やまねこマッサージ

ねがうこと、ゆだねること

大震災と人付きあい

2015-03-11 | 環境
311から4年目。ラジオJ-WAVEで特集を組んでいて、
4年間を振り返っていた。たまたま聞いたのが社団
法人RCF復興支援チームの藤沢烈さんという方。

復興庁に当初から加わり、現在は復興コーディネー
ターとして活躍されている、という紹介がある。


中央が藤沢烈さん。

興味深かったのが人付きあいのこと;

"復興感"という数字があります。震災前と比べて
人付き合いが減った人は数字が低く、30%以下。

逆に減ってない人/増えた人は60%の復興感があ
ります。周りが進み、自分は取り残されている気
持ちを持ってしまうのでしょう。

人付きあいが減ると、復興してない、って感じるとする
なら、ハード面の整備が進むにつれ、感じ方の差が大き
くなる気がする。



神戸淡路震災20年目に関するNHKの番組でも、人と
のつながりが多くなったら、復興感というか幸せ感を
もちやすいということを報じていた。

死に別れた子供のことも、みんなが悼んでくれている
から、多くの人のなかに生き続けていると感じること
ができる、といった母親の紹介もあった。

心の問題が大きいことをあらためて実感する。そして
人付きあいのことは、なにも被災した人だけの話でも
ないって思う。

大きな地震は冬が多い?

2014-11-23 | 環境
白馬村を中心とした長野県北部で地震が起こる。報道以上の
ことを知ってるけではないけど、11/22 22:08頃、震度6弱。
マグニチュードは6.7と大きいんだけど、震源の深さが5キロ
と浅かったからか、被害が局地的。


こちらの震央分布図より

助け合いのコミニティーがしっかりしていたので死者もなか
ったことが繰り返し報じられている。とはいえ、この寒い中、
余震も多いそうだし、無事を祈ります。

大きな地震は冬が多い?

311はもちろん、兵庫県南部地震は1/17、中越地震(M6.8)は
10/23。安政時代の二つの巨大地震も、1944年と1946年の
昭和の二つの巨大地震も12月だし。

でも、関東大地震は9/1やなぁ。世界最大級といわれるチリ大
地震は1960年5/22か。検索してみると、日本において冬とは
限らないって統計をだしたブログがあった。

M7.0以上、もしくはそれ未満でも人的被害が大きかった
地震(以下、大地震)を、7世紀から21世紀まで(西暦
679年から2011年まで)抽出

発生した月日がわかっている209件の月分布からは、12の
月にほぼ均等に分散していた。すなわち、「大地震は寒候
期に多い」という仮説は支持されなかった。

とのこと。なるほどね。それでも最近は冬が多い気もする、とま
だ思いつきにこだわろうとするwまたこのブログ氏によると、

平均すると6~7年に1回は起きている計算となるが、実
際は静穏期と活動期に別れる。

今は活動期というのは間違いない。311によって圧力や歪が日本
列島にかかったままだという話は、今回の長野北部地震でも何度
となく聞く。


2011年3月12日の朝日新聞記事より

また大地震は6~7年に1回起きるっていうのも、留意したい。そ
れくらいの頻度で歴史的に起こってるのは確か。

スーパー台風の構造・NHKスペシャルより。

2014-11-18 | 環境
昨日に引き続き、NHKスペシャルの再放送のこと。「巨大災害 MEGA 
DISASTER 地球大変動の衝撃 第2集 スーパー台風 "海の異変"
の最悪シナリオ」の再放送も見る。

巨大地震に比べ、スーパー台風の方がはるかに理解しやすかった。馴染みが
あるってことだろうか。かなりのことが知られているってこともあるし、新
事実もわかりやすかったからかも。



常に動いている偏西風が太平洋地域の温度上昇によって、動きが止まったこ
とで、世界各地における異常気象を引きおこしているっていう話も驚きだっ
たけど、一番は深海の温度上昇が急速に起こっていること。

平均気温や海面水温の上昇が、ここ10年は止まっているという前フリによ
かったと、一瞬思わさせる。この状況を専門家たちは「ハイエイタス」と呼
んでるそうだけど、大変な事が起こる前触れではないかと考えられている。



というのも、水深700mより深い深海の水温は、ハイエイタスが始まった
2000年頃から水温の上昇が加速。温暖化によって生じた新たな熱が深海に
吸収されたため、気温の上昇が止まっていると考える専門家もいるそうだ。

それはまずいのでは。太陽の影響が大きいから、地球寒冷化の可能性だって
あるかも、って思ってたけど、それはなさそうだ。



深海の温度上昇にともない、スーパー台風が生まれているという説明を科学
者たちが行っていた。台風が勢力を増大させても、冷やして弱体化する働き
が冷たい深海にあったそうだ。

