やまねこマッサージ

ねがうこと、ゆだねること

角木正樹・写真展「タベサシ」

2014-09-30 | photo
フォト・プレミオは39歳以下の写真家からの応募を募
るコニカミノルタの「新人」対象のプログラム。

2014第2期で選ばれた4名のうち2名は高杉記子さん
田卓也さん
で、7月に新宿コニカミノルタプラザでみた
ことは、それぞれのリンク先に書く。

残りの2人の写真展が同じ場所で開催されていて、9/29
で終わったんだけど、まずは角木正樹さんの「タベサシ」
会場に入るなり料理の食べさしの写真群が圧をもつ。



色、形さまざまだからか。日頃見慣れてるシーンなんだ
けど、じっくり見てないしね、そして写真が並ぶから。
しかしよく撮り続けはったね、これを。

自宅や家庭での食事はなく、外食の食べさし写真。飽食
や捨てる料理が多いことは、写真家も知ってると思うけ
ど、そういう批判的な視点ではなく面白がっている印象
が強い。



食べてる料理がボクが食べるものよりコッテリしてる感
じがある。フォト・プレミオだから若い方の筈。プロフ
ィールでは20歳若い。

たいていの料理は何かわかるんだけど、この写真は皆目わ
からない。薄いキュウリが黒く見えるスープに浮かんでい
る。



45点展示されてるなかで、数点は大きくプリントされてい
る一枚だから角木正樹さんも気に入ってはるのだろう。

何かはわからないだけ、抽象度が高く不思議な存在感があ
る。写真は彼のサイトから。

水道橋博士『藝人春秋』☆稲川淳二

2014-09-29 | 
昨日に引き続き、水道橋博士さん著作『藝人春秋』のこと。
藝人と銘打ってるけど、芸人だけでなく、いわゆる芸能界で
活躍している、例えばホリエモンこと堀江貴文さんも入って
いる。

ロックバンド=ブルーハーツの甲本ヒロシさんも、芸能界で
はないんだけど、なんと中学時代同じ学校の同学年っていう
よしみで2回取り上げてたりする。

草野仁さんともう一人印象的だった稲川淳二さんのこと。世
の中的にはよく知られた話かもしれないけど、ボクには初め
のことが多い。



桑沢デザイン研究所卒業で、 「工業デザイナーとして、レー
シング用のシートや浜名湖マリーナなどを手がけ」たそうだ
し、バーコードリーダー、新幹線の「検札機」などを手がけ
たとは驚き。

「 友人に頼まれた結婚式の司会をしている時に、 天性の座持
ちの良さを偶然同席していた放送作家に見初められスカウトさ
れ」た異色も異色のキャリアなんだね。

芸能活動とともに「再びデザイナー業に力を入れており、19
96年には『車止め』のデザインで通産省選定グッドデザイン
賞を受賞」にはホンマかねんって驚く!



彼がデザインした『車止め』の写真を探していたら、「怪談で
おなじみ稲川淳二の意外な過去 「グッドデザイン賞」受賞し
た工業デザイナーだった」というニュースが最近9/8付で流れて
いた。

NHK・Eテレで9/6に放送された「SWITCHインタビュー達人達」
で、漫画家の楳図かずおさんとの対談が行われたそうで、その
中で、工業デザイナーの側面が語られたとか。



それ以前にもネット上ではけっこう見かけるし、NAVERのまとめ
にも「知られざる一面」があるくらいだけど、このニュースを書い
た記者もまだ「意外な過去」と見出しにうてると踏んだんだね。



水道橋博士さんの本に戻ると、彼が出演している「マスクマン」と
いう番組でゲストが稲川淳二さんだったことがあったそうだ。200
2年8/15のこと。下調べで資料を集めていると、意外な事実を知る
ことになる;

稲川さんには男のお子さんが2人いるが、結婚9年目にして生まれた
次男、由輝くんは、 クリムゾン猫という難病中の難病を生まれた時
から患っていたのだった。

なので、テレビのお笑いの仕事をやめることにしたそうだ。水道水
さんが2012年5/15朝日新聞のインタビュー記事「障害者が生きる」
から抜粋してはる;

芸能人というのは、身内に不幸があっても笑って泣いてならない。
もう、やかましいぐらいよくしゃべって、あんた「明るいねぇ」
なんて言われていましたね。

でももうやめました。 自分を殺してまで笑いの仕事をするのは
やめよう、と。 今は怪談のほか、バリアフリーの講演とか、 街
頭で役で障害者に対する理解を訴えたり、応援したりしています。

どんな仕事も大変だけど、それもつらそうだ。お笑いの仕事が
やめても怪談などで人気があるから大したもの。彼のサイト
みると、なんと9/20公開の映画が上映中だとか。



