切れ切れ爺さんの徒然撮影&日記

主に寺院や神社等を中心に、文化財の撮影と紹介。
時に世の中の不条理への思いを発言していく。

《 相変わらずのヘイト、殺人。日本では・・・ 》      2023.8.28

2023-08-28 23:50:06 | 社会
 8月の下旬だというのに猛暑日が続く。京都においては 37日間連続の猛暑日で、これは観測史上新記録になるという。私は隣の宇治市だが同じようなものだ。運転していて車外温度はやはり36°cから37度を示していた。高齢者になっているので気温が35度を超える場合には、お寺や神社の撮影は中止にしている。そういうわけでもう1ヶ月以上撮影していない。従ってこのブログにもアップすることができない。今日の天気予報を見ていても9月に入ってからも、京都においては猛暑日がずっと続くようだ。異常気象の程度というのがますます高まっている。こんな調子で本当に将来どうなるのか。

 前回のブログから1週間経つが、その前回の内容について誤りがあった。友人が指摘してくれた。1つは co2の問題で、全世界の牛の飼育場において牛がする ゲップの中にco2が大量に含まれていると記したが、これは誤りでメタンが大量に含まれているのだった。そしてこのメタンも温暖化の極めて大きな原因になるということだ。2つ目は日大アメリカンフットボール部の悪質タックル問題について。それを是正しようと日大OB のコーチを辞めさせて、関西学院大学から新たなコーチを迎えたと記したが、これは立命館大学の事務職員の方がかつてアメリカンフットボールの選手であったことから招かれたということだった。この2点、元大学教授の友人が教えてくれた。感謝です。

◆ アメリカ、ヘイトクライム。黒人3名射殺事件

 日本でも日々の暑さが身にこたえる有様だが、これはヨーロッパにおいてもアメリカにおいても同じような状態なんだろう。先日アメリカ合衆国南部のフロリダ州において、20歳代の白人青年が拳銃とライフル銃を持って、歩行中の黒人の男性2人女性1人を射殺したというニュースが流れた。加害者の青年はその場で自殺したということで、結局原因追求はできないまま終わった。しかし報道によると、この青年は日頃から黒人へのヘイト発言を繰り返し謂わば白人至上主義者のような振る舞いが目立ち、家庭内でも黒人に対する憎しみのような発言が繰り返されていたという。
 そして事件の当日、青年が銃を持って外出したのを見た父親がすぐに警察へ連絡したが、時すでに遅く青年は黒人3名を射殺してしまったのだ。こういう点から今も根強く残るアメリカ合衆国内における黒人差別の実態というのが、連綿と続いているということを証明してしまったことになる。



 私は現職時代、社会科の授業において当然のことながらアフリカ、そしてアメリカの黒人について、教科書に掲載されている範囲内で教えていたが、これでではとても差別の実態など理解ができないだろうということで、少し深掘りして勉強した上で資料を揃えて授業したことを思い出した。いわばアメリカ合衆国に居住している黒人たちが、どのような歴史的な変遷を経てアメリカに数多く住んでいるのかということだ。何冊かの本のうち実際に差別を体験した黒人本人が書いた書物も読んだ。我々日本人からすれば信じがたいような凄まじい 差別というのが伝わってきた。無論歴史的に見ればアメリカ合衆国が最初に黒人を受け入れたわけではなく、ヨーロッパの帝国主義国が最初だ。ドイツやフランス、イタリア、スペインなど今では人権云々の国々と言えるが、当時は黒人を連れてきて役に立ちそうな者を労働力として散々利用し、連れては来たものの体が弱った者は、上陸前に全て虐殺したという。 そういった意味ではヨーロッパにおいても暗黒の歴史があるわけだ。

 アメリカでは20世紀に入ってからも黒人たちは、自らの努力の中でスポーツの世界、エンターテイメントの世界で活躍を始め、中には人気を博する者も出てくるが、やはりどんなに有名になっても差別そのものは全く変わらない。第二次世界対戦後になって、アメリカ合衆国における公民権運動が、最終的に白人たちをも巻き込んで大きなうねりとなり、キング牧師の有名な演説へとつながる。無論この後もキング牧師の暗殺だけではなく、様々な形での差別行為はずっと続くことになる。私も新たに戦後の黒人差別についての本を読んで、根本的に差別そのものが払拭されるには、やはり100年、 200年という単位が必要だなということをを感じざるを得なかった。おそらくこれからも白人至上主義者たち、あるいは表向きは消滅したと言われるが暗躍していると言われる KKK団の活動も続いているという。そんな中で黒人への差別的な殺戮事件が、ただ単に一般白人だけではなく、白人警察官による過度な力ずくでの逮捕時の死亡事故。これはもはや殺人と言ってもいいだろうが、こういったことは間違いなく続いていくだろう。

 アメリカでは表向きは、例えばアカデミー賞の受賞者に黒人がほとんどいないとかアジア系はゼロだとかいうことで、それが問題になり韓国映画がアカデミー賞を受賞したりする動きなども現れてきた。それに対する反対意見もある。実際にアカデミー賞に該当するほどの出来栄えなのかどうかを問う声もあるのも事実だ。あるいは大学に黒人優先の枠が設けられているなどということも逆差別ではないか、などという声もあちこちから上がっているという。そういった意味でヒスパニック系も含めアジア系も含め人種のるつぼと言われるアメリカの中での差別問題、というのはそう簡単に解決に至るような問題ではないと言えるだろう。


