Go Hollywood!!映画れびゅう

今まで見てきた映画の覚え書き。(ネタばれ注意!)雑記録。

気分を取り直してパンなんか焼いちゃってます。

2007-08-30 11:30:11 | Weblog
浸水した地下のカーペットが異様なにおいを発しています。
きっと、カビかけているんだろうな。
そのにおいがエアコンの吹き出し口から各部屋へ流れて来て、もう最高に不快!!!
一日何度も口走っているけど、本当に「臭い!!!」

この辺の家には8割がた地下、もしくは半地下がついています。
そこをコンクリート打ちっぱなしのまま物置にしている家あり、ちゃんと部屋に作って使用している家あり。
うちはカーペット敷で、子供の遊び場にしていました。
だから高価な家具は置いてなかったんだけどね。
地下がプールバーやホームシアターになっている家もあるから、そんな家に比べたら被害額も知れてるんだが・・・。
家族の健康のためにもカーペットは交換する事に決まりました。

週末、鬼のように地下を掃除した旦那が夜に疲れて「甘い物が食べたい~。」と言っていたので、気分転換にロールケーキをやいてバターロールを作ってみたり。
友達からレシピを教えてもらった「絶対失敗しないロールケーキ」。今回は抹茶ケーキに。
数ヶ月前に壊れて新品と交換してもらったスタンドミキサーを久々に動かす。

先週Kちゃんちで見た映画「かもめ食堂」で小林聡美が作ってたシナモンロールがすごくおいしそうだったので作ろうかなと思ったけど、子供があんまり好きじゃないのでシンプルなバターロールに。
そ・れ・が!!
すっごくおいしく出来たのよ!!
で、今まで何が悪かったか分かったよ。

違いは”イースト”だね。
今回は高級キッチン用品店”ウィリアムズソノマ”で買ったちょい高めのおフランス製イースト。
これ、おすすめです。
天板いっぱいに作ったバターロールは瞬く間におこちゃまが半分くらい食べてしまいました。

半日くらい、スタンドミキサーをまわしつづけてたわ~。
昨日のフードチャンネルの"Unwrapped"って番組で日系ベーカリーの"Hippo"(シカゴにもあるけど、昨日のはオハイオ店かな?)の動物パンがどうやって作られてるかをやってたんだよね。
まねして亀パンを作ろうと思ったけど、難しくて挫折・・・。
フツーのロールパンになりました。

また、「かもめ食堂」についてはレビューをアップするつもりだけど、あの映画は空腹で見るとちょっぴりつらい映画ですよぉ!塩鮭もおにぎりもシナモンロールもおいしそうでした。

さ、コーヒーも入ったし抹茶ロールでも食うべ!

停電パート2

2007-08-27 12:46:57 | Weblog
こないだ1時間の停電を感慨深げにアップしていた私ですが・・・。
そんな感慨に浸ってられないような出来事が起こってしまいましたわ。

足掛け3日の停電を経験いたしました。

はぁ・・・。
長かった。

木曜日の午後3時半に突風が吹き、ストームがやって来ていきなり停電しました。
上から吹き付けるような突風だったらしく、至る所で落雷に会ったように木が裂けているところがあったわよ。
家のバックヤードの大木も大きな枝が折れて落下してた。
あー、家に落ちてこなくてよかったよ!!家にめがけてあんな大きな枝が(長さ約2.3メートル。枝の太さ15センチ)落ちて来てたら屋根が壊れちまうよ!

その後叩き付けるような大雨が断続的に夜中まで・・・。

これが第二の悲劇の始まりです。

電気がないという事は、家の地下に流れ込んでくる雨水を下水に流すサムポンプが働かないという事。
降り止まない大雨、ベースメント(地下室)にどんどん水がたまって行きます。

旦那と私でバケツに買い出すも間に合わず。
人力とは非力なもんです。

地下にはリノリウムの洗濯場と、カーペット敷の子供の遊び部屋があるんだけど、カーペットの部屋もずくずくにぬれてしまった。
悲惨です!
これ以上雨が降ったらどんな事になるやらと恐怖の日々を過ごしていました。