さすが怪談モノ。劇場版「稲川版怪談 かたりべ」。ホラーもの
って好きでないから、行かないかもしれないけど、番宣みたいな
ブログになったねw

水道橋博士『藝人春秋』☆草野仁

2014-09-28 | 
2012年に文藝春秋から発行された水道橋博士さん著作『藝人春秋』
が面白かった。2011年に分冊で電子書籍で発売されたものを、単
行本としてまとめはったもの。



テレビで活躍する芸人たちのことを、もともと2000年代前半にあち
こちに書いたものだから、芸人たちのその後も書かれている。時あせ
ず読ませる。

芸能界って知らないし、テレビで見る芸人たちは番組での役割や台
本がある程度ある中で演じているのだとすると、本書は仕事や番組
で一緒になった水道橋さんならではの視点で、16人の断面を愛情を
こめて語っていく。



それぞれの芸人で1冊になろうと思われる濃厚な凝縮力。みな知られ
た話が多いのだろうけど、ボクには初めての話が多かった。最も空
白というか、ボクが知らなかったのが草野仁さんのこと。

”草の人”という草食系の名前からは想像できない、肉食系の
「最強伝説」の数々の逸話  (p.70)

高校生は陸上部で100メートルを11秒2!それを数学教師の父親が
勉強しろと退部させられる。大会にでていたら、優勝レベル。

実際、後に調べたのだが・・当時のインターハイの優勝タイムが
11秒2であった (p.81)

東大学生時代、相撲部でもないのに故郷長崎の相撲県大会で団体戦を
主将で優勝し、国体出場を決める(国体は卒論の締め切りが近いため
辞退)とか。

NHKに入社した後、モントリオール・オリンピックのアナウンサーに
最年少で抜擢。レスリングも担当だったので、取材にいくと、実際に
試合をするように国際審判員から勧められ、学生レスラーと試合をし
フォール勝ちをおさめたとか。


格闘家ぶりも発揮してはるのだろう。似顔絵で検索してもたくさんでてくる

仮に勝てると思っても、本気でやらないのがサラリーマンの常。
しかし、生来の格闘家の血が真剣勝負を辞さないのだ。(p.80)

2004年浅草キッド(水道橋博士さんと玉袋筋太郎さんのお笑いコン
ビ名)の深夜特番のゲストでお招きした草野さん。格闘家としての
一面を世間に知らしめたそうだ。



それが縁で、彼らはタッグを組み「草野☆キッド」という深夜番組
を2005年から4年半続けたというから、人生わからない。その番組
の存在さえ知らなかったけど、いつか見てみたい。

錆びた剪定バサミ

2014-09-27 | その他
庭の剪定バサミが錆びてしまってた。小さい庭で数本植木が
あるだけなんだけど、年々大きくなるし、時たま剪定する。

剪定バサミを外に置いていたらハサミが錆びつく。持ち手の
ところがステンレス製だから、雨に強いのではと思い込んだ
のが間違いで、屋内に仕舞っておけばよかった。



地元で昭和24年から続く老舗の北島金物店の前を通ったら、
「包丁研ぎます」と小さく看板がでてたので、包丁も研いで
もらおうと、その剪定バサミを持ち込む。

ニシガキ工業の「太丸」という商品で、剪定バサミ業界では
老舗の専業メーカーだとか。調べてみると兵庫県三木市にあ
って、創業昭和49年とある。

三木市か、懐かしい。神戸市に隣接するベッドタウンだけど、
金物産業が集まってると小学校で学んだ。(三木市の隣町、
小野市はそろばん)



北島金物店からニシガキ工業に問い合わせてもらったら、
錆の程度が進んでいるので、部品の交換で2800円で、ボ
クが交換しなくてはいけない。

自信ないなぁ。ハサミの角度とか咬み合わせ具合とかの調
整次第ではうまく切れないだろうから。メーカーに送って
修理してもらうと、送料が入ってきて4000円になるとか。

そんなものかもと、頼もうとすると、お店の方に、それな
ら買っても変わらないですよ、と言われて躊躇する。こう
いうアドバイスは素直に聞く方がいいって思ってるから。



値段はネットで調べてみようと思って、包丁を3本依頼す
る。小さい方の包丁が可愛くてよく使ってますね、と言わ
れて、ちょっと嬉しい。もう30年近く使っているかも。



お店で丁寧に研いでもらったので、切れ味が戻る。剪定バ
サミ「太丸」を楽天でみると、送料込みで3900円位だ。確
かに買ったほうが安い。

電気製品もそうだけど、ハサミ類も修理費の方が高くつく
とは、ちょっと寂しい。きっと不規則な仕事になるからで、
機械で一貫生産した方が安いだろうなぁ。

スズキユウリ "Playing with Sound"展

2014-09-26 | music
9/23で終わってしまったんだけど、銀座ポーラミュージアム・
アネックス
で開催されていたスズキユウリさんの"Playing with
Sound"展。簡単にいうと音と遊ぼう、音で遊ぼう展といった
感じ。

