Go Hollywood!!映画れびゅう

今まで見てきた映画の覚え書き。(ネタばれ注意!)雑記録。

邦題:幸せの隠れ場所 The Blind Side (2009)

2010-09-24 10:13:21 | 映画レビュー(サ行)
The Blind Side (2009)  幸せの隠れ場所
Director & Writer : John Lee Hancock
Cast : Sandra Bullock, Tim McGraw, Quinton Aaron, Jea Head, Lily Collins, Ray Mckinnon, Kathy Bates

2009年にNFLドラフトでボルティモア・レイヴンズに指名され入団したマイケル・オアーの実話に基づいた映画。


父親は誰かも分からず、幼いうちにドラッグ中毒の母親と引き離され、兄弟とも生き別れてしまったマイケル(クィントン・アーロン)。預けられたどの家でも邪魔者扱いだった彼は、ついにたった一人住む所もなく路上生活者に。

福祉の一環として生徒のほとんどがリッチな白人ばかりのクリスチャンスクールがマイケルの入学を受け入れた。
しかし、彼は友人もなく勉強もできず、クラスでは一人孤独に分からない授業を聴く毎日。

ある寒い秋の終わり、寝る場所を探すために薄い夏服で歩いていたマイケルを目にしたリー・アン(サンドラ・ブロック)。
彼のあまりの格好にほうっておけなくなったリー・アンはマイケルを家につれて帰り、一晩だけ泊めることに。

見知らぬ黒人の男の子を一晩泊めるという大胆な行為に自分自身も不安になったリー・アンは夫のショーン(ティム・マグロウ)に「朝、リビングで私が悲鳴を上げたらすぐ警察に電話をしてね。」と話していたのだが、翌朝彼女がリビングでみたのはきちんとたたまれた寝具だった。

急いでマイケルを追いかけ、家に連れて帰り面倒を見ることにしたリー・アンは「自分のベッドをもらえたのは生まれて始めてです。」という彼の言葉に胸を詰まらせる。

人懐っこい息子のS.J.(ジェイ・ヘッド)はすぐにマイケルと仲良しになり、娘のコリン(リリー・コリンズ)も遅れている彼の勉強を手伝った。
「あなた娘がいるのに同じ屋根の下に色の黒い男の子を住まわせるって・・・。」と興味本位な友達に批難されたリー・アンは憤慨し、彼女たちに「恥を知りなさい。」と一喝するが、コリンが学校で色眼鏡で見られいやな目に会っていないかと心配に。
しかし「そういうバカなことをいう人もいるけど、相手にしてないわ。」と毅然とこたえるコリンを見て、リー・アンはマイケルの法的な後見人となる決心をするのだった。

徐々に成績も上がってきたマイケルは体格の良さを買われてアメフト部に入部。
アメフトのルールも何も知らないマイケルにS.J.はスパイスジャーでフォーメーションを教え、リー・アンは「クオーターバックを家族だと思って守りなさい。」とアドバイス。
めきめき強くなっていくマイケルはNCAAにスポーツ推薦で入学の希望が出て来た。

しかし、推薦を受けるためにはGPA(グレートポイントアベレージ)2.5の学力が必要。
GPA1.7のマイケルの学力を上げるため、家庭教師(キャシー・ベイツ)をつける。
あらゆる有名校からスカウトマンがマイケルの元にやって来るが・・・。




原題のブラインド・サイドというのは、クォーターバックの利き手の反対側の死角になった所をだそうです。
そこを守ってブロックするのがマイケルのポジション。
リー・アンに会うまでのマイケルは、中流以上の生活を送る人たちとは全然接点のない生活を送っていたのだから、マイケルは彼らから見ればブラインドサイドにいたっていう解釈も出来るのかしら?
それともリー・アンがマイケルのブラインドサイドにいて彼をサポートしたとも解釈できる?

笑顔を忘れたマイケルがリー・アンの家で生活するうちに人間らしい笑顔を取り戻して成長してゆく姿を好演するクィントン・アーロン。
悲惨なマイケルの生い立ちが彼の性格を悪い方にねじ曲げなかったことにほろり。

ただの”施し”ではないリー・アン一家の行為は素晴らしいのですが、つい「お金持ちだから出来たんやでー。」と思ってしまう私はひねくれてる?
登場人物がリー・アンだけだったら「所詮お金持ちの慈善行為やん。」ちょっとしらけちゃうと思うんだけど、いつものほほーんとしてるお父ちゃん(ティム)と陽気でちゃっかりもののS.J.の存在(大学にマイケルの売り込みをしたのはこのぼうや!)がいい感じでこの映画のスパイスになっていると思うんだよね。


アメリカの学校っていうのは、スポーツやアートなどの課外活動(クラブ活動)は成績がある程度よくなければやらせてもらえません。
スポーツが出来るから成績は目をつぶりましょう・・・ってのはあり得ないのです。
この映画の中でもマイケルはGPSをあげる努力をしています。
GPS2.5っていうのはテストの成績の平均が7~8割取れていないといけないレベルです。ね、シビアでしょ?
映画の中で、ほとんどの教科の先生ははなからマイケルは勉強ができないものと見なしています。
一人だけ、化学の女の先生だけがマイケルの知能が普通より劣っているわけではなくやれば出来ると分かってくれるんだよね。

実際、彼が通っていた学校の先生はマイケルの知能が劣っていると見なしていたわけで、ちゃんと成績を上げてミシシッピ大に入学した事実は先生方や学校の過失を露見したことにもなりますなー。
なので映画化する時に実際の学校名を使用しないでくれと言っていたそうですが、スクールカラーだけはそのまま使ってるらしい。まぁ、監督ったら。


ランチの席でちょっとやなこと言うママ友に「恥を知りなさい。」と毅然と言い渡し、さっとみんなの分の会計のチェックを持って立ち去るサンドラがごっつい男前!!!
いつか私も失礼なやつにやってこーゆーかっこいい仕返しをしてみたいもんですわ。

リー・アン一家はかなりのお金持ちですが、私立の学校っていうのはいっぱいドネーションしてる親は学校に対してかなりの発言力があるわけです。
彼女がアメフトの先生にあんな強気でアドバイスできるのはしっかり寄付をしている証拠。
娘が小さい頃お金持ちが沢山いる幼稚園に入れてたことがありますが、みんなの寄付の金額が(額までみんなに発表される)半端じゃなかったもんねぇ。凄い人は体育館まで全額寄付で立てちゃったある家族がいましたね。(体育館にはその家族の名前が着いてた。)
いやいや、アメリカの金持ちは計り知れない大金持ちが沢山いるもんだ。

それではアカデミー賞で主演女優賞をゲットしたサンドラの肝っ玉かあちゃんぶりをどーぞご覧下さい。

サイドウェイ(2004)とサイドウェイズ(2009)

2010-05-11 23:28:50 | 映画レビュー(サ行)
Sideways (2004)サイドウェイ 
Director & Writer : Alexander Payne
Novel : Rex Pickett
Cast : Paul Giamatti, Thomas Haden Church, Virginia Madsen, Sandra Oh

離婚のショックから立ち直れていないマイルス(ポール・ジアマッティ)は、小説家志望の国語教師。夢もなかなか実らずくすぶっている40代。
友人のジャック(トーマス・ヘイデン・チャーチ)は、昔はレギュラーも持って人気もあったが今は売れない俳優。
で、無類の女好き。
そのジャックがついに年貢を納めてアルメニア人の不動産屋の娘と結婚するから、結婚前に二人でワインとゴルフ三昧の旅行をしようぜと提案。
車でサンフランシスコのサンタバーバラに向かった。

お気楽で気の多いジャックは、山ほどのコンドームを抱えて結婚前にアバンチュール(言葉古い??)を楽しむ気満々!
一方、今イチはじけきれないマイルス。彼には人生がうまくいかない閉塞感を心一杯に抱えていた。

二人がワインレストランで出会ったのがマヤ(バージニア・マドセン)とステファニー(サンドラ・オー)。
明るくてムードメーカーのステファニーとジャックはすぐに意気投合。(勿論ジャックはもうすぐ結婚することは隠してる。)
やはり、離婚経験者でキャリアアップを目指してコツコツ働いているマヤとマイルスも穏やかながら、ワイン好きという趣味が合うことから仲良くなってゆく。

マイルスはマヤとの付き合いの中で、もう一度自分の人生と向き合いはじめるのだった・・・。



サイドウェイズ (2009)
監督:チェリン・グラック
脚本:上杉隆之
キャスト:小日向文世、生瀬勝久、菊池凛子、鈴木京香

売れないシナリオライターの道雄(小日向文世)は留学時代の友人大介(生瀬勝久)から結婚式の招待を受け、学生時代以来サンフランシスコやって来た。
書いた脚本もなかなか採用してもらえず、長くつきあった彼女から別れを告げられたばかりの道雄。
アメリカ行きは本当は気が乗らなかったのだが、どうせ壁にぶち当たって落ち込んでいるのならここで気分転換にとやって来たのだ。

過去にヒーロー物で一度だけ売れたことのある大介は、今やサンフランで有名なレストランの雇われ店長。
オーナーで大きな不動産屋の娘と結婚するのだが、その前に二人でラスベガスにでも行ってぱーっと独身最後の一週間を楽しもうぜと大介。
サンフランシスコと言えば、ナパでワイナリー巡りだろうと提案したワインオタクの道雄の提案には耳もかさない。

昔お世話になったホストファミリーの家で、留学時代に道雄が心惹かれていた麻有子(鈴木京香)がナパのワイナリーで働いているから会いに行ったらと言われ二人は行く先をナパに変更。
偶然ワインレストランで再会した3人。
そこには麻有子の友達ミナ(菊池凛子)もいて、早速大介は自分の結婚のことは隠してミナをナンパ。

一方道雄に麻有子は、今まで自分の歩んできた人生について少しずつ語り始めた。
結婚、離婚、家族からの反対を押し切って単身で渡米。キャリアを得てしっかり独り立ちしたいと思っていること。
二人はゆっくりと心を開き、気持ちが近づき始める・・・。

しかし、そんなに意地を張ってないで日本に帰ろうと道雄が言ったことから麻有子と険悪な雰囲気に。
その上、彼女は大介の結婚のことを知ってしまい、道雄がそのことを隠して大介に好きなことをやらせてミナを傷つけていると激怒。

結婚式の日がせまり、けんか別れしたままサンフランシスコに帰った道雄と大介。
しかし、道雄は自分自身を見つめ直し、今必要な物、いや昔からずーっと必要としていた物に気付いて麻有子に電話を。
「ワインの美味しさを分かち合いたい人を見つけました。もし君も同じ気持ちでいるなら・・・。」と。



ハリウッドバージョン、日本キャストでの焼き直しバージョンを並べてみました。
前者はサンタバーバラでロケ。
サンタバーバラというところは、過去に一度だけ「郵便配達は2度ベルを鳴らす』でロケに使われただけと言う美しい風景の残るところ。
日本版は、日本人にもおなじみのワインのメッカ、ナパとカリストガでのロケ。

勿論ナパはいいところなんですが、シーンとしてはやっぱりサンタバーバラの方が哀愁があってよかったかなぁ。
それはやっぱり道雄が日本からのビジターであるということが影響して、シーンに観光番組のようなエッセンスが入ってしまったのかも?(・・・と私が感じてしまったのかも。)

あと、車の運転ができない道雄がやたらと歩いて行動しているところが不自然。
日本じゃないんだから、歩いて行けるところに麻有子の家があったり、レストランがあったりしないよなぁって。
ワイン飲んで、麻有子の家から歩いてモーテルに帰るなんて・・・考えられないよ。危ない危ない。


ストーリーの大筋、キャラクター設定はほぼ同じ。
菊池凛子ちゃん頑張ってましたけど、やっぱり比較しちゃうとサンドラ・オーの柔軟性のある演技に負けちゃうなぁ。
オープンマインドで明るくて、感情のだし方もストレート。ジャックの不貞がバレたときなんてそりゃひどいほど怒りを爆発させちゃうけど、憎めないチャーミングさ。
昔見た映画“トスカーナの休日”でも、体外受精までして妊娠したのに相手にふられちゃってシングルマザーになるゲイの役をやってた時も、シリアスな設定をうまくコミカルに明るく演じていたもんね。
彼女の持っているキャラクターなのかしらね?
この時は監督と婚姻関係にあったサンドラですが、この後しばらくして離婚しちゃってますね。理由は何だったっけ?

サイドウェイとは”寄り道”。
40過ぎて寄り道できるなんて贅沢よん!
子どもがいちゃ、寄り道する心の余裕も無いわ~。寄り道なんかしたら、家庭が崩壊しちゃうじゃない!
なんて思いながら映画をみました。
実際、うらやましい。自分を見つめ直すなんて・・・、正直ちょっと今はできないわ。
後20年くらい経ったらできるかしら?


食物を扱う映画を見ると、絶対食べたくなる!そんな事ありません?
2年前に行ったナパワイナリー巡り、もう一回行きたくなっちゃって子どもを説得中です。
ほんとのとこ、子どもは預けて運転手を雇って回りたいのだけど!
映画『Bottle Shock』で出てきたワイナリーも行ってみたいし~!
近いうちに、是非!



邦題:サンシャインクリーニング Sunshine Cleaning (2008)

2010-02-19 00:04:12 | 映画レビュー(サ行)
Sunshine Cleaning (2008)
Director ; Christine Jeffs
Writer : Megan Holley
Cast : Amy Adams, Emily Blunt Alan Arkin, Steve Zahn, Clifton Collins Jr.


高校時代はチアリーダーとして学校の人気者だったローズ(エイミー・アダムス)。
でもそれは過去の栄光。今はシングルマザーの彼女は、賃金の安いハウスキーパーとして働いて息子のオスカーを育てている。
高校時代の彼氏マック(スティーブ・ザーン)と不倫関係は続いているが、結局不倫は不倫。彼には妻子を捨ててローズと一緒になる気はない。

妹のノラ(エミリー・ブラント)は定職に就かずブラブラしているフリーター、父親(アラン・アーキン)は、ポップコーンの訪問販売やエビの訪問販売で一攫千金をねらってる不安定な生活。

エキセントリックなオスカーが公立小学校で問題を起こし”クビ”になったことで、ローズは彼を私立の学校に入れようと考えた。
しかし先立つものはお金。
しがないハウスキーパーでは授業料が払えない。

刑事をやっているマックから寝物語に聞いた「犯罪現場のの後始末をする掃除やは破格の報酬がもらえるんだぜ。」と言う言葉。
彼女はマックに口をきいてもらい、バイト先をクビになったばかりのノラを誘って”クライムシーンクリーニング”の仕事を始めることに。ファミリービジネスの名前は”サンシャインクリーニング”。トレードマークはオスカーがデザインした。

彼女たちにとって血の惨状を見るのは初めてではなかった。
二人が幼い頃、ベッドルームで血まみれになって自殺していた美しい母。
その母の存在は彼女たちに心に暗い影を落とし続けていたのだ。

そういう掃除屋の常識も知らず仕事を受けた彼女たちのことは”ギョーカイ”の噂になっていた。
しかし、専門の掃除用品店の店長ウィンストン(クリフトン・コリンズ・ジュニア)は、ぶっきらぼうながらも彼女たちに適切なアドバイスを与え、なんとか仕事が軌道に乗ってきたのだが・・・。





犯罪現場の掃除屋さんとはなかなかコアでレアの仕事。
これを題材にして、主人公が女性とはなかなか面白いプロットでした。
それもエキスパートではなく、ド素人の二人が体当たりで仕事に向かっていくところなど、ちょっと物悲しい本筋にくすりと笑えるスパイスをブレンドした感じで、私達の心を惹き付けます。


幸せじゃないけど、なんとか生きていかなきゃと言うローズのど根性。
本当は資格を取ったりしたほうが安定した職に就けるんだけど、とにかく今お金が必要な彼女にとって「私は何でも出来る。きっと幸せになる。」と自分に暗示をかけて闇雲に突き進むところが何とも健気。
そして、昔のローズなら絶対に接点を持つことがなかったようなタイプの男性、ウィンストンと次第に友情をが芽生えていく課程もいい感じ~。
人間、いつも一人じゃ生きていけないんだよね。そんなときこんな人がいるといいねぇ、と。


一方、ノラが人生投げ出したような自堕落な生活をしているのは心にくすぶっているもやもやがあるから。
幼い頃に経験した母親の死を昇華できないでいる。その上それから目を背けていることが、彼女がいつまでも外へ向かって歩いていけない原因となっているみたい。
何の因果かローズに無理矢理引きずり込まれた仕事で、長年くすぶっていた気持ちに少しずつ目を向けるきっかけになったのは、ノラにはいいことだったのかもしれないね。


アメリカ映画と言えば、中流以上の人が主役で住んでいる家は大きく、今時のキッチンアプライアンスや家具がそろい、乗っている車はベンツやレクサス・・・な~んてのが多いでしょ。
いい例が”シャルウィーダンス”。
日本版じゃ、主役はしがないサラリーマンの設定で、こじんまりした家に住み(それもローン有り)乗ってる車は軽四。
アメリカ版じゃ、豪邸に住む主人公が乗ってる車はベンツ(だったっけ?)。
アメリカ人ってみんななんて豪勢な生活をしてるんでしょと思いがちでしょ?

でもこの映画のような家族もアメリカの真実、なんだよね。
リアリティーを感じるわー。






邦題:そんな彼なら捨てちゃえば He's Just Not That Into You(2009)

2009-11-26 12:18:24 | 映画レビュー(サ行)
He's Just Not That Into You (2009) そんな彼なら捨てちゃえば
Director : Ken Kwapis
Writer : Abby Kohn
Cast : Scarlett Johansson, Bradley Cooper, Justin Long, Ben Affleck, Jennifer Aniston, Jennifer Connelly, Drew Barrymore, Ginnifer Goodwin

世の中にはいろいろな恋愛の形がある。
例えば、結婚を望む女に結婚に意味を見いだせない男、表面上だけ幸せで満たされたようにみえる夫婦、好きになってはいけない男に恋してしまう女、そして・・・。

例えばジジ(ジニファー・グッドウィン)。
ステディーな関係の彼がいないジジは運命の人を求めてデートをしまくっている。
ほれっぽいのか勘違いしちゃうタイプなのか、デートをするとつい相手にいれこんで「また電話するよ。」と言う言葉を信じ電話を片時も離せない。
でも男たちの言う「また電話するね。」は社交辞令でその場逃れのセリフだってことに気づいてないかわいそうなジジ。
おまけに彼女の女友達が、彼女に希望を持たせるような励まし方をするもんだから・・・。

懲りずに運命の人を探してあるバーにやって来たジジは、バーのオーナーのアレックス(ジャスティン・ロング)に今までのいきさつを相談してみると、アレックスは「そりゃ、脈がないよ。He's just not that into you.(そいつは君に興味がないのさ。)」とあっさりアドバイス。
今までのデートの相手からことごとく連絡がないわけをアレックスが明解に指摘してくれたおかげで合点がいったジジは、これからの恋は彼に相談することに決めた。

ジジは今度こそ彼をゲットすることが出来るのかしら・・・?!



いろいろな男女の関係をオムニバス形式にした映画です。
思いがけずに恋した相手が既婚者だった女性を演じるのはスカーレット・ヨハンセン。
これが自分にとっても彼にとっても運命の恋かもしれないとアタックするスカーレットは今回も豊満なお体を見せてくれます~。
相手役は旬のイケメン俳優ブラッドリー・クーパー。
最近いろんな映画に引っ張りだこ。露出が多いですねー、ここのところ。

でもね~、私この中だったらジャスティン・ロングだな。
コメディーにはちょいちょい出演。
こちらのアップルのCMで、日本版のラーメンズ小林さんがやっているMac君を演じているのがジャスティン・ロング。
あんまり正統派2枚目過ぎないとこがいいのよねん。
この当時、ドリューとつきあってたけども今はどうなってんだっけ??


ネタバレになっちゃうかもしれないけんども、不倫だけは・・・うまくいかないんだわ~。
婚姻と言う絆は強い・・・と監督さんは言っているのでしょうかね。
確かにひっつくより別れる方が何倍もエネルギーがいると言いますよねー。

不倫する既婚男性は、さてどこまで覚悟して女の子とつきあうのかな?
う~ん、覚悟なんてしないのかもしれないな。
彼女が「抱いてほしい。」と意思表示すれば、ふらふらっと関係を持っちゃうんだろうな、きっと。
「ややこしいことが起こったらそれはそのときのこと。」なんて、面倒なことに蓋して見ないようにして。
お互いそこら辺を割り切ってる場合はいいけど、彼女が本気の場合は恐いわよ~。
ま、そうは言っても不倫の蜜は甘い・・・ってことかしらね~?


話は戻りますが、恋愛なんて何でも分かっちゃっててすっかり達観しているはずだったアレックスの思わぬつまずきがなかなか面白いデス。
気楽に見られる恋愛オムニバスでした。
ちなみに邦題は原題の「彼は君に気がないのさ。」を受けて「じゃ、そんな彼なら捨てちゃえば。」ってことだと思います。
えらいひねってますね~。

邦題:ジュリー&ジュリア Julie and Julia (2009)

2009-09-11 03:45:24 | 映画レビュー(サ行)
Julie and Julia (2009) ジュリー&ジュリア
Director & Screenplay : Nora Ephron
Novel ; Julie Powell
Cast : Meryl Streep, Amy Adams, Stanley Tucchi, Chris Messina

ジュリア・チャイルド(メリル・ストリープ)は、外交官の夫ポール(スタンリー・トゥッティ)の新しい赴任地パリにやって来た。
外交官の妻は夫が仕事に言っているあいだは暇である。
暇つぶしにいろんな習い事をするが、どれもどうも彼女の性に合わない。
ポールが「君がやりたいことをすればいい。何がしたいの?」と聞くと彼女は「食べること!私食べることが大好きなんだもの!」
ただの奥様お料理教室では飽き足らず、授業料も高くてプロ志望が集まるコルドンブルに入学。
料理には素人だった彼女がどんどんその面白さにハマってゆき、コルドンブルも見事卒業。
ポールの「料理の先生をしてみてはどうだい?」と言うアドバイスに、レシピ本を作り始めた。


時は2004年。
保険会社に務めるジュリ―・パウエル(エイミー・アダムス)は、テレビでも有名な料理研究家ジュリア・チャイルドの大ファンだった。
彼女は400近くあるジュリアのレシピを1年で全部実践して、その課程をブログにのせようと計画。
仕事が終わればマーケットで材料を買い、太いジュリアのレシピブックを開く毎日。
少しずつ彼女のブログに読者がつき始めた・・・。



ただの外交官の妻だったジュリア・チャイルドがアメリカでは知らない人がいないほどの料理研究家になる課程と、時を超えて、彼女の大ファンだったジュリーがレシピを実践して、一躍有名ブロガーになり物書きとして成功する課程をオーバーラップさせて描かれた映画です。
ちなみに実話。
ブログが基になった初めての映画だそーです。

料理に成功して嬉々としてそれをほおばるジュリアの様子や、失敗して子供のように落ち込む姿がとってもキュート!!!
一方、ちょっと破天荒とも言える妻ジュリアを愛してやまない夫ポールの姿に「おー、うらやましい~!!!」と感動(?)したり。
それから、それから、メリル・ストリープ演じるジュリア・チャイルドが、もうそっくり!!!!
映画を見た方で、本物のジュリアを知らない方は一度youtubeで検索してみるとよいかもしれません。

映画の内容からして観客におばちゃんの多い映画でしたが、うちの旦那は結構楽しんだ上「エイミー・アダムスが可愛い~。」とご満悦でした。


半分ひがみ根性で書きますが、料理研究家はやっぱりお金と暇がたっぷりないとおいそれとなれない職業だと改めて思いました。

コルドンブル、シカゴにもあるんですよー。
私はコルドンブルを卒業された方に時々ケーキを習いにいっていますが、やっぱりプロです。美しくておいしいケーキを作られます。
ま、私はここ止まりですな。ジュリアにはなれない。
ジュリーには・・・、なってみたい、が、このブログも大して読者はいませんし。
修行します~。




縞模様パジャマの少年 The Boy in the Striped Pajamas(2008)

2009-09-11 03:28:25 | 映画レビュー(サ行)
The Boy in the Striped Pajamas (2008) 縞模様パジャマの少年
Director & Screenplay : Mark Herman
Novel : Jone Boyne
Cast : Asa Butterfield, Vera Farminga, David Thewlis, Amber Beattie, Rupert Friend, Jack Scanlon

第2次大戦中のベルリンの町を友達と戦争ごっこをしながら帰るブルーノ少年(エイサ・バターフィールド)8歳。
家に着くと使用人たちがパ―ティ―の準備をしていた。
母が「お父さんはえらい役職に昇格されたの。そのお祝いよ。」と。
少年の父はナチスの高官。昇格とともに田舎へ引っ越さなければならないと言う。
友達と別れるのがいやでだだをこねるブルーノに父は「軍人は国が決めたところへ行けと言われれば、行かなければならないのだ。わかったか。」と。

ベルリンから電車に乗り、車を走らせて着いたところは廻りに民家もないようなところ。
これでは新しい友達も出来やしない。
窓から見える景色には農園のようなものがあり、そこで働く農夫たちは一日中縞模様パジャマを着ている。
「ヘンなの。」とブルーノは不思議に思った。
少し離れたところには工場があるみたいで煙突が立っているんだけど、その煙がむちゃくちゃくさいんだ。
暇だから家の廻りを探検しようと思ってもお母さんが裏庭の方へ行ってはいけないと言うし。

でもブルーノは好奇心を押さえきれず、留守中のお母さんの目を盗んで裏庭から森を抜けて農園の方へ行ってみた。
農園には有刺鉄線がはられ、がれきのそばには縞模様パジャマを着た男の子が。
「僕、ブルーノ。君は?」
「シュメール。」
「そんな名前、聞いたことない変わった名前だね。何歳?」
「8歳。」
「僕と一緒だ!」同い年だし、友達になれそうだと喜ぶブルーノ。
「ねぇ、どうして一日中パジャマを着ているの?」

ブルーノはこの有刺鉄線のむこうで何が行われているのか、縞模様服はパジャマではないことも、ここが農園でないことも何も知らなかった。
そしてシュメール少年も、自分がこの強制収容所で、後々どんな運命を辿ることになるのか知らないでいた。
そんな二人のあいだには金網越しの友情が芽生えていったのだった・・・。



切ない映画でした。
ブルーノが純真無垢すぎて、戦争や父親の仕事についてあまりに無知すぎて、あまりに切なすぎる。
かたやシュメール少年は自分がとらわれの身であることは分かっているが、時々いなくなる収容所の人々がどこに行ってしまったのかは知らない。

お分かりの通り、有刺鉄線のむこうはユダヤ人を閉じ込める強制労働収容所。
そして煙突からでる煙はガス室で殺されたユダヤ人を焼く施設なのです。
それを知らないブルーノが無知すぎると言えばそうなんだけど、残酷なほど純粋なのよね。
そして衝撃のラストが・・・。
それは彼が無知であったことの罰だったのでしょうか・・・?



父は国(ヒトラー)への忠誠を近い残酷な職務を氷のような心で全うする。
父親が反政府者であるため、必要以上にユダヤ人に厳しくあたる若い将校。
隔離された家で、軍人に囲まれ、家庭教師には偏った教育をされてどんどん軍国主義的思想に傾いてゆく思春期の姉。
全てが戦争という特別な状況下に置いて、時代の激流に飲み込まれ、流れに逆らうことができず突き進んでいった人間たちの哀しい姿が描かれているような気がします。


監督は、子役たちがこの歴史的に起こった残虐な出来事を知らないでいるなら無理に知らせず、役柄通り純真で無垢な状態のまま演技が出来るように指導したと言っています。
でもクランクアップした後で知っちゃったのかしら、事実を?
監督の努力あってか、ブルーノのつぶらで澄んだ瞳があなたをの心をきゅっとつかみます。


ドイツなのに、ナチなのに、全編英語なのがね・・・、ちょっと冷めるけど。

邦題:最後の初恋 Nights in Rodanthe (2008)

2009-09-10 08:14:30 | 映画レビュー(サ行)
Nights in Rodanthe (2008) 最後の初恋
Director : george C. Wolfe
Writer : Ann Peacock
Novel : Nicholas Sparks
Cast : Diane Lane, Richard Gere, Christopher Meloni, James Franco, Viola Davis

エイドリアン(ダイアン・レイン)は、一言で言えば生活に疲れたおばさん。
数ヶ月前に夫(クリストファー・メローニ)は浮気をして家を出ていたし(追い出したのかも?)、ティーンエイジャーの娘は反抗期、下の男の子はまだまだ手のかかる小学生。
彼女は自分のやりたいことを犠牲にして、家族のためによき妻よき母を精一杯やっているのだが、精神的に息つく暇もなく疲れているのかもしれない。

ある週末、夫は二人の子供をバケーションに連れて行ってくれることになっており、エイドリアンは友人ジーン(ヴィオラ・デイビス)経営する海辺のインを手伝うことになっていた。
ジーンはアーティストでもあってその仕事でインを空けなければならず、その5日間だけエイドリアンはお客の世話を頼まれているのだ。

ノースキャロライナの海辺の町、ローダンテにある少し古い建物は彼女の気持ちを子供たちや家事の煩雑なことから解き放った。
そして彼女がひとりで切り盛りする5日間に客の予定はひとりだけだった。

Dr.フラナー(リチャード・ギア)は、手術中に亡くなった患者の親族に話がしたくてローダンテにやって来た。
彼がそのたった一人の宿泊客。
心に挫折という傷を負った二人が海辺の一つ屋根の下で5日間を過ごすことになった。



邦題から、その後話がどう展開するかお分かりですねー。
しかし、またこれが今ひとつの題名ですな。
”初恋”は一回しかないのに、”最後”だなんて。
そんでもって、二人とも結婚もして子供もいるのに”初恋”なんて。
もともとの二人の人生や結婚生活を「間違ってたの、あれ。なしにして。」って感じがして、あざといじゃん。
うまく行かなかった結婚生活を免罪符に新しい恋に身を投じるようなのは、だめだめ。
たとえ現在破綻してても、その破綻した結婚生活は間違いではないでしょう。
・・・邦題名にあたってもしょうがないんだけど。

ちょっとひねって、今の生活に不満はないのに恋に落ちてしまったとゆーよーな映画の方が面白いじゃん。
でもそれじゃ、ドロドロすぎて美しいロマンスにはならないかー・・・。


ちょっと”マディソン郡の橋”を思い出させるようなストーリーでした。
当時若すぎて「あの映画見て泣けた~。」と言っていた会社の上司(男性40代)が理解できませんでした。
そんでもって今、自分がその年齢になってこの映画を見て・・・、、やっぱり入り込めません~。
では”マディソン郡の橋”のほうはどうでしょう???
今度見てみるかなぁ。










邦題:それでも恋するバルセロナ Vicky Christina and Barcelona

2009-08-04 01:09:02 | 映画レビュー(サ行)
Vicky Christina and Barcelona (2008) それでも恋するバルセロナ
Director & Writer : Woody Allen
Cast : Rebecca Hall, Scarlett Johansson, Javier Bardem,Penelope Cruz

二人の若いアメリカ人女性、ヴィッキー(レベッカ・ホール)とクリスティナー(スカーレット・ヨハンセン)。
二人は性格も趣味も恋愛に対する感覚もそれぞれ違ったものを持っている。
違っていることをお互いに認めて尊重し合っている親友同士。
二人は夏休みにヴィッキーの親戚のいるバルセロナに滞在することに。

ヴィッキーはカタルーニャの論文を書くため、そして独身生活最後の旅行として。
恋愛に対してはコンサバで安定を求め、秋には実業家のダグと結婚するヴィッキー。

一方、映像アートの仕事をしているクリスティーナは、充電のためのバケーション。
いつも目の前の楽しいことには臆せず経験しようとするバイタリティーの持ち主で、恋愛に関しても奔放で自由。

そんな二人の前にちょっと危険な香りのするホアン・アントニオ(ハビエル・バルデム)という画家があらわれる。

アントニオの持つヤバいくらいのセクシーさと情熱的なアタックにそれぞれに恋に落ちるヴィッキーとクリスティーナ。

そこに離婚のときにアントニオと刃傷沙汰を起こしたと噂の元妻マリア・エレナ(ペネロペ・クルズ)が現れて・・・。



元妻マリア・エレナを演じたペネロペは、オスカーでもゴールデングローブでも受賞。
確かに、エキセントリックで情熱的なマリア・エレナの演技はすごかった。
ラテンの女性って情熱的に愛するのと比例して、けんかのヒステリックさも温度高いのね~。
圧倒されますー。

ウッディー・アレンによるウッディー・アレンらしいラブストーリとなってます。
それにしても見境のないホアン・アントニオでどうやねん???って、話もありますけど。
あんなにあっちこっちでフェロモンだしててええんかい?
よー身体も気持ちも持ちまんなぁ!

それからそれから、ヴィッキーの親戚のおばちゃんの告白。(映画後半部分)
全くあの通りではないとは言え、ちょっと心にチクッと来た既婚女性は多かったのではないでしょうか?
これに関しては男性の意見も聞いてみたい所ではありますが。


しかし、いいですね、スペイン。
バルセロナの美しい町並みとともに楽しんで下さい。

邦題:最後の恋に勝つルール A Lot Like Love (2005)

2009-07-16 21:02:45 | 映画レビュー(サ行)
A Lot Like Love (2005) 最後の恋に勝つルール
Director : Nigel Cole
Writer : Colin Patrick Lynch
Cast : Amanda Peet, Ashton Kutcher

大学を出たばかりのオリバー(アシュトン・カッチャー)は、ロスからNYに出てきた。どこから見ても純粋でいい子ちゃんタイプのオリバー。
彼の心の中は期待と夢でいっぱい。仕事も恋も成功させて、素晴らしいNY生活を送るんだって。

そんな彼が空港で出会った女の子、エミリー(アマンダ・ピート)。
後日、二人はNYの街で再会し街を観光する。
いっしょにいるのはすっごく楽しい。それに気も使わず馬鹿話もできる。
だけどボーイフレンドガールフレンドになるにはちょっと違うかなぁなんて感じた二人は進展もなくさよならする事に。

数年後、たまたま一緒にクリスマスを過ごす相手のいなかったエミリーはオリバーに電話をかける気になって再会。

初めてあってから数年、二人はいろんな経験をしてちょっぴり大人になった。
それから友人として連絡を取り合うことになった二人だが、運命のいたずらで友達以上の関係になる機会をいつも逸してしまう・・・。
お互いに持ち続けていた好意が友達以上の感情にかわった事に気づいた二人だったけど、またまたタイミングが悪くて・・・。




これまた”なんだかなぁ~”の日本語題名の付け方・・・。
いまいちだぁ。
・・・しかたないので、それはおいといて。


恋にはタイミングがあるのよねー。
お互いのタイミングがちょっとでもずれるとうまく行かないしね。
「あの時出会ってたらつきあってたかも。」とか、また反対に「あの時出会ってても発展しなかったかも。」っていう事がありませんか?
ほらほら自分の恋愛遍歴を回想してみて。
ね、あるでしょ。
この映画でも、初めてあった時の二人はまだまだ未熟な部分がたくさんあって恋までには発展しないんだよね。


大学時代に見た映画、メグライアンの"When Harry Met Sally"のやき直しかなぁと思わせる映画。
ラストの予想もつきやすかったけど、アマンダ・ピート演じるエミリーが7年間で少女から大人の女性に変身していく演技がなかなか面白くて最後まで見ました。
そうそう、女ってかわるのよね。

そして二人の関係は、お互いの本当の気持ちに気づくにしたがってどんどん切なーくなってゆきます。
そーゆー胸キュン気分を疑似体験したい人にお勧め映画です。






邦題:スラムドッグミリオネア Slumdog Millionaire (2008)

2009-04-08 01:26:16 | 映画レビュー(サ行)
Slumdog Millionaire (2008) スラムドッグミリオネア
Director: Danny Boyle
Screenplay: Simon Beaufoy
Novel : Vikas Swarup ("Q & A")
Cast : Dev Patel, Freida Pinto, Irrfan Khan

インドの貧民街出身の貧しい少年がテレビ画面に映っています。
インドの人々が注目するその番組は『クイズミリオネア』。
ジャマール(デブ・パテル)はあと一問で全問正解・・・。

“ジャマールがこれまでの質問に正解し続けられたのはなぜでしょう?
  a. ずるをしたから。
  b. 幸運だったから。
  c. 天才だったから。
  d. そういう運命だったから。”


彼が最終問題まで到達するまで数々の問題に正解を出してゆきます。
今こうやって生きているのが幸運の明かしてあるかのような過酷な生活を子供の頃から送ってきたジャマール。

貧乏なスラム街に生まれ、目の前で母を殺され、兄サリムと二人でいる所を人さらいにさらわれて幼い乞食としてこき使われる日々。
そんな中で同じように孤児のラティカ(フリーダ・ピント)に出会います。
子供を使って金を稼ぐ非道なやくざのから逃げる時、二人はいつも一緒だったラティカと生き別れに。
それからの人生、サリムは生きるため、ジャマールはラティカに再会するためにありったけの知恵と身体を使って金を稼ぐのです。

はっきり言って悲惨。
見てられないほど悲惨なシーンがいくつもでてきます。
どれも本当にインドで起こっていたことらしいのですが。
でも唯一の救いは二人が悲惨な困難に立ち向かおうとする元気とパワーがあること。
ほんま、トラウマや心の傷が・・・なんて言ってられへん。
生きなしゃーないねんもん。
そんなジャマールの生きてきた人生に上の質問の答が隠されています。


みんなが言う通り、いい映画でした!
映画を見てから2~3日経ってやっと冷静に内容を消化できるようになりました。
というのも、私は個人的に拷問に近いシーンが苦手。
それと母親になってから、子供かきっつい目に合うのもちょっと冷静に見ていられない。
そんなこんなで見終わった直後は、冷静に判断できないでいたんですねー。
まぁ、なんてあたしってデリケート??
・・・それはさておいて、純愛ラブストーリーなんです、この映画は。
ジャマールとラティカのあいだにあるのは直球の純粋な愛です。
二人の笑顔には本当に心を鷲掴みにされてしまいますよ~!!

クイズミリオネアも純愛ラブストーリーも所や環境が違えばこんなことになっちまうんですねぇ。
ちなみに賞金の2000万ルピー、ドルに換算すると約41万ドル。
でもインドでの41万ドルってゆーたらあんた、どんな大金持ちかっちゅう話ですわ。
そら警察に捕まって「ずるしたやろ!!」って拷問されても仕方がないのかもしれへんけどね。
幸せに暮らす日本人には想像もできないほどの生活やからね、スラムの生活は。
そんなとこ出身の男が2000万ルピーを手にしようとしてる。
応援するやつと妬んだり疑ったりするやつがでてくるのも当たりまえ。


インドの子はなんであんなにお目目が大きいのでしょう?
小さい頃のジャマール、サリム、ラティカを演じた子供たちはどの子もかわゆい。
アカデミーのときもはしゃいでましたね、あの子たち。
アメリカの子役と違って子供らしかったわ。
さて監督のダニー・ボイルさんは、この子たち6人が16歳になるまで車の送り迎え付きで教育を受けられるだけのお金を用意したそうです。全員にですよ。太っ腹~!

幼いジャマールが肥だめにダイブ!というシーンがあるのですが、あの大量なXXXはピーナッツバターとチョコレートで作られたものです。
当たりまえですね。
本物じゃないっすよ、なんぼ何でも。
でもピーナッツバターのつぶつぶが何とも言えずリアル感を醸し出しておりましたね。

そしてエンディングクレジットが流れてもお席をお立ちにならないでね。
”これぞボリウッド!“的なラストが待っておりますので、お見逃しないように!




邦題:ジェイン・オースティンの読書会 (2007)

2009-01-29 00:42:55 | 映画レビュー(サ行)
The jane Austen Book Club (2007)  ジェイン・オースティンの読書会
Director & Screenplay : Robin Swicord
Book : karen joy Fowler
Cast : Maria Bello, Kathy Baker, Amy Brenneman, Maggie Smith, Hugh Dancy, Emily Blunt

読書会(ブッククラブ)はアメリカの中流階級ではやっている(とゆーかよくありがちな)集まりです。
こちらの女版みのもんた(よりも遥かに稼いでますが)とも言えるテレビ番組の司会者オプラ・ウインフリーショーでもオプラブッククラブとゆーのがあったりして。
本屋さんでも帯に“オプラブッククラブ推奨”と銘打ってある本が並んでいたりします。
みんなで同じ本を読んで定期的に集まってそれについて語り合う。
この映画の中では、年齢、性別、彼らの今抱えている悩みなどが様々な6人が集まって語り合うので、同じ本でも感じ方や解釈の仕方が違ってくるんですねー。


一番年かさの一人暮らしの女性バーナデット(キャシー・ベイツ)の呼びかけでブッククラブを開こうということになります。
というのも彼女の友達のジョセリン(マリア・ベロ)は愛犬を失ったばかりで落ち込んでいたし、別の友人シルビア(エイミー・ブレネマン)は突然旦那に離婚を切り出されてこれまたショックのどん底。
集まって気分転換代わりにブッククラブをしましょうと。
題材は英文学の王道ジェイン・オースティンの作品。

ジョセリンはバーで偶然で知り合った好青年グリッグを気に入り、「彼が来るとシルビアも気分が盛り上がるかも。」と誘ってみると彼は快諾。
またシルビアはレズビアンをカミングアウトしている娘アレグラ(マギー・グレイス)を誘う。
バーナデットは映画館で泣いて取り乱しているプルーディー(エミリー・ブラント)を初対面にも関わらず放っておけずに読書会に誘った。

こうして6人のメンバーがスターバックスで顔を会わせることに。
6作品を6人で分担し、自分の作品のときはホストとなってミーティングの場所を提供する。
集まりは1ヶ月に1回。

2月の作品は”エマ”。ホストは適齢期は過ぎているのに独身でいるマリア。「シルビアのために、」と誘ったグリッグを何となく気になっているが、彼女はまだ自分の彼への気持ちに気がついていない。

3月は”マンスフィールドパーク”。突然旦那に「好きな人が出来たので別れてくれ。」と言われたシルビア。彼女は全く心の準備ができていなかったし、夫婦仲は悪くないと思っていただけにショックも相当なものだった。

4月は”ノーザンガーアビー”。実はSFファンのグリッグ。この女ばかりの集まりに抵抗なく来られるのは、彼は姉ばかりの末っ子に生まれてきたから。年上の女性には慣れている。グループを乱さないように押さえて入るが、彼は本当はジョセリンに恋しているのだ。

5月は”自負と偏見”。6回の離婚を経験し、人生の酸いも甘いも知っているバーナデット。

6月は”分別と多感”。レズビアンのアレグラは恋人の女性に裏切られ失恋したばかり。彼女は危険を伴うスポーツが大好き。あのぞくぞくとした感じが彼女に”確かに生きている。”と実感させるのだろうか。

7月は”説得”。プルーディーはお固い高校教師。ヒッピーだった母の生き方に反発して融通の利かない女になってしまった。ヒステリックになることが多く、旦那とはけんかが増えうまく行ってない。彼女はセクシーで積極的な教え子にモーションをかけられて揺れていた。

この数ヶ月のあいだ彼らの関係や、周りを取り巻く状況も変化する。
そして作品を通して感じたことや他のメンバーの意見を聞くことによって、何かに気づいたり行動を起こしたりすることもできた・・・。


読書会でも映画鑑賞会でもいいから、やってみたいなぁと。
たぶんあまり知らない人と集まった方が忌憚なく自分の意見を言えるかも。
知り合いがいると相手を思いやりすぎて、自分の本当の意見が言えなくなってしまいそうで。

どうやら実際には、がんがん意見を言う一人が必ず一人いて気の弱い人は同調せざるをえずにストレスになっちゃうなんてことが多いみたい。
人付き合いは難しいですなー。
でもでも、メンバーに恵まれれば作品を通して自分を考え直すいいチャンスになるかもしれません。


プルーディーに言い寄ってくる高校生は、”トランスアメリカ”で好演したケビン・ゼガーズ。
せくすぃーなのよ~!
昔、この子とザック・エフロンが見分けつかなかったんだけど。私だけ???
でもよくよく見ると、ザックの方はいいお坊ちゃんって感じですな。
ケビンはつきあうと破滅してしまいそうな危うさを秘めた顔をしてる。
そーゆー役柄だからかもしれないけどね。
いやー、あんな子に思いを寄せられてみたいですなー!!



邦題:最高の人生の見つけ方 The Bucket List (2007)

2008-12-14 12:09:14 | 映画レビュー(サ行)
The Bucket List (2007) 最高の人生の見つけ方
Director : Rob Reiner
Writer : Justin Zackham
Cast : Jack Nicholson, Mogan Freeman, Seen Hayes

実業家のエドワード(ジャック・ニコルソン)と自動車整備工のカーター(モーガン・フリーマン)。
普通の生活では友達になりそうな共通点は何もない二人。
癌のカーターと脳内出血で倒れたエドワードは、エドワードの経営する病院の相部屋に入院することになった。
というのも、エドワードが倒れる直前のミーティングで「うちの病院は全室相部屋に。個室は作らないし、どんな例外も無し!」と宣言したばかりだったからだ。
相部屋のため、お互いに病に苦しむ姿を目にする二人。

ある日二人は、余命を宣告されてしまった。
残された数ヶ月、どう過ごすんだ?
エドワードはカーターがメモ書きした紙を見つける。
そこにはバケットリスト(棺桶に入るまでにすべきこと)と書いてある。

長い相部屋生活で、友情に似た何かが芽生え始めていた二人。
お互いのバケットリストをそのメモに書き、「金のことは心配するな。二人で死ぬまでにこれをやってしまおうぜ。」とエドワード。
黄色いメモ書きを手に二人はエドワードの自家ジェット機に乗り込んだ・・・。


出演者を見たときに、「あー、ロブ・ライナーはもう恋愛映画は撮れなくなっちゃったんだー。」と思ったよー。
最初から最後まで決して見栄え美しくない二人のおじさん(失礼!)のオンパレード。
彼も年を取ったのかなぁと。

脚本家のジャスティン・ザッカムは、モーガン・フリーマンを主役にあて書きしたんだそうです。
そしてモーガン・フリーマンとロブ・ライナーが「このエドワードって役は絶対にジャック・ニコルソンがぴったりだ。」と打診。
枯れてもプレイボーイライフを謳歌したいジャック・ニコルソンにぴったりの役かもしれないっすねー。

「レース場で高級車をぶっ飛ばす。」っちゅーシーンがあるんだけど、モーガン・フリーマンは、何てったってプロですからねー。堂々たるもんでしたよぉ。
あれって、スタントなしでやってたんかなぁ?(調べたけど出てなかった。)

エドワードがお気に入りのコーヒー、コピ・ルアック(Kopi Luwak)というのは1パウンド120ドル~600ドルもする高級品なのですが、実はコーヒーの実を動物(猿だったかなぁ?)が食べて消化されずうんちとして排泄されたものを集めたものです。
そのうんちから集められたその豆がえも言われぬ良い香りを発するらしい。
そういえば、昔探偵ナイトスクープでこのコーヒーを飲みたいという依頼があったなぁ。
北野探偵だったかな?
コーヒー豆を動物園の猿かなんかに食べさせて、糞をするまで待って採取してたような・・・。
とにかく、ものすごい希少価値の高級品だそーです。

もし余命6ヶ月だと宣告されたら・・・。
実際にどんな気持ちになるのか想像の域を超えますが、耐えられない恐怖と寂しさと未練の思いに押しつぶされそうになるのではと。
そんな時、同じ立場の友人が側にいて思い残すことがないようにやりたいことをやって死のうよと言ってくれたら、こんなに心強いことはないかもしれません。




邦題:幸せになるための27のドレス 27 Dresses (2008)

2008-10-24 00:30:45 | 映画レビュー(サ行)
27 Dresses (2007) 幸せになるための27のドレス
Director : Anne Fletcher
Writer : Aline Brosh Mckenna
Cast : Katherine Heigl, James Marsden, Malin Akerman, Judy Greer, Edward Burns

ジェーン(キャサリン・ハイグル)は、少女の頃に親戚の結婚式で機転をきかせて花嫁のピンチを救ったその時から、“素敵な結婚式”が彼女の人生のテーマになってしまった。
自分の”素敵な結婚式”を夢見ることはもちろん、友人のために奔走して”素敵な結婚式”にする努力をも惜しまない。
元々NOと言えない性格のジェーンは、花嫁の介添人になってほしいと言う友達のお願いを断れず、クローゼットには27着ものブライドメイドドレスを持っている。

彼女には密かに恋する男性が。
彼は、ジェーンの上司で名前はジョージ(エドワード・バーンズ)。
しかし、ジョージはなんとジェーンの妹テス(マーリン・アッカーマン)に恋してしまった。

昔から、男の子にモテモテで派手系のテスもジョージに一目惚れしまったらしく、イケイケだった過去を隠しジョージ好みの女性を演じて、二人のなかは急接近。
ただでさえ突然の失恋でショックなのに、嘘で塗り固めたテスにめろめろになってプロポーズまでしてしまうジョージを見て、妹へ許せない気持ちがわき上がるジェーン。

ある場所で嬉々としながら花嫁のために働き回るブライドメイド(ジェーン)を見かけ、興味を持った新聞記者のケビン(ジェイムズ・マーズデン)。
この”万年介添人”の女性をテーマに記事を書こうとジェーンに接近。
28着目のブライドメイドドレスを着ることになりそうな彼女を取材するうちに、ジェーンのことがアーティクルとしてではなく一人の女性として放っておけなくなっちゃった。

なんだかいとおしいジェーンのことを新聞に載せるのをためらい始めたケビンだが、彼の意志に反して編集長はGOサインをだし新聞に掲載。
記事を読んだジェーンは激怒とともに深~く落ち込む。
やけっぱちになった彼女は、どうしても許せない妹に挙式前夜のパーティーである仕打ちを!

さて、ジェーンは28着目のブライドメイドドレスを着ることになるのか、それとも・・・?



映画でも良く目にするシーンだと思いますが、花婿花嫁の両サイドに若い男女が並んでますよね。
彼らが着る衣装は自己負担なの。
デザインは花嫁の要望で決定されるので、自分の趣味でなくても我慢。
だから27着も持ってるってことは、支出も相当かかったってことです。
特にこの映画のなかでジェーンが着たドレスは、テーマ挙式が多くて吹き出してしまいそうなものがいっぱい。
“風と共に去りぬ結婚式”とか”カウボーイ結婚式”とか・・・。
とんでもないデザインなんだけど、キャサリン・ハイグルが長身でスタイルがいいもんだから何となく絵になっちゃってる(?)。一般人がまねするとそれこそとんでもないことになりそーなんですけどね。

「あの子ったら、男の前じゃぶりっ子しちゃって!」なんて、悔しい思いをしたことがありますか?
まさにそれ。
それが妹だったりなんかしたら、お姉ちゃんの気も知らず、甘えも増長。
それに比例して、姉の怒りも増大です。
だけど、あそこまで大胆な仕返しを出来ちゃうお姉ちゃんもある意味怖い。
映画だからね、気分もすーっとするんだけど、現実では無理でしょー。

余談ですが、ワタクシ、ジェームズ・マーズデンの笑顔を見るとどうしても織田裕二を思い出してしまうんですが。
似てません、あの二人?
特に笑顔の口元が。
え?私だけ??




邦題:ショートバス Shortbus (2006)

2008-10-15 03:30:54 | 映画レビュー(サ行)
Shortbus (2007) ショートバス
Director & Writer : John Cameron Mitchell
Cast : Sook-Yin Lee, Paul Dawson, Lindsay Bearnish, PJ DeBoy

”ショートバス”は小型バスのこと。お風呂じゃなくて乗り物のほうのバスね。
アメリカの黄色い通学用バスを見たことがあるでしょうか?
それの長さの短いのがあるんです。
そのバスは、身体障害児や学習障害児用にリフトやシートベルトが設備されたものなんですが、この映画のなかのショートバスはNYにある(架空の)サロンの名前。
そのサロンにはいろんな性のし好のある人たちが集まり、人目を気にせず思い思いに振る舞うことの出来る場所ということになっています。
最初に申し上げておきますが、これはレートが設置されてないですけど本当に性行為をしているシーンがばんばん出てきますので気をつけて下さいね。
特に最初の15分はきつい!
私にとっては、そんなにあからさまに見たいものでもないので、つらかった~。
出来れば密やかに美化して心の中に持っておきたいデリケートなことなんです。
ちなみに私の旦那は最初の15分でリタイアしました。
日本ではぼかしが入っていたそうですが、こちらではそのまま丸写しですから。(だから、よけいしんどかった!)


中国系アメリカ人のソフィア(ソックイン・リー)は、セックスセラピスト。
夫のロブとはうまく行っている。
ある日カウンセリングにやって来たゲイのカップル、ジェイムズ(ポール・ドーソン)とジェイミー(PJ・デボイ)はお互いに夫々の心に悩みを持っている。
二人とのやり取りの最中、自分を見失ってついジェイムズを殴ってしまったソフィアは、二人に謝り自分の悩みを打ち明ける。
実はソフィアは今までにオーガズムを感じたことがないと。
そんな彼女を”ショートバス”と言うサロンに誘うジェームズとジェイミー。
そこでソフィアは悩みを解決できるのでしょうか・・・?


サロンでは、男性ゲイ同士が集うコーナーや女性ゲイ同士の部屋、好き勝手に全裸でセックスを楽しむ部屋、ビデオを鑑賞するコーナーなどがあります。そこで新しい相手を見つけたり、欲望を追求したり、悩みを打ち明け合ったりするわけです。
倦怠期なのか二人のなかがうまく行かなくなったゲイのカップル、もう一人可愛い男の子を入れてみたらどうだろうなんてボーイハントしたり。
Sの女王をやってはいるが、実は普通の恋愛がしたいと願う女性。
男性、女性、若者、老人、いろいろな人が集います。

「ドキュメンタリー??」と思ってしまうほど、演技が演技らしくありません。
あまりにアノシーンが多すぎて、「そこまで必要なの??」と思いながら見たんですけど。
どう思います?
日本の公式サイトでのうたい文句が「みんな一人じゃない、誰かとつながってる。セックスは一人でするものじゃない。」なんて書いてありながら、結局ソフィアがオーガズムを感じるのはマスターベーションだったんだけど。
見る価値があったのか??と思ったのですが監督があのジョン・キャメロン・ミッチェルなので、義務感で最後まで見た感じです・・・。すみません。

ただ一カ所だけ美しいと思ったのは、ソフィアがうらやましげに見つめる絶頂に至った女性の笑顔。
彼女は美しかった。
メイキングを見たら彼女の絶頂もホンモノらしくて、(カメラをまわしている間に意識を集中して努力してらっしゃいました。)まぁ、撮るほうも撮られるほうも努力や苦労があったんだな、と。

どうでしょう?覚悟してご覧になったほうがいいと思うんですが。
最初にも書いたけど、やっぱりこういうことはもう少しベールにつつんだほうがいいんじゃないでしょうかね・・・。


邦題:幸せのレシピ No Reservation (2007)

2008-09-30 08:45:36 | 映画レビュー(サ行)
No Reservation (2007)  幸せのレシピ
Director : Scott Hicks
Writer carol Fuchs, Sandra Nettelbeck
Cast : Catherine Zeta-Jones, Aaron Eckhart, Abigail Breslin

ドイツ映画の焼き直しだそうで。
その元映画の出来がいいという評判なので見比べたくて、ただ今捜索中です。


NYのフレンチレストランのシェフ、ケイト(キャサリン・ゼタジョーンズ)は、独身のやり手シェフ。
戦争のような厨房で、男顔負けのチーフシェフをやってのけている。

ある日、自分を訪ねてくるはずだったシングルマザーの妹とその娘ゾーイ(アビゲイル・ブレスリン)が交通事故にあったとの知らせが。
病院に駆けつけると、姪のゾーイは軽い怪我ですんだが母親である妹は死亡・・・。
ケイトは身寄りのないゾーイを引き取ることにした。

ゾーイの引っ越しや妹を失った自分自身のカウンセリングのため、数日間休みを取っている間にオーナーが新しいシェフ、ニック(アーロン・エッカート)雇っていたことに憤慨するケイト。
厨房内でオペラのCDをかけ、皆を和ませながら料理するニックに反発心をもつが、当のニックは「君の秘密のレシピを知りたくて。一緒に働けてうれしいよ。」と人懐っこい笑顔を絶やさない。

子育ての経験もなく、その上母親の死という大きな心の傷を持ったゾーイをどう扱っていいか悩んでいたケイトだが、解決の糸口を見つけてくれたのはニックだった。


ケイトの自宅のキッチンがプロ仕様で素敵なんだわ~。
憧れの広いキッチン。そして憧れのアイランド。
ほんでもって憧れの大理石のトップ。
鍋も、ナイフも、料理器具も一流品ばっかり。
ため息ついていつも眺めているカタログのもののオンパレード!
・・・かといって、うちにあれが全部そろっていても宝の持ち腐れか?
いや、いや、有るだけでお料理上手な気分を味わえるでしょ。

強い女に、人懐っこい笑顔の男。
ちょっと憧れのシチュエーションですね。