太陽光発電シニア

太陽光発電一筋、40年をはるかに過ぎたが何時までも興味のつきない厄介なものに関わってしまった。

スーパー官僚の不在

2017-07-11 07:51:54 | 社会観察

閉会中審査というルールがあること自体知らなかったが昨日加計問題について国会中継があった。昼間家に居る特権から視聴した。こればかりは録画より生中継でないと臨場感は望めないからだ。野党は首相が出席しないのは逃げているとか言っていたがそれは違う。もし首相が出席したら真相究明できたか、無理である。国会答弁を聞いても分かるように首相は最強のディベーターである。とても負かせられない。おまけに最終発言者だからそれ以上の突っ込みはできない。昨日は首相不在というチャンスであり、外堀がどれだけ埋められるかだったが、溝は深まるばかり。質問者は何故首相に質問するようなことを参考人に聞かなかったのか。「それは首相でないと応えられない。」という一言を引っ張り出せば成功だったのに。

森友も加計もそのうちフェードアウトすると早い段階でブログに書いたが多分その通りになるだろう。ただ、これらの問題を通じて官僚や政治家の資質あるいはその心根まで垣間見えたのは面白かったし、組織に属する者にとっては大変参考になったと思う。昨日の中継で森友の時と比べて佐川氏のようなスーパー官僚が登場しなかったことである。政府側で意外だったのは官房長官とか官房副長官が一杯一杯の答弁をしており、彼らがシナリオライターでないことが薄々分かった。ちょっと気の毒な感じもした。逆に参考人の前川氏の方が冷静であり、もし彼が政府側だったら結構手強かったと思う。政治家としての素質もあるように思う。その前川氏によると和泉首相補佐官がキーパーソンのようだが残念ながら出席はしていない。スーパー官僚かも知れない。行政の結果よりプロセスを検証することの難しさが良く分かった。何でこうなるの、なったのかをトレースすることはほぼ不可能である。

内閣が最も注意すべき点は昨日の結果を新聞がどう報道するかである。朝刊を見て驚いた。御用新聞が確実に蛇の寝返り(昨日ブログ参照)を尻尾の先からそっと打ち始めていることである。極力冷静に中立的に伝えようとしている努力がありありである。憲法熟読問題とか出会い系問題報道とか流石に御用御用だけでは購読者が減る事を懸念してのことかは分からないが。少なくとも権力はこの離反(造反まではいかない)に要注意である。ボディーブローのようにジワジワ効いてくる。

メディアの中でも新聞が大きな役割を果たすのは団塊世代がこの世から居なくなる(そう先ではない)までだろう。若い人は新聞をあまり読まない。ネットニュースで事足りている。将来は現在の大手紙もネットニュース配信の一部企業になるか機関紙への道だろう。ネットにはFakeニュースも溢れており有象無象のライバルが犇めいている。マスコミを使って世論形成などとてもできない。