Blue Period ~out of the aEther

蒼き時代はエーテルの彼方へ。このブログ、閲覧・御意見無用也。

星を継ぐもの 再再再再・・・読

2017-06-03 23:20:05 | 本と雑誌
J.P.ホーガン著

「星を継ぐもの」
「ガニメデの優しい巨人」
「巨人たちの星」

の三部作を一気に再読。

いやあ面白かった。
「星を継ぐもの」はやはり何度読んでも面白い。
一つの謎の仮説は、もう一つの謎に否定され、
さらに次の謎が提示される。
めくるめく謎の彼方に大胆な、
SFならではの解答が待っている。

ミステリアスな展開と大胆なカタルシス。
傑作とはこうゆうものだと
心から思う。

謎を追う展開が下地になっての二作目。
異星人と人間との対比、
人間にドラマがあるように
異星人にもドラマがある。

異星人との接触を軸に、
人間の存在、誕生の謎に迫る。
そして三作目へ繋ぎも上手い。

三作目は少し泥臭い印象だ。
現代社会への風刺っぽくもある。
長い旅路の果てに人間と異星人のリンク、
リングもすっきり明確に明かされる。

エピローグが実に心憎い。

忘れてはならないのは
全編を通じて人間という種族への・・・
これは愛か。人間愛とでも言うのか。
作者が人間という
どーしようもない種族を信じていて、
それをとても暖かく生き生きと描いている。

もうこれは本当におすすめ。
SFが苦手な人も読んで欲しいよ。






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洗濯

2017-03-02 21:26:57 | 本と雑誌
疲れて、心が汚れて、乱れて・・・

そんな時はね、ヘッセを読もう。

ヘルマン・ヘッセ。

車輪の下?

ヘッセはそれだけじゃないんだよ?

新潮社の全集は実家だから、

とりあえず手許にある・・・

ガラス玉演義?
復刻版も全集と同じ高橋健二先生なのに
読む用として買うバカ。

デミアン・・・は、最近読み返したよな。

はー、どれにしようかなあ。


・・・夜中にこっそり詩集、ってのも良いなあ。

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すばらしい新世界

2017-03-02 20:49:01 | 本と雑誌
「すばらしい新世界」

1932年、オルダス・ハクスリー著


SFの描く未来というものは、
大概こんな未来だ。
「時計じかけのオレンジ」や「華氏451」、
未来は平民にとっては悪夢のようなものらしい。

支配者階級が作り出す管理世界は
そちら側からはユートピア、
こちら側、もしくは門外漢からはディストピア、と。

どんな世界であれ、どこからか綻びが生じるのは
人が人で在ろうとする、生きる証しのようだ。

「すばらしい新世界」は古びる事がなく
現代でも陳腐に感じはしない。
きっとこの先もそうなんだろう。

けど、まあ・・・、
そんなに面白いとも思わない。

オチがちょっと弱いよね。



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虐殺器官

2017-02-05 16:26:51 | 本と雑誌
伊藤計劃 著

虐殺器官を読んだ。

読む前に知っている事は、
作者はもう居ない、という事。

常々思うんだけど、
小説というものは今ここに在る一冊、
要するに書かれている内容だけで
評価されるべきだと思う。
・・・し、僕はそうやって本を読んできた。

さて、

僕は一人称小説は好きな方だ。

この小説、前半はなかなか話が進まない。
一人称の独白的進行が仇となる程に。

全体に渡って母親の死の選択のくだりが
事ある毎に繰り返され正直かったるい。

その割に他の部分の薄さ浅さが目立つ。
もしかしたらこれは対照表現なのかな。

全般に於いて状況説明に引用が多いのは残念。
僕は引用=作者の力量不足と考えている。
結局その情景は読書にネットを漁らせる事になるから。(僕のキライな第三者介入)

細々としたSF小道具は
やはりどこかで読んだものばかりで
しかも浅い。
リミックスはもうこの時代、仕方ないんだろうな。

・・・うーん、と。

小説、取り分けSF小説で大切なのは
ずばり「何か新しい事」や「突き抜けた何か」
じゃないだろうか。

優れた小説は皆、心に突き刺さる何かを、
例外なく持っている。

なんかこの本、薄いんだよな。

・・・と。


これは主人公がジョン・ポールを、
そしてその大量虐殺の方法の謎を追う。
そうゆう話だ。
SFミステリーっていうのかな。

だが肝心の虐殺の方法については明かされない。

読みながら・・・
ここは例え大嘘だとしても、SFなんだから
何がしか説明がないと納得いかないだろう。

でも、と。

虐殺器官というタイトル通り
ここではその方法よりも、
器官、つまり人間の脳がそれを生み出す
その事実の方が重要で、だから(頭を指差して)地獄はここに在る、という描写が何度も繰り返されるのだろうな、と。

虐殺器官とは人間、その存在自体を
指しているのか。

そう考えると
特に虐殺の文法とやらは重要事項から外れるのか
さして気にならなくなる。

なれば尚の事、この作品が持つ「広く浅く」の
部分が惜しい。

新版、的な加筆修正バージョンになれば、
とも思うが
これが一冊の本になっている事実は、
手直しの必要可能性は無いと解釈する。

小説は読み手によっても大きく違う意味を持つ。
他人の評価は当てにならない。

僕の感想は、惜しい!の一言に尽きる。
こんだけウダウダ抜かした割には。








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機動戦士ガンダムUC(1〜10)

2016-08-31 21:26:56 | 本と雑誌
福井晴敏著

「大人のガンダム」とある。
が、大抵の大人にとってガンダムは無用だ。

さて。

福井晴敏の小説は初めて読んだ。

描写が細かいという言い方も出来るが、
くどくどと長い。

結末は大抵の人なら読めてしまう
だから余計に長く感じる。
し、実際長い(全10巻)