スズキユウリさんはロンドン在住のサウンドアーティストで、
日本での個展は初。文化庁の留学制度により、ロイヤル・カレ
ッジ・オブ・アートで学んだまま、ロンドンで活躍してはる。

今回は彼が作ってきたもののなかから数点、子供から大人まで
音で遊べるものが展示してあり、自由にさわってよかった。音
のおもちゃで遊べる感覚で楽しかった。

黒線を描くとその上をなぞって動く列車。色マジックの色に反
応して異なる音をだす。描いた線に反応する列車を眺めている
のは、なんか自由で癒される。


Looks Like Music

水、植物、野菜、人体なんでも媒体を通して音がでる装置。一
種のアンプみたいなものかも。今年2014年の2月にKickstarter
で資金集めを募った時の映像がわりとわかりやすい;


Ototo Kickstarter

資金集めは成功し(パチパチ)、915人から£73,589 を集め、
この夏市販にこぎつける。

面白かったのが、タクシーに67個の大小スピーカーを取り付け、
屋根のマイクから集音したノイズを「音楽」に変換して流しな
がら、ダウンタウンを流すプロジェクト"Sound Taxi”



好奇心いっぱいにタクシーを見つめる人達、写真や動画を撮ろ
うとする人達も楽しそう。会場では映像だけだったので、実物
も見たくなるw


若杉憲司「襖フォト グラフィー DIORAMA展」

2014-09-25 | photo
銀座ニコンサロンで、若杉憲司さんによる「襖フォト
グラフィー DIORAMA」展が開催中。デジタル加工し
たしたものだけど、とても面白い。

江戸初期の数寄屋風別荘・臨春閣の襖に、若杉さんが
撮りためた花や鳥や山水を組み込んだんだけど、文字
通り山水画の様にみえる。まず建物といい場所がいい。



臨春閣は横浜三溪園にある重要文化財指定。1649年に
紀州徳川家が建てたものを移築。庭の風景も取り込ん
だベースの写真が雰囲気を作っている。

デジタル加工が丁寧。山水画の和紙の跡が透けて見えた
り、ふすまの引き手が馴染んでたり、なにより光のあた
り具合がリアル。



江戸時代の様な、今の様な時空を超える。これに人が
登場するのが見てみたい、て欲がでる。

今春スティーブ・マッカリーの写真展を企画させてもら
った時、三渓園には何度か行ってるのに、こういう発想
はわかなかったのが、ちょっと悔しいw 

写真でなくても建築物として作ろうって発想がなかった
なぁ。この写真は設計完成予想写真とも言えるわけで。



海外の美術館や出版の引き合いが来ているとのことで、
今回は小さい作品だったけれど、大きく和紙にプリント
されたのも見てみたい。

写真は彼のサイトから。10/7まで。

ipadの液晶ひび割れ→交換

2014-09-24 | IT
自宅に帰ったらiPadの液晶が割れてる。どこでぶつけたんだろうか。
動作は問題ないけど、約3割にヒビが入ってる。アップルケアという
保障期間内だと無償交換だった経験(そのことはここに)を思い出し
渋谷アップルストアに予約を入れようとする。

普通だと空き状況がでるのに、予約できませんという文字がでるだ
け。新しい表参道店も同じ。そう、この日はIphone6の発売前日の
9/18の話。嫌な予感。


9/24でも長蛇の列、銀座店(10/2からはショップ予約が可能に)

サポートデスクに連絡すると、やはりアップル店舗での対応は難し
い時期と判明。自宅に新品を届けて交換することに。この12月まで
アップルケアの保証期間だったので 4400円で済む。



保証対象外だと29,400円だから、近々発売が噂される次期iPadを買
うかどうか迷っただろうなぁ。逆にここで新品が手に入ったから当
分このipadで行くことに。美しいし、あまり不満はないし。動画の
Flashが見れない問題もアプリPuffinがでてるしね。

とはいえ、交換したipadだからかアマゾンで高く売れたので、新し
いipadを買った。今回も場合によると・・w

#2 「ロバロバフェス in いずみホール」

2014-09-23 | music
国分寺市立いずみホール主催で「ロバロバ・フェフティバル」
銘打って、丸一日ロバの音楽座フェスが開催された。2年前にいず
みホールが主催で「森のオト」公演を招聘くださったのが最初。