◆ 日本の中に潜む差別根性

 この日本ではどうなのか。日本においては江戸時代以前からの差別問題というのが今現在に引き継がれ、一部に部落差別問題としてはっきりと残されてきた。一時は差別反対の抗議活動が武力を伴うような形で展開され大事件になったケースもいくつもある。私も学生時代にその当事者から生々しい話を聞いたこともある。そういった意味では日本でも、同じ日本 人種の内部でも起っているのに対して、さらに近隣諸国、特に隣国の韓国に対する差別意識というのは極めて無視できないものがある。

  YouTube などを見ていると、「日本素晴らしい」「日本はすごい」といった趣旨の動画が数多くアップされており、そこに寄せられたコメントも、どんな根拠があるのか知らないが、日本礼賛のオンパレードだ。その反面韓国がいかに劣った国なのか、そしていかにモラル的にも低い国なのかということが、これでもかというほど強調された動画が、これも大量にアップされている。れっきとした韓国への侮辱、いじめだ。ここには日本人は優秀であり 民族としてのレベルが違うと言った上から目線、思い上がりの韓国を徹底的に馬鹿にした内容が、これでもかというほどに次から次へと作り話なのかどうなのかよくわからないような内容のものが、本当に多い。もちろんコメント欄は「そうだそうだ。韓国は低レベルの野蛮な国だ」なんて主旨の発言も本当に多く目立つ。これを見て日本人の島国根性の精神的レベルの低さが否応にも分かってしまう。あれこれあげるともうきりがないので、ここでやめておくが、1つだけ最近起こった例で気になったものをあげておく。

 最近大きく話題になった日本国内での事件で、韓国の人気 DJ である DJ SODAさんのことがあった。大阪府の衛星都市で開かれたイベントに彼女が登場し、多くの人が集まって大変な人気だったという。そしてイベントが終わった時に彼女は少し高い台に上がって、お客さんのすぐ目の前でお礼を言おうとしたところ、数人の男性及び女性から胸を触られ驚いて その場を離れてしまったという。主催者側も決して許されるべきことではない。明確なセクハラとして刑事告発するという姿勢で臨んだ。警察も受理して操作が始まる。しかし直接 彼女に触った該当者が自分から名乗り出頭した。結果的に3人とも明らかになった。あまりにも騒ぎが大きくなり、ビデオなども撮られていたので当然、逃げ切ることはできないだろうと考えたのか、あるいはそれ以前にやはり悪いことをしてしまったということで自首してきたのか。そのあたりは分からない。

  

 まあこれで一件落着になったのかどうかは知らないが、一応良かったということになるだろう。ところが問題はその次だ。この出来事に対して SNS 上では様々な意見が溢れ特に気になったのが「 DJ SODAさんが露出の大きい衣装を着ているから触られることになるんだ」と言った主旨の投稿が一定数確認されている。つまり触った方が悪いのではなく、原因を作ったのは DJ SODAさんであり、そちらの方が問題なのだという言い方だ。何ともまあびっくり。こんな発言が SNS 上で匿名性のある場で公然と書かれるというのは情けない以外の何者でもない。そしてもしこれがアメリカ人やヨーロッパの有名歌手が同じような形で人々の前に立って、最後お客さんに近づいて挨拶した場合に同じことが起こるんだろうかと考えた。

 もちろんいろんな意味での有名人は、セキュリティ上の問題からガードマンが付くケースが多いがしかし、それを仮に無視したとしてもやはり、相手が韓国人であったからたやすく 胸を触ったというのがあったのではないか。日本人というのは上でも記したように島国根性的な閉鎖的な、と同時に同調圧力的な体制順応型の人が多いように思われる。そういった点から昔から韓国人に対する差別意識というのが延々と続いており、今回の事件にもそういった背景が人々の気持ちの奥底にあったのではないかと考えてしまう。



 日本人の中にも韓国が大好きな人は多い。これはお年寄りでも若者でもそうだ。何度も韓国に旅行に行って名所や美味しいものを楽しんでいる。あるいは日本にあるコリアタウンなどに大勢の日本人が美味しいものを食べに行って満足している。また韓国ドラマが大きな話題になって熱心に見ている人も大勢いる。若い人たちは K - POP に大きな拍手喝采を送る。そういったところからは、いいものはいいという感覚を、特に若い人たちは持ち合わせているんだろう。しかしひょっとしてそうではない人もいるかもしれないし、あるいはいいものはいいものの、いざ目の前に韓国人というものを見ると、あるいは韓国という国のことを考えると、上から目線で差別的なものの見方考え方をしてしまうような人も多いのではないかという気もする。こういったあたりは近代において、日本と韓国との関係性からくるものが極めて大きい。今頃になっ大昔の高句麗や新羅の時代はどうのこうのなんてことは考えない。秀吉の朝鮮出兵のことも別に考えない。しかし 20世紀に入って日本が韓国を併合し、同化政策を実施し韓国人を苦しめたのは事実だ。また戦後においては日本は奇跡的な経済復興を成し遂げる中で、韓国は朝鮮戦争を経験し、国が疲弊した中で軍部が中心となった政治が行われいわゆる民主主義の確立が大きく遅れたという事情もある。

 こういったことを考えた時に、我々日本人としては本当に相手の国がどのような体制の国であれ、人間としてお互いに平等に尊重し合えるような関係性をどう作っていくのかということが、大きなポイントになるだろう。心の中にある差別という捉え方というのは多かれ少なかれ大半の人にあるものと思われる。そういったことがもっと明らかにされ、発信され 相互の理解のための話し合いの場の中を通して解決していくということが、今求められているのではないだろうかと思う。