勿論冷蔵庫の中も壊滅状態。

家にジェネレーター(ガソリンを使う発電機)を持っている家庭は、ゴーッという大きな音をさせてジェネレーターを動かし最低限の電化製品(ポンプや冷蔵庫)に通電している。
金曜日、それをうらやましげに眺めながら、バケツにちまちまかい出した水を外のスーワー(下水溝)に捨てに行っていると、お隣の息子さんがやってきました。
「どうしたの?」
「サムポンプが動かなくて水浸しなんです。」
「僕、今ジェネレーターを両親の家に買って持って来たから電気を分けてあげるよ。」
あぁ!!お隣さんありがとう!!
息子さんは年老いた両親のために、2時間も掛けて隣の州までジェネレーターを買いに行ったらしいんです。(この付近にはもう売り切れて一台もなかったため。)

おかげで水はひきましたがカーペットにしみ込んだ分は吸えません。
その水(泥水)が時間をおくごとにいようなにおいを発してくる。
今、最高に臭いです!
早くカーペットクリーナーを呼びたい!!

夕方、4時頃に一時電気が通電しました!!
喜んだのもつかの間、5分後ものすごいおおきなバーンっていう音がしてまた停電に。
このときの私と子供の落胆の様子と言ったら、もう言い表せないほどです~。(旦那は仕事で留守でした。)
家の裏の電柱から煙が出ています。どうやら弱っていた部分がスパークしたようです。
お隣さんがすぐに電力会社に電話したけど、復旧には2-3日かかるとのこと。
絶望感が私たちをおそう・・・。

土曜日、そんな中でも日本人学校は休校の連絡がこなかったので子供たちをバス停に。
子供のいない間に地下の荷物を運び出し、水にぬれてだめになった物をまとめ、家具も外に出して乾かしました。
天気がよかったのだけが幸いです。
家が停電していない友達が家を尋ねてくれたり、連絡をくれて洗濯をしてくれました。
学校の後もへこんでいる子供を引き取って疎開(お泊り)させてくれたり・・・。
助けてくれたみんなありがとう!

停電、1日くらいなら我慢できるけど(雨が降らない前提で)これだけ長くては本当にへこんだわー。
そして、いろんな人が助けてくれたありがたい3日間でした。

本当にありがとう!






停電

2007-08-22 23:39:36 | Weblog
真夏日続きの日本の人には申し訳ないくらい、先週から涼しいシカゴです。
雨もかなり降っていて、地域的には浸水しているようだし。

今朝明け方、4時前にストームのため停電になっちゃった。
街灯も門灯も消えて、辺りは真っ暗。
雷のせいで時々空がぴかぴか。

電気が消えると、ものすごくしーんとするんだよね。
かえって静かすぎて寝られなくなっちゃった。

アメリカの電化製品は、日本のほど進化してないからかなり大きな音を出す。
冷蔵庫なんかも「ちゃんと冷やしてまっせー!」と自己主張するみたいに時々気合いを入れてゴーッといったり・・・ね。

地下のサムポンプの音も、エアコンの音も、冷蔵庫の音も、PCの音もしない。
しーーーーーーーーん。

一時間ほどたった頃、バンが外を走っている音が。
「あー、電力会社の車かな?」
10分後くらいにゴーッと言う音とともに家中の電化製品が動き始めた。

そうなったとたん、寝てしもた。
夢までしっかり見たさ。
2度寝のあとの起きるんがつらかった事・・・。


邦題:パジャマゲーム The Pajama Game(1957)

2007-08-22 06:43:45 | 映画レビュー(ハ行)
The Pajama game (1957)
Director : George Abbott, Stanley Donen
Screenplay : George Abott, Richard Bissell
Cast : Dris Day, John Raitt,Carol Haney, Eddie Foy Jr.

今日、図書館のDVDコーナーを通りかかったらこれがあったので懐かしくなって・・・。
多分ほとんどの人が興味ないと思うけど、アップしときます。
ミュージカルに拒否反応を示す人は見ない方が良いですー。
1950年代の昔懐かしい雰囲気がバリバリのミュージカル。

舞台はパジャマ工場。
7アンドハーフセントの賃上げを要求する組合と会社側が対立する中、組合幹部のベイブ(ドリス・デイ)とイケメン工場長シッド(ジョン・レイト)の禁断の(?)恋愛がプロットに。
工員たちが働く姿をナンバーにした"Racing With the Clock"
硬派なベイブが実はシッドに一目惚れしたのを冷やかす女の子たちのナンバー"I'm Not at All in Love"
賃上げの組合大会で踊られるナンバー"Steam Heat"・・・などなど。
見ていて楽しいパフォーマンスがいっぱいです。

