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ねがうこと、ゆだねること

こどもの日:谷川俊太郎&賢作+ロバの音楽座

2016-05-05 | art
書くのが遅くなったけど、5月5日は毎年恒例、
谷川俊太郎さん&賢作さん親子とロバの音楽座の
ジョイントコンサート「ことばとあそぶ おとと
あそぶ」がロバハウスで開かれる。

俊太郎さんに来ていただいて23年目。賢作さんも
加わって13年。変わらぬ顔ぶれで、マチネが親子
の回、ソアレが大人の回という構成も変わらない。

始まりはバロックダンスを日欧で活躍しているサ
ラサさんとみんなで準備体操。



ロバの音楽座が新作「音楽のぼうけん」より数曲、
そして俊太郎さん賢作さん登場。



「かっぱ」「どきん」「き」「ののはな」「たいこ」
といった俊太郎さんの詩をスライドで映しながら観客
一緒によみながら、演奏あり踊りありの音楽詩。



極めつけは彼らの十八番「もこもこもこ」。2011年に
亡くなられた元永 定正さんの絵に、俊太郎さんの詩と
いう絵本をベースに音楽詩を創りあげる。

後半は、俊太郎さんの朗読、賢作さんのピアノ演奏。
ソロだったり、共演だったり。



「いいんじゃないの」「うんこというもの」
「かけっこ」「悪口」「明日」「ごちそうさま」
「なくぞ」「こどもとおとな」

学校嫌いで、友達も少なく一人でいることの多かった
俊太郎さん。いじめられっ子の味方の詩が多い。

賢作さんはマチネの方が、子供が多くいるのでやりく
い、って言うけど真骨頂は親子の会だって気がする。

これからも毎年ずっと続くような気分になる。

#4 京都国際写真祭 続編

2016-05-02 | photo
京都国際写真祭(KYOTO GRAPHIE)の今回のテーマは
「Circle of Life いのちの環」なんだけど、それ以上
に特集されたのが写真家サラ・ムーン。

長年の親交がある何必館がかなりの協力体制をとられた
のがみてとれる。重森三玲旧宅、ギャラリー素形と3会
場で展開。彼女も何度も来日したそうだし。


重森三玲旧宅での展示

何必館の梶川夫妻の力の入れようは、集大成の様な5冊
組の全集を刊行したことにも表われている、凄い。それ
には手がでなかったけど普及版を買い求める。彼らはこ
れまでもサラ・ムーンの写真+動画集など数冊発行して
きたことを知る。



同じフランス人のティエリー・ブエットによる「うまれ
て1時間のぼくたち」といって赤ん坊が並んでるのは面白
かった。



シワシワだとは思ってたけど、猿というより老成した感じ。
遠くを見つめるかの様な視線は何もかもわかっている、っ
て感じがした。仏像のモデルにしたのではと思ったほど。

マイクで歌ってるような子もいるし、だいたい男の子か
女の子かぜんぜんあたらんw

出産を迎える両親に撮影許可をとりつけるのは、ハッピー
な時だろうから容易だったかもしれないけど、こんな写真
みたことない。自分の赤ん坊ならともかく。



クリス・ジョーダンはミッドウェー島の鳥達の死を撮る。
漂流してきたプラスチック類を飲み込んだのが死因。大陸
から2000マイル離れているミッドウェー島に漂着するとい
うことは、太平洋にどれだけ多くの廃棄物が浮遊しているか、
想像をこえる。



漂流するプラスチック類をランプに再生させたのが2年前
に亡くなったヨーガン・レール。クリス・ジョーダンのプ
ロジェクトに共感し、一緒に展示されることを望んでいた
そうだ。



古賀絵里子の新作「Tryadhvan(トリャドヴァン)」を
見ることができたのも嬉しかった。旧呉服問屋の美しい
町屋で絵巻物のように展示されていた。

近年お坊さんと結婚し、出産されたそうで、そういった
身近な過程をはさみながら、彼女のテーマである「生と
死」にさまざまな時間軸が加わった感じ。写真撮影はN
Gだったので、中庭からの様子。(以上すべて敬称略)



#4 京都国際写真祭 建仁寺/無名舎編

2016-05-01 | photo
今年で4回目を迎える京都国際写真祭(KYOTO GRAPHIE)を初訪問。
311を契機に本写真祭を始めはった写真家ルシール・レイボーズ さん
と照明家仲西祐介さんが、記者会見を開いた様子がこちらに。

今年のテーマは、命の価値が軽んじられてきているような状況から
「Circle of Life いのちの環」。それに基づいた国内外の写真家の作
品を、京都市内の50近くの会場で展開する。いっぽうワークショッ
プ、ポートフォリオレビュー、トークイベントなども連日開催。5/
22まで。



あちこち訪問するたびに、知らない写真家・知らない場所、そして
知らない世界(観)に出会う面白さ。建仁寺で開催されているアル
ノ・ラファエル・ミンキネンさんの写真展を紹介するね。

祇園のまんなかにある禅寺建仁寺は法堂が有名だし、宗達の風神雷
神も所蔵。でも敷地にある両足院って聞いたこともないなぁと思い
ながら入ってみると、豊かな建物や庭園に驚く。祇園の喧騒は聞こ
えず、静かな時が流れる。



建物の中で、ミンキネンさんの代表作が年代順に展示。促されるま
まに庭を散歩すると、茶室の中、石橋の上、木々の間などに、彼が
この寺で撮影した新作がそっとおかれている。





マグナム・フォトは無名舎という有形文化財の京町家で、難民がテー
マの展示。難民は戦争と背中合わせで、マグナムの写真家なら撮った
ことのない人がいないのでは。数多くの写真が積み木仕立てで並んで
いる。



スタッフの方が、積み木をシャフルして、難民問題が解決することを
祈ってください、と促す。1909年(明治42)に建てられ、100年以上
大事に使っていく精神が、戦争や難民の解決になるほど単純ではない
だろうが、対極の考えであることは確かやろう。



奥行きが長い敷地には二つ中庭があるんだけど、先生とよばれるお爺
さんが脚立にのぼって剪定をされていた。鋏を使わず手折りだった。