やまねこマッサージ

ねがうこと、ゆだねること

雑誌『都市住宅』を探して

2011-10-31 | 建築
1968年~76年にわたり鹿島研究所出版会(現・鹿島出版会)
から出ていた雑誌で『都市住宅』のバックナンバーが必要になる。

1968年(昭和43年) は高度成長の真っ最中。新幹線の整備が
終わり高速道路や高層ビルラッシュ。他方東大紛争が始まり、
ベトナム戦争も激化し、公害問題が顕在化。

そんなかアート&哲学&サブカルチャーをメインにした
建築専門誌が創刊し鹿島の支援を受けながら8年間続き、
学生運動世代を魅了した」幻の名雑誌と言われる。

表紙をみても、マルセル・デュシャン、
ジャスパー・ジョーンズが選ばれたりしている。
日本っておもしろいなぁ;


その内容は明日に譲るとして、オンラインで検索すると
「玄華堂」という古本屋が該当するバックナンバーを
在庫していることがわかる。

「建築・美術・人文社会科学関係の専門書籍と
バックナンバーを扱う古書店」とうたっていて、
他の発見もあるかもと実際訪ねてみた。



豪徳寺駅前商店街の路地にあった。大学街にありそうな
古本屋だ。店先こそ一般書籍なんかもあるけど、
店内は建築、美術関係の書籍、雑誌がいっぱい。



眼光厳しい店主と話ができたのは、
取り置きの『都市住宅』を見たいということ
ここで何年やってはるのか・・20年です、以上。

サイトには1985年に始めたって書いてある。
25年ではとつっこめばよかったw
またゆっくり来てみたい。

エマージング・ディレクターズ・アートフェア

2011-10-30 | art
エマージング・ディレクターズ・アートフェア
とちょっと覚えにくいアートフェアを見に行く。

エマージングという新興国家、先端技術、感染症
などに使われている言葉をもってきてるし、
カタカナとして長く感じるからか。英語だと
まだ座りがいいか?



これから期待されるディレクター、キュレイター、
アーティストがキュレイターとなって一コマ4.5mの
壁を使ったアート展示販売を行おうというもの。
今回で4回目だそうだ。

アートフェアなので基本はギャラリー単位。
ただそのキュレイターは40歳以下という年齢
制限がつくのが日本的か。ギャラリーのスタッフ
か関係者が担当するケースが多い。



以前も見に行ったことがあるけど、多彩な作家が
一堂に会するのはおもしろい。表参道スパイラルの
1階カフェの周辺一帯を使って31のギャラリーの
今というかインデックスが垣間見れる。

それで興味をもてばギャラリーに足を運ぶきかっけ
作りにもなりそう。ギャラリーサイドからは、出展料が6万円
+売上げ歩合15%というのはお手軽だそうだ。スパイラルから
すれば、そこそこの売上げと話題作りと集客になるし。



ざらっと見てたら作家に会ったり、仕事仲間に会って
打合せになったり、会いたいギャラリーオーナーを
紹介してもらったり、アートフェアらしい(?)
ひとときとなる。

前半の31のギャラリーは今日までで、11/1~3の
後半は別のギャラリーに入れ替え。


サンドイッチづくり

2011-10-29 | 
サンドイッチがけっこう好き。
コンビニで買うことも多いし、
パン屋でランチを買い込むことも。

最近Subwayの店舗数が世界一になったと
聞いて、ちょっとうれしくなった。
そんなに行くわけではないけど、なぜだか。

サンドイッチを売ってる店とハンバーガーを
売ってる店ではどちらが多いんだろう。



とはいえ自宅ではほとんどサンドイッチを
食べない。朝はパンなんだけど、口の中で
サンドイッチを作っている様なものだから。

おかずは卵、ソーセージ類、野菜だから、
パンと一緒に食べるから、口内サンドイッチで
満足してるんだってよく思う。



でも思いたって作ってみることに。
アグー豚のボンレスハムをノイフランクで、
よく買う食パンをバンブーで薄くスライスして
もらう。

ハム・胡瓜組とゆで卵・チェーダチーズ・レタス組。
重ねていってミミを切り落とすとできあがり。



これが、われながら美味い。
いつも食べてる素材なんだけど
サンドイッチは別物やね。
ちょっと驚いた朝食。

セラピードックのいるアロマサロン

2011-10-29 | からだ
嫁さんと近所を散歩していると、
おやっと新しいお店ができている。
いい感じなので入ってみたら、
アロマサロンだ。9月に引っ越して
来たそうだ。