台風が海をかき混ぜながら移動することによって、深海の冷たい海水が表面
に上がって、勢力を削ぐというか弱体化させているんだね。


このイラストはこちらから。

それが 深海の温度が上昇しているためにクールダウンさせることができず、
台風の勢力が弱体化するどころか、勢力を増してスーパー台風となるという
最近の現象を説明されていた。

フィリピン、バングラデッシュ、フロリダ、そして日本の最近の巨大台風は
上陸するあたりで勢力を増す。そのフィリピンのスーパー台風「ハイエンは
2013年11月、フィリピンに上陸。史上最大規模といわれ、死者1万人以上
の犠牲者がでたそうだ。



ご冥福をお祈りします。対岸の火事どころか一衣帯水。毎年史上最大規模の
台風が起きていくのでは、しばらくは。

地震と地中の構造・NHKスペシャルより。

2014-11-17 | 環境
NHKスペシャルとして9/20に放送された「巨大災害 MEGA 
DISASTER 地球大変動の衝撃 第3集 巨大地震」が
BSで11/17に再放送されたのを見る。

311の巨大地震がなぜ起きたか、そのメカニズムについて科学者
達の最新研究の成果だ。地下というか地球内部の構造に光があて
られつつある。ふだん考えもしないこと満載やった。

冒頭、日本は世界最大の地震国で地震の10%以上が日本で起こる、
ということを再認識させられる。


1700年以降に起きた、世界でのM9.0相当の発生時期と場所

地球のプレートの数は12枚。地震の大半はプレート境界で起こる
そうだけど、そのうちなんと4枚も日本に関わっていること。


この図はこちらから

地震波トモグラフィーという地球内部を地震波を用いて観察する
方法が確立しつつあるそうで、ちょうど人体をコンピュータ診断
するように、地球内部の立体構造を明らかにしながら地震との関
係を研究している。



地震波トモグラフィーによって、固い地殻(青い部分)で大地震が
おきること、固い地殻は地球深くマントルまでつながっていること、
その一部がマントルに落ちることで、マントルが放射されて対流す
るという循環が生まれている。



壮大な規模の話。地殻といいプレートといい大地の確からしさが消
え、マントルやらの対流に浮いてる儚さを感じたりもする。

よくわからないのが地震との関係。番組でも紹介されていた、海洋
研究開発機構。そのセンター長、深尾良夫さんが上の図を使って
明してはるのをネットで見つける。

沈み込んだプレートはいったん滞留し、あるとき落下します。
このようなダイナミックな現象が起きれば、必ず地表にも影
響が出るはず。地球内部と地表をつなげる必要があります。

という段階らしい。急速な進展ぶりだそうで、今後に期待。

青梅の梅がウィルス感染

2014-03-12 | 環境
青梅の方に聞いて驚く。青梅の梅がウィルスにかかって
多くを伐採することになったとか。2009年に最初のウィ
ルスが発見されたことが毎日新聞などで報じられて以来
話題になっていたそうだけど、今日までツユ知らず。

まず直接的に何が痛いって青梅は梅。梅農家は80人。そ
して観光産業。行ったことあるけど吉川英治記念館もある
吉野梅郷の梅1700本は全部伐採されるそうだ。今年は青
梅マラソンも大雪で中止だったし。

再生されるまで厳しい。風評被害が少ないことを願う。青
梅市により再生計画が策定され、農水省も14年度予算に伐
採と補償のための費用約2.6億円を計上する。



梅農家として40年来梅を栽培してきた原島馨さん(71)、
富代さん(68)夫妻へのインタビューが載っていた
今年中に100本あまりが処分される予定。悲しい。

まだ樹が処分される前だから分からないけど、全部が
根ごと抜かれたらどういう気持ちになるのかな…

1970年代から徐々に同地区でウメを植える人が集まるよ
うになり、「梅の里」になっていったのだという。


ウイルスに感染した梅の葉

東京大学植物病院というところが東大農学部にあるそうで、
今回の発見と研究の中心みたい。こちらに概要が発表されて
いる。

DNDを調べると、青梅が感染源であること、植物の病気
が発生してから10年以上経過していること、が判明して
いる
。どんな経路で青梅に渡ったんやろう。



1915年にブルガリアのプラム農家において最初に発見。そ
の後、欧州全域、アジアの一部、北米、南米などでも発生が
確認されているけど、徹底した封じ込めにより、既に根絶宣
言した国もあるそうだ。

治療法や予防薬はまだ見つかっておらず、感染拡大防止策し
かない。人間や動物が食べても害はないのは不幸中の幸い。
ニュースや写真はこちらこちらこちらなどを参照。

道路の雪かきは戦後のこと

2014-02-16 | 環境
2週続けての大雪。家の雪かきを元気よく始めたんだけど、
今回の方が重い。雨が降ったから水分が含まれている分、
かなり重くなっている。

