明けましておめでとうございます!
江上尚志です。
高浜虚子の句
「去年今年(こぞことし)貫く棒の如きもの」に
年末年始の心の持ちようを感じる。
過ぎ去った一年を振り返ると80歳を過ぎてからの一年は
父の郷里の墓じまい、
詩集「飛翔興」の上梓、
日本ダウン症会議の大阪開催
と大きな行事が続いた。
その期間に
次男が原因不明の痛みで3カ月入院する事態があり、
年末に慢性的な腹痛が「胃潰瘍」の前触れだったという
私自身の事件もあった。
大晦日から元旦に向け108回の鐘を撞く姿を思い浮かべる。
深夜に鐘木を撞いて鐘が鳴っている。
余韻の中に時の移ろいを感じる。
30年ほど前に京都で迎えた除夜に
知恩院で若い僧たちが鐘を撞く姿を見たことがある。
鎌倉五山第2位円覚寺の鐘を撞きに行ったことがある。
菩提寺の長光寺の鐘も、
取材で出かけた近隣の龍寶寺の鐘も一度だけ撞いた。
夜の弱い私にとって毎年出かけるような酔狂は出来ないわけだ。
去年今年 夢に通ひし峠道 たかし
※橦木(木へん)は鐘撞きの太い棒で、撞木(手へん)は僧が座席の傍で叩くT字型の棒。