うさぎとかえるの里

鳥獣戯画をこよなく愛する自分の日本文化や日常に関する想いをつづります。

源氏物語。

2012-01-13 23:37:56 | 映画
先日は、山本五十六アフターで、「源氏物語 千年の謎」を見てきました。

知らず、原作小説と、それを基にしたマンガ、実は昨夏買って読んでいました…。

なんか内容がマンガも小説も似ているなあ…と思っていたら。

紫式部が何のために源氏物語を書いたか、藤原道長とのつながりと、
実際の源氏物語の世界が錯綜する内容で、肝心の源氏物語の方が尻切れトンボな感じがするのが残念。

藤壺、六条御息所メインで若紫なんて影も形も出てこないし、
いっそ紫式部物語にしても良かったのでは…。
安倍清明もそれでも十分活躍できるだろうし…。

内容的には、源氏物語ファンには、もう十年位前の「源氏物語 千年の恋」の方が面白かったかも。
源氏が年老いた?姿までやって、しっかり源氏物語を締めくくってくれた感じで。
(原作よりはるかに現実的な世界をシビアに見せてくれた作品!)

生田斗真君主演を描きたかったのだから、しょうがないかな。

紫式部が、藤原道長に書かされたのは事実だと思うけれど、
帝の心を奪うと同時に、やっぱり藤原氏に蹴落とされた「源氏」一族の鎮魂の意味合いが大きいと思います。

だって、以前から、物語とはいえ、明らかに藤原氏に敵対する者と思える光源氏の栄華物語を、なぜ道長が許したのか、
(「この世をばわが世とぞ思ふ望月のかけたることもなしと思へば」…と謡った人ですよ!)
という疑問がありましたよね。

これを解決するのがやっぱり御霊信仰だと言われているのです。

それとは別に、源氏物語多作者論にも私は賛成なところです。

それでもいろんな角度から源氏物語を楽しめるのは嬉しく、
源氏と付くと、手当たり次第に手を出してしまう自分がなんだか滑稽でもあり…
同じ現象に幕末と太平記と新撰組があります…(--;)
これらのキーワードを見ると、なんでも手を出したくなってしまいます…
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする