さすらい人の独り言

山登り、日々の独り言。
「新潟からの山旅」別館
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さすらいの風景 ボロブドゥール その3

2016年05月30日 | 海外旅行
第一回廊内側壁の下段は、全120面のパネルからなり、全部で13の物語が現されています。このうち内容の判っているものは、「マノハラ物語」、「シビ王本生話」、「サンブラー妃本生話」、「四門本生話」の四つほどです。

見ていくとレリーフがどの物語を現しているのか判らなくなるのですが、回廊を回り始めて最初に現れる「マノハラ物語」について載せておきます。

まず、「マノハラ物語」の粗筋です。

昔々、インドに二つの国があって、その一つの国の王子をスダナといい、その国の地下には蛇の王が住んでいた。この蛇王のおかげで、王子の国はお米がたくさんみのり、国は栄えた。ところがもう一つの国はおとろえるばかりで非常に困り、貧しい国の王はバラモン僧をスダナ王字の国に派遣し、お米をたくさんみのらせてくれる蛇王をとらえるように命じる。バラモン僧はスダナ王子の国に行き、聖火をともし呪文をとなえ、地中の蛇王を地上にすいあげる。それを見た猟師が大切な蛇王の危機を知って、そのバラモン僧を殺し、蛇王を救う。猟師は蛇王の命を救ったお礼として、蛇王の住む龍宮城へとまねかれ、蛇王から褒美をいただく。

再び地上に戻った猟師はある日、ヒマラヤ山中におもむき、一人の仙人にであう。仙人から彼は、満月の晩に天女がまいおりてきて、池にて水浴びをすることを聞く。猟師は満月の夜をまつと七人の天女がまいおりてきて、その一人をつかまえる。この天女がマノハラで、非常に美しかった。猟師は、その天女を王子スダナのもとにつれていく。王子は人目みて恋におち、ついに二人は結婚することになる。

その後、王子は父親の命令で国境に行かなければならなくなる。スダナ王子は愛する妻マノハラを宮殿に残していく。その留守中に、マノハラの身に危険がおしよせる。マノハラは、ヒマラヤ山中の故国へと飛んで帰ってしまう。やがて国境から帰ったスダナ王子はマノハラがいないのを知り、マノハラの住む遠いヒマラヤ山中へと旅だつ。この旅の途中で、王子はある日、仙人に出あい、天女の住む国への道をきく。

実は、王子がこの仙人の所に来る前に、天女マノハラもこの地に来て、仙人にあって、指輪を手わたし、後で主人のスダナ王子がおいかけてきたら、指輪をわたしてくれるように頼んであった。結局、七年七ヶ月と七日目に、長い旅のすえ、スダナ王子は愛する天女マノハラのもとにつき、二人はめでたく再会する。

とんぼの本 田枝幹宏、伊藤照司著「ボロブドール遺跡めぐり」を参考にしていますが、この本でもマノハラ物語については二つのレリーフの説明しか載っていません。

最初のレリーフは、スダナ王子と天女マノハラの姿でしょうか。





「蛇王を地上にすいあげる」

画面中央の頭上に蛇をつけた人間の姿で上半身を見せているのが蛇王。その左側でひげをはやしたバラモン僧が火を燃やしている。右端では助けられた蛇王がすわって合掌し、猟師にお礼をいっている。



猟師は、仙人に教えられて月の晩に晩に天女に出会う。中央に立つのがマノハラで、左に六人の天女が飛んで逃げていく、といった場面のようです。















「仙人に出会うスダナ王子」

中央に座る仙人からマノハラの指輪がスダナ王子に手渡される。

マノハラ物語はここまでで、以降は別な物語のようです。

























精緻なレリーフが飾られており、かつては参拝者にその解説をする者がいたようです。もっとも、一枚ずつレリーフを見て話を聞いてたら、時間がいくらあってもたりませんがね。
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