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スポーツ文化の素晴らしさ71

2014-08-16 00:17:22 | スポーツ文化・その他

 事例紹介コラムです。
 以前にも紹介した「カープ女子」ですが、他のチームにも同じような動きが出てきましたね。一方の元祖の方は、女子ファンがプロデュースした商品がついに登場。抜粋して順番に紹介します。
   
【カープ女子】
 カープ女子がプロデュースした広島カープ公認の「カープ梅酒」を9日、地元酒造メーカー「中国醸造」が発売。同社は試飲会を開いてカープファンの女性から聞き取りを重ね、「梅の香りで、しっかり飲めるものを」「酒の色はカープらしく赤色を」などの要望に応え、梅を醸造アルコールに漬けて糖類を加え、ラズベリーの果汁で赤色に染めて商品化。アルコール度数は8度。梅のフレッシュな香りがして、すっきりした飲み口が特長。ラベルはカープ女子に人気の丸佳浩選手、菊池涼介選手と、カープ坊やの3種類のデザイン。
 今年のプロ野球オールスターゲームは、ファン投票でセ・リーグは広島から8人が選ばれる異例の展開。躍進を後押ししたのは広島を熱烈応援するカープ女子。カープ女子を全国ブランドに押し上げたのはNHKとの事。昨年9月放送のニュース特集「なぜ首都圏で急増?カープファン」の中で「カープ女子」という言葉が使われ、そのネーミングが一気に全国に広がったとか。
 また、カープの女性ファンが増えたきっかけは、'75年にジョー・ルーツ監督が導入した「赤」のチームカラーもあると言われている。女性に一番似合う色として受け入れられ、関東でも関西でも、多くのカープ女子が球場に足を運び、ビジター側スタンドを真っ赤に染めるほどの人気になっている。
 カープ女子ブームに続けと各球団は、野球女子の取り込みに頭をひねるが、特に熱心なのがパ・リーグ。プロ野球12球団のファンクラブで女性ファンの割合が4割を超えているチームは4チーム。福岡と楽天が45%、日本ハムが44%、広島が42%。

 12球団で唯一の独立採算制の球団であるカープは、球団経営はシビアで、選手の年俸総額を20億円程度に抑制。'09年にマツダスタジアムがオープンしたのに合わせ、球団が強化したのが女性ファンの取り込みと多彩なグッズ販売。
 実は広島は、39年間黒字経営を継続。昨年決算は、初優勝した'75年以来39年連続の黒字。未公開だが、ここ数年は売上高100億円、最終利益2億円程度で推移している様子。これだけ長期間にわたって黒字経営を維持しているプロ野球球団は珍しいとされています。

【タカガール】
 5月のホーム西武戦で、女性来場者全員にピンクのレプリカユニフォームを無料配布。入場数は定員いっぱいの3万8,561人。このうち女性ファンが2万8,450人と3/4弱を占めたとか。プロ野球界は10年前の再編問題を機にファンサービスに力を入れるようになり、「地域密着」が定着。幅広い層のファン獲得のため、女性ファン増加のための動きを強めています。
ビジネスジャーナル該当ページ:http://biz-journal.jp/2014/07/post_5452.html

【ハマっ娘、ベイガール】
 前半戦を終えて、DeNAのホーム観客動員数は昨季の前半戦と比べて8・6%増。横浜スタジアムに限れば12.3%増。大入りも昨季より1試合増の8回を記録。その中でも特徴的なのが、女性ファン(ハマっ娘、ベイガール)の増加。4月に複数回行った来場者調査では、平日、週末ともにいずれも1/3以上が女性ファン。公式ファンクラブ「B☆SPIRIT友の会」の女性会員数も12年度と比べて13年度は約2・8倍、今季は6月末段階で同約4・3倍と大きく増加。
 新規ファン層獲得へ、DeNAはなまざまなこれまで取り組みを実施。今季は5月に球団初の女性向けイベント「ショコラガーデン」を実施。球場外の特設会場に有名店のチョコレートやスイーツを楽しめるブースを設置。また、チョコレート食べ放題の女性専用シートも販売。昨季から行われている「女子シート」は、スタジアムで女子会をするというコンセプトで毎月発売。今季は通常価格に400円プラスして購入できる「女子シートグッズ付きチケット」を毎月発売し、3人以上の女子グループで来場すると割引価格になる「女子シートプラス」も発売。
 女性向けグッズも強化。普段使いもできるグッズを目指して、BEAMS、ROOTOTE、earth music&ecology、BEAUTY&YOUTH、UNITED ARROWSなどのファッションブランドとコラボしたグッズも発売。

【オリ姫】
 ほんの少し前まで“球界のお荷物”と言われたオリックスが広島とともに人気急上昇。今年のオールスターゲームのファン投票で、オリックスがDHを含む12人中5人を占め、リーグトップに躍進。オリックスも広島にあやかろうと、限定サービスを積極的に実施するなど養成。最近の若き「プロ野球女子」が、ここにきてさらに急増殖しているのは、ブラジルW杯で日本代表が惨敗したことも追い風になって、各球団とも女子サッカーファンのプロ野球への宗旨替えを図っているため。
 オリックスは観客動員を伸ばしている。今年の主催試合の1試合平均観客数は2万2,911人。実数発表となった'05年から昨年までの9年間の平均1万8,828人を大きく上回り、6月の巨人戦で最多観客動員記録を8年ぶりに更新する3万5,982人を集客。

【その他】
 阪神は「TORAKO(トラコ)」、巨人も「ガールズジャイアンツ」の名称で女性ファンサービスを始めたがもう一つ。人気の両チームはおっさんファンでスタンドが埋まっており、女性ファンが仲間同士で入り込めるスペースがないからとか。逆にDeNAやオリックスなどは、いつでも女子会ができるほど観客席に余裕があり、空いているから選手への声援も届きやすい。かつての在阪パ・リーグ球団のようなガラガラの球場こそ、存在をアピールしたい彼女たちにとっては理想という話。

 という事で、プロ野球では今やこういう野球女子が勢力を広げつつあります。今回の記事ではプロ野球を取り上げましたが、Jリーグでも「セレ女」という立派なサポーター層が存在しています。これは東アジア大会で、柿谷選手がブレイクしたのがきっかけですが。
 思うに、これらの女性ファン・サポーターの増加ブームは、ひとえに「イケメン」選手の存在が大きいし、人気選手を前面に出した商品展開が功を奏したと思われます。ただ、「うちは選手をタレント化させない」という価値観で、選手を囲い込んでしまって、街にだそうとしないクラブがあれば、こうした現象は起きないでしょうし、一時的に女性サポーターが増えてもそれは「一時の出来事」ではないでしょうか。当ブログでは「一番の看板商品は選手」という考えており、プロ野球のこういう取り組みは素晴らしいと思います。
プロ野球女子関連②:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20140723
  〃        ①:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20131014

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