Side Steps' Today

裏版Side Steps' Today

玉肌日記

2024年03月30日 | 玉肌日記
百沢温泉(青森県弘前市)
ひゃくざわ温泉と読む(ももさわ、ではない)。こちらの温泉も因縁なる温泉であり、前回の東北周遊の際に岩木山を反時計回りにグルリと回って嶽温泉に入ったのだが、そこから八甲田への帰路でこの温泉を発見するもスルーした経緯がある。帰京後に調査するにそれがなかなか素晴らしい温泉と聞いて「逃した魚は大きい」ことを痛感したのだが、それから10年以上の時を経て再訪。なかなか執念深いと自ら思うものの、これには理由あり。東京から夜通し10時間程度爆走して一路青森まで北上し、最初の休憩は古遠部温泉(青森県平川市)と決めていたものの、訪問してみればその直前の林道に「本日臨時休業」の看板…。しばし愕然とするものの「それなら百沢」と方向転換。より至近の大鰐温泉はあまりにメジャーだったのでこれまたスルーし、りんご畑の中を爆走して来訪した次第。まず気になるのは玄関にかかる「株式会社 百沢温泉」なる看板で、殊更の「株式会社アッピール」。中に入ってみればごく普通の温泉設備だが、遠路の末の初温泉は毎回強い印象が残るものとは言っても、噂に違わず素晴らしい温泉。泉質はナトリウム・マグネシウム・カルシウムー塩化物・炭酸水素塩泉でpH6.7という記録だが、湯は黄色で炭酸泉のような鉄臭と鹹味(かんみ=塩味)がある。東北の温泉は激アツなことも多いが、こちらは適温で快適そのもの。豊富な温泉資源を反映してかカランやシャワーもすべて温泉。露天はないが打たせ湯設備がある。コワくて使用しながったが、通常は上にある湯口が側面にもあったことから「全身打たせ湯」を実現しているのだろうか…。なお浴室は決して狭くはないが、この付近でよくみられるトド寝(=湯がオーバーフローする浴室床に寝ること)については「禁止」の表示。温泉成分が析出して堆積するタイプの温泉だったので最初は気づかなかったが、浴槽縁が木製なのがよろしい。入浴後駐車場にて良くみれば「湯量豊富効き目一番 百沢温泉」なるレトロな看板があるも、その看板に偽りなし。実は24時間前には鹿児島・霧島温泉に入浴しており、これまた不思議な気分だったが二種の温泉混合にてスゴい体臭が…。 

玉肌日記インデクス(地域別温泉リスト)

①北海道 ②東北 ③関東 ④中部 ⑤近畿 ⑥中国・四国 ⑦九州・その他



フォアグラ日記

2024年03月23日 | フォアグラ日記
今帰仁アグー料理一式 長堂屋(しゃぶしゃぶ/沖縄県今帰仁)
「盲点」とはこういうことを言うのだろう。これまでの沖縄訪問で完全に見落としていたのは「豚のしゃぶしゃぶ」。もともと沖縄は牛ではなく豚を食する文化なので豚しゃぶ自体に違和感はないが、沖縄=暑い=あえて熱い鍋たべる?という違和感から完全に眼中に無かったのだが、もっとはやく刮目すべきだった…。沖縄西海岸から今帰仁までは車でも結構時間がかかるが、道の駅で有名な許田からバイパスができたおかげでアクセスが向上。それでも「こんな山奥にしゃぶしゃぶ屋なんかあるんか?」というなかなか凄いロケーションに、確かに存在する…。駐車場を見るに来客は十分であり、店内に入ると秋篠宮が娘を伴って来店した写真が…(実際に訪問したのは那覇店、写真の奥の注文用タブレットの待受にもその写真を活用>拡大してみるべし)。これまで豚しゃぶでどうも気が進まない理由はその脂身の多さなのだが、この脂身が美味い…。脂身がメインのような感じでさえある。脂身でどうしても思い出されるのは学生時代に所属していた超絶変態音楽サークルの合宿での出来事。T君が夕食時に皆が皿に残していた牛ステーキの脂身部分を「もったいない」と集めて孤高に食していたのを見てとても衝撃を受けたのだが、彼はこの美味を当時すでに知っていたのか?!と思ったほど。ちなみに他にも脂身マニアを数人知っているが、彼らは一様に痩身なのだが髭が濃い傾向にあり、そしてドラムが巧い! 閑話休題。脂身の堪能はしゃぶしゃぶだけにとどまらず、〆の雑炊にも。それはまさに「ラード雑炊」である。こう表記すると相当にシツコイ印象があるが香りは高級バターそのもの…。メニューを見ると「ラード飯」というのもあり「=バターご飯」と考えれば十分に美味そうではないか、仏教でいう「空」である。さらにこちらで素晴らしいのは野菜。「なにこの野菜?」というのが出てくるが、沖縄地元の野菜でこれも香り良し。脂身を満喫して出れば外は漆黒の闇。帰路も民家なく、街灯さえない道を爆走するが、そのうちに名護の街の灯をみるとホッと一安心。

