29Lib 分館

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研究室を引越した。さようなら配電設備

2017-03-08 23:34:05 | チラシの裏
  先月末、研究室を引っ越した。棟は同じだが、西北の部屋から、一つ下の階の南東の部屋に移動した。建物の改築といった物理的な理由以外では、あまり無いことだろう。旧研究室の階の他の研究室は、外国語を専攻する教員が埋めていた。来月4月から3人の新任教員(いずれも外国語の先生)が赴任するのだが、同階の空き研究室は二部屋しかない。新任の一人だけ別の階に研究室を設置するのはかわいそうだ、ということになり、同階で浮いていた図書館情報学専攻の僕が部屋を空けることとなった。

  引越しは面倒ではあったが、メリットもあった。旧研究室は棟の最上階の最北部にあって、いったい誰がこういう設計にしたのか、部屋の北側の壁は配電設備があった。正確には配電設備を覆う三つの扉があり、年に数回、点検のために施設担当者や業者が訪れる。そのため北壁には本棚を置くことができず、収納スペースが制約された。さらに酷いのは、配電設備を覆う扉が、風の強い日になると音を立てて動くことである。どうやら外気が屋上から配電設備のある扉の向こう側に吹き抜けてくるようなのだ。冬や春先の風の強い日などは、ギーギーを音を立てて扉が膨らみ、風が止むとバタンと音を立てて閉まる。これが本当に気持ち悪い。おまけに冬の西北の風を建物の中で最初に受ける位置にあるし、扉から外気が入ってくるしで、エアコンをかけてもなかなか部屋が暖まらず、非常に寒かった。

  これらにもう慣れたとはいえ、研究室移動の機会を常々うかがっていたところだった。そういうわけで、今回の引越しは渡りに船だった。新研究室は東向きで、中には余計な設備がないので、南北どちらの壁にもモノが置ける。僕の旧研究室に入ることになってしまった新任の先生は不運である。旧研究室の唯一のメリットは、空気の澄んだ冬の晴天の日ならば、西向きの窓から遠く彼方に富士山を拝むことができたことである。そんな日は年にそうそうなく、また学内にそのような研究室も多くないので、富士山を目にした瞬間だけはうざい配電盤を許せる気分になる。
コメント
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