その上、底のアスファルトと接地しているあたりは大き
な氷になってる。ジョンバっていう、プラスティク製の
スコップでは歯が立たないので、アルミ製のスコップと
持ち替える。

先週より大変。長靴が先週より冷たく感じる。ホカロン
を放り込むけど、あまり役にたたないし。


雪かき道具(左から順に、ジョンバ、スノープッシャー、アルミスコップ、
ポリスコップ、スノーダンプといろいろある、wikiより


ロバの音楽座のトラックが大雪で動けなくなってるので、
雪かきに向かう。車や自転車が使えないから、ジョンバ
をもって電車で向かう。

どのストリートも雪かきのオンパレード。大変ですね、
ご苦労さんですね、また来ましたねぇなど、話したこと
もない人達と、会話になる。スコップを担いでるから、
作業してる同士っていう親近感もわくしw

「スコップを買い忘れて、買いにいったんでしょw」
「いえいえw,雪かきのお手伝いに向かうですよw」
「それは、ごくろんさん~wがんばってw」


多摩モノレールから

ロバの音楽座につくと、メンバーがみな集まってきて
雪かきは始まっていた。みんなでやると早い。雪国で
はこれを日に3回やると聞いて、雪国に住むのは無理
って思う。



子供の頃は関西に住んでたから、滅多に雪は積もらな
い。雪だるまやかまくらを作ったのも数えるほど。東
京に引越してからはアパート暮らしが多かったし、戸
建てになってからも、そんな雪は積もらない。

夜半から降り始めると積もるけど、翌朝はたいてい晴
れて、じき溶けたから、雪かきといっても気持ち程度。

先週、今週とたっぷり道路の雪かきをやって、雪かき
は道路の除雪のことって納得する。雪国の人から言わ
せれば、何言ってるのって思うだろうけど。



戦前は、道路の雪かきってやらなかったそうだ。馬ソ
リが普通だったから(写真はこちらから)。

第二次大戦後、日本に進駐してきたアメリカ軍の要請
を受けて一部幹線道路における除雪が開始され、1950
年頃から機械除雪が本格的に行われる。

モータリゼーションっていうやつが、道路の雪かきを
生んだことを再認識。

大雪。

2014-02-09 | 環境
予報通りの大雪。勝手口が開かなくなったり、窓の格子に
雪が積もったのは驚き。大人しく家に籠もる。20年振りの
大雪かとニュースで言っていたのが、だんだん増えていき、
とうとう45年振りまで遡る。

死者が11人というニュースは世界を巡ったみたいで、スウェ
ーデン人やアメリカ人から心配のメールが来る。亡くなられ
た方々のご冥福を祈ります。合掌。



晴れて日曜日、子どもたちは雪遊び。横目に雪かきをする。
通りによって雪清掃が違うね。道路の雪を除いて車の出し
入れや通過を楽にしているところは優秀やなぁと思う。

お向かいさんと相談したけど、近所は雪かきをやらない家
や高齢でできない家などがあるので、道路全体雪かきは諦
めて、家の周りをやる。ホント重い。



家にいても雪の表情や雪や風の音、車も通らない静寂などい
ろいろ楽しめる。散歩にでると、車が少ない上に、ノロノロ
スピードなのでゆったりした気分になる。雰囲気、見るもの
聞くもの香りもなにもかも違う。


畑に積もった雪を植木越しに眺める

普段はろくに見ていないところが、雪化粧がかかると面白く見
えて飽きない。子どもの様に雪だるまも作りたいって気持ちもあ
るにはあるけど。年食ったなぁw

中谷宇吉郎博士・世界初人工雪

2013-11-20 | 環境
故・中谷宇吉郎博士(1900~62)の「森羅万象帖展」の続き。
空から降ってくる雪の結晶を研究することによって天候状態を
解明していったそうだけど、それに加えて仮説を実験室で再現
するために人工雪を作る実験に向かう。

3年がかりだったそうだけど、1936年(昭和11)には大学の低
温実験室(-50度だって!)で人工雪の製作に世界で初めて成功。



そっと取り出して顕微鏡で覗いてみると、この出来
立ての雪は天然の雪よりもいっそうの見事さである。



北大低温実験室での研究の様子。写真はこちらから。

人工雪の成功に関する番組がBBCで作られてて、当時の様子や、
雪の結晶が生成する過程がよくわかる。英語やし、いつまで残
ってるかわかんないけどw

Ukichirō Nakaya (中谷宇吉郎) - Artificial Snowflakes



結晶の枝っていうのか、にょきにょき伸びていく様は植物みた
い。人工という感じがしなくって、有機的生態的な感覚が強く、
きっと自然界でもこうして結晶がうまれるんだろうって思う。

博士はこの生成過程を写真、映像で記録していったことも、こ
の番組からも伺える。これが後に岩波科学映画を作ることに繋
がるのだろう。

北海道での研究がどんどん世界レベルになっていく。温度と水蒸
気量の値を変えれば結晶の形が違ってくることがわかり、測定値
をグラフ化するのね。



のちに中谷ダイヤグラムと呼ばれて世界的に知られるようになった
図だそうだ。よくわからないけど、美しいなぁと思う。

雪の結晶分類表というのも作成され、六花だけでなく、針、砲弾、
角柱、扇、段々鼓なんていうのある。結晶のパターンが40種類だ
っていう指針を出すということが大きな業績なんやろう。



博士は雪の基礎研究に基づきながら、実社会での応用にも積極的
だったそうだ。鉄道線路が霜柱などで土が盛り上がる現象「凍上」
に対する解決策は今でも使われているっていう話には驚く。

飛行機の翼やプロペラへの着氷防止、滑走路の霧の消散といった風
土と結びついた課題を追求し続けたそうだ。

「科学で大切なのは役に立つことだ」という師・寺田寅彦さんの教え
を受けついだことが、この点でもわかる。

中谷宇吉郎・雪の結晶・森羅万象帖展

2013-11-19 | 環境
故・中谷宇吉郎博士(1900~62)の「森羅万象帖展」
LIXILギャラリーで見る。今週11/23(土)まで。雪の研究
において世界の第一人者だったんだけど、雪の結晶を通じ
て、空の様子を解明していったのが最も有名か。

博士を知ったのは、2005年の雑誌「クーネル」。表紙を
雪の結晶が飾り、巻頭特集が「雪は天からの手紙。」と
題して中谷博士の業績が紹介されていた。



表紙写真は中谷博士と雪の映画制作を行い、雪や結晶の撮
影に生涯を尽くされた吉田六郎さん(1919~95)の撮影。



東大で寺田寅彦さんに教わったことが、いろんなの基礎と
なったみたいで、寺田研究室の助手を経て、イギリスに留
学。物理学の留学といえばドイツが相場だったけど、英国
好きだからと。

1930年(昭和5)30歳の時北大の助教授として札幌に赴任
してから、雪の研究に着手。大学の吹きっさらしの廊下では、
満足な結晶が撮るれないと、毎年十勝岳に通う。

結晶の写真は3000枚にのぼる。雪を載せす好き硝子板も冷や
してなくてはいけないし、何もかも冷たさとスピードが求めら
れる撮影だったようだ。


図録にネガの複製が付録 に!

結晶状態からどんな気象条件だったらどんな種類の結晶ができ
るのかを検証。雪印乳業のマークではないけど、雪の結晶とい
えば「美しい六花」というイメージがあるけど、実際には不規
則な形のものなど、美しく無い結晶の方が圧倒的に多いんだって。


雪の結晶のアルバムは二十数冊が現存。丁寧な仕事が偲ばれる。

なぜ不規則になるか、その気象状況は何を意味するのかを考え
る方が重要だったようだ。。それから人工結晶の研究に向かう
けど、その話はまた明日。

伊豆大島・土砂災害の自然的原因

2013-10-26 | 環境
伊豆大島が台風26号によって大規模な土砂災害が発生したニュースが
続いている。他の地位域ではそんな被害がでなかったのに、伊豆大島だ
け、33人の死亡が確認され、今も9人が行方不明になっている。ご冥
福をお祈りします。

いろんな原因が複雑に絡まってそうだけど、人災のことはさておき、ま
ず、自然がもたらした土砂被害の部分をまとめてみたい。国土地理院が
発表
していたけど、かなり傾斜度がある山の土砂が崩れたんやね。



写真や地図と合わせてみると;

 

雨量は膨大で、気象庁によると、伊豆大島では16日1時間に122ミリの
記録的な雨を観測し、朝8時までの24時間雨量は824ミリと無茶苦茶降
ってる。



山の土が弱っていたと言われているね。27年前(1986年)の伊豆大島の
三原山噴火で、(この時は全島民1万人が島から避難したんだね、今回は
1300人が島外へ)火山灰が降りつもり地盤が弱くなっていたと言われる。

更に森が焼けてしまい、20数年くらいの「新しい」木の根では、土をつ
かむ力がまだ弱かったらしい。


石流発生のメカニズム

杉や椿といった単一種の植林だとしたら、あまり土砂災害に強い森では
なかったのかも。里山のような多様な森作りが必要なのでは。とはいえ、
現地ではそんな悠長なことは言ってられまい。早い復旧を祈ります。