振り付けはボブ・フォッシー。
ミュージカル「シカゴ」や「スィートチャリティ」でも有名ですが、彼を世に知らしめるようになったきっかけのナンバーはこの"Steam Heat"。
ボブ・フォッシーと言えば手袋とシルクハットがトレードマーク。
象徴的なその二つの小物を使いつつ、グラディスが男性ダンサー2人を脇に従えて踊ります。
グラディスを演じたキャロル・ヘイニーは、フォッシーのお気に入りのダンサーの一人。
ブロードウェイのオリジナルキャストでもある女優です。

2006年には主役のシッドをハリー・コニックJr.が演じ、トニー賞のベストリバイバルオブミュージカル賞を受賞。
2006年版は曲調も少し現代風にアレンジ、3曲の新しいナンバーが加えられています。

実はワタクシ、学生時代にこれを学生劇団で公演した事がある思い出の映画なのでございます。
今でもナンバーを聞くと足がリズムを踏んでしまう・・・、くらいみんなで練習した思い出が。
という事で、今回のレビューは私情たっぷりな内容になりましたー。
ご清聴ありがとうございます~!



邦題:ラッシュアワ-3 Rush Hour 3(2007)

2007-08-21 00:56:49 | 映画レビュー(ラ行)
Rush Hour 3 (2007)
Director : Brett Ratner
Screenplay : Jeff Nathatson
Cast: Chris Tucker, Jackie Chan, Hiroyuki Sanada, Youki Kudoh

夏休みなんで、またまたおこちゃまと映画を見てきました。
皆様おなじみのラッシュアワ-3でございます~。
ストーリーというストーリーはありません。
ジャッキーのアクションとクリス・タッカーの弾丸トークをお楽しみください。
今回は中華系犯罪組織のアジトがパリにあるという設定で、二人はパリに。

ジャッキーの兄弟(血はつながってない。孤児だから。)で悪役の親玉として真田広之が久々のアクションシーンを披露!
「真田広之って、まだアクションできるんだー!!」と感銘を(?)受けましたでございます~。
ほんと、久々に、多分20数年ぶりに彼がアクションをするのを見たよ。
なんか、昔の角川映画を思い出したなぁ。今回もあの頃のような長髪で・・・。

オープンイングのクレジットでは主役二人に次いで、真田広之の次に名前の出ていた工藤夕貴。
こわーい、ドラゴンレディーってゆー刺客を演じてらっしゃいました。
スリットが上まで入ったチャイナドレスで脚線美を大いにお見せになっていましたが、残念な事にメイクが彼女を老けて見えさせる・・・。
真田さんと違ってなんのバックグラウンドもストーリーに出てこないただの刺客と言う役所。ちょっぴりかわいそーな。

なんとフランスの巨匠、ローマンポランスキーがフランス人警部の役でカメオ(?)出演。
よく引き受けましたねぇ。
お好きなんでしょうか?アクション映画。

お約束の高いところでの格闘シーン。今回はエッフェル塔。
ぶら下がったり、滑り落ちたり・・・。
ドキドキしますねー。どこまでセットで、どこまでが本物かしら?
本当にあんな事があったら、あたしおしっこチビリそうです。
手が震えてぶら下がれません。すぐに落下です、きっと。

ジャッキー様、少しお老けになられましたがまだまだ頑張っていただきたい物でございますー。

野外コンサート in ミレニアムパーク

2007-08-14 00:36:52 | Weblog
土曜日は友達家族に便乗して野外コンサートに行ってきました。

ダウンタウンのミレニアムパーク。
前にも書きましたが映画「イルマーレ」でも撮影に使われたダウンタウンにある大きな公園です。
写真の右はしの銀色のオブジェがコンサート会場の一部。
入場料はフリー。芝生の上なら飲み食いしながら音楽を聴いてもOKです。
オープンエアーなんで時々緊急車両のサイレンなんかも聞こえちゃったりするんですが、それも野外の”味”ってことで。

クーラーボックスにビールやワインをつめ、折りたたみ椅子と敷物を持ってGO!
現地に着いたのは5時過ぎだったかしらね。
芝生に場所を取って、大人は近所のイタリアンに買い出しに。
家から持って行っても良いんだけど、夏は食べ物を持っていると行動を制限されるから現地調達しようと友人と相談。
信号を渡ってすぐのイタリアンファーストフード"BACI"でサラダやピザを買い込みました。

「優雅に食べよう~。」なんて思ってたら、ピザに群がる子供たち総勢6名!
なんだか彼女らの(全員女の子)食欲はすごかった!やっぱピクニックって食欲増進するのかしらね。
子供のおなかがおさまってから、ゆっくり大人の時間。
うーん、気持ちいい。
私たちのいるところはビルでちょうど日陰になって、少し穏やかな風もあっていい感じです。

今日の演目はマーラーの交響曲第5番。
「のだめ」にはまっている子供たちは、漫画で覚えて来た専門用語をつかっておしゃべりしてる。
’プロオケ’だの’コンマス’だの・・・。
「クラッシック聞きに行こ!」って、やつらが文句言わずについてくるのも「のだめ効果」かなぁ?

私は周りの風景や夜空を見上げながら聞くのが好きなので、少々ざわついた感じや舞台が遠いのも気にならなかったんだけど。
友人家族は家よりもっとクラッシック好きなので、「やっぱり後ろだと気が散るから、前の席に移動して聞けばよかったー。」と。
今度のときは私たちが子供達と後ろにいるからゆっくり前に聞きに行ってね。

だんだん夕暮れから夜になって・・・。
空の色が少しずつ少しずつ変わって来て、一番星がきらりと光り始める。
久々でしたゆっくりと空の変化を眺めてたのなんか。

ワイングラス、プラスティックで出来たちゃんと足の付いたグラスを持って行かなかったのが失敗です。
やっぱコップじゃ、かっこ悪かったなー。

邦題:ウェイトレス―おいしい人生の作り方 Waitress(2007) 

2007-08-10 00:32:27 | 映画レビュー(ア行)
Waitress(2007) ウェイトレス―おいしい人生の作り方
Director & Writer : Adrienne Shelly
Cast : Keri Russell, Nathan Fillion, Cheryl Hines, Jeremy Sisto, Andy Griffith, Adrienne Shelly, Eddie Jemison

日本未公開ですけど、ワタクシ的にはウケそうな気がするので来年くらいに公開されたりして・・・なんて思っているのですが。
ちょっと監督に付いて調べていたら、「監督最後の作品」とあって「え???」
よくよく調べたら、彼女昨年の11月に事務所で殺されてたらしいのです(怨恨ではありません)。
この映画6月の見たのですが、そのときにはそんな事も知らないでみたのよね、あたし・・・。
監督エイドリアン・シェリーは、映画中では気の弱いイケてないウェイトレスのドーンを演じ、彼女の娘もラストシーンにでてきます。

ジェナ(ケリー・ラッセル)は、田舎町のダイナーで働くウェイトレス。
そのダイナーの名物はジェナの作るパイ。
ジェナの頭の中には子供の頃にお母さんから教えられたパイのレシピや自分で考えついたパイのアイディアがいっぱい。
DV気味のダメ亭主に束縛される(監視?)生活、しがないお給料のウェイトレスとして働く生活。
ジェナの毎日はかなり不幸。現実から逃れるように目を閉じてパイのアイディアを頭の中に巡らせて毎日毎日パイを作る・・・。

いつかへそくりをためて旦那のもとを飛び出し、パイコンテストで優勝して自分のお店を持つ賞金を手にする!
これがジェナの人生の目標だ。

ところがそんなジェナの夢を打ち砕くような出来事が!
ジェナは妊娠してしまったのだ。
へこたれないジェナは妊娠を周りに隠して家出の計画を早急に練る。

ジェナのウェイトレス仲間、ベッキー(シェリル・ハインズ)とドーン。
悩みを話し合う事もあるが、基本的にべたべたしていない3人の友情。
これ、私はとっても共感した!自分で結論を出さなきゃ行けない事にはお互い干渉をしないで突き放す。
男前な友達関係なんだなぁ。

ダイナーの常連、オールドジョー(アンディー・グリフィス)は頑固じじい。
注文にうるさく、話も説教臭いジョーの担当はもっぱらジェナである。
反目し合っているようであるが、ここにも深い絆がお互いの深いところで。
不幸なジェナにも救いがある。

そしてキュートな産婦人科医(ネイサン・フィリオン)とジェナは・・・?
だけどね、優しいのと優柔不断は紙一重なんですよ。
・・・というか、芯の強いジェナを先生は御せないかもね?

仏頂面のジェナがパイを作ってぱーっと明るいキュートな笑顔になる時、あたしの心もぱーっとなる。
そして、ドーンの恋愛は結婚の本質を見せてくれる。
この映画の中でジェナは恋もパイも両方とも成就させようとはしていない。
あくまでも最後は男前な判断をしたジェナ。
ここでこの決断が出来るのは、まぁ結婚生活に挫折した女の余裕とでも言いましょうか。
若いと、この決断は出来ないかもしれませんねぇ。






どろろ(2007)

2007-08-07 06:33:16 | 映画レビュー(タ行)
どろろ(2007)
監督:塩田明彦
脚本:NAKA雅MURA、塩田明彦
出演者:妻夫木聡、柴咲コウ、暎太、原田美枝子、中井貴一、原田芳雄、中村嘉葎雄

原作は手塚治虫の「どろろ」です。

天下を取りたいと願う醍醐(中井貴一)は奥方(原田美枝子)の体内に宿る子供の体の48カ所と引き換えに魔物との契約を結ぶ。魔物との契りの証に落雷に打たれた醍醐の額には十文字の傷が。
そして生まれた子供は手も足も目すらもないただの肉のかたまりであった。
川に捨てられた子供を拾った医者(原田芳雄)は不具な赤ん坊がこのような姿をしているものの生きようとする強い気を感じ、なんとか足りない体の部分を作り人間の体に継ぎ合わせた。
男の子は医者の継いでくれた体のパーツを超能力のようなもので自在に操り育った。
が、彼(妻夫木聡)の廻りには怪しの化け物たちが次々とあらわれるように。
これが彼の運命なのだ。彼の体の部分をもった48匹の魔物を退治してゆく事が。
一匹倒すごとに彼の体の部分は戻ってくる。
父と慕った医者の死んだ今、彼は魔物退治の旅に旅立った。

漫画の中のエピソードをそのまま使った部分は一カ所だけ。(まいまいおんば=蛾の魔物の章)
本当の父親である醍醐と対決する場面はかなり違った描き方である。
映画の醍醐はなかなか人間味のある父親に描かれている。

途中で盗賊の生き残りであるどろろ(柴咲コウ)と出会い旅を(どろろが無理矢理付いてくるのだが)ともにすることに。
どろろは本当は女なのだが身の安全のため男だと偽っている。彼女は母親から「泣くでない。お前が泣いていいのはお父さんのような男と出会って自分が女になってよいと思ったときだけ。」と言われている。
これも原作にはなくて、映画が今後2作3作とどろろと百鬼丸の恋愛を展開させてゆこうとしているのかと思って、ちょっぴり残念な気持ちになったのよー。
漫画の方では旅にでた百鬼丸は自分の生き方について決心を固めるまでかなり苦悩していて、戦災孤児の面倒を見ているみおと心を通じ合わせてキスなんかしちゃったりするんだけどね。
そのみおを殺されて旅にでる決意をする・・・。

映画の始まりはかなり期待できる始まり方だったんだけど、どうしても魔物の動きのぎこちなさが途中で気になっちゃって。
日本人、技術は絶対にあるはずだと思うんだけど、やっぱり予算の問題でしょうか?
今後の次回作に期待します!

原作を読まないで映画を見た方が楽しめたかも。
ついつい比べちゃうし、「あたしならこのキャスティングじゃないなー。」と勝手に思って感情移入できなくなってしまったりするからさ。
例えばどろろが柴咲コウじゃ綺麗すぎるし、どう見ても男の子には見えないのだよぉ。

映画も良いけど、この原作はかなり面白いのでおすすめでございます!
終わり方が「まだ続くんじゃないの?」って感じの終わり方で「もっと読みたかったよ!」という気持ちにさせられてしまうんですが。
ぜひぜひ一度読んでみてください。

この漫画、負けず嫌いの手塚治虫先生が(彼の負けず嫌いはかなり有名ですね。)水木しげる先生を意識して「僕だって妖怪ものを描けるんだ。」とばかりに描いたものだそうで。息子さんの手塚眞さんによると自分が子供のときに思いついて落書きした妖怪も採用されたという事です。(「四化=しけ」というネズミと坊主の妖怪。)



