the Blue Period ~out of the aEther

蒼き時代はエーテルの彼方へ。このブログ、閲覧・御意見無用也。

20220928

2022-10-08 20:41:00 | 自分の心
大好きな叔父が亡くなった。


人間、誰だっていつかは。

そう考え、そう思って。


午前三時に亡くなり
僕が駆け付けた午前十時、
叔父の亡骸にはまだ温もりが残っていた。

僕は、
まったくいい歳をして、
叔父の亡骸の前で突っ伏し、
その底から只事ではない涙を流した。

叔父が生きている間、
僕は叔父に一体何をしてあげられたんだろう。
今まで僕(等に)向けてくれた愛情の、
一体どれほどを返せたんだろうか。

何も出来なかった、
何も出来てなかった気がする。

そう思うと、悔しくて悔しくて、
涙は止む事を許さなかった。


葬儀の日、納棺された亡骸に向かい、
僕は再び滂沱の涙を零した。

進行する葬儀の間、
僕の理性は「送る言葉」ようなものを
探していた。
が、まったく浮かばない。
焼香の順番に気が付かなかった。

ああそうか。
僕は受け入れていないんだ。
僕はまだこの現実を、
受け止めてさえ、いないんだ。

そうだ、「この日の覚悟」などは
本当に上辺だけの、社交辞令のような、
言葉としてのただの
形骸に過ぎなかったのだ。

棺桶に花を手向け、
皆が当たり前のようにそうしているのを
見ながら
僕はまるでこれが違う世界の事のように感じていた。

ああ、叔父さん、ごめんなさい、
僕はこんなのイヤだよ。

「棺桶に花なんか添えたら、なんか、
叔父さんがマジでどっか行っちゃうみたいじゃねえか!
なんで皆んな、そんなことが出来るんだよ」

子供のように手を振り回して
皆を止めたかった。

心が痛い。
人間が永遠の存在ではないことなど
解り切ったことじゃないか。

心が痛い。
解ってる、解ってるよ。
だけど解りたくない!


お骨を拾う時、思った。
今まで何度、誰かのお骨を拾ったこと
だろうか。

今まで何度、葬儀に参列し、焼香をし、
手を合わせて来たことだろうか。

今までに一度でも葬儀に際し涙を流したことがあっただろうか。

本当にごめんなさい。
多分僕は心に欠陥を抱えた人非人なのだ。

今、漸く僕はこの歳にして初めて
本当に心臓を串刺しにする
哀しみ、痛みを叔父から与えられ、
少しだけ理解した。

僕は叔父に対して、
永遠の甥っ子だったのだ。
子供の頃と変わらない、
ただただ、全力で、
純粋な甥っ子だったのだ。


ああ、この気持ちを
誰に解って欲しいとも思わないが、
叔父の死は僕にこの世界での
大切なことを指し示してくれた。

月並みな言葉は要らない。

そうだ、大切な人を亡くした生者は
皆、同じ心境を通過し経過するのか。
皆、こんな哀しみを経過しなければならないのか。


この日、一切の笑みと無縁の僕は、
もう暫く、そうだろうと考えながら、
その一方でそれを許したくない
無限の葛藤に落ちた。


僕はメソメソして、それでも、
それはそんな悪いことじゃないと思った。

ああそれを解き流すのは
ただただ、時間でしかないんだろう。



無償の愛情、と
言葉にすれば陳腐になる。
それを注ぐことが
今後の僕に出来るだろうか。




























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2022 motoGP もてぎ

2022-10-08 17:05:00 | motorcycle
今年も行って来た。

佐々木歩夢選手、
19年に一緒に写真撮ってくれた時はまだ
ヒゲなんて生えてなかったでした。

長島哲太選手、
鈴鹿耐久王者としての凱旋、
モトGPクラスデビュー。
19年に握手していただいた時の柔らかい感触を僕は覚えてる。
あの時ピットスタートでリタイアだったんだよね。

ああ、タカはケガを押しての出場か。
マルケス不在のホンダを牽引してきた
功労者だ。

今年は流石にパドックパスは無し。
残念。

さて、金曜日。基本ドライ。
物資輸送の観点からFPは1回のみ。
明日の雨予想の為、全クラス猛プッシュ。

moto3で歩夢くん、3位。
moto2で小椋藍選手、4位。
藍(親しみを込めそう呼ぶ)は年間王者の座を賭かっていて、夏にもてぎで走り込んで万全の体制。

タカは25人中、12位。
勝つ為だけに走る選手に向かって言う事じゃないけど、走ってくれるだけでもファンは嬉しい。

エースカフェロンドンのセールで
白いメッシュジャケットを買う。
もはや正規金額が馬鹿らしいお値段。

土曜日、やっぱり雨。すごい雨。

メインスタンドで観戦。
すごい雨。でもビールはおいしい。

各クラス転倒続出。
藍もコースアウト。

エースカフェロンドンのセールで
またもパーカーを買う。

しかしすごい雨。

日曜日、晴れ。がっつりドライ。

moto3、ポールは鈴木竜生くん。
日本のライダーがポールなんて
やっぱり単純に嬉しいよね。
すごく気合の入った顔をしている。
4週目のハイサイド転倒のとき、すっごい
どよめき。

レースは歩夢くんが半ばまでトップをキープ。途中後退。終盤タイヤがタレて食い付いて行けない。が、3位表彰台獲得。
ああ嬉しい。

そして誰もがある期待を胸にしていたであろうmoto2。

雨の予選で順位が伸びなかった
小椋藍、13位スタート。
トップのカネットの転倒はあったけど
得意の90度コーナーで僕らに素晴らしいパッシングを見せてくれる。
(僕はそこが見られるZ席だから)

そして優勝。
優勝だよ?
日本人ライダーが日本GPで優勝!
こんなすごい事ってあるの?
もう言葉なし。感動。
もてぎでに僕にとって初めての
君ヶ代が流れる。

そしてmotoGP。
しかしマルク・マルケスって、一体どうゆう人なんだろ。
完治してない身体でポールポジション。
雨の方が負担は少ない、と。

レースはね、アレ。
ジャック・ミラー圧勝(と言っていいと思う)。ミラーがこんなレースをするのって
初めてじゃないの?

哲太くん、転倒リタイア。
タカは完走・最下位。

ウイニングラップでも本当に右手が痛そう苦しそうだった。

タカはその後再手術、
翌週のタイGPを欠場。
恐らくそうなる事、悪化する事
本人は承知の筈。
にも関わらず走る、というのは、
年間王者が掛かっている訳でもない、
でも走る。
そこまでタカを駆り立てる日本GPとは
一体何だろうか。

そんなことを考えながらレース後の
コースウォークをてくてく歩く。

あ、コーナーのゼブラって
平らじゃなくて段々になってんだ。

90度コーナーからメインストレート、
あ、ピットの方は片付けが始まって。

と、あ、カル・クラッチロウだ!
金網越しにファンサービスに出て来てくれた。

チームアジアは藍とチャントラのmoto2機を前に並べてシャッターチャンスを作ってくれている。

motoGPはモータースポーツであり、
エンターショーであり、
沢山の事を内包したなんだか巨大な
カオス的存在だ。

その空気に触れなければ解らないことは
沢山在って、その魅力も解らない人間にはまったく解らないだろう。

BSテレビだけじゃ本当、勿体ないって。
一度行ってみたらいい。













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