 まもなく 9月1日、関東大震災の日だ。 10万人が亡くなったと言われるこの震災の中で、デマを信じて普段から差別の対象であった朝鮮人を大勢で寄ってたかって虐殺したという歴史がある。虐殺された朝鮮人の数は少なくとも1500名以上という。未だに日本政府は確たる証拠がないとしてそのことを認めていない、という民主主義のかけらもないような姿勢のままだ。いい恥さらしだ。

  (画像はTVニュースより)

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《 あついあついあつい~たかいたかいたかい・・・猛暑と食品物価高 》  2023.8.20

2023-08-21 18:07:15 | 日記
◆あつーーい



 とにかく暑いとしか言いようがない。宇治市に住んでいるが、実質京都市と同じようなものだ。毎晩の翌日の天気予報の最高気温予想を見ると、必ず京都が上位に入っている。ちなみに明日は最高気温 38℃。今日は37℃だったが実際の百葉箱の中の温度は37.5℃ぐらいだったと思う。運転中の車外温度は40°cだった。家に戻って 2階の部屋の温度計を見ると42.9°c・国連関係の気象関係者がもはや地球温暖化ではなく「地球 沸騰」だと述べていた。北極海はほぼ氷がなくなり南極の氷もぐんぐん減っている。昭和基地など雪がなくて大陸の地面がむき出し状態。

 先日のハワイマウイ島の山火事は多大な犠牲者を出した。原因は分からないがおそらく 強風で切れた電線が、草の上に垂れ下がり、そこからショートして火事になったのが始まりではないかと言われている。本来なら初期消火で消すことができるものだ。が強風もあって できない。日本ではハワイの山火事をニュースとして毎日のように見ていたが、実はヨーロッパでも南米でもそしてカナダでも、膨大な数の山火事が起こっている。ただハワイの場合には犠牲者の数が多いからその分、報道が多くなされたということであったのだろう。 ヨーロッパにしても今夏の気温は極めて高く、異常気象によりあちこちでスコールのような 豪雨が降って洪水状態を引き起こしている。日本ではもうすでに何年も前から同じことの繰り返しだ。台風ということもあるから夏の平均気温の上昇が一向に止まらない。偏西風の蛇行現象や親潮などの海流の変化なども影響を及ぼしている。今まで見たこともないような魚がとれたり、深海魚が水面に出てきたりクラゲの異常繁殖などもある。そして何と言っても ここ数年来の夏の暑さ。これは冬から春、そして梅雨の時期を経て夏になるという日本の風物詩を完全に変えてしまった。

 今や 5月でも真夏日になっている。梅雨は一応あるがすぐに終わりカンカン照りの猛暑が もう6月の終わり頃からは始まっている。ずっと以前は6月の修学旅行に生徒も引率の我々も長袖だった覚えがある。今や とんでもない状態だ。そして全体的に真夏日がニュースになっていたものが、今では真夏日は当たり前、猛暑日が ニュースになり危険な暑さ、という表現が気象予報士から毎日のようにに流されている。

 今日はたまたま用事があって午前中、外に出かけたが、少し歩いただけで玉のような汗が噴き出す。要件先ではクーラーが効いていたが、終わるとまた歩いて戻る。空気が熱で灼熱化しており、半袖の腕がジリジリ 焼ける感覚だ。家に着いてすぐにエアコンを入れ最強の設定にする。そして冷たいものを飲む。



 でも実はこういったことが温暖化の原因になる。CO2の排出に拍車をかけている。もちろん地球全体がその大きな問題に今直面している。そういった意味では18世紀以降の産業革命、そして20世紀に入ってからの驚異的ないわゆる超大国の工業化の影響は極めて大きい。どれだけ煙が排気ガスが、そしてCO2が大量に出ようがそんなことは誰も気にすることも亡く考えもしなかった。ようやく第二次世界大戦後に研究が進み始め、19世紀から地球全体の平均気温がごくわずかに上がりつつあるということが問題になってきた。そういった意味ではエアコンつけたり、いかにハイブリッドとはいえども車に乗ったりしてCO2を出しまくるというのは大きな問題があることが認識されるようになった。 ニュースで言っていたが、ヨーロッパなどではEC国内の移動についてはCO2を大量に吐き出すジェット機の利用を止めて、電車の利用に切り替えようというメッセージが発せられている。時間はかかるが別の大陸に行くのならば仕方ないにしても、同じヨーロッパ圏内であればジェット機に乗る者は軽蔑の目で見られるようになりつつあるという実態らしい。鉄道網が発達しているので、しかも高速で鉄道は基本的に電化されており、CO2排出についてはジェット機よりもはるかに低くなる。

 こんな話ししてると自分自身でもなるべくエアコン使うのをやめようか、車に乗るのをやめようか、ということになるかといえばやはりならない。高齢者の熱中症による死亡は統計によれば、全死亡者数の半数以上が室内で死亡しているという。確かに灼熱の室内でエアコンもかけずにじっと我慢していれば、ある意味亡くなっても当たり前なんてことになるだろう。今現在世界には解決すべき課題が山のようにある。戦争も何箇所かで起こっている。ただそういったことをしていても意味がなくなるほど、地球の温暖化は極めて深刻な問題だと言わざるを得ない。私など後10年もすればあの世へ行くだろうが、今の子供達の世代は大人になって高齢になっていく頃には、地球の状態は革命的な温暖化対策が出ない限り、死と直結するような極めて危険な状況に陥ることになるだろう。これもニュースで報道されていたが、我々にとって大事な栄養源の一つである牛乳を生産するために、乳牛が飼育されている・その牛が出すゲップが極めて濃度の高いCO2を含んでいて、これが地球温暖化にも少なからず影響を与えているというのだ。