フォアグラ日記

2024年03月16日 | フォアグラ日記
挽肉と米(ハンバーグ/渋谷)
ランチ時に訪問。渋谷では風紀的にいかがわしいエリアにあるが、さらにその中、かつては耳鼻科医院だったという雑居ビルの1フロアが今は人気のハンバーグ店に…。こんなコロナ禍ながら「記帳」と言われる予約(予約券を現地で取得する必要があるらしい)をしていないとまず入れないという混雑ぶり。その店名「挽肉と米」からもわかる(?)ように、ハンバーグとご飯、味噌汁という非常に肉食な内容で、野菜成分と言えば、2個目と同時に提供される「おろしポン酢」における大根と、自由に取れる白菜の梅酢漬けのみで、その他野菜成分は実質ほぼ無し。ハンバーグの焼きたてを食べてほしいというコンセプト全開で、焼きたてのハンバーグが目の前の網に供される。1個80gというが既定料金では3個まで無料。ほとんどの客が限界の3個までオーダーしていたが、1個食べ終わると目の前で焼いたハンバーグが次に供されるという「わんこ蕎麦」形式(無限食べ放題ではない)。しかし、やはり、というべきか期待効用理論を地でゆく展開となり、1個目が最上に美味しく、そして次第にその効用(美味しさ)は低減していく…。嫌悪する最近の言葉「味変(あじへん)」のために調味料が置いてあるが、結局は最後までなにも付けずにデフォルトのまま食するのが一番美味。店員オススメの食べ方たる「箸で持ってそのままガブリ」が一番であって、通常のハンバーグ・サイズであれば「箸で持って…」ということは通常なかろうから、この意味でもサイズ感と提供方法は理にかなっていると感心。ご飯もどこぞのブランド米が日替わりのようでこれも美味しいが、一人一個卵が無料という卵かけご飯があまりに久々で一番衝撃。同店オリジナルらしき「食べる醤油」と混ぜて食すもこれが一番。ご飯がおかわり自由であればケチらずに卵も無料にしてほしいが、そうすれば卵かけご飯を大量に食する客も出てきて、客回転・コスト的にも見合わないので無料にしないのだろうか。ハンバーグは3つも食べればもうしばらくは十分、という量。客層は特徴的で圧倒的に女性が多く、体感的には95%は女性。さらに特徴的なのは小さなトローリー型トラベルケースを持った客が異様に多いこと。おそらく旅行客なのだろうか、ただでさえ狭い雑居ビルの階段にケースを持って並んでいる人が非常におおく、出入りさえ困難なほどに盛況。

