やまねこマッサージ

ねがうこと、ゆだねること

祝!谷中のガレリー巛の森 -センノモリ-開廊

2016-08-01 | art
若い友だちの小田聖子さんが谷中にギャラリーをオープン
させたっていうので、しかもオープニングがキノピーこと
木下ようすけさん
だっていうので、初日に顔をだす。



カヤバコーヒーの並びという絶好のロケーションに、2坪
の「ガレリー巛の森 -センノモリ-」が産声をあげた。パチ
パチ。(写真の右3分の1のほう!、被写体はキノピー)



聖子さんが、若い人達に(ぼくからすればかなり彼女も若
いんだけどw)発表の機会を安価に提供したいからギャラ
リーを始めるって決めたとか、壁塗りもじぶんたちでやっ
たとか、キラキラと頼もしいw



小さい空間なのにキノピー作品の全貌が楽しめるから不思
議だ。3方の壁が大きく感じる。CDジャケット、コンサー
トのチラシといった音楽アーティストがらみも多いのは、
別の顔であるドラマーらしい。



CDジャケットの1枚の絵が気にいる。小さい作品だけど、
視線を限定することなく絵のあちこち観ることができる、
という点で日本の伝統も抑えてますね、と話すと、キノ
ピーは素材や題材は洋ですが、描き方は和を意識してい
ます、とのこと。



売っていいかどうか、CDのアーティストに確認するって。

こどもの日:谷川俊太郎&賢作+ロバの音楽座

2016-05-05 | art
書くのが遅くなったけど、5月5日は毎年恒例、
谷川俊太郎さん&賢作さん親子とロバの音楽座の
ジョイントコンサート「ことばとあそぶ おとと
あそぶ」がロバハウスで開かれる。

俊太郎さんに来ていただいて23年目。賢作さんも
加わって13年。変わらぬ顔ぶれで、マチネが親子
の回、ソアレが大人の回という構成も変わらない。

始まりはバロックダンスを日欧で活躍しているサ
ラサさんとみんなで準備体操。



ロバの音楽座が新作「音楽のぼうけん」より数曲、
そして俊太郎さん賢作さん登場。



「かっぱ」「どきん」「き」「ののはな」「たいこ」
といった俊太郎さんの詩をスライドで映しながら観客
一緒によみながら、演奏あり踊りありの音楽詩。



極めつけは彼らの十八番「もこもこもこ」。2011年に
亡くなられた元永 定正さんの絵に、俊太郎さんの詩と
いう絵本をベースに音楽詩を創りあげる。

後半は、俊太郎さんの朗読、賢作さんのピアノ演奏。
ソロだったり、共演だったり。



「いいんじゃないの」「うんこというもの」
「かけっこ」「悪口」「明日」「ごちそうさま」
「なくぞ」「こどもとおとな」

学校嫌いで、友達も少なく一人でいることの多かった
俊太郎さん。いじめられっ子の味方の詩が多い。

賢作さんはマチネの方が、子供が多くいるのでやりく
い、って言うけど真骨頂は親子の会だって気がする。

これからも毎年ずっと続くような気分になる。

上野文化の杜アーツフェスタ・初日

2016-03-25 | art
藝祭の名物「藝祭御輿」

昨日から3日間、上野公園で「上野文化の杜アーツフェス
タ・2016春」と銘打って、アートや音楽のフェスが始まる。

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上野中学校ブラスバンドによるオープニングステージ

上野公園界隈の施設が連携して文化芸術イベントを行う。
小中学校による演奏、藝大の邦楽演奏や金管十演奏、東京
文化会館の若手金管演奏、サンバ隊、チンドン屋など、花
見にちなんだプログラムが始まってる。概要はできたての
こちらのサイトで。


西洋美術館「 カラヴァッジョ展」にちなんだカフェなど出店も

青柳正規(文化庁長官)
宮田亮平(東京藝術大学学長)
吉見俊哉(東京大学大学院教授)
山崎 亮(コミュニティデザイナー)
によるシンポジウムは面白かった。上野公園にくれば誰
でもアーティストになれるというメッセージをもつが、
文化や芸術の担い手が誰なのかという視点が印象に残る。