 先進諸国と言われる国々はそう言われるだけの技術的な力を持っていると思われるので、そういった分野にもっともっと予算をつぎ込んで、各国が連携して対応すべきだろう。日本は対中国、対北朝鮮、対ロシアのことを考えて何を決めたかというと、防衛予算の大幅増額を決めた。総計43兆円。戦闘機や護衛艦などを作ったり買ったり、あるいはミサイルを開発している間にそれどころではない事態が地球全体を襲うことになるのではないか。地球そのものもいわば我慢に我慢を重ねて限界を超えた時に、突然地球のキャパシティ・オーバーフローが起こるかのように、信じがたい事態になるかもしれない。そういったことを考えればやはり先進諸国が工業化の一途を辿り、地球にダメージを与えてきたことは極めて罪深い。続く国々が自分たちも豊かになりたいと思うのは当然のことだし、環境が整備されていない状況の中で同じようなことを目指し、さらに地球温暖化を進める結果になってしまっている。一体誰が責任を取るのか。もちろん我々人類しかいないのだ。

◆たかーーい



 昼から3日おきに行っているいつもの大型スーパーへ行った。もちろん食料品の購入だ。首相をはじめ政府は涼しい顔で、今年は何月に何品目が値上がり、なんてことを何度も言っていた。そりゃ金持ちの国会議員の連中は少々食べ物が高くなっても何も困らないだろう。 官僚の国家公務員もそれなりの給料がもらえるので、特に困らないだろう。おまけに東京の一等地に安い家賃で豪華な職員寮に住んでいる。我々庶民は、特に年金生活者はたまったもんではない。もちろん年金生活と言っても様々なケースがある。正直私などまだマシな方だ。老齢年金の他に共済年金がある。とは言っても私が退職する頃は毎年毎年人事院があーだこうだと理由つけて、公務員の給料を減らしてきた。最後、その減らされた金額を基準に退職金や年金の額が決められた。哀れなもんだ。京都のお隣の大阪府はもっとひどい。維新の会の府知事や市長が公務員の給料を一方的に下げると言って、かなり下げられたと該当者は言っていた。気の毒だがその状態で定年を迎えた。退職金の額も数百万円単位で異なる。 教員がブラックで身を削ってただ働きをさせられてきたというのに、給料まで減らされて これでなぜ大学を卒業する若者が教員になろう などと考えるだろうか。給料少ない、残業手当てつかない、ただ働き、土日も学校行かざるを得ないケースが多い、などなどなどあげたらきりがない。普通に考えればバカらしくてやってられないだろう。「教育は聖職」だなんて大昔は言ってたらしいが、生活基盤をしっかりと構えてこそ仕事にも頑張れるのであり、今の状態で改めて教員になるなどと考える者はバカだと言われそうだ。事実各都道府県の教員志望者は減りに減って競争率も 1点何倍、あるいは2倍程度などという私たちからは信じられないような、極めて低い倍率だ。言葉は悪いが人間性に問題のある者も比較的簡単に教員になれる時代になってしまった。実際学校教員を巡るセクハラ、パワハラなどの事件は後が立たない。ほとんど毎日のように報道されている。

 まあ話はずれたが、とにかくスーパーに行くたびに安い価格の食品がどんどん減っている。以前は90円台だったエリンギが今や 120円台。一番安いかまぼこを以前は99円で買っていたものが今や128円。牛乳もこの間 30円ほど上がった。惣菜コーナーも軒並み値上がり。カキフライ たった2つで271円。1ヶ月に1回は食べるつもりにしていた牛肉の切れ端 セットなど。もはや手が出ない状態。もう長い間牛肉は食べていない。したがって食品コーナーでは真っ先に価格を見てから、これを買うかやめるか決めている。そして3日分の総合計を2500円以内に抑えるのが目標だ。今日は 2800円台だった。たったこれだけで2800円というのが正直なところ。1年以上前は普通に少なめに買い物して2000円になるかならないか だった。たまに牛肉買って惣菜買ってそれでも3000円は行かなかった。今や軽く3000円は超す勢いだ。



 日本の食料自給率は極めて低く、おまけに異常なほどの円安が続き、さらにこの円安は進もうとしている。当然のことながら日本国内で生産し日本国内で売っている限りはいいんだろうが、実際には乳牛の飼料も含めて牛乳に頼っているケースが極めて高いので、その分 輸入価格の高騰につながる。従って当然食料品の全体的な価格高騰につながっていく。経済のことには疎くて詳しいことはわからないが、日銀はこのような状態を日本という国にとって、そして日本人の生活にとって良いことだと考えてやっているんだろうか。輸出品には有利で高く売れるから工業製品が好調になるなどというのも、今では通用しない。仮にそのような立派な工業製品を作ったとしても、その材料はやはり輸入品なのだから。必ずしも輸出産業だけが儲かるというわけではないと思う。本当に政治家たちは庶民の暮らしを根本から潰す気なのか。世の中にはシングル・マザー やシングル・ファーザーも大勢おられる。あるいはヤングケア ラーの状況に置かれ生活苦に喘ぐ若者。そしてそこの子供達も多いという。コロナが一気に広がった2020年の春からは、政府は派手に生活資金を1人当たり何万円と決めて全国民に配ったが、ほとんど意味のないやり方だったと言える。裕福なものに配る必要があるのかなどという論議もあったが、結局大金を使って1人当たり大した額にはならなかったという実態だ。さらに旅行業観光業を援助する名目で go to トラベルを実施したが、一部の者が喜んだだけで国民のほとんどは縁のない話。

