Side Steps' Today

裏版Side Steps' Today

北海道全線阿房列車(35)

2022年02月26日 | 畸観綺譚
北海道全線阿房列車(35)
工場兼売店と食堂が並んでおり、まずは工場兼売店を物色するも売店横に「自由席」なる怪しげなスペースを発見。窓から覗くに列車座席と思しきものが8席ほど一方向に向いて設置されており、そこで買った弁当を食せるスペースになっている。よくみれば「列車内風のフリースペース」とある。恐る恐るドアを開けてみると、窓越しに見たのとは違い、明るい空間でしかも暖房入り。座席の方向には車窓から撮影したと思しき鉄路映像が流れているが、「室内モニターの映像は店主が撮りました。手振れがすごいので酔いやすい方は見ないことをお勧めします。すいません…」との表示。あまりのホスピタリティに衝撃を受けるが、入る勇気はなく隣接の食堂へ。これだけのホスピタリティある店主ならと思えば食堂は時間待ちに最上と思われたが、予想とおり。かにめしをオーダーしながらメニューにある記事をじっくりと拝読。興味ふかい写真多く、しばらく活字断ちの身としては舐めるように読む。当然、かにめしは美味で満足。この好環境にて札幌のホテルを予約するが、札幌駅から大通公園の間の至便な宿は一泊3020円とこれまた激安。早飯の当方もゆっくりとランチを味わって食堂を出るが、よくみれば隣も「かなものカナヤ」であり、”かなやコングロマリット”を形成している模様。

【写真】かなやコングロマリット直営の「自由席」。この列車シート(座席)はどのようにして入手したのか?(右側上方にある網棚を見逃すな)

北海道全線阿房列車(34)

2022年02月19日 | 畸観綺譚
北海道全線阿房列車(34)
昨日とは逆に車窓右に内浦(噴火)湾を見ながら進が、遠くには夕張山地や日高山脈の山並みもうっすら見える。国道5号線に沿って列車は北上するが踏切を見るに、どの車も踏切停止線のかなり手前で停止して踏切待ちをしている。当方が運転者ならもっと停止線まで詰めて停止するだろうが、これはグリップが安定しない初動でタイヤが踏切上でスリップ、立ち往生しないための工夫か、それともスリップした後続車に追突された場合に踏切内に押し込まれないようにするためか。車内ではイカめしを食べ始める人多く、マスク越しでも強烈なイカ臭が車内に充満していることがわかる。1025落部。駅付近の道路に見覚えあるが、銀婚湯に来た時の記憶か。1116長万部着。ここで1318普通(倶知安行き)に乗り換えるが、なんと2時間待ち。今回最大の待ち時間であり、これをどう有効活用すべきか悩んだが駅付近には何もなく、結果ランチをしてホテル予約等をして待つことに。なお、今回の列車行は景色や音を楽しむべく、移動中に音楽は聞かない、読書もしないと決めてきたので待ち時間は一気に困窮する。まず改札を出て意味もなく駅前の雰囲気を確認したのちに国道5号まで歩いて海を見る。その後駅まで戻ってランチだが、今回はイカめしでなくここのカニめしとすべく、早速「かにめし本舗かなや」へ。

【写真】長万部駅にて。全体的にグレーなトーンがいかにも北海道。

北海道全線阿房列車(33)

2022年02月12日 | 畸観綺譚
北海道全線阿房列車(33)
第六日目(木曜日)
北海道らしい曇天。本日の朝は余裕のある出立にて、0817普通(長万部行き)に乗車予定だが、早めに出ると函館駅付近を散策。これまで何度か函館は来たことがあるが、全て湯の川付近に宿泊していたため、有名なる函館朝市には行ったこともなかったのだが、今回は駅前宿泊ということで勇んで行くも、コロナ影響のためか8割方は閉店しており、ごく一部の営業のみ、当然に観光客も疎らなのだが、その分営業中の店頭からオバちゃんの強烈な呼び込みがかかる。ぐるっと一周すると青函連絡船摩周丸を眺めたのちに駅でコーヒーを一服。北海道にきてゆっくりコーヒーを飲むこともこれまで無く、これが初。そもそも駅にコーヒーショップがあり朝から開いているのは、函館のような大都市に限定される。早めに入線している0818普通に乗り込むと、向こう側のホームに非常にレトロな肌色と朱色のツートーンカラーのディーゼル車(キハ40 1798)が入ってくる。道南いさりび鉄道のようだが早速撮影に赴くと、これまた鉄ちゃんがわらわら湧いて出てきて撮影している。0817函館発、途中、曇天ながらも駒ヶ岳頂上に雲はかかっておらず、非常に綺麗にその姿が見える。昨日は数回通ったルートを抜けて0951森着。周囲は有名駅弁いか飯を購入しに改札を出ている模様だが、こちとらそれ以上に気になるのは昨日車窓から見えた海に立つ一本の石碑。ちょうど森駅のホーム函館ホーム先端から見えるが、碑名は「明治天皇御上陸地」。その天辺にはウミネコが2羽これも石像のように留まっている。ネット検索するに1881年北海道巡幸の際にここ森桟橋から上陸したとのこと。

【写真】函館駅に入線してきた道南いさりび鉄道のキハ40。「国鉄」感たっぷり。

玉肌日記

2022年02月05日 | 玉肌日記
【谷地頭温泉(北海道函館市谷地頭町)】
津軽海峡を望む函館・立待岬から至近にある温泉。谷地頭(やちがしら)というのは函館市電の終点駅でもあることから市電の行き先表示等でもお馴染みで、観光客のアクセスは非常に良し。函館駅から立待岬と碧血碑(戊辰ー箱館戦争の旧幕府軍戦死者を祀った碑)を徒歩で見学したあとの汗だくを流すべく訪問したが、地元民にも愛されているようで平日早朝の訪問ながら駐車場には結構な車。利用層は高齢者が多く、非常にゆったりとした時間が流れる。内湯と露天があるが、露天は小規模ながらも五稜郭を模した五角形になっている。湯は湧出時は無色透明だが空気に触れると褐色になる。泉質はナトリウム・塩化物温泉で強い塩味。青森の不老不死温泉に類似しているが、海が近くの温泉ではよくあるタイプ。pH6.4と中性であり65℃の湧出温のため加水している。素晴らしいのは施設が充実しており、充分過ぎる量のカラン、さらには温泉による泡風呂(配管の管理しやすさから、温泉ではなくこれだけが水道水なパターンが多い)。かつて函館市営だったものが民営に転換されているが、料金も430円と格安で良心的。ただ温泉以上に個人的に気になるのは、その温泉施設の横、施設を正面からみて左奥にある建物。「御珍宝神社」(声に出して読むには要注意!)と言われているが、その神社名の表記は周囲に一切なく、さらには人がアクセスした形跡が乏しい。調査によれば、ここに御神体として祀られている金精様(岩石)が温泉工事の際に出土したとのこと。当方訪問時にはさらに岩石の前に、さらに小型の木製金精様も祀られていた…(写真掲載は止めておきます)。なお、ここに立ち入るには当施設の休憩室から丸見えなのがちょっと恥ずかしい。縁起や神社名の表示も見当たらないことから「谷地頭温泉の黒歴史」として、人々の忘却を待つ「察して、そっとしておいてほしい」状態なのかもしれない。 

玉肌日記インデクス(地域別温泉リスト)

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