なんでもアパートの一室で施術をして
いたところ、馴染み客も増えてきたので
路面店への進出となったそうだ。

前は週2日しか営業しない道楽の様な
家具屋だった。彼は外での仕事がメインで
遊び場の様なお店やった。



国立の北口から徒歩20分と不便なところだけど、
目的客には問題ないし、駐車場もあるし。

アロマや瓶などを売ってるショップコーナー、
施術コーナー、そして奥にスタッフコーナーで
構成されてて、2階は住居とのこと。

ショップコーナーの木製テーブルに座って、
果物と生姜を漬けた暖かい飲み物をいただきながら、
嫁さんはアロマのことを教わるのにに余念がない。

一滴10円~の小分けもするそうで、散歩途中に
ぶらりと寄って買ってください、と。江戸時代の
屋台みたいなお店だ。銭湯がえりに寿司をつまんだ
ような。



ボクの方はスコッチテリアのティーラ♀)が
相手をしてくれる。撫でたり抱っこしたり、
大喜びだ、ボクも。

人なつっこい犬で、親子のお客さんが来たときは
子供の相手もよくしている。最初は怖がった4歳位の
男の子と噛めば鳴るボールで遊んでいる。

女達はオーナーの小杉さんと、男達は犬のティーラと
遊ぶという構図。とても人懐っこい上に、施術が
始まるとおとなしくなるからセラピードックに
任命したそうだ。

マリア・カルマンの犬の絵本にそっくりだと、本が
置いてある。’What Pete Ate from A to Z’ ピータが
食べちゃった食べられないもののアルファベット本。



ピータもスコッチテリアだからそっくり。カルマンは
NewYorkerの表紙も描いている。サイトも美しい。


親知らずの抜歯

2011-10-27 | からだ
抜いてもらった親知らずの抜糸の日。
歯科に行くときっていつもより歯を
丁寧に磨く。健康診断の前の日に
お酒を控えめにするのとちょっと似てる。



歯ブラシの後に、歯間ブラシも使って
親知らずの抜け跡を磨いていたら、
ブラシの先に糸が引っかかった!
これから抜いてもらう縫い糸が。

ちょっと引っかかっただけやのに、
これがなかなか抜けない、しかも
糸が引っ張られて歯茎が痛い。。

ハサミで歯間ブラシを切断しようと
するんだけど、金属で細いからなかなか
カットできない。うっすら血がにじんてきた。

ちょっと抵抗があったけど、ここは、
やっぱ糸の方を切ろうって思う。どうせ
これから抜糸してもらうんだから。



歯茎を痛めたなぁ、大丈夫かなとドクターに
看てもらうと、順調に回復しているとのこと。
ほっとする。

と、抜糸が始まったけど、ものの1分もかか
らず終了。痛くもなんとない。口をすすぐと、
ちょっと血がでたけど、すぐ止まった。

ほんと痛みを感じなくなってきているね、
歯医者って。肉として固まるにはまだ時間が
かかるそうだ。



歯垢もとってもらうことになる。半年前に
やってもらったばかりだと、言うと、3ヶ月に
一回くらい取った方がいいとのこと。

そんなに頻繁にしたほうがいいんだ。
美容室に毎週行くようなものですね、と
言うと、それとはちょっと違うとたしなめ
られながら、最近は定期的に来る方も増えてるとか。

年4回、定期的に通おうかなぁ。たしかに
痛くなってからだど、治療がよけいかかるし、
歯が弱ってくるかも。

忘れない様にGoogle手帳に書き込んだ。
2/1、5/1、 8/1、 11/1、それを
毎年繰り返すと。

一度しか履かなかった靴が・・

2011-10-26 | カルチャー
服でも靴でも気に入った物に偏りがちで、
ほとんど身につけないものが奥の方に溜まる。

たまたま捜し物をしていたら、積み上がった
靴箱で久しく開けていない箱があった。



開けてみると、両方のカカトがカビか微生物で
ボロボロに崩れている。



一度しか履かなかったソーシャルダンス用の靴。

あれは90年代後半、モナコ公国の200年だったか
300年だったか確かでないんだけど、その記念に
薔薇の舞踏会(Bal de Rose)を東京で行うのに誘われた。
品川のプリンスホテルだったんやないかな。

1954年にモナコで始まった大規模なチャリティー
イベントで、その収益はグレース王妃基金になる。
グレース王妃は薔薇好きだったようで、モナコ公国を
埋め尽くしたいって言ってらしい。