 この先岸田内閣を始め政府としては、こんな有様を一体どうするつもりなのか。ほとんど無意味な大阪万博などに国税を使っていていいのか、札幌オリンピックもやりたいなどと言ってていいのか。全くわけのわからない国だ。全体的に考えればやはり資本主義の典型であるように持ってる者はさらに裕福に、持たざる者は さらに貧困に、というレールが敷かれている。一旦そのレールに乗ればそこからの脱出はほとんど不可能だろう。だから少しでも各家庭の受験生は就職に有利な大学を目指す。世界的には今いちだが日本国内においては トップに君臨する東京大学に入学すれば、金融機関・商社・証券会社・保険会社という高給取りの会社に入ることができる可能性が高まる。そういった意味での受験競争がこの狭い国内で行われ少子化の中で、これから多くの大学が淘汰され潰れていくような世の中で、一部のエリート大学がのさばる世の中になっていくんだろう。定員があるのでそこからこぼれ落ちた受験生たちは、他の私立大学やほとんど無名に近い大学に行くことになる。そしてそれを公然と負け組などと言ってはやしたてる者がいるのも事実だ。まさしく格差社会の深化だ。

 まあこれらも結局は自民公明の政権を許している国民の責任なのだ。今は維新が力を伸ばしているが、このところのスキャンダルだらけの維新の会から見切りをつける動きも出ている。どうしてもこういう話をしていると代議制をとっている国としては、ここに話が集約されてしまう。今や骨抜きの状態にされた日本国民は、家の中で怒るだけであり、外に向かっては何も言わない。こんなに楽な国政運営ができる国というのもあまりないだろう。旧安倍政権であれ旧管政権であれ現岸田政権でも、楽なものだ。国民に対してどんなにきついこと言っても誰も怒らないんだし、ごくごく一部の者が反対運動したら、政府の前に他の国民が左翼だなどと騒いでそれを猛攻撃するという実態。そういった側面からこの国を見た時にはもはや、未来はないなと思わざるを得ないというのが正直なところだ。日本という国にもいいところは確かにたくさんある。伝統文化も含めていいものは確かにいいのだ。しかし 60年安保、あるいは 70年安保あたりをほとんど最後に、日本人の急速な低姿勢化というのは一体どうしたことなんだろう。もっと怒りを持て、もっと抗議しろ。そういえば以前は京都市内の大通りでもよく見かけたデモ行進というのを最近、さっぱり見なくなってしまった。ごくごく一部の高校生や大学生などの若者が各地で頑張っている姿というのは時たま報道されるので、そういう意味では希望が持てる面もあるというのも確かだが、そういった彼・彼女らに大いに期待し応援したいと思っている。
 途中から言いたいことがあちこち外れまくって、わけのわからない文になってしまった。


  (我が家の駐車場に咲いていた珍しい花 サフランモドキ)

  (画像は一部、TVニュースより)
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《 切れ爺さんの闘病記・・・前立腺MRI撮影 》 No.41   2023.8.16

2023-08-18 22:50:18 | 闘病記


 泌尿器科に行ってから1週間。前立腺の MRI 検査を行うことになった。朝一で出て病院に到着。すぐ受付を済ませて MRI 室へ行く。前の人が検査中だったのでしばらく待つ。検査 そのものは約20分弱と言ったところか。指示があり着替えて部屋へ入る。もうすでに今まで何回か受けているので、おなじみの機械だ。よくまあこういったものを思いつき開発したものだと思う。


 
 今回は全身ではなく前立腺部分なので、全身をバンドで拘束されるということはなかった。かつて全身拘束を受けた時には我慢できずに、思わず中断という経験がある。あれはなかなか精神的に厳しいものだ。今回は腰の部分にやや重めのマットを載せて撮影に挑む。音はかなり大きくやかましいので耳栓をし、また環境音楽が流れるイヤホンをする。15分くらいで撮影は終わった。

 泌尿器科の前へ移動。診察予定時間よりかなり早かったがこの日は泌尿器科を受ける人がなぜか少なかったので、時間前に呼ばれた。結果はセーフといったところ。がん専門医にも写真を見てもらったようだが、今のところ前立腺がんの兆候はないとのことだった。 PSA の数値が上がっているのはおそらく、前立腺がさらに大きくなっているということが原因だろうと考えられるとのことだった。



 しかし決して安心はできない。これからは半年に1回検査をするという。 PSA の値は前立腺がんの確率が約20%のところにある。1/5の確率だ。これがこのまま上がっていくとただ単に前立腺の巨大化、あるいは炎症だけでは済まないことになる。そういった意味では十分注意する必要があるので、とりあえず半年に1回の検査を行うとのことだ。従って次回は11月となる。

 前立腺がんはあらゆる癌の中でも、いわゆる5年後生存率は非常に高い方で、ある意味安心できるがんという。言い方はおかしいがそちらの部類に入ると思う。私の元々の癌は食道がんであったので、手術終わって5年後生存率は45%だった。なんとかそれを乗り越えてそちらの方は寛解ということになっている。残念ながら食道がんとは別に胃の中に大きな潰瘍ができて、それを治めるための薬はしばらく続けなければならない。そして前立腺がんで亡くなる人というのは事の他多いように思う。新聞の記事やネットの記事などで著名人が亡くなるとその原因が記載されている場合が多い。そこには前立腺がんといったケースが思った以上に多いのだ。もちろんほとんどの場合は高齢者ということになる。50代60代で前立腺がんで亡くなったケースというのは見た記憶がない。

