切れ切れ爺さんの徒然撮影&日記

主に寺院や神社等を中心に、文化財の撮影と紹介。
時に世の中の不条理への思いを発言していく。

2024年 桜の花 廬山寺・・・紫式部邸宅跡  京都市上京区  2024.4.10 訪問

2024-04-16 22:41:28 | 撮影
 

『廬山寺
 日本廬山と号する圓浄宗の大本山で、正しくは廬山天台講寺という。天慶元年(九三八)、慈恵大師良源(元三大師)が船岡山南麓に開いた奥願金剛院に始まる。寛元三年(一二四五)、法然上人に帰依した住心房覚瑜が出雲路に廬山寺を開き、この二ヵ寺を兼務した廬山寺第三世明導照源上人(一三三九~一三六八)によって廬山寺を與願金剛院に統合し、円、浄土、戒、密の四宗兼学寺院となった。
 その後、応仁の兵火に遭い、天正元年(一五七三)、当地に移った。現在の堂宇は、一七八八年の「天明の大火」による炎山以後のものである。
 当地は紫式部の邸宅跡で源氏物語執筆の地と伝えられ、本堂前の「源氏の庭」には「紫式部邸宅址」の石碑が立っている。
 本堂には、恵心僧都の作と伝えられる阿弥陀三尊等が安置されている。そのほか、国宝の慈恵大師自筆遺告状、また、重要文化財として、鎌倉時代の如意輪観音半跏像、後伏見天皇及び正親町天皇の宸翰、法然上人選択集などを蔵し、境内には、光格天皇父の閑院宮典仁親王(慶光天皇)陵などがある。
 良源が修行の邪魔をする悪鬼を退散させたという故事に由来する二月三日の節分会は「鬼の法楽」の名で知られ、悪疫退散を祈願する行事が行われる。
 京都市』  (駒札より)

  

『【沿革】
大本山廬山寺(廬山天台講寺)

宗旨:天台圓浄宗
開山:元三大師良源
廬山寺は天台圓浄宗の大本山で、正しくは廬山天台講寺という。
天慶年間(九三八)、比叡山第十八世座主元三大師良源(慈恵大師)が京都の北、船岡山南麓に開いた與願金剛院に始まる。
寛元三年(一二四五)法然上人に帰依した住心房覚瑜上人が出雲路に廬山寺を開き、南北朝時代にこの二ヵ寺を兼務した明導照源上人(一三六八)によって廬山寺が與願金剛院に統合される。
この時以来寺名を廬山寺から廬山天台講寺と改め、円、密、戒、浄の四宗兼学道場となる。
その後、応仁の兵火に遭い、又元亀二年の信長の比叡山焼き打ちにも遭遇するが、正親町天皇の勅命を受け、天正元年( 一五七三)現在地・紫式部邸宅址に移転する。
当地は紫式部の曽祖父の中納言藤原兼輔(八七七~九三三)から伯父の為頼、父の為時へと伝えられた広い邸宅であった。
それは鴨川の西側の堤防の西に接して営まれていたため「堤邸」と呼ばれ、それに因んで兼輔は、「堤中納言」の名で知られていた。
紫式部は百年ほど前に兼輔が建てた「旧い家」で一生の大部分を過ごしたといわれ、この邸宅で藤原宣孝との結婚生活を送り、一人娘の賢子(かたこ・大弐三位)を育て、源氏物語を執筆したのである。
現在の本堂は、宝永五年( 一七〇八)、天明八年( 一七八八)相ついでの焼失後、寛政六年( 一七九四)に光格天皇が仙洞御所の一部を移築し、女院、閑院宮家の御下賜でもって改装されたものである。
明治維新までは御黒戸四箇院と云って、宮中の仏事を司る寺院が四ヶ寺(廬山寺、二尊院、般舟院、遣迎院)あり、その中の一つであった。
明治五年九月、太政官布告を以って総本山延暦寺に附属する。
昭和二十三年(一九四八)圓浄宗として元の四宗兼学(円、密、戒、浄)の道場となり、今日に至る。 』
   (パンフレットより)

   

 廬山寺へ行く。出町柳の少し北側にある。鴨川沿いの方だ。この寺はもともと平安時代の 貴族たちの 邸宅があった別の地に、その大元がある。以後、鎌倉・室町を経て戦乱の時代に様々な戦火に遭うが、最終的に応仁の乱以降、現在の地に落ち着いた。

 この土地は平安時代に紫式部が住んでいた邸宅の跡地であり、この地で「源氏物語」を執筆したと伝わっている。門前にもそのことが彫られた石柱が立てられている。また本堂内には恵心僧都作と伝えられる阿弥陀三尊像がある。そういった意味では歴史上のかなり有名な人物の関わりがあるお寺となる。

  
 
 廬山寺に桜が咲いている情報を見つけて早速訪れた。満開を少し過ぎてはいたものの、十分な咲きっぷりで何枚も何枚も撮影することができた。桜の木の数はわずかだが、その木が枝を大きく伸ばし、比較的広い境内に存在感を放っている。何かの催し物があったのか、境内には何台もの車が入ってきており、その点非常に残念。なんとか車を避けながら撮影していく。

 お寺には国宝の書状や重要文化財に指定されている仏像等もあり、今までこのお寺には何度か訪れてはいるが、一度も堂内に入ったことはない。普段から境内へは入れるが、本堂内はやはり特別公開の時期があるようで、その時には是非入ってみたいと思う。

   
コメント
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