その時に、ロバの音楽座と初共演というかダンサーとして踊らせ
もらったことはここに書く。懐かしい。

去年はコンサートに加え、楽器作りのワークショップも子どもた
ちと行い、作った楽器で広場を行進したりして、めでたく「ロバ
ロバ・フェフティバル」と拡大した。

ことしはその2回目で、ロバの音楽座のリーダー松本雅隆さんの
娘夫婦のユニットチリンとドロンや彼らが参加しているショピン
も加わって、丸一日のフェスとなる。



楽器作りの後にも広場で行進したけど、衣装作りのワークショッ
プも両方でると、舞台に出れる感じ。みんなで広場で記念撮影。



ロバの音楽座は往年の大ヒットプログラム「ガランピ-ポロン音楽会」
今聴いても新しい。昔通りのところと変えたところと。お面をつけ
るシーンでは歳がわからないから、昔のままにおもえるw



ショピンは新作「猫のいる音楽のある旅」を半年ツアーで全国で公
演してたんだけど、これがツアーファイナルとか。



ボクはロバハウスで5/24に聴いたんだけど、だいぶこなれてたのは
当然か。大道具というか舞台を変えていて、影絵をやったのには驚き。
具体的な影よりも抽象的な影が気に入る。



アンコールでは、楽器や衣装のワークショップに参加した子ども達と
ロバの音楽座が登場。観客席を演奏しながら練り歩き、最後は舞台に
のぼる。



#6 TOKYO ART BOOK FAIR

2014-09-22 | art
6回目になるTOKYO ART BOOK FAIR去年初めて行って
面白かったので、今年も行く。海外から来たり、日本の地
方から来ている人達のが面白かった。

300組以上の出店者(社)だから、みんな見たわけでもも
ちろんないし、たまたまかもしれないけど。



台湾からCHOU YI さん。アート、マンガ、写真が混然とし
たZINEを買う。エディションが142/300。彼女のサイトにも
たくさん作品が載ってる。



ビジュアルアーツ専門学校・大阪校出身の写真家4人。荒削
りだったり熟成してたり、種々の情熱が混じりあっていて、
話して楽しかった。彼らの処女写真集を青田刈りw







韓国YOUR MINDという出版社も来ていた。アート、写真、
などと惹かれたのが料理本。'Cooking Drawing Book'
いうシリーズがあって、数人のイラストレータによる絵が
独創的で楽しい。



1600円は安いね、と聞くと、紙質がよくありません、と
いうけど、いい感じ。

スイス・バーゼルのArt Book Fairは3年目だそうで、その
オーガナ一ザーと東京やバーゼルの話をしたのも楽しかっ
た。



写真家ブルノ・カンケさんがサラリーマン・ビジネスダイア
リーの2015年版
を間に合わせてはった。カメラを替えたそ
うで、キープコンセプトなんだけど、ちょっと別の写真も入
ってきてて、面白かったのでゲット。

玩具フィルムと錦影絵の上映会

2014-09-21 | 映画
地元ギャラリー◯ミさんの「玩具フィルム手回し活動写真上映会」の
第4回目に行く。初回に行って以来。 松本夏樹さんが18才以来集めに
集めはった数百本の玩具フィルムを、活動写真上映会再現風で観る会。

初回は弁士デビューだったマグチユウキさんが、活動弁士担当。松本
さんが最初に解説をするだけ。今回も解説も面白かったんだけど、活
動弁士が映画でうまれた職業というより、江戸時代から脈々とつなが
っている語りの文化だという指摘が一番心に残る。

文楽もそうだけど、たとえば江戸には錦影絵というガラス絵を木製幻
灯機で写しながら、幻灯機の箱をもって動かしたり、語りをしたもの
があったとか。


写真とイラストはこちらからピックアップ

そしたら、なんとお客さんで一番前で観てはった骨董屋さんが、錦影
絵と木製幻灯機を持ってきはって、松本さんが苦心して彼の幻灯機で
映し出すことに成功!

 
右が松本さん、左がマグチさん。写った時の感動の瞬間


その映像。こういうキャラクターを動かしながら投影してたんだね。

持ってきた骨董屋さんも投影された映像は初めてと興奮ぎみ。今回は
2日間4回開催されたんだけど、ラッキーな回に参加した!



話が前後したけど、活動弁士による玩具フィルムも堪能する。


『アヒルのお手柄』(イメージはこちらから)


『お好み安兵衛-花婿の巻-』(イメージはこちらから)阪東妻三郎 主演 1932年


『砂煙高田馬場』(イメージはこちらから)上の『お好み安兵衛』のパロディアニメ。


『冒険ダン吉』(イメージはこちらから)


『日の丸旗の助-大捕物の巻-』(イメージはこちらから)

また11月には5回目を開催するそうなので楽しみ。また個人が満州国
を撮影したこれまた貴重なフィルムを公開する企画展が9月22日から
10月11日まで、武蔵野美術大学美術館・図書館イメージライブラリー
『映像に残された満州』と題してビデオ展示するそうだ。行ってみたい。