これは、ガンダムは、SFか。

ファンタジィもSFのジャンルだけど
この小説はファンタジィ小説だ。

ガンダムを小説にするとSF考証の嘘があまりに嘘過ぎてちょっと辛い。

それはイチイチ言っても仕方がない
だってガンダムだからね。

良く知らないけど作者自身、
ガンダムが大好きなんじゃなかろうか。
そしてガンダムが大好きな読者に向けて書いた、
そうゆう風に思う。

ガンダムという文法に則った、正しいガンダム。
正しくないガンダム、がどーいうものかは知らんが。

SFの視点で読んじゃダメだね。
細かい事ぁ気にすんな、
まあとにかくガンダムだ。

僕みたくハードSF好きにはこの小説は
「SFとしてぬるくて詰めの甘い設定で
ガンダムのエッセンスで満ちた本」
だったが。

良くも悪くもガンダムに充たされたい人、
おすすめです。
今安く買えるし。



最後に感想。

「あー、まあなあ・・・。
結局、そうなっちゃうんだよなあ」






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順列都市、再読

2016-06-10 21:36:44 | 本と雑誌
あっ・・・!

そうか、これって!

「使途連述」「術と試練」「烈瞬閉じ」
これって「順列都市」の
アナグラムじゃないの!

ってゆう感想文はいかがでしょか。

そんな訳でグレッグ・イーガンの
「順列都市」再読了。

しかしアレだな。
それナシで話しは進まないんだけどさ、
塵理論って、もう究極の屁理屈じゃないのかなあ。

「自分とは何か」

ポール、マリア、トマス、ピー、
皆が様々なスタンスでそれぞれの
アイデンティティを見つける物語。

勿論SFだけど
例えヒトが「ソフトウェア」になろうとも自身を自身たらしめるアイデンティティの追求物語はイーガンならでは。

「理論のアクロバット」なんて
ダサくてマヌケな表現はもうヤメよう。
そんな事はどうでもいい。
(良くないか)

ああでも、
「移相夢」や「誘拐」のアイデアは
ここに見事に結実してる。

生と死と自身の探求。

大胆にしてクール。
繊細にしてアイロニカル。
そして奇抜にして極端。

やっぱりイーガンはすげえ作家だなあ。

あ、でも計算速度が金次第って、
怖過ぎだろ。
地獄の沙汰もナントカ・・・か?

んじゃ次は「万物理論」の再読。
「TAP」の文庫、読んでからね。









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わたしを離さないで

2016-04-23 19:37:36 | 本と雑誌
カズオ・イシグロの本を初めて読んだ。

出来れば前知識なしで読んだ方が良い。

決まった未来を生きるしかない
子供達の物語。

その未来がヒトのエゴが生み出した
残酷なものであっても・・・

いや、明るく受け止めるには
そこまで僕は出来た人間じゃない。

この小説に流れる空気に僕は
森博嗣のスカイクロラシリーズを
思い浮かべた。

子供に人類のツケを払わせるような、
そういう淀んだ空気を。

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量子宇宙干渉機

2013-11-16 15:41:52 | 本と雑誌

51lna6pr95l__sl500_aa300_ 創元SF文庫、J・P・ホーガン著。

長らく絶版が続いていたがついに復刊。

今回は古本(500円)。

さて、どうしてもグレッグ・イーガンの「宇宙消失」と比較してしまう。

どちらも多世界を扱ったもので、イーガンは波動関数の収縮問題にケリを着けたが、こちらはエヴェレット解釈による多元宇宙論に根ざしていて読みやすさから言えば断然こちらなのだが・・・・・。

SFばかり読んでいる駄目大人のように思える僕ですが今読んでいるのは「魔の山」です。

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世界を変える日に

2013-09-11 22:19:18 | 本と雑誌

41mb61b0ejl__sl500_aa300_ ジェイン・ロジャース著

・・・・・物語は結末が読めているだけに、ちょっと長いかな。でもそれは敢えて、なんだと思う。だからこそ切実なんだと思う。そしてこうゆう物語を最後まで読ませるのは大変だと思う。

ティプトリーと比べる事に意味は無いよ。それはそれ。これはこれ。

ただ僕はこうゆう物語を読むには歳をとり過ぎた。若い方に是非読んで欲しい。

これを読んでいる間、楽しかったかと聞かれれば、僕は項をめくる事が辛かった。

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エル・イー・ディー

2013-06-22 19:53:36 | 本と雑誌

E383ace38383e38389e3839fe383a9e383b これは、モーターメサイア「レッド・ミラージュVer3インフェルノナパーム」だ。

巨大ロボットは男子の夢だ。カッコイイロボットが大好きなのだ。

漫画「ファイブスター物語」に登場するロボット=モーターヘッド。そのなかで全戦無敗の最凶のモーターヘッドがこのLEDミラージュだ。

レッドミラージュは過去20年にも渡り幾度もの設定変更を繰り返し最終的にこの姿に落ち着いた・・・・・が、2013年、作者はすべてのモーターヘッドのデザイン・名称を一度に変更。このレッドミラージュも(この姿で本編に登場した事は無いと言うのに!)「ツァラトゥストラ・アプターブリンガー」と改名、デザインは今のところ上半身しか発表されていないが他のGTMを見れば大体想像付く。

作者はこれまでも好き放題やってきた。設定変更にイチイチ驚いていてはファイブスターには付いて行けない。いや、付いて行くつもりは無いが数年に一度、千円ちょっとの単行本を買う程度のファンだし。しかし彼のロボットデザインのファンだ。

・・・・・エンプレス=ディー・カイゼリンは何となく解る。「違う話」だと思ってたから。

ゴティックメードか・・・・・ううっやられた。カッコ悪い。

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