吉見さん「土(アグリ)を耕す(カルチュア)のが農業。
つくっていくプロセスが文化(カルチュア)」

山崎さん「官から与えられた上野公園が市民のものに変わ
りつつあるし、変えていく」

青柳さん「これから成長経済、消費文化が望めないとすれ
ば、のんびりしたときに充実感をもてて、なんとなく楽し
めるのが日本の文化」

「グローバル化なのでちょっと頑張って日本文化をアピー
ルしなくてはいけませんが」と新長官へのエールもある。



宮田さんは藝大受験におちた話も触れながら、長き上野生
活を思い出されていた。シンポジウムの後のサンバ隊によ
るフィナーレでは笛吹き踊られ、拍手喝采。


藝大サンバ隊

主催は上野「文化の杜」新構想実行委員会という、上野公園
を国際的文化交流拠点にしていく目的で、上野公園のオール
メンバーが連携していこうというプロジェクト。

昨秋から関わらせて頂いているんだけど、芸術文化プログラ
ムの最初のお披露目。お天気にもめぐまれ、桜も見頃なので、
花見がてら上野公園へ遊びに来てくださいね。

藝祭の御輿

2015-09-04 | art
東京藝大3日間の学園祭「藝祭」が始まったんだけど、
その冒頭を飾る御輿を初めて観る。大学の門に御輿が
集結して上野公園を練り歩く。



朝10時の出発時は、多くの観客で盛り上がる。よく知
ってるなぁ、と感心していると、宮田学長の挨拶とい
うか号令ともに数個の御輿が動き出す。

20年以上続くもので、1年生が制作担当。昔は担いで
いたのが、女子学生が増えたので、山車を引くように
なったとか。

発泡スチロール製と聞くが、上に人が登ってるのも見
たし、重厚感といい、テカリ感といい、そうは思えな
い。




抽象的なものや、意外なものはなく、具体的でわかり
やすい御輿がほとんどなのは、伝統なのか、お約束な
のか。

音楽科の門を通りぬけて、公道にでるんだけど、門す
れすれ、時には門にあたりながらなんとか通り抜ける、
っていう大きさに計算していると御輿も大盛り上がり。

先頭をサンバ隊が陽気に演奏していくけど、途中には
音楽隊がいないことに駄目だしされてる先生もw



去年のルート図がこちらにあったけど、上野公園の噴
水あたりでパフォーマンスをして、帰ってくる。その
ころはちょうど雨にふられてずぶ濡れに。



高校の同級生を見かけたので、声をかけたら驚く。お
互い様wなんでも娘さんが藝大学生だそうで(凄い!)
見にきていた。

サイ・トゥオンブリー回顧展 in 原美術館

2015-07-31 | art
サイ・トゥオンブリーの紙作品に関する大回顧展が
原美術館
で開催中。まとまった展覧会は日本では初
とか。パチパチ。8/30まで。

2011年に亡くなられた時、お悔やみを書いたけど、
まとまって彼の作品を見たのは、ヒューストンのメ
ニル美術館にあるサイ・トゥオンブリー・ギャラリ
以来。


『Petals of Fire(炎の花弁)』1989年 144×128cm

印象派が遠近法表現を壊したところは、トゥオンブ
リーは踏襲するけど、線から離れ、色彩と形に新境
地を切り開いた点は与しない。

一貫して線と点にこだわり、アクションペインティ
ングをしたり、指で画材を塗りたくたったり。試作
段階では成立しないものもあったかもしれないけど、
作品は破綻していないものばかり。


『Untitled(無題)』1961/63年 50×71cm

一度見るとなぜか身体にしみわたるというか、絵が生
きている様で、活力に満ちた気分になれる体験を久し
ぶりに味わえる。


2001年にヴェネチア・ビエンナーレで発表された「
レパント」が見てみたいな。金獅子賞に輝くんだけど
その時73歳なんだからすごい。同じ時期に作られたこ
の作品も主題が似ていていいんだなぁ。


「Untitled(無題)」2001年 124×99 cm 

絵のデータは彼の財団のサイトより。

日本初回顧展「ヘレン・シャルフベック」

2015-07-26 | art
ヘレン・シャルフベック(1862~1946)の日本初の回
顧展が上野・藝大美術館で開催。絵や会場構成など詳し
いことは、サイトに譲るね。