ソーシャルダンスだからドレスコードが厳しいって
招待状にも記載されていたので、ドレスシャツと
ブラックタイにエナメル靴と散財した。

ちょっと緊張して行ったけど、なごやかなパーティ
だった。バラの生花、バラのソースを使った料理、
デザートがバラ型のチョコレートといったバラずくし。

慶応大学か早稲田大学の社交ダンスクラブの男性陣が
お相手します、ってエスコートして結構みんな踊っていた。

4人位の仕事仲間と行ったんだけど、せっかくだからと
その内の女性と軽く踊ったから、その場の雰囲気が
わかるでしょう。固いモノではなかったのね。

だから靴なんて買わなくてもフォーマルな黒靴で十分
だってわかったのは後の祭り。知らないと余計な準備を
するもの。ラテンのお国柄だから、愉快で賑やかなのが
ベースでよかったんだ。

シャツやタイはその後着用することがあったけど、靴は
そのままだった。



ちなみにモナコ公国、F1グランプリも開催される裕福な
小さい国として知られる。面積は世界で5番目に小さいとか。

3月の薔薇の舞踏会に参加した冒険家加藤学さんの
ブログ
によると、オープニングでアンドレ王子が
登場し、今日の収益を日本の復興に捧げたい、と発表。

震災後すぐに救援隊を日本に派遣したそうだし、
ありがたいなぁ。


今年の薔薇の舞踏会、彼のブログから。


「海の精」からみえる土壌

2011-10-25 | からだ
塩分の摂りすぎはあかん・
東北地方は塩好きだから短命や・・
物心ついたとき塩に対する警戒心が
うっすら醸成されてきた。

それを打ち破ったのが、ボクの農業の師匠
赤峰勝人さん。塩には味付けの面と、栄養素の
2面がある。海に集まったミネラルを豊富に
含んだ海塩はカラダに必要、というか必須だ、と。

たしかに人工塩(かつて専売公社ってところが
独占して販売してた)にはミネラル分も除去して
たから減塩は必要だったかもしれないが、その
分ミネラル不足の現代人が多いと警鐘を鳴らす。
「自然塩を愛して、砂糖を減らしてください」
(『ニンジンから宇宙へ』)

彼は地元大分で塩作りにも行っているが、
日本各地での自然塩作りも推奨している。
その中でも伊豆大島の「海の精」は、
専売公社時代にお上に逆らって昔ながらの
製塩を続けてきたところと教わる。



先月の『暮らしの手帖』53号の好きな
連載「世のなか食のなか」で「海の精」が
取りあげられている。

大島という立地は自然は豊富だが、錆びやすく
工場の設置メンテナンスには向かない話。
そこに技術者が参画して乗り切っていったとか。

設備設計から製作溶接改造まで自前。そうしないとコストが合わない。

とても参考になったのが日欧の土壌の違いを指摘
している代表の村上さん「火山灰土壌の日本で
採れる農産物はミネラル分が少ないので、海塩で
ミネラル分を補うと体のバランスが整います。
一方でヨーロッパ大陸は、ほぼ石灰質土壌で、
採れる農産物にミネラル分も自ずから多く含まれる。
なので、岩塩が塩化ナトリウムそのものに近くても、
現地では問題がないのです」


地産地消というか、やはり身近で採れたてがいいという
法則はますますゆるがないなぁ。塩選びもね。

フィリピン刑務所

2011-10-24 | photo
昨日のフィリピン人写真家Veejayさんによる
スライドショーのタイトルを補足すると名称は;
フィリピンにおける写真の現状
今、新たなストーリーは何か?”

Veejayさんも若いけど、紹介しはった5人の
写真家もみな若い。70年代の報道管制の中で
生まれたフォトジャーナリズムとドキュメンタリーが
どういう影響を与えたのかというのがひとつの
テーマだった。

その中で、ぼくも会場の人達も面白いと引きこまれたのが
TAMMY DAVIDさんの作品で、’At The Maximum’
フィリピンで最高のセキュリティといわれる刑務所を
撮った作品だ。


