時遊人~La liberte de l'esprit~

優游涵泳 不羈奔放 by椋柊

舞台「ムサシ」 跋

2009-10-01 | 舞台/役者
本来
舞台は生で見るべきところ
ですが
チケット争奪戦に敗れた拙者
DVD発売に最後の願いをかけておりました

なんと!
のっけが巌流島の決闘シーン
そして6年の歳月が過ぎ
鎌倉の寺で
再び
宮本武蔵と佐々木小次郎が出会います

登場人物勢揃いの
能楽タンゴの舞は一見
武蔵・小次郎・沢庵・宗矩・平心坊の
五人六脚は大爆笑

小次郎が
実は帝に通ずる高貴な方のご落胤だった!?
帝の大叔父
なんと王位継承順位
只今18位!

でもって
寺に集結していた
宗矩・宗彭を始めとする
全員が★※?@だったなんて…

一幕最大の山場は
筆屋乙女が怨みの連鎖を断ち切るシーン!

怨みは晴れるものではなくて
太るのでは?


怨みの三文字を
細筆で始めに書いたのは父でした
その文字を
甚兵衛殿が小筆で荒く書き
今私は
中筆で殴り書きしようとしている
やがて甚兵衛殿の縁の方々が
太筆で暴れ書きすることになるはず
そうなると怨み怨まれるまた怨み
怨みの文字が鎖になって
この世を黒く塗りあげてしまう
怨みから怨みへと繋ぐこの鎖が
この世を雁字搦めに縛り上げてしまう前に
たとえ
今はどんなに悔しくとも
私はこの鎖を断ち切ります!

迫真の演技
画面からも気迫が十分伝わりました

その後
平心坊と木屋まいが
諭すように発した台詞

怨みの鎖は
切ろうと思えば切れるんですね
人が作った鎖ですから
人に切れるのは当たり前ですが

人という生き物が美しく見えるのは
こういう時なのでしょう
ね~
そうではありませんか?

深い!
現代に警鐘を与えるような
思いが込められています

巌流島のその後を描いた作品って
あるにはありますが
こうきたかぁ井上ひさし!

お見事!
感服致しました

旬×杏×竜也インタビューで
このメンバーで仕事をすることはもうないね
なんておっしゃってましたが
お願いです!
そんな事言わないで下さい!
このメンバーでの再演を是非