「高知ファンクラブ」 の連載記事集1

「高知ファンクラブ」に投稿された、続きもの・連載記事を集めているブログです。

連載第4回 若草幼稚園「すくすくの森」と子どもたち・・・生命の尊さと生命のつながりを学ぶ(その5)

2011-12-31 | かしこくて、たくましい子どもに育てる

 

連載第4回 若草幼稚園「すくすくの森」と子どもたち・・・生命の尊さと生命のつながりを学ぶ

 (その3 生き物にはそれぞれに生きる場所がある ④森の中で)

 

 

 

       高知市若草幼稚園 園長 岡林道生 執筆 〔『保育の実践と研究』(第16巻第1号)より転載〕

 

 

4 森の中で

 IMG_2799.jpg

 季節は巡ります。春、夏、秋、冬と毎年花が咲き、実がなり、さまざまな生き物が森に集います。一見同じように見える森は、決して同じではありません。自然の営みは、ゆっくり変化しているように見えて、めまぐるしい程の変化も見せます。一日として同じではありません。

そんな森の中で子どもたちは縦横無尽に駆け巡り、時に足を止め、座り込み、季節の移ろいに身をゆだねて遊びます。風の音、木々のざわめきに驚き、水の流れる音、鳥の声、虫の声に耳を澄ませます。また季節ごとに咲く花に目を留め、かぐかわしい香りに囲まれて、自然の贈り物に舌鼓を打ちます。そして、自然が落としてくれたものをおもちゃや道具にして夢中になって遊びます。

さまざまな体験の中で、子どもたちは生命の息吹を感じ、それを慈しむ心を育んでいきます。だから、保育者の話や絵本、図鑑で知った大切なことを素直に受け入れて、実行します。

P1000427.jpg

生命は自分だけのものではないこと、家族やまわりにいる人々のものでもあること、生命を育むためには、それぞれにふさわしい生きる場所があること、生命はつながっていて、それぞれが生きるために、子孫を残すために工夫して生きていること、簡単そうに見えて実は一生懸命生きていることが、わかってくるのです。

生命の営みやつながりを学ぶと、自分だけが嬉しくても楽しくてもいけないと感じるようになります。だからこそ、約束事が生まれます。

こうした子どもの育ちを支えていく上で、やはり、大人の存在は欠かせません。感性が問われることは言うまでもなく、私たち大人が、生命の輝きに気づいていなければなりません。しかし、森は、大人にもこの生命の輝きを教えてくれ、感性を開かせてくれます。森においでよ、多くの生命輝くところへ。

(注)こうやすすむ、「どんぐり」、『かがくのとも傑作集』、福音館書店、1983

IMG_3973-1.jpg 

 

 

HN:ちるどれん  

かしこくて、たくましい子どもに育てる(高知市・若草幼稚園の実践) 

若草幼稚園 「すくすくの森」と子どもたち  に関する記事 

HN:ちるどれん さんの記事

子どもの遊び場・高知 

子育て高知

投稿数の多い、投稿者一覧 

情報がてんこもり  「高知ファンクラブ」パート2    記事一覧はこちらから



最新の画像もっと見る

コメントを投稿