フラガール(2006)

2007-08-04 22:09:08 | 映画レビュー(ハ行)
フラガール(2007)
脚本/監督 : 李相日(リ・サンイル)
出演者   : 松雪泰子、豊川悦司、蒼井優、山崎静代、岸部一徳、富司純子

遅ればせながらとうとう観ました!!
私が日本に行っている間にシカゴの古ーい映画館で1週間の限定上映をしたようで、友達家族が「観て来たよ。」って言うので私もあわてて・・・。

糸井重里氏とその奥様によるとキッチリ4回泣けるらしいって。
結果は・・・。
私は4回プラス1回泣けてしまいました。(きっちり数えちゃいました!)

実話に基づいたこのストーリー。
常磐ハワイアンセンターは、時代の流れで閉鎖を余儀なくされる炭鉱の町を救うべく立ち上げられた企画だったのだが。
古いものを捨てきれず、新しいものを作る事に理解を示さない町の中でプロのフラガールを目指す炭坑少女たちやその廻りの人々を描いたものです。

少女たちにダンスを教えるために東京から呼んでこられた元花形ダンサーの平山まどか(松雪泰子)。
連れてこられたプライドの高い落ちぶれトップダンサーは、少女たちと接するうちにどんどん表情が変わって行く。
その松雪の演技力は、もう、見直した!
もっと驚く事に松雪泰子はダンスの経験が皆無だったんだって!
先生をやるからにはすべてのダンスに精通してなければと数ヶ月びっちりトレーニングしたそうで。
いやー、プロ根性ですな!全然見劣りしませんでした。

ダンサーたち(少女たち)はダンスに素人な子ばかりを選んだそうで、ドキュメンタリータッチな感じに仕上がっていると思います。
蒼井優ちゃんはバレエやっていたと昔どっかで読んだ事がある。さすがに体の軸がブレなくて上手。「タイガーアンドドラゴン」のときの回し蹴りも美しかったですもんね。ターンが綺麗です。

私も過去に経験があるから言えるんだけれども、ダンスの魅力に取り付かれるとちょっとやそっとじゃやめられなくなるんだよなー。
そして群舞。練習を繰り返すうちにメンバーとの距離はもう密着してるも同様で、説明できない強い一体感が生まれるんだべ。
あれは麻薬だな。今でも、そのときの仲間と会うとギューンってすごい早さでお互いの距離が縮まってゆくもんな。

玄人にはかなり受けたと言われる、フラガールのセット。
炭坑長屋のセットなどは、経験者が見ても「本物!」とうならせるほどの真実味あふれる感じに仕上がったらしい。
セットを担当したのは種田陽平。寺山修司の美術助手を経てこの世界で成功を収めている第一人者だそうで、かの三谷幸喜が手放さないほどの人だとのこと。

さて、あなたは何回泣けた?

Ratatouille 邦題:レミーの美味しいレストラン(2007)

2007-08-04 10:40:55 | 映画レビュー(ラ行)
Ratatouille(2007)
Screenplay & Director : Brad Bird
Voice : Patton Oswalt, Brian Dennehy, Brad Garret, Janeane Garofalo, Peter O'Toole, Lon Romano

公開になる直前に日本に行ってしまったので「帰ったら絶対観るからね!!」と子供に約束させられていた作品。
日本で「レミーのおいしいレストラン!」ってCMが流れる度「早くみたいなー。帰ったら絶対ね!」と念を押されていた。

「インクレディブル」のスタッフが今度は、アクションではなく料理をテーマに。

田舎ネズミのレミーは食べ物を失敬する家のおばあさんのところでこっそりやっていることが。
実はおばあさんが観ている料理番組に出演しているフランス料理界の一人者「シェフ・グストー」の大ファン。
キッチンにある彼のレシピ本は何度も読み返し、頭の中にすっかり入っている。

レミーは素材のにおいを嗅ぎ分けられたり、舌も敏感で料理のセンスはばっちり。
その才能を余すとこなく使って、キッチンで料理をしてみたいのだがその願いも叶わず。だってネズミなんだもの、涙が出ちゃう(?!)

家族と離ればなれになってひとりぼっちで下水道にいるとき、ふいにグストーの幽霊が現れる。
グストーは「悲しんでばかりいないで、地上の世界を観ておいで。」とレミーに。
地上にあがるとそこは憧れの街、パリだった!!
あちらこちらを見て回っていたレミーは、グストーのレストランを発見!!
戦場のようなキッチンの中で、下働きのリングィーニが不注意でこぼしたスープの鍋ににお湯を足してごまかしたりなんかして台無しにしていた。
見るに見かねたレミーは人間たちの目を盗んでスープを自分なりに直しにかかる。
ところが、リングィーニはレミーがハーブや野菜をスープに放り込むのをみてしまった。ネズミが、料理してる・・・?!
そんなスープがお客様に大好評!!

レミーの才能を見込んだリングィーニは二人でパリ一番のシェフを目指そうとタッグを組む。
が、彼らの前に立ちはだかるのは、グストーのネームバリューだけを利用しようとする独裁的なオーナーシェフのスキナー。
そして、数年前にこのレストランの評価を星5つから4つに落としたストイックな評論家イーゴだった。

レミーが食べ物を味わうシーンを音楽や映像で表現するところや、おいしい料理が人に昔の幸せだった日を一瞬にして思い出させたりする手法がとってもアーティスティックで面白かった。
においや味や音楽が昔の記憶を引き出してくれることってあるもんね。
おふくろの味ってゆーとなんか手あかの付きすぎた言葉でちょっとピンとこないかもしれないけど、あるよね。そういう料理って、みんなにも。

なんと鉄仮面のようなストイックな評論家イーゴの声をやっているのは、ピーター・オトゥール!
そうです、「アラビアのロレンス」のオトゥールです。
よくでましたね、アニメの吹き替えに。かなりのお年と思いますがお元気そうで何よりです。

舌って十人十色だし、私がおいしいと思ったものを同じように他人がおいしいと思ってくれる確率はそんなに高くない。
それを何十年もたくさんの人を満足させ続ける老舗レストランの努力と、センスは素晴らしいと改めて思いましたわー。
おいしい料理はいろんな人の心を解きほぐし、ハッピーにする。
そんな料理を食べたいー!(「作りたいー!」じゃないところがミソ。)




らもちゃんの本。

2007-08-02 11:51:26 | 芸能
大阪で大学時代の友達と会えた。
飛行機に乗る2日前。まさに駆け込み。
時間を合わせてくれてありがとね。
17~8年ぶりだっけ?あっという間に縮まったね、この時間が。
仲間の話もいっぱい聞けたし。また、みんなで会おーね!

別行動をしていたパパと子供との待ち合わせの時間まで、梅田をぶらぶら。
ひとりぼっちでたいした目的もなくぶらぶらするのは久しぶり。
・・・ついつい、本屋に足が向かう。
らもちゃんの奥さんが書いた本を立ち読みしてしまったよ。

私が大学生だった頃。
関西小劇団はいろんな面白いのがあってねー。
今じゃ、結構みんな全国区になっちゃたよね。あの頃のみんなはすっごい出世した。
そのうちの一つがリリパットアーミー。
大好きだった。
らもちゃんの書く小説やエッセイも片っ端から読んでた。
どうも彼は自分が書いた文章を忘れる事が多いらしく、「あれ?この内容は他の本の中で読んだけど?」みたいな事がしばしばあったけどもね。
小説に織り交ぜてあったらもちゃんの人生。
エッセイにほのめかしていた「やたけたな片思い」。
奥さんの本の中で、ちりばめられていたそれらの断片がつーっとつながった。

はっきりそうとは書いていなかったけど、なんとなく彼の片思い相手への恨み節なのかなぁって。
本の最初から最後まで「本当のらもは私が一番良く知っている。」と宣言しているような。
結局買わなかった。(むっちゃ立ち読みしたのになぁ。本屋さんすんません。)
ちりばめられた断片はやっぱり散らばったままにしておこうと思ってね。

子供と手塚治虫博物館へ行っちゃった旦那が「まだまだ子供たちは帰らへんぞー。」と電話して来た。
喫茶店でも行こうかと思ったけど、飛び込みでリフレクソロジーへ。3000円くらいだったかな?
むっちゃ満足!!マッサージ、うまい!ぎぼぢいいよぉ!!!
終わって靴を履いたら靴がゆるゆるになってた。
はじめの一歩の軽かったこと!

そんな梅ブラ(梅田をぶらぶら)でしたっ。