 私の場合は年齢的にも、また基礎疾患を抱えているという意味でも、そしてさらにいくら寛解したとはいえども、がん細胞が24時間ノンストップで体中を巡っているというれっきとした事実があるだけに、いつ転移が起こっても不思議ではないことと、場合によっては 半年ごとの検査では間に合わなかった、なんていうことがあるかもしれない。

 現職時代、同じ職場の同僚の先生が肝硬変で毎年1回精密検査を受けていた。当時40歳くらいの男性で、ある年、極めて多忙で私と一緒に修学旅行にも引率したのだが、その先生はその年、精密検査を飛ばしてしまったのだ。そして次の年2年ぶりに検査を受けた時、もうすでに手遅れの状態となっていた。肝硬変から肝臓がんになって、さらにそこからあちこちに転移していて、もう手術が無理な状態になっていたというのだ。そしてその先生はそれから数ヶ月後に亡くなくなられた。わずか1回だけ毎年の定期検査を飛ばしたがために発見が遅れ、取り返しのつかないことになって結局命を落としてしまったのだ。

 ごく身近にそのようなケースを見ているので、私自身としてもこのまま死ぬまで病院に通い続けて前立腺だけではなく、胃がんのケースも含めて、あるいは肺がんのケースも含めていろんなことに注意しながら生活しなければならない。やはり1回 少し大きめの癌を経験するとそこからの転移というのは現実味を帯びてくるだけに、本当に人事ではない。もっともそれ以外の理由である日突然、逝ってしまうかもしれないが。

 ともかくまだまだもう少し生きてしたいことも色々とあるので、今癌で入院したり死んだりするわけには行かない。それにしても病院代と薬代はなかなか高くつくものだとつくづく思う。いくら保険制度があるとはいえども、薬に保険はかけられない。次回は循環器の診察が9月早々に待っていると同時に、 9月初めに眼科に行かなければならない。白内障が進み始めており、いつかは手術する必要がある。今のところは十分に見えているのでまだ先になるとは思うが。

   (画像は宇治武田病院、東京都立病院機構より)

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《 日本敗戦の日・・・全国戦没者追悼式は何のためか 》   2023.8.15

2023-08-16 00:24:55 | 社会


 8月15日は国民ならば全員が知っているはずの、日本が敗戦した日だ。この日は政府主催による「全国戦没者追悼式」が武道館で行われる。これは政府の閣議により決定され、 1952年から始められたものだ。主な参加者は、天皇ご夫妻、首相、衆院参院両議長、全都道府県の知事及び議長などとなっており、さらに全国から遺族代表が出席するという形だ。今年の場合は台風の影響で交通機関が動かず、参加できなかった都道府県代表もいたという。

 先の戦争において日本人の犠牲者は、空襲や原爆等による人々が約80万人、戦場で亡くなった兵士たちが約230万人と言われる。300万人を超すとてつもない被害者だ。そう言って亡くなった人たちの追悼を国を上げて毎年行うというのは、再び戦火にまみれることのないように平和を祈念して新たな決意で持って、全世界の平和にも貢献できるようにということになるんだろう。

 この戦没者の中にいわゆる「戦争犯罪人」とされた人々は入っているのか入っていないのか。結論から言うと未だに宙に浮いたままの状態になっている。つまり政府も国会においても、正式に戦没者の中に含めるとも含めないとも言う。未だに決められていない。そのために戦争犯罪人として東京裁判において裁かれた人については、靖国神社において合祀されていることになっている。この靖国神社はれっきとした宗教法人であり、戦前においては国家神道の名目において天皇が神であるということを象徴する場として、国民支配の精神的な 拠り所とされてきた。戦後 GHQ によって国家神道は廃止され靖国神社は一般の宗教法人として扱われることになった。ところが与党政治家の中には閣僚たちがこぞってこの靖国参拝を行うということが、政教分離の原則から逸脱しているのではないかと大きな問題になっている。しかしある意味実力行使という形で今や平然と行われ、首相の中にも参拝するもの あるいは参拝はしなくても玉串料を出すという形にしているものなど様々で、いわば問題の本質が不明なまま靖国神社に丸投げされた形となっている。



 もう一つ戦没者の中にいわゆる朝鮮からの人たちが入っているかどうかの問題だ。1910年に日本は朝鮮を植民地化した。それ以降同化政策が進められ、日中戦争に突入しつつあった日本においては人的資源が不足し いわゆる朝鮮人の強制連行やあるいは自らの意思で日本にやってきて働いて稼ごうと言った人々が数多く日本には存在していた。そして彼らは不当な差別などを受けながらも、日本で暮らし定着していくと他の日本国民と同じように戦争が激しくなる中で、空襲などのあるいは原爆の犠牲者として亡くなっていく。あるいは長く日本に住んでいる朝鮮人の中には日本軍の兵隊として招集され、戦地に赴きそこで戦死したものも多い。この人たちが戦没者として扱われているのかどうかは色々と調べてみたが、確たる資料は見出せなかった。

 全国戦没者追悼式においては該当時間だけ部分的な実況中継が、一部のテレビ放送局で流されただけでそれ以上のものではなかった。今日はあくまでも台風報道がほとんど全てと言っていいほどの状態だった。ちなみに本来ならば 8月15日前後には、各テレビ局がドキュメンタリーなどでいわゆる終戦記念特集といったものを放映するケースが多いが、このところは力を入れているのはほとんど NHK のみであり、民放各局はほとんどが無視していると言って良い。ごく申し訳程度に朝や午後のニュース情報番組でも一部のコーナーを設けて少しだけ放送しているだけであり、あまり訴求力のないようなものでしかないと思わざるを得ない。

