◆大坂なおみさんへの人種差別発言について
先日ライブ会場で、ワタナベエンターテインメント所属の女性漫才師? (芸人)の「Aマッソ」の2人が、舞台上でテニスの大坂なおみさんに対して「日焼けしすぎやろ、必要な美容品は漂白剤」などと言ってお笑いを取ろうとした。
ライブ会場はざわついたらしい。もちろん笑った者もいるようだ。このことはSNS上で瞬く間に広がり、外国にも知られることになり、ヨーロッパやアメリカのテレビ局が積極的に取り上げた。もちろん取り上げたのは、この発言がれっきとした「人種差別」発言だからだ。
ところがどういうわけか、日本国内のテレビ局や新聞を見ている範囲では、一切報道されていない。かろうじてネットニュースで知っただけだ。欧米先進国では公的な場での人種差別発言は一発アウトだ。しかし日本ではあまりにも甘い対応、にいつまでたってもこのようなことがなくならない。そりゃそうだ国会議員などの政治家ですら、これに類するような差別発言を平然とやっていて責任も取らないんだから。
昨日この件について、大坂なおみさん本人が、非常にウィットに富んだ反論をして非常に評判になっている。ご自身が資生堂のCMの出演していることで、UVカットの商品を例に挙げて、その商品では日焼けはしない旨のことをSNSで発信すると、たちまち世界中から、非常に大人の見事な反論と言うことで話題になっている。
また彼女の彼氏と言われるヒップホップのアーティストは同様にSNS上で、日本人は島国の中で歩んできたからこそ、多様な人種や文化の違いと言うものを体験できていない。そういう点からこのような差別的な内容について感覚が鈍いんだろう。今回の件を活かしてしっかりと学んでいってもらえれば良い、と言う内容の、これもまた大人の返しをした。
この記事読んで、やはり欧米人と言うのは根本的に日本人とは違うということを改めて思い知らされた。その彼氏が言う「島国」特有の、1つの人種、1つの文化(ただしアイヌ民族や沖縄民族の件がある)と言う具合に閉ざされた環境で歴史を歩んできた民族にとってみれば、やはり人種差別といっても本質的な部分で、ピンとこないものがあるんだろう。
日本のメディアが取り上げないのはおそらく、渡辺エンターテイメントが多くのタレントをテレビに出演させていると言うこともあって、強烈な忖度が働いて何も発言できないんだろうと言う、これまた島国特有の劣化したマスメディアの姿が垣間見える。
ある意味これで一見落着のような形になったが、今回はたまたま「人種差別」発言であったが、これと本質的には変わらない差別発言がテレビを中心とする様々なメディアで、しかもタレント、芸人、ときには有識者等によって平然と行われている。すなわち相手の人の「身体的あるいは精神的」な状況や特徴をとらえて揶揄するというか、明確な差別的発言。相手を馬鹿にすると言う形で出し放題と言う有様だ。「デブ、ブス、ハゲ、猿顔、精神異常などなど。」これらを全て否定的な意味で相手に対して使っている。
私はキレキレ爺いを名乗っているが、それなりの歳で、完全にハゲでかつてはデブの部類に入っていた。テレビで芸人どもがそんな発言をするたんびに、こいつらの人間性や人格を疑ったものだ。直接縁もゆかりもない奴らなので疑ってもしょうがない。芸人どもというのがそのような悪質人間としか思えなくなってしまった。また「イケメン」などと褒め立てて、逆にそれ以外の人物を貶めると言う言い方も目立つ。あるいはクイズ番組などでよくあるが、高学歴芸人などを集めてわざわざテロップ等で、東大卒京大卒等々、頭がいいことを紹介し、番組の進行をもり立てているような雰囲気になっている。
このようにマスメディア自体が「様々な種類の差別」と言うものを煽っているとしか思えない。このようなものを出せば視聴者が喜んでバカ笑いすると思っているんだろうか。そんなこと自体が視聴者を馬鹿にしている証拠だと言える。
日本と言う国の、何たる偏狭な考え方しか持ち得ない哀れな実態。今回の大坂なおみさんへの差別発言に対して、そこから考えるべき事は非常にたくさんあった。またその反論が相手に気遣いながら、これをもとに勉強して公平な人間になるようにとの思いを込めた発言ができるというのが、人間としても素晴らしいと思う。
ちなみにキレキレ爺いはそれだけの人間的な幅がなく、はっきり言って今回の当事者のAマッソは二度と人前に出るな、との思いが圧倒的に強い。それ以外の漫才などの芸人を名乗る練中も、人を嘲り笑うような言い方をして平然としている。それがお笑いだと思っている。その浅はかさにむかつきが止まらない。こんな奴らもテレビなんかに出すべきではない。それがキレキレ爺いの現時点での結論だ。
(画像は他のHPより)