知らない画家だし絵も殆ど見覚えがなかったけど、とて
も印象深かった。作風というか画風がドラマチックに変
化していくから。それは当時の絵画の革新の影響もある
し、彼女自身の生きざまの変転と軌を一にしているから。



《回復期》1888年26歳のときの作品。パリ万博にも出品
し、銅メダルを獲得し国際的な名声を得る。婚約破棄の痛
手から立ち直りつつある心情が子供に投影されたというの
が通説。当時多かった病床画の影響もあるそうだ。


《扉》1884年 22歳の作品。抽象画の様だ。

フィンランドは1917年ロシアからの独立を宣言するが、
ロシア、スウェーデン、ドイツなどど領土戦争をする。
世情の激変は彼女に影響あたえたに違いないけど、絵や
本展からは読み取れない。

彼女の関心事は絵と親しい人間との関係性。恋心を抱い
た19歳年下の男性が別の女性と婚約されてしまい絶望。
立ち直るために二ヶ月の通院しながら描いた作品が《ロ
マの女》



1919年の作品だから、60歳に近いことに驚かされる。



2012年が生誕120周年だったので、過去最大の回顧展が
ヘルシンキ・アテネウム国立美術館で開催されたそうだ
し、「フィンランドで最も愛されている芸術家の一人」
だそうだ。

隣国スウェーデンのムンク(1863〜1944)とは生まれ
も亡くなったのもほぼ同じ。同時代の画家への言及が多
いシャルフベックだが、ムンクをどう思っていたんだろ
う、交流はあったんだろうか。


《正面を向いた自画像Ⅰ》1945年 亡くなる前年の作

本展は7/26までで、その後各地を巡回する。

「木屑という価値」さかいあつし個展・初京都

2015-07-03 | art
東京国立から岡山牛窓へ引っ越した匙屋のさかいあつしさんの
匙展は全国あちこちで開催されてると思うけど、京都は初とか。

もう7/8に終わったけど、京都に出張にいったので行ってみる。
京都メリーゴーランドという絵本中心の本屋+ギャラリー。初
訪問。本店は三重・四日市にあり、絵本カルチャーの中心地の
一つだ。

昭和2年竣工の美しい建物の最上階。鴨川から東山をのぞめる
素晴らしいロケーション。四条河原町の交差点から歩いて3分
だし。こちらなどに建物紹介がある。



本展は用の美からアート寄りの作品展。切りだされた後の木屑
に焦点をあてはる。作業場に当たり前のように転がっている木
屑が「見えてくる」驚きが出発点だとか。

意図した物(事)しか見えていないことへの驚き。
言い換えれば、半分近くの物(事)を普段は見え
ていないのではないかという驚き。



木を選び、匙を掘る過程でうまれる木屑。もしかしたらゴミや
せいぜい燃料としてしか使われていなかったものに光をあてる
アート。



制作の原点である匙も片隅に展示。    

                                                                               

音楽アートイベント「ふたつの小さなお芽出とう」アート篇

2015-06-29 | art
音楽アートイベント「ふたつの小さなお芽出とう」
アートイベント篇。ライブをやってない時間はアーテ
ィストによるショップというか出店や料理人による食
堂カフェやドリンクバーがオープン。



似顔絵が人気なのか5人のアーティストがやっていた。
その内3人と一緒に映るののほさん。この写真は彼女の
FB
から。

 