 そういった意味では様々な異論もあるにはあるが、NHK はそれなりに力を入れているのは確かだと思う。ただ気になったのは NHK だけではなく民放各局も、あるいはネット上の ごくわずかな記事においても、「日本が戦争に追い込まれた・・・」と言った旨の表現が非常に目についた。このような言い方というのは日本はあくまでも他の国からの圧力によって 戦争せざるを得ない、いわば自衛戦争としての日中戦争であり太平戦争であったのだというイメージを抱かせる。このような表現一つとっても戦争の本質というのはどこにあったのかは変わってしまうものなのだ。そういった点からはもっともっと慎重であるべきなのだ。

 逆に言えば日本という国はいわば、戦争責任というものに対する総括というものを未だにしていない国だと言える。そこが同じ敗戦国のドイツとの決定的な違いだ。中には A 級戦犯で死刑になった東条英機を逆に被害者だとするような、とんでもない論調の雰囲気すらある。日本は悪くなかった、あくまでもやむを得ずせざるを得なかった戦争だったのだという根拠のないいい加減な言い方での論調が、平気でまかり通る戦後日本であったと言える。

 そんな中、学校教育現場における小学校中学校あるいは高等学校における平和教育の取り組みは、草の根のように進められているものの大人たちのご都合主義により、それらが変質させられようとしているのも事実だ。広島において全ての公立学校に置かれていた漫画の「はだしのゲン」が撤去されたり、あるいは描写が残酷すぎる、今の時代にそぐわず理解が難しいなどの理由でこの重要な資料を平和教育の材料から外すという有様にまでなっている。つまり大人たちによって平和教育の内容が変質させられようとしているのだ。

 

 全国戦没者追悼式においてもただ追悼するばかりで、首相たちの発言の中にはなぜ日本が戦争を起こしたのか、その原因や責任はどうであったのかなどとは誰も言わない。ただ犠牲者に哀悼の意を示し平和を願うという抽象的な表現で済ますだけ。こんなもので本当に追悼式などをやる意味があるのかとさえ思う。

 日本はいわゆる防衛費用を一気に2倍に上げた。アメリカから武器を買いまくって戦力を増強し、中国と戦う前準備を始めるということだ。場合によっては北朝鮮にもこうしたことは平和の希求からはほど遠い方法でしかないということになる。仮に中国が台湾への武力侵攻を始めてアメリカが台湾を守るために日本の自衛隊と共に戦争を始めるという段階に来るとはっきり言って、日本などひとたまりもない。コアな保守主義者、日本すごい論者たちは日本の最新武器で中国などどうってことないと考えているが、実態はそんなものではない。 日米が中国と交える場合には核兵器の使用は避けられないだろう。そうした場合日本は少なくとも主要都市は廃墟になるのは目に見えている。日本がそこから仮に立ち直るとすれば 100年はかかることになるだろう。あるいは回復不能になるかもしれない。それほどのことなのだ。

 そういった点からは日本は先の戦争に対する「総括」を細かな点までしっかりとやりあげ、そこからは現代世界の潮流を分析しながら何が課題なのかを明らかにして、周辺諸国との安定的な関係をどのように築いていくのか、ということを明らかにしなければならない。日本の政府はその辺を曖昧にしたまま。まさに行き当たりばったりのその場主義で適当にやってきたとしか国民の1人としては見えないのだ。こんなに危ういことはない。防衛費を一気に2倍に増やしたからそれで日本は安全になるとかは、日米安全保障条約があるのでいざという場合にはアメリカがバックについているなんていうのはもはや、幻想だと思うべきだろう。

 毎年毎年8月15日を迎えながら結局は何も変わらない日本という国の愚かしさ。国会議員であれ県議会議員であれ、目の前の利益にばかり目が行ってしまって大きな視点で日本という国あるいは世界というものを見据えていこうという重要な視点がやはり持てないんだろう。私はもうすでに亡くなっているだろうが、いずれ日本は決定的に厳しい立場に立たされることになる可能性は十二分にあると思って、今すべきことをしなければならないのだ。軍備拡張したから中国に勝てるだろうなんて、そんな甘い話はどこにもないと思うべきだ。



   (画像はTVニュース、番組より)
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《 日本大学 アメリカンフットボール大麻問題、活動無期限停止・・・なんともう解除!!》 2023.8.11

2023-08-11 23:34:22 | 社会
 日本大学のアメリカンフットボール 大麻所持問題について、先日理事長の林真理子氏、そして副学長が記者会見を行った。そこでアメリカンフットボール部の活動再開については 無期限の活動停止処分にすると発表したばかりだ。それ以外にこの会見ではお粗末な内容のオンパレードで、まともな大学の記者会見とは言えないとの批判が大きく取り上げられている。

 そんなとき本日、突然なんと日本大学は協議会において無期限停止処芬を取り消し、練習再開の許可を与え、関東学生アメリカンフットボール連盟に対し、 9月からのリーグ戦参加を要請したという。唖然とするばかり。日本大学はこの問題の本質というものを何もわかってないのではないか。一体どういうつもりなのか全くわけがわからない。話し合いをした協議会というのは一体何の協議会なのか。そしてそれ以前に何らこの問題について筋を通していない。こんなことでもう練習再開を許可するなんて常識的に考えてもあり得ないことだ。

 

  前述の記者会見はあくまでも理事長と副学長がしゃべっただけ。1人が逮捕されてるというのにその後何の会見もない。理事長と副学長にもう一度記者会見をしろというわけではない。その前に日本大学の体育局はこのことをどう捉えているのか。そしてアメリカンフットボール部そのものは監督や指導者がいるはずだし、キャプテンもいる。このことをどう捉えているのか。何を考えているのか。何も発表はない。そして 1名逮捕で終わりだと本気で思っているのか。昨年から部室内で大麻吸引があったとの噂が飛んでいたという。また昨年度の4回生が自己申告して大麻吸引を認めたという。ところが彼はもうすでに卒業生だから 追求はなしだ。こういう点から見て昨年以前に遡ってきっちりと調査すべきなのではないか。それが十分に行われたとはとても思えない。ただ聞いて、ああそうですか、で終わり。 大学側がどのような調査体制で組織的に本気で行ったのかは何もわからない。

  逮捕された1名についてはれっきとした犯罪なので、これから基本的には起訴されて裁判になるのか、あるいは略式起訴に終わるのか。その辺りはわからない。警察がどう判断するのか。少なくともアメリカンフットボール部全体としての状況がセーフであってあくまでこの1人だけの問題に終わるというのが明確であれば、まだやや救いはあるかもしれない。しかしこれまでの状況からは簡単にセーフだったなんて言えるわけがない。アメリカンフットボール部は専用の学生寮を利用している。 3階建てくらいのちょっとしたマンションみたいな建物だ。そこに各地から有望選手を集めて推薦入試か何かわからないが有望な選手は優先的に合格するような形になるんだろう。だから強豪になるのだ。

 日本大学は一から調査組織を立ち上げ、もちろんそこには外部の弁護士などを入れて徹底的に調査をすべきだ。そして 学生だけではなく寮の管理人などを近辺の人たちも含めた総合的な調査をしなければならない。そして噂として以前から上がっていた大麻問題についても追求する必要がある。これらを全て行ってその結果をまとめて記者会見を開かなければならない。さらに日本大学の体育局がこのことをどう捉えているのか。また再発防止も含めた基本的なルール作りを含めて、二度とこんなことがないような倶対策を打つ必要がある。そしてそれらも全て記者会見で全面公開すべきだ。また関東学生アメリカン フットボール連盟に対して打ち合わせをして、どのように連携を取りながら調査を進めるのか、ということも実施する必要がある。これまでに何の問題もなくでやってきたところに突然 1人の大麻所持問題が起こったというのであればまだ、信頼が全面的に崩れることはないだろう。でもはっきり言って言葉は悪いが、アメリカンフットボール部には前科がある。もちろん危険 タックル問題だ。あの事件から部員は卒業していて総入れ替えとなっていると思われる。しかしその時の教訓がどのように生かされているのかということがわからない。

  確かあの時、日本大学の体育局及びアメリカンフットボール部を正常な形にするために、それまでの監督、コーチ陣は全て退陣した。そして外部から新たな監督を迎えた。それが関西学院大学の監督だったかコーチだったかをしていた人物であり、彼のもとで新たな日大のアメリカンフットボール部が再生するということになった。ところが 1年後にはこの新たにやってきた監督が突然辞めさせられている。このことはほとんど報じられていない。つまり日本大学にとってみれば、ライバルの関西学院大学からやってきた監督などというものは、単なる邪魔者でしかなく、あくまでも日本大学 OB でなければならなかったのだ。そしてその結果が今回の不祥事につながっている。もはや言い逃れなんていうことはできない。 林真理子理事長はたった一人のことで、アメリカンフットボール部全員に連帯責任を負わせて活動無期限停止処分というのは筋が違うだろうという風な言い方で、活動再開を許可したのだが、これまた 100% 状況を見誤っている。この発表に対してすぐ関東学生アメリカンフットボール連盟は、調査不十分、会見もなしなどの理由をあげて 9月からの関東リーグ戦 への参加は認めないと断言した。当然だろう。こんないい加減な調査しかできないような有様では、3度目4度目5度目の同じような問題が出てくるのは目に見えている。

 本来なら一旦アメリカンフットボール部は正式に解散させるべきだ。そして部員であった 一人一人は大学本来の最大目的である学習に力を入れ、同時に部員として一体何が問題であったのかということを最低でも1年かけてしっかり考え、そのことを文章にまとめて議論をする。そのような筋を通した大きな決意をしてこそ、初めてアメリカンフットボール部の復活が可能か不可能かという判断がなされるべきだ。

 

 とにかく今回の無期限練習 停止。そしてすぐにそれが解除などという、わけのわからない あまりにも情けないトンチンカンな行き当たりばったりの本気度のない対策というのは、まさに対策の何にも値しない迷走状態だ、としか言いようがない。関東学連からきっぱりと参加を拒否されたことを受けて、すぐになすべきことを進めていかないとそれこそ日大のアメリカンフットボール部は存在意義を失い、 二度と立ち直ることができないという厳しいところに追い詰められていくことになるだろう。

 なお、ついでの話だが、大学のアメリカンフットボール部というのは実にあちこちの大学が事件を起こしている。最近では最近裁判が始まった同志社大学の性的暴行事件。数年前の 慶応大学。またかなり前だが京都大学もかなり大きくマスコミに取り上げられた。アメリカンフットボール・スポーツに関わって、何か特別な感覚というものがあるんだろうか。非常に気になるところだ。なお同志社大学についてはコンプライアンス重視のために今後の方針を出しているが、読んでみると全体的にはやはり甘いとしか言いようがない。何しろ何人もの部員が1人の女性をレイプしたというにもかかわらず、数ヶ月の活動停止と1年間の体育局による指導というのでは、果たしてどうなんだろうか。そういえば京都大学も女性レイプだったと思う。

   (画像はTVニュースより)

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