こうして見るとアジアの刑務所って思えるが、


金持ちは中に家を建てていい、とか


こういった娯楽道具だけでなく、


イベント会場があって踊り子も来たり、


ショップやレストランもあったり。

まるで街の様でしょ。出戻りの囚人も多いそうで、
外では食えないとか、再犯の人もいるけど、
居心地がいいから戻ってくる動機になるそうだ。

フィリピン写真家スライドショー

2011-10-23 | photo
慣れない場所でたくさん刺激をもらう。

相模原市で2001年から毎年開催している
フォトシティさがみはら」において今年
アジア賞を受賞したのはフィリピンの
Veejay Villafrancaさん。

来日するのを機に、彼がフィリピンの写真家
を5名を紹介するスライドショーイベントに行った。

彼を含めると6名の写真家が追い求めたいろんな
テーマが一気に押し寄せる。貧困、弾圧と
抵抗、少数民族、家族、宗教など。

フィリピンのことを殆ど知らない僕には
写真の撮り方映り方まで考えるまで至らず、
そこに写っている事実に着目してしまう。



報道はあってもプロジェクトというかテーマを
追って作品としてまとめたり発表する機会は
日本でも少ないが、フィリピンではもっと
すくないそうだ。

主宰者の後藤由美さんとVeejayさんの
対談の様相を示してきて白熱してくる。
バンコク在住のフォトコンサルタント
というだけあっていい写真を撮るための
具体的方法が俎上になる。だれに案内を
頼めばいいとか、表層的なカメラマンでは
ない外国人は誰だとか。



Veejayさんの今回のテーマは宗教で
25 MYSTERIES: A WALK OF FAITH
という作品。プロジェクトの途中だそうだ。



フィリピンはアジア最大のカトリック
人口を持っていること(そうなんだ)
45000もの宗派にわかれていること
(すごく多くない?)サイキックヒーラーも
活躍していて世界から患者がくる(あの
手を胸に突っ込んで内蔵を鷲掴みにするやつ)

ヒーラーの調査中に彼の祖父ジャーナリストは
毒をもられて殺害された、とか彼の父は
政府の広報カメラマンだったことを彼は
受け継いだんだね。3人兄弟で彼だけ
写真の世界に入ったそうだから。

なんか『百年の孤独』の世界に入り込む
ような話だ。



フィリピンは上層階級と貧困層の乖離は激しいが、
最大人口は中間層。彼らが動く時フィリピンは
変わるらしい。普段は自分たちの生活の向上と
金儲けにしか目がないらしいが。

そんな中間層に影響を与えようと彼は撮影というか
作品作りを行なっている。

ドキュメンタリー作家として食べていくのは
大変だけど、神からの使命だとおもって
やっているとはにかんだように笑う笑顔が
気持ちいい。

挨拶に行ったら、彼の目が澄んでいること。



真ん中がVeejayさん。写真は会場で撮られたもの。
その他の写真は彼のサイトから。

祝!さとなお『明日のコミュニケーション』出版&重版

2011-10-22 | カルチャー
大学時代の友人、さとなおが満を持して
『明日の広告』の続編ともいうべき
明日のコミュニケーション』を同じく
アスキー新書から発売。

9月11日に書き終え、10月11日に出版。
早くも重版だそうだ。出版も重版も
まとめておめでとう!



一度3月に書き上げた原稿なんだけど、大震災が
おこったことにより、より彼の書きたいこと
が明確になったんだろう、大幅に書き直した
そうだ。

いろんなことが大変化している上に、
ひとのつながりや関与の仕方も大変化、
コミュニケーションの仕方も大変化している。

それにみんなどっぷりと浸かっているんだけど、
その変化にさとなおはそれをどう向き合っていくかを
アドバイス、設計する立場もあるから、
いろんな経験や走りながら考えたことや
実施したことが本書に紡ぎだされている感じ。

3月末で電通を辞めることによる変化
なんて小さく思えるくらい、垣根というか壁を
こえて動き回っている印象だ。



彼のエッセンスを映画「ハーブ&ドロシー」の
公開の時も惜しみなく注いでくれたから、
そうやるんだなぁっいう気づきがいっぱいあった。
本書にもそのあたりが触れられているのも嬉しい。

映画に入れこんでくれたのも、友人だからということも
あるやろうけど、「ボクには映画の中身の良さに自信があった。
その自信がソーシャルグラフに伝わり、彼らは進んで
人に広めてくれ、実際にも見に行ってくれたのである」(p.188)
ってことに尽きると思う。

そういった伝播をまのあたりにできたのは僕には大きかった。
そして、今もいろんな動きや出会いが垣根をこえておこっている。
楽しい時代やね。



本書は企業向きらしいけど、生活者のことも多く書かれている。
「みんな『役に立ちたい』『世の中を変えたい』がひと言目に
くる。」「そりゃ成功もしたいだろうけど、成功だけでは本末
転倒なのだろう。」「自分が貢献できることを必死にやっている。
とっても利他的な人が多い。」(p.224)

歌うことより動くこと、壁がなくなって自由に動き回れること、
なによりも共感が大切だということ。