Everything Must Change

2024年03月09日 | Band
まにゅ~先輩との録音、ついにこの曲…。個人的にはケイコ・リーVer.の印象が強いのですが、参考までに多様なバージョンを聴こうとマイ・データベースにて検索するとこの曲のヒット数は十数曲もあり、逆に混乱する始末に。英語詞曲なのに歌詞の内容は完全に方丈記の世界観。さらにそれをラテンバージョンという二重三重にヒネったアレンジです(笑。最近は非常にラテン付いているワタクシですが、この曲のリズム・アレンジとしてもBolero→FastChaCha→Son(Salsa)と変化。歌は機械が歌っていますが、SynthesizerVというらしく、まったく仕組みが分かりません。想像するにプラグイン・シンセに歌詞を噛ませたボコーダーのような感じなのだと先輩のお話を聞いて推測するのですが、どこまで細かいニュアンスを打ち込めばこんな感じになるのか、と思わざるを得ない完成度。マシンの名前はNatalie(さん?)というらしく、ホンモノのNatalieさんの声をサンプリングしてあるように思います(想像ですがゼロベースからシンセしては作れないかと)。個人的にはこれら打ち込み系について、ドラム・キーボードはあまり細かい調整をしなくても、かなり人間に近い域に到達できるのに対して、ベース・ギターといった弦モノはまだまだという感あり、機械に駆逐されない人間の存在意義が発揮できる領域だと思っているのですが(もしかしたら自身がベース奏者だからベースに関しては目線が高いのかもしれません)、もっとも打ち込みから遠いと思っていたボーカルが急にドラム・キーボードに肉薄してきた感があります。逆に、これまでのバンド歴が99%インストだった偏食なワタクシにはボーカル目線が世間一般より低い可能性もあってそう思うのかもしれないものの、英国育ちでクイーンズ・イングリッシュが自慢のヨメに聞かせたところ「なんの違和感もなく聴ける」とのこと。英語の発音も悪くない様子。その後、ラテンに刺激されて話題はEliane Elias(イリアーヌ・イリアス)になり、そのままYouTube動画を見るも、そこで弾いているマーク・ジョンソン(Bass)と結婚していたと聴いて衝撃!この人、ランディ・ブレッカー(ブレッカー兄弟の兄)と結婚してなかったか…(離婚・再婚したとのこと)。ボーカル機械と云い、イリアーヌ・イリアス離婚再婚劇と云い、世の中の流れに次第に付いていけなくなっているのが改めて自覚されます。
なお、(ワタクシは弾いていませんが)先輩の「無限に広がる大宇宙」(宇宙戦艦ヤマト挿入歌)、あの銘曲、スゴすぎて感涙です。揺れてるオリジナルより良い…。ヤマト世代は是非お聞きください。

Everything must change - Natalie(SynthesizerV) - Latin(Bolero,Salsa) arranged by Manue

小音量派

2024年03月02日 | 機材マニアック
ヘッドホンで音楽を聴く時、当方は圧倒的な「小音量派」。そもそも小音量派の場合、小音量派であることの自覚の機会は少ないものです。大音量派であれば、たとえば電車内でシャカシャカとヘッドホンからの音漏れがあり、それを第三者に注意されたりすることで自覚する機会はあろうものですが、小音量派の場合、他人から「聞いてみなよ」と言われて他人使用のヘッドフォンを渡され、それを聞いてみた時に「なんて音がデカいんだ」と感じる程度。しかし、その所有者自身が大音量派である可能性もあり、自覚の機会はなかなかやってきません。当方もそのような他人のヘッドホン(衛生的にカナル型イヤホンはちょっと遠慮したい…)を聞いた経験上、自分より小音量でモニタリングしている人が皆無という状態となって初めて小音量派を自覚した次第です。大音量では難聴等の支障がありますが、あまりに小音量過ぎてもいろいろと支障があるものです。実際にどのくらいの小音量なのか、例えば携帯音楽プレイヤーでは普段はボリューム1(いち)です。使用しているヘッドホン効率の差はあれど、数種類のヘッドホンでいずれも1なので効率の問題ではなさそうです。さらにはミックスやマスタリングによっては1でもデカい時があるので、無意識に下げようとするのですが、するとゼロになって無音になるという悲しさ…。本来であればゼロ→1の間が無段階で調整できればよいのですが、そんな気の利いたプレイヤーはなくて困ります。希望をいえばボリュームカーブもN字型であれば好ましいのですが、大体がリニア(直線)で小音量時の微調整は全く効きません。さらに困るのがソース(音楽)が小音量になった際のノイズ。mp3で特に顕著ですが、ソース自体が(曲の最後部分のサスティン等で)微音量になった際に、FMマルチパスノイズ(擬音が困難ながらジュルジュルというノイズ)+ノイズゲートが音のサスティン部分に乗っかってきて、良い音楽も台無しです。音量を上げればSNの関係からノイズは目立たないのですが、その音量で聴くには耳が耐えられないので、ノイズを甘受して最低音量にするしかありません。ヘッドフォン端子にパッシブの外部スピーカーを繋いでもある程度鳴らせるように出力自体が大きく設定されているのかもしれません。今のボリュームはデジタルボリュームですが、昔のアナログボリュームでも小音量派ならではの困難がありました。アナログの場合、音量をゼロ近くまで絞って聴くと、ステレオソースの左右の音量が変わる機器が多く、ある程度の音量に上げないと完全なステレオにならないことも結構ありました。将来、難聴じいちゃんにはならないかもしれません(いや、爆音バンドが多かったので決して安心はできない…)が、小音量派にも密やかな困難があるものです。