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■第4回丸島均(栄通記)企画 群青―ぐんせい― (2017年1月26~31日=前期、札幌) ※リンクを追加しました

2017年02月07日 13時36分22秒 | 展覧会の紹介-複数ジャンル
 札幌のギャラリーを巡ってブログ「栄通記」を書いている丸島均さんが企画したグループ展。
 会場は毎年アートスペース201を利用していますが、規模は年々拡大し、ことしは前半と後半(各6日間)で全メンバーを入れ替え、出品者は総計50人を超しています。アートスペース201の5室すべてを使っています。

 丸島さんの好みを反映してか、大学生や、卒業したばかりの若手の写真がかなりの部分を占めますが、工芸やインスタレーションなどもあり、多様な内容になっています。

 会場に貼られた展覧会タイトルは今回、藤女子大書道部が揮毫 き ごうしました。
 たしか昨年からこの題ですが、どうして「群青」と書いてわざわざこんな読ませ方をしているのかはわかりません。
 またグループ展全体のテーマなどはとくにありません。 

 筆者がおもしろいなあと感じたのは、一般的なグループ展だと点数・壁面はほぼ平等なんだけど、今回の展覧会は1人で1部屋を使って事実上の個展になっている人もいれば、数人で展示している部屋もあって、メリハリがつけられていること。これは、見る側としては良かったと思います。
 

 くわしくは「栄通記」を見てもらうことにして、ここでは一部を紹介します。

 まず前期。

 神成邦夫さんは、昨年の「群青」展で、個展形式の展示をしていました。
 今回の「サーフェス」、カラー8点は、その続きとでもいうべき作品。
 観光名所でも絶景でもない、北海道のありのままの風景を、いわば即物的にとらえています。

 雑然とした港湾も人影のない新興住宅地も、崇高な大自然の近くにある、北海道のリアルなのだと、あらためて思います。

 おなじ部屋では、佐々木練さん(Palism)の正方形のスナップ「Monster A Go Go」25点も目を引きました。
 豊平区旭町、テレビ塔、「北ノ沢二股」の表示が出ているバス車内などが、インスタグラムっぽい雰囲気を漂わせます。
 しかし、なぜか「栄通記」には、彼に言及した記事が見当たりません。




 栗田健(建)さんの水彩画「天草」「池光る」などは140センチ四方の大作。
 にじみの美しい、あたたかみのある作品です。
 

 手前には、大門愛さんの「日の出富士」などの陶芸が置かれています。

 陶芸ですが、上にシートが貼られていて、いすとしても使うことができます。

 壁面には久藤エリコさんの切り絵。

 久藤さんはギャラリーたぴおやチャオなどで開かれるグループ展に数多く参加しています。
 この作品も含め近作は、展示する位置を壁からすこし離し、影も鑑賞できるようになっていること、矩形にこだわらず作品を多くの部分に分割し、広くちりばめていることが、特徴です。


 以下、別項に続きます

2017年1月26日(木)~31日(火)午前10時~午後7時(火~6時)
アートスペース201(中央区南2西1 山口中央ビル5、6階)


丸島均と五つの展覧会 LOOP (2015)


※以下のリンクを追加しました。

神成邦夫写真展 HORIZON ―北海道―内界と外界の境界線 (2016)
「Photo Session 1006」My White Season (2010)
PHOTOGRAPH EXHIBITION MOVE 3 part1 (2010)



□Ken Kurita Works Diary http://air.ap.teacup.com/kuritari/

【告知】栗田建展「古家と過去(kokatokako)」 (2013)
【告知】栗田健絵画展「Portrait」 (2012年)
【告知】栗田健絵画展「 きょうのダケレオタイプ 」 (2011年)
栗田健展「プレイス」at 開化 & more (2010年2月)
栗田健展「硝子戸のなか」 (2009年5月)


TAPIO LAST 終章 (2016年4月)
All Japan Under 40 Collections (2009)
500m美術館 (2008)
田園都市のコンテンポラリーアート 雪と風の器






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