的にあまり熱泉は出ない様子。ミックス泉のようだが、湯がオーバーフローしている浴場床にはなかなかの量の析出物が堆積して文様を作り出しており、唯一温泉感を表現しているとも言える。非常に残念なのは、県の指導なのかこちらに限らず佐賀の温泉はどこも塩素消毒をしていること。小規模の配慮の行き届いた湯槽ではあまり気にならないものの、とくに浴槽規模が大きくなればなるほどに塩素消毒臭が強く、まさにプールに入っているようで全くもって閉口。欲張りすぎない適正な規模感(足るを知る)というものについて考えさせられる。(完)

玉肌日記

2017年09月23日 | 玉肌日記
【嬉野温泉(佐賀県嬉野市)】
再び佐賀。しかもかなりレアなる状況が重なり、本来は長崎だったのだが再び佐賀。佐賀と言えば、The Squareなるバンドの「Forgotten Saga」という曲(名曲と云われるが東当方にはそれほどとも思われない)があまりに印象的で「忘れられた佐賀」を想起させるが、これはまるで「日本の都道府県全部言ってみよ」という質問に対し、最後まで「あとひとつなんだけど、どこだっけな〜」的に最後まで出てこないという「忘れられた佐賀」とばかり思っていたが、ここでいうSagaはネット上の英語検索にある
1.〔北欧文学の〕サガ、サーガ◆古ノルウェー語の散文で書かれた、中世の歴史的・神話的人物の物語
2.〔サガに似た〕英雄[冒険]物語
であり、佐賀県ではなし。「はなわ」なる佐賀出身の芸人による「S・A・G・A 佐賀」というフレーズが印象的な佐賀自虐ソング『佐賀県』(インペリアルレコード)も、この誤解の普及に一役買っているものと想定している(個人的には彼のベース=プレイにも非常に注目している)。
佐賀であるとすればThe Squareの佐賀公演には非常にネガティブに作用するであろうし、意味なく佐賀県民に喧嘩売る必要もないだろう。しかし、佐賀空港に航空機が着陸して驚くのはランウェイがないため、滑走路上をUターンしてターミナルに向かうのだが、これは離島並みの設備。また、帰りの佐賀便のエアバスは非常に古い機材で、これまた英語表示等もレトロ感満載の字体かつ座席生地も非常にレトロかつ草臥れており、そう考えると「なぜここまでに佐賀は区別されるのか」と静かな怒りが湧き上がってくる。W大始祖Oの生誕地なのに…(だから、か?)(続く)

ギターマガジン 2017年10月号 「Japanese Fusion/AOR」特集

2017年09月16日 | 文芸批評
ギターマガジン 2017年10月号 「Japanese Fusion/AOR」特集
ギターマガジンを買ったのは何十年ぶりだろうか、記憶は全く辿れず恐らくは高校生以来に違いない。直近でPRISM最新作を聞いて愕然とし(余裕があれば後述予定)、数ヶ月前には角松敏樹「SEA IS A LADY 2017」を聴いて愕然とし、一方でその死去に伴い再発される松岡直也の旧譜を聞いて刮目する等、懐古主義に完全に染まっている一環として本屋で立ち読みして刮目してそのままレジへ! 240ページの冊子中140ページほどがこの特集記事で、(無常な時の流れを残酷に指し示す)新旧対比の構成になっているのだが興味深いのは「旧」部分、つまり3〜40年前当時の記事。リアルタイムで読んだ記事も多く、特に高校生当時に穴の開くほど読み込んで研究した和田アキラの巨大ラックの中身等、古本的なアーカイブ感覚で読めるのがなんとも素晴らしい(一方で雑誌編集的には過去記事を引用掲載すれば良いだけだから労力は低く、win-winであるともみえる)。若き日の野呂一生曰く「アドリブというものを、単にスケールの羅列だと思っている人には、人の耳にインパクトを与えるフレーズなど、到底作れるはずがないのです。」等の”至り”的な語り記事もあってなかなかに微笑ましい(そのアドリブが今回掲載のギタリストの中ではもっともスケール的であるように聞こえるのは私だけでしょうか…)。思うに「Japanese Fusion/AOR」興隆期は日本経済のバブル形成期とほぼ同時期で、日本人のマインド自体も高揚中だった時代。それが作風に与えた影響は多大と思うが、今ここにきてこのような特集が組まれるのは、1)苦境の出版業界が売り上げアップ目的に、もっとも可処分所得の大きい年齢層が青年だった時に流行した音楽を取り上げることで懐古的売り上げアップの効果を狙ったか、もしくは2)「ニューズウィーク現象」、つまりテーマが雑誌の表紙となって取り上げられる時にはすでにピークアウトし、あとは下落、崩壊を辿るというその前兆であるのか(そもそもピークを形成しにいくほど、昨今のFusionにヒート感は皆無と思われるが…苦笑)。もしかしてアベノミクス=バブルの崩壊を予見している?