写真家の相澤心也さんは大正期の写真機を使って写真館を
開催。写真を撮ってもらった。シャッターがないそうで、
山高帽で隠したレンズをさっと取り外して数秒露光する。

写真雑誌『家族』創刊号をもって編集長中野暁野さんが
京都のイベントからやってくる。一年間ひとつの家族を
写真家たちが追う、という一年雑誌だそうだ。いい。



創刊号では、アーティスト家族が鳥取の大山に引越し、
開墾し、セルフビルドで家も建てた家族を追う。彼女
へのインタビュー記事がこちらに

音楽以外の参加アーティスト達の一覧を引用しとくね;
あいざわいさな(クレヨン似顔絵・プラスチックアクセサリー)
https://www.facebook.com/isana.aizawa?fref=ts
相澤心也(写真館)
https://www.facebook.com/aizawa.shinya?fref=ts
http://www.aizawashinya.com
池田俊彦(似顔絵)
https://www.facebook.com/toshihiko.ikeda.75?fref=ts
http://tvnotjanuary.com
エプロンズ(ケイタリング)
http://aprons3.jugem.jp
おだせいこ(雑貨)
https://www.facebook.com/seiko.oda.5?fref=ts
http://monowano.tumblr.com
udu(テキスタイル雑貨)
https://www.facebook.com/ai.ishikawa.33?fref=ts
http://udu.main.jp
木下ようすけ(雑貨・似顔絵)
https://www.facebook.com/yousuke.kinoshita.75?fref=ts
http://yousukekinoshita.com
近藤佳代(雑貨)
https://www.facebook.com/kndky?fref=ts
http://13gatsu.com
すぎはらけいたろう(雑貨)
https://www.facebook.com/keitaro.sugihara?fref=ts
http://www.keitarosugihara.com
toi(革小物、絵、似顔絵)
https://www.facebook.com/tomomi.sakauchi?fref=ts
http://www.tomomisakauchi.com
nokkuの帽子屋(帽子屋)
https://www.facebook.com/tomokazu.yokoyama.94?fref=ts
http://www.nokku-boushi.com
nontable/ 家族と一年誌『家族』(飲み物・お菓子・雑誌)https://www.facebook.com/akino.nakamura.3?fref=ts
http://nontable.tumblr.com
むくり(アクセサリー)
https://www.facebook.com/sho.baba.96?fref=ts
http://mukuri.exblog.jp
Lima(陶器小物)
https://www.facebook.com/limax.o?fref=ts
渡邉知樹(ペペペ似顔絵店)https://www.facebook.com/pepepe1980?fref=ts
http://sound.jp/gagaga/top.html

豪華メンバー!

オートマタ(からくり人形)作家展

2015-06-27 | art
地元の蔵ギャラリー「circle」で、オートマタ作家
『原田和明 -あの手、この手』を見に行く(6/29まで)



オートマタはヨーロッパのからくり人形のことだけど、
原田和明さんは日本のオートマタの第一人者、故西田
明夫さん
(1946-2009)の作品に出会ってこの道に。

西田さんに教わったイギリスの巨匠マット・スミス
んに、なんと弟子入りにも成功!

好きこそものの上手なれ、というけどそれを地でいっ
てはる。彼の作品は上手いだけでなく、ユーモアとい
うか日本的諧謔にあふれてる。

たぶんご本人もそういう方で(お会いしたことはない
けど)そういった人柄も巨匠たちに、好かれたという
か弟子入りできたのかもしれない。

たいていが手動。この展示はありがたいことに、手で
回して楽しむことができる。いつまでもやっていたい
感じw

一番気に入ったのは、栗が飛び出す作品(作品名を
忘れた、失礼)



栗が飛びでるよりも、もとの箱にもどる感じがよく
できてるし、なんか哀愁をさそうというか、ほほえ
ましいというかw



「へそで茶を沸かす」・・あまり言わなくなったこ
の慣用句を人形で表現するとは。この言葉を原田さ
んが目にしはった時に、作品のイメージが湧いたと
想像する。

彼のサイトはこちら。「circle」店主の丸山晶宗さ
んによるレポートはこちらほぼ日でも紹介。

没後10年「長新太の脳内地図」展

2015-06-13 | art
故・長新太(1927~2005)さんの回顧絵本展が、
練馬のいわさきちひろ美術館で開催中。8/2まで。

1958年に絵本作家としてデビューして、なんと
400冊の絵本を出版した長新太さん。全貌を振り
返るにはいくらスペースがあっても足りない。

いわさきちひろさんの自邸を壊して建てた美術
館は都心にしては広いけど、そんなにスペース
はないし、半分はちひろさんの常設展示のまま
だし。



長新太さんの特徴が解説され、対応する代表作と
原画数点が展示されている。手にとって絵本を読
むだけでも楽しい。



こうして代表作を眺めるだけでも、異能の才とい
うか、いまではいろんな絵が絵本でありだけど、
その先鞭の一つは間違いなく長新太さんだったと
実感する。



『ブリキのおまるにまたがりて』 が出版社を変え
て復活してたり、



『くるぞくるぞ 』が改定新版ででていたのでゲッ
ト